自動車ローンと住宅ローンを両方組むには?審査に落ちる理由も解説
自動車や住宅を購入する上で「自動車ローン」「住宅ローン」の利用を検討する方もいるでしょう。ローンは初期費用を削減する方法として有効ですが、必ずしもローン審査を通過できるとは限りません。なぜ審査が通らないのか、自動車ローンと住宅ローンは併用できるのかについて気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、自動車ローンと住宅ローンを申し込む前に知っておきたい情報を具体的に解説します。この記事をご一読いただけますと、契約先の適切な選び方を把握するきっかけにもなるでしょう。後半では、ローンを使わずに車を購入する方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※目次※
・自動車ローンと住宅ローンを両方組むには、収入状況や総返済負担率の高さが審査に影響する
・ローン会社は審査基準と金利の高さを比較することが重要なポイント!
・ローンの返済額を抑えたい方は、中古車市場がおすすめ
自動車ローンと住宅ローンは両方組める?
自動車ローンや住宅ローンを組む場合は申込者の年収、借入金額、総返済負担率などが審査基準として用いられます。金融機関やローン会社が定めた審査基準を満たしていれば、2種類のローンを両方同時期に組んでも問題ありません。
ここでは、ローンを併用する上で重要な基準である総返済負担率について具体的に見ていきます。
総返済負担率しだいで両方組める
総返済負担率とは、年収に対してローンの総返済額が占める割合です。返済負担率の計算には「年間返済額÷年収×100」という計算式が用いられます。
金融機関やローン会社が審査を行う際には返済負担率の高さが審査基準のひとつとして用いられることが一般的です。借入を行うことで総返済負担率が金融機関やローン会社が定めた基準より高くなる場合は、「審査が通らない」「借入金額が制限される」などの可能性があります。
なお、総返済負担率が基準を上回らなければ、自動車ローンと住宅ローンを両方組むことは問題なくできます。
住宅ローンのフラット35を例に見てみよう
住宅ローンのフラット35では、年収400万円未満だと総返済負担率が30%以下、年収400万円以上だと35%以下であることが審査基準のひとつになっています。原則として、申し込み年度の前年の収入金額を基準として総返済負担率の計算が行われる仕組みです。
例えば年収300万円であれば年間90万円、年収500万円であれば年間175万円が上限になります。自動車ローンと合わせた借入金額がローン会社、金融機関が定めた上限を超える場合は住宅ローンを組めなくなるので、ローンを組む際には総返済負担率が上限を超えないように注意が必要です。
車と住宅をひとつのローンにまとめることはできない
自動車ローンや住宅ローンは自動車の購入、住宅の購入など特定の目的に使う資金を借りるためのローンです。異なる種類のローンは、ひとつにまとめることはできません。
ローンで借りた資金を目的外のことに使用すると、借入金額の一括返済を要求される可能性があるため注意しましょう。例えば自動車ローンで借りた資金を住宅の購入に使用した場合は契約違反になります。
自動車ローンもしくは住宅ローンのどちらかを先に組んでいる場合
ローンを組める金額は、申込者の年収と返済負担率をもとに大体の金額を算出できます。ここでは、先に自動車ローンもしくは住宅ローンを組んでいる状況で新しくローンを組める金額をシミュレーションします。
自動車ローン契約済みで新たに住宅ローンを組むケース
年収600万円、返済負担率を30%とする場合、ローンを組める金額は600万円×0.3で年間180万円が上限値です。
一方、年間返済額40万円のカーローンを組んでいる状況では、180万円-40万円で年間140万円、月額約11,6万円までの住宅ローンを新しく組める計算になります。
住宅ローンを契約済みで新たに自動車ローン組むケース
年収600万円で月額12万円の住宅ローンを組んでいる人が返済負担率30%の自動車ローンを追加するケースを見ていきましょう。返済負担率は「年間返済額÷年収×100%」で算出できるので、年収600万円、返済負担率が30%である場合の年間返済額は180万円、月額15万円が上限値です。
なお、月額12万円の住宅ローンを組んでいる状況では、月額3万円、年間36万円までの範囲内であれば自動車ローンを新しく組める計算になります。
ローン審査に「絶対」はない!
