車の税金が変わる?現在検討中の走行距離による「走行距離課税」とは

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車の税金が変わる?現在検討中の走行距離による「走行距離課税」とは

自動車を所有していると、毎年支払わなければならないのが「自動車税」です。自動車税は車の排気量に応じて納税額を決める課税方式ですが、近年電気自動車やハイブリットカー、カーシェアリングの普及が要因で不足しつつある税収益を確保すべく、政府は新たな課税方式「走行距離課税」の導入検討を始めています。

 

税制度の改変は車の維持費に関わる重要な要素ですが、走行距離課税がどういった制度なのか、詳しいことは分からないという方が多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、走行距離課税の内容について詳しく解説します。記事を読めば、新たな税制度に関する知識を深められるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

 

※目次※

1.走行距離によって車の税金が変わる「走行距離課税」

2.「走行距離課税」が導入された場合のメリット

3.「走行距離課税」が導入された場合のデメリット

4.「走行距離課税」はいつから適応される?

5.まとめ

 

■POINT

 

 

・走行距離課税制度は、都市部に住んでいて週末しか車を利用しないような車への依存度が低い方ほど有利

・一方、移動手段として頻繁に車を利用する地方の方や交通・物流業界には走行距離課税は不利になる

・2019年10月に消費税増税を行ったこともあり、実際に新制度を適応するかどうかは世論次第でいまだ未定

 

 

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走行距離によって車の税金が変わる「走行距離課税」

自動車を所有している方が毎年支払う税金といえば、排気量で税額が決まる「自動車税」です。ところが、政府は従来の自動車税を廃止し、自動車が走行した距離によって税額を決める「走行距離課税」の導入を検討しています。

 

ここでは、新税制度「走行距離課税」とはどのような課税制度なのか、導入検討の背景とあわせて詳しく見ていきましょう。

 

現在の自動車税システム

現在、車の所有者が毎年支払っている自動車税は、用途と排気量ごとに税額が決まっています。所有している車の購入・登録時期が2019年9月30日以前の場合、自家用の軽乗用車が一律1万800円、普通乗用車は排気量1リットルから0.5リットルごとに2万9,500円~11万1,000円と細かく分類されています。

 

一方、2019年10月1日以降に購入し登録した新車には令和元年の税法改正による新しい税額が適用され、軽自動車を除く普通乗用車のすべての排気量において減税となります。減税による引き下げ額は最大4,500円で、税額は2万5,000円~11万円です。

 

「走行距離課税」とは

走行距離課税という名称から読み取れるとおり、「自動車が走行した距離に応じて課税額を決める」という課税制度です。2018年ごろから政府与党が現在の自動車税を走行距離課税に変更する法改正案の検討を始めました。

 

走行距離課税が導入されると、今までエコカー優遇制度によって減税もしくは免税の対象だった電気自動車やプラグインハイブリッド車といった自動車にもガソリン車と同じ税率がかかるため、大幅な税収アップが見込めます。

 

「走行距離課税」検討の背景

走行距離課税の導入を検討するにいたった背景には、昨今の若者を中心として広がる自動車離れやカーシェアリングの普及による自動車保有者の減少、ハイブリット車の増加、電気自動車の普及といったものがあります。

 

電気自動車の場合、排気量はゼロです。排気量ごとに定めた現行の自動車税制度では最も低い1リットルの2万9,500円(2019年10月1日以降登録の場合には2万5,000円)となり、これ以上の税収は見込めません。

 

またハイブリット車は以前よりも格段に走行する姿が見られ、普及率は飛躍的に上昇しています。電気自動車やハイブリット車は燃費が非常によく、今後も普及が進めばガソリン税の税収確保が難しくなります。その打開策として政府が考案したのが走行距離課税です。

 

「走行距離課税」が導入されている国

アメリカでは一部の州、ドイツでは12トン以上の大型トラックに限り走行距離課税を導入しています。

 

従来アメリカではガソリン税を道路財源としていましたが、日本同様ハイブリット車や電気自動車の普及によりガソリン税の税収不足に陥っていました。不足する税収を補う目的で、車体の重量と走行距離によって税額を決める課税方式が採用されたというのがアメリカの走行距離課税導入の経緯です。

 