車や住宅の購入時にローンを組む場合、ディーラーや金融機関による審査を通過することで分割払いを行えるようになります。返済期間中は契約時に決めた金額を毎月支払う必要があるので、返済能力の有無を判断する目的で審査が行われます。
自動車ローンや住宅ローンの審査基準は会社によって異なりますが、どの会社でも100%契約できるものではありません。申込者の収入や他のローン状況によっては落ちる可能性もあります。一括で支払う負担を減らす方法としてローンを組むことは有効ですが、ローンが組めないリスクも把握しておきましょう。
車や住宅のローン審査に落ちる理由
ローン会社や金融機関は、ローン申込者の支払能力を判断するために複数の要素をチェックします。信用情報の内容は重要な基準です。
ふだんは意識することの少ない部分ですが、どのような情報が自動車ローンや住宅ローン審査に影響するのか把握しておきましょう。ここからはローンの審査に落ちる理由を、5つのポイントに分けて解説します。
過去に滞納したことがある
クレジットカードの支払いが滞ったり、住宅ローンを滞納したりといった経験がある場合は、マイカーローン審査に落ちるかもしれません。支払い遅れや滞納は信用情報に記録されるためです。「うっかり忘れていた」という場合は影響しない可能性もありますが、回数が多い方は注意したほうがよいでしょう。
家賃の支払いをクレジットカードに設定している方や、スマートフォンの分割払いを適用している方も注意が必要です。一度の滞納でも、信用情報には長期間残ることを理解しておきましょう。
申込み書類に誤った情報を記載している
書類には、自身の名前や住所のみならず仕事内容・収入などの記入も求められます。記載内容と事実に矛盾があった場合は「信用できない」と判断され、審査に通る確率が下がるでしょう。
記載した金額よりも実際の収入が少ない場合は、リスクが高くなりやすいといえます。悪意がなくともリスクの高さは変わらないため、ローン会社が数字で判断していることをしっかり把握しなければなりません。勤続年数や収入は明確にしてから反映することが大切です。
複数から借入している
ローン審査を申し込んだ時点で他に返済中のローンがある場合は、審査に落ちる可能性が高まります。組んでいるローンが1種類であれば問題はなくとも、住宅ローンや自動車ローンを新しく申し込むと支払いが困難になると判断されるためです。
ローンを複数組むこと自体は問題ないものの、契約数が多いほど、ひとつの金額が高いほどリスクが高まるといえるでしょう。現在ローンを返済中の方は、組んでいるローンの借入額を減らしたり、返済を終えてから申し込んだりといった手段を考慮する必要があります。
収入に見合わない借入を申込みしている
自動車ローンや住宅ローンでどのくらい借りられるかは、現在の収入を基準に判断するケースがほとんどです。収入が多いほど高額な借入が可能になるため、審査の通りやすさは収入に比例するともいえるでしょう。
収入に対して極端な金額の借入を申し込んだ場合は「支払能力がない」とみなされる可能性があります。何度も申し込めるものではないため、生活費を含む月々の出費と収入のバランスを把握したうえで借入額を決めると安心です。
ブラックリストに登録されている
支払いの滞納が続いた場合や、自己破産などの債務整理を行った場合はブラックリストに登録されます。具体的には、以下のような経験がある方に注意が必要な要素です。
- ・3か月以上支払いが遅れている
- ・数か月の支払い遅れを何度も繰り返している
- ・自己破産や民事再生などの債務整理を行った
ブラックリストの対象者になると、情報が抹消されるまではローンの契約ができません。信用情報を登録する機関によって異なりますが、5年~10年は情報が残ると考えたほうがよいでしょう。
車や住宅のローン審査に通りやすくなるための対策
「審査に通るか不安……」と悩んでいる方は、対策を講じてから申し込むのがおすすめです。ローンによる借入をなくしたり、頭金を用意したりといった方法が有効といえます。収入の影響力を考慮して、転職を控えることも大切です。ここからは、自動車ローン、住宅ローン審査に通りやすくなるためのポイントについて見ていきましょう。
ほかのローンの返済を完全に済ませること
新しく組むローン以外に借入がある方は、車もしくは住宅を購入するまでに完済できるかどうか検討してみましょう。ローン契約をひとつに絞ることで、「複数のローンを契約しているから」という理由で審査に落ちるリスクを軽減できます。
「すべて返済するのは厳しい」という場合は、残債を少しでも減らせるよう繰り上げ返済を選択するのも有益な方法です。自動車ローンもしくは住宅ローンの審査を受ける時点で借入額を減らしておくことが、重要なポイントといえます。
十分な収入があることを証明する
「マイカーローンを完済するまで支払い続けられる」という事実を証明するためには、収入状況や資産を提示して証明しなければなりません。現在の支出にローンを上乗せしても問題ないことを確認したうえで申し込みましょう。
会社に属している方は給料明細、自営業やフリーランスの方は確定申告書を提出します。収入だけで不安な場合は、所有する住宅や遺産といった固定資産も有効です。予定している月々の返済額が負担なく支払える環境を作るよう意識しましょう。
頭金を用意して借入総額を減らす
これまで蓄えてきた貯金が活用できる状況であれば、頭金を支払うのもおすすめです。購入金額の一部を負担することで、結果的に支払う総合的な金額を低減できます。住宅ローンや自動車ローンのほとんどは元本に応じた金利が上乗せされるためです。
支払いが滞る可能性が下がるため、ローン会社も長期間回収できなくなるリスクを低減できます。ローン会社・契約者どちらにもメリットがあり、審査の難易度も下がる方法といえるでしょう。
保証人をたてる
ローンを契約する際に保証人をたてるケースも多く見られますが、住宅ローンや自動車ローンの場合必須条件ではありません。しかし、審査落ちが不安な場合は念のため保証人をたてておくのがおすすめです。また、以下のように、申込者の希望に関係なく求められる場合もあります。
- ・申込者が未成年
- ・収入が安定していない
- ・借入額が大きい
- ・ほかにもローン契約をしている
保証人をたてる際は、申込者と同様に審査を受けなければなりません。収入や借入状況といった情報も提供するため、金銭的な信頼度の高い方に相談してみましょう。
転職・退職を控えること
自動車ローンをはじめとする審査では、勤続年数が重要なポイントとなります。短期間で複数回転職している場合、収入の安定性を確信できないためローンを組めないこともあります。転職・退職を予定している方は、審査に通るまで控えたほうがよいでしょう。
就職直後のタイミングであれば、1年程度勤続してから申し込むのもひとつの方法です。アルバイトやパートは、審査落ちの可能性が高いともいえます。収入と勤続年数が審査に大きく影響する点を理解しておきましょう。
信用情報の更新を待つ
現在ブラックリストに登録されている方は、信用情報から抹消されるまで待つのもおすすめです。5年~10年が経過するとブラックリストから外されるため、適切なタイミングを見計らって申し込みましょう。
「抹消されたかどうかわからない」という場合は、JICC・CICといった機関で情報開示の申請が可能です。手数料は必要ですが、確実な情報を得てから住宅ローン、自動車ローンの申し込みへと進められます。ブラックリストから外されたあとも、支払いの滞納や遅れには十分注意しましょう。
審査基準はローンによって異なる!選ぶポイントは?
自動車ローンや住宅ローンはさまざまな金融機関から展開されていますが、すべての審査が同じ基準で行われるわけではありません。プラン内容や手続き方法など、自分に合ったローンに申し込むことが大切です。審査に落ちると信用情報に記録されるため、一度で済むよう慎重に見極めましょう。ここからは、ローン会社の選び方を3つご紹介します。
個々に合ったプランがあるかどうか
同じローンでも、ローン会社によってプランの内容はさまざまです。借入額の範囲や期間も複数のパターンがあるため、無理なく返済できるプランを条件に探しましょう。ひとつの条件にこだわって選んだ場合、別の要素が影響して審査に落ちる可能性もあります。
重視したいのは「最後まで支払い続けられるかどうか」です。自分に合ったプランを選べなかった場合、返済中に悩みが生じてストレスを増すきっかけになるかもしれません。
利率が低いところを探すこと
自動車ローンに限らず、ローンを組むと金利が上乗せされます。ディーラーや銀行など機関によって傾向はあるものの、自動車ローン全体を見たときの利率は2%~7%の範囲です。借入額が高いほど差が開きやすいため、利率の低いローン会社を選ぶとよいでしょう。場合によっては数十万円の差が生じることもあります。
ただし、利率の低さだけを重視するのは賢明といえません。厳しい審査基準を設けている可能性があるためです。あくまでもひとつの選び方として認識しておきましょう。
審査や手続きが複雑過ぎないか
効率よく審査を通過するためには、ローン会社が定める基準や手続きの流れを把握することも大切です。複雑過ぎると細部までチェックされる可能性があるため、なるべくシンプルな工程を重視するのも有益といえます。利率やプラン内容のほか、以下のようなポイントもチェックしておきましょう。
- ・申し込んでから審査が完了するまでの期間
- ・申し込みの際に来店が必要か
- ・全国からの申し込みに対応しているか
ローンに頼らなくても車は購入できる!