一方、ドイツでは12トン以上の大型トラックに限り指定の車載器を搭載し、機器が算出した走行距離やCO2排出量に応じて課税する方式を採用しています。ヨーロッパの中央に位置し、東西南北を結ぶ物流の重要な役割を担っているドイツでは、アウトバーン(高速道路)の渋滞が問題になっていました。その要因のひとつが輸送トラックです。

 

慢性化する交通渋滞の緩和と道路財源の確保のため、ドイツ政府はアウトバーンを走行する大型トラックに対し利用料金を課しています。

 

「走行距離課税」が導入された場合のメリット

走行距離課税の導入は、燃費が格段に向上したハイブリット車や電気自動車の普及によって減った税収益を増やすことを目的としています。しかし、まだ検討段階で、実際に可決・施行にいたるのかは未定です。

 

ここでは、実際に走行距離課税が導入された場合、自動車保有者にどのようなメリットがあるのかについて見ていきましょう。

 

走行距離が短ければ税金が安くなる

走行距離課税は、自動車で走行した距離に応じて税額を決める課税方式です。つまり、走行距離が短ければ短いほど税金は安くなります。自動車は所有しているものの週末にしか乗らないといった利用頻度が比較的少ない方にとっては、新税制度導入は有利に働くでしょう。

 

通勤や日常生活で自動車を必要としない都市部に住む方なら、今まで支払ってきた自動車税よりも大幅に減税となる場合もあります。

 

排気量が大きい車は得になる可能性も?

現在の自動車税制度では、排気量が大きい車には重い税負担がのしかかっています。しかし、走行距離課税が導入されれば排気量別課税は撤廃されるため、車の乗り方によっては減税となることもあるでしょう。

 

自家用車だけでなく、運送や流通業界で多く使用される大型車の場合も同様です。現状排気量の大きい輸送車は自動車税の負担額も大きいですが、新税制度の内容によっては減税となる可能性があります。

 

「走行距離課税」が導入された場合のデメリット

自動車に乗る機会が少ない都市部の方や排気量の大きい車に乗っている方にとっては有利に働く可能性がある走行距離課税ですが、デメリットにはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、走行距離課税導入によるデメリットについて詳しく見ていきます。

 

地方の負担が増える

地方に住む方は通勤や買い物で自動車を利用する頻度が高い傾向にあります。必然的に走行距離が長くなるため、走行距離課税が導入されれば今までよりも高い税金を支払わなければならない可能性が考えられます。

 

走行距離課税は日常生活での自動車への依存度によって課税額が大きく変わります。そのため、移動手段として日常的に車を利用する地方エリアに住む方には、今まで以上の税負担がのしかかるでしょう。

 

交通・運送業界にダメージ

走行距離課税導入は、走行距離が長い交通業界や運送業界にとっては大きな痛手となります。車一台ごとの課税額の変化は少なくても、数十台所有している会社であれば負担は相当な金額となるでしょう。

 

実際に走行距離課税が導入され増税となれば、重くなった税負担分を補うためにタクシーやバスの運賃が値上げされる可能性は十分に考えられます。

 

個人情報漏洩の危険性

走行距離自体が個人情報になるため、測定や管理の方法によっては個人情報漏洩の危険性をはらんでいます。海外ではGPSを搭載した車載器による測定方法を採用していますが、仮に全自動車に搭載するとなると莫大な費用がかかることは明白です。

 

また、個人情報漏洩防止策を施したシステムの構築という問題もあります。個人情報を保護しつつ、全国に数千万台以上ある自動車やバイクの走行距離を正確に測定し管理するシステムをどのように作るのかが今後の課題となるでしょう。

 

「走行距離課税」はいつから適応される?

走行距離課税に関する本格的な議論が始まるのは2020年以降と発表されています。しかし、課税額や適応時期についての詳細はいまだ未定です。

 

2019年10月に消費税が10%に引き上げられたことで、国民の税制度に対する目線はシビアになっています。さらに、走行距離課税導入には多くの問題や課題が残っているため、政府としては世論を見ながら慎重に検討を進めていくことになるでしょう。

 

交通業界や物流業界はもとより、一般車両においてもガソリン車と電気自動車、ハイブリット車の税金が一律になることに対し「不公平感」を訴える声が多く挙がっています。このような世間の不満を解消することが、新税制度導入の必須条件となるでしょう。

 

まとめ

走行距離課税の導入により、自動車に関連する税金や維持費が高くなることが考えられます。そのため、維持費を考慮した車選びが重要といえるでしょう。

 

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