「審査に通る自信がない……」と不安を抱えている方は、自動車ローンに頼らなくてもよい方法を検討してみましょう。新車ではなく中古車を選んだり、所有している車を売ったりすることで購入にかかる費用を抑えられます。クレジットカードを活用するのもおすすめです。ここからは、節約しながら車を手に入れる5つの方法をチェックしていきましょう。
中古車で安く抑えること
新車にこだわる理由がない場合は、中古車のなかから好みの車を選ぶ方法がおすすめです。ほとんどの車が新車よりも安い価格で販売されています。購入に費やせる予算に合わせて選びやすいでしょう。
あまりに安価なものは購入後の故障リスクがあるため、コンディションのよさをチェックすることも大切です。新車では手が出せないモデルも、中古車であればリーズナブルな価格で入手できます。業者に希望の車種と予算を伝えて、最適なものを提案してもらいましょう。
手持ちの車があれば下取りしてもらう
現在車を所有している方は、中古車として売却するのも有益な方法です。ディーラーや中古車販売店で下取りに出すと、下取り価格を差し引いた金額で新しい車が購入できます。
売却したお金を自由に使いたい方は、業者に買取ってもらうのもおすすめです。売却で得たお金の一部を購入のために使ったり、資金と合わせて一括で支払ったりさまざまな方法を選択できます。同時期に買替えると手続きの手間も省けるため、お金と時間両方の節約に効果的です。
値下がりした時期に購入
購入時期が定まっていない方は、お得に購入できるタイミングを見計らいましょう。販売店が決まっているのであれば、キャンペーン情報をチェックするのがおすすめです。購入金額の値引きだけでなく、アフターサービスもお得に利用できるかもしれません。
また、決算期を狙うと価格交渉が成立しやすい傾向にあります。3月と9月を決算期とする業者が多いため、2月~3月または8月~9月が狙い目です。買替えの場合はプラス査定につながる要素もアピールしましょう。
家族で協力する
自分以外の家族も使用する予定であれば、複数人で出し合うのもひとつの方法です。1人では購入できない金額でも、2人以上の力が集まると負担も和らぐでしょう。
協力できる方が周囲にいる場合は、家族にお金を借りる方法も有益といえます。自動車ローンの審査を心配する必要がなく、返済額や期間が変動しても信用情報には影響しないためです。信頼関係が必要なことを前提に、しっかり相談しながら決めていきましょう。
クレジットカード対応の販売店を利用する
「借入額を返済できるが、ローンの審査に通らない」という状況に陥った際は、クレジットカードを用いて分割払いやリボ払いを選ぶのもおすすめです。金利が上乗せされる点はローンと同じですが、申し込みや審査といった工程は省略できます。
販売店によってはクレジットカードに対応していない場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。契約しているクレジットカードの限度額も重要なチェックポイントです。
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まとめ
自動車ローンや住宅ローンは支出を分散するために便利な方法ですが、年収や借入金額、他の借入状況などによって審査が通らないことも考えられます。審査基準や金利などの条件はローン会社によって異なるので、状況に適したプランを選択しましょう。
なお、ローンの審査を受けることや契約後の支払いに不安がある方は、中古車市場で車を探したり下取り、買取を利用して購入金額を抑えたりローン以外の方法も検討することをおすすめします。ネクステージでは全国各地の良質な中古車を販売しているため、ぜひこの機会にご相談ください。