普通車のサイズはどのくらい?規格やサイズ別のおすすめ車種を紹介

国産自動車のサイズ規格は、サイズと排気量によって「軽自動車」「小型車」「普通車」のいずれかのカテゴリーに分けられます。
軽自動車と小型車はコンパクトな車種が多く見た目でも判断できますが、普通自動車はどのくらいのサイズなのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、普通車のサイズ規格と種類、普通乗用車との違いを解説します。普通自動車の中でも特に大きめの車種と小さめの車種を紹介しますので、それぞれのメリットを知り、好みのモデルを見つけましょう。
※目次※
・普通車は4,700mm×1,700mm×2,000mm以上のサイズ、もしくは2,000cc以上の排気量を持つ車種を指す。
・国産普通車は、税制の基準が改正されたことや海外輸出に向けての構造の見直しにより、モデルチェンジのたびに大型化している。
・大型化した国産普通車は、従来のモデルよりも室内空間の広さや安全性・快適性の高さに優れている。
普通車のサイズとは?

自動車には、軽自動車や小型自動車、普通自動車、特殊自動車などさまざまな種類があります。日常生活に使われるのは、軽自動車・小型自動車・普通自動車の3種類です。
ここでは、3種類のサイズ規格を解説します。どのくらいの違いがあるのかを数値で確認しましょう。
普通車の規格
道路運送車両法の定める普通自動車は「四輪以上の小型自動車より大きいもの」です。自動車の規格は「サイズ」と「総排気量」で決まるため、バスやトラックなどの大型車両でも、登録・検査・自賠責保険は普通自動車に分類されます。
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車体サイズ |
総排気量 |
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4,700mm×1,700mm×2,000mm以上 |
2,000cc以上 |
運転免許や交通取締などに関しては、道路交通法の規格が適用されます。この場合、バスやトラックは普通自動車に含まれません。反対に、軽自動車や小型自動車は普通自動車に含まれることも覚えておきましょう。
例外が認められるケース
ディーゼル車の場合は、排気量の制限を受けません。そのため、サイズのみで自動車の規格が決まります。仮に総排気量が2,000ccを超えていても、それが理由で規格が変動することはありません。
例えば、全長4,600mm×全幅1,600mm×全高1,950mmのサイズで総排気量が2,100ccの普通車があるとします。
ガソリン車の場合、寸法は小型自動車の水準に当てはまりますが、総排気量は基準を上回るため普通自動車です。しかし、ディーゼル車は同じスペックでも小型自動車に区分されます。
軽自動車や小型自動車とのサイズの違い
軽自動車と小型自動車は、普通自動車よりもコンパクトな車を指します。小型自動車は普通自動車よりも小さいサイズですが、軽自動車よりは大きく総排気量も多いため、走行性能に長けていることが特徴です。
一方、軽自動車はサイズが小さく重量が軽いこと、総排気量が少ないことから燃費の良い車種が多い傾向にあります。
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サイズ |
総排気量 |
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軽自動車 |
3,400mm×1,480mm×2,000mm以下 |
660cc以下 |
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小型自動車 |
4,700mm×1,700mm×2,000mm以下 |
660cc以上2,000cc以下 |
呼び分けが似ている普通自動車と普通乗用車

普通自動車として分類される車の中には、普通乗用車と呼ばれる車種もあります。普通自動車であり普通乗用車でもある場合、普通自動車でも普通乗用車ではない場合があるため、分かりにくいと感じる方もいるでしょう。
ここでは、呼び方による区分の違いと車体サイズによって異なるナンバーの違いを解説します。
普通自動車と普通乗用車の違い
普通自動車とは、道路運送車両法における自動車の種類です。小型自動車よりも大きい四輪以上の「バス・トラック・乗用車」が該当します。この乗用車に区分されるのが普通乗用車です。
普通乗用車は、バスやトラックなどの大型車両ではなく「乗車定員10人以下」「貨物自動車および特殊用途自動車以外」の車種を指します。
小型自動車のカテゴリーは「小型トラック、小型乗用車、三輪トラック、大型オートバイ」、軽自動車は「軽トラック、軽乗用車、オートバイ」に区分されており、こちらも自動車は総称、乗用車は区分です。
5ナンバーと3ナンバーの違い
自動車のナンバープレートに記されている3桁の数字は「分類番号」です。最初の数字が5の場合(5ナンバー)は小型乗用車、3の場合(3ナンバー)は普通乗用車を表しています。
5ナンバーと3ナンバーの違いは車体サイズです。そのため、排気量によって変わる自動車税や重量によって変わる自動車重量税は、同じナンバーであっても異なることがあります。税金の金額は、ナンバーの違いだけでは変わりません。
国産普通車のサイズが拡大しているのはなぜ?

近年、コンパクトで運転しやすい軽自動車や小型自動車の人気が高まっています。しかし、国産普通自動車のサイズは年々大型化している状況です。
大型化が進んでいるのは、室内空間の広さ確保や機能性の充実だけではなく、世界戦略や税制改正などの社会的な要因が関係しています。ここでは、国産普通車が大型化している経緯と詳しい理由を見ていきましょう。
モデルチェンジのたびに大型化
国産車の多くは、モデルチェンジのたびに大型化する傾向にあります。「スーパーハイト系」というジャンルも、このような経緯を経て生まれました。
車内の空間が大きくなると快適性が増し、安全性能や利便性の高い機能を装備するスペースも増えるため、大型化が進んでいます。
大型化を繰り返す代表的な車種がトヨタ「プリウス」です。初代プリウスは4,275mm×1,695mm×1,490mmでしたが、2代目で4,445mm×1,725mm×1,490mmに変更しています。2015年発売の4代目では、4,540mm×1,760mm×1,470mmまで大型化しました。
理由は「税制改正」と「世界戦略」
国産普通車が大型化している理由は、税制改正にもあります。税額の基準がサイズではなく排気量に移ったことにより、メーカーはサイズを気にせずに設計できるようになりました。機能性を高めることを重視した結果が大型化です。
さらに、ターゲットが国内から海外に移ったことも要因に挙げられます。海外の人は日本人よりも体格が大きいため、車にも物理的な大きさが必要です。そのような背景から、海外の基準に合わせた大型サイズの普通車の開発・販売が進められています。
普通自動車に該当する国産車5選

大型化したことにより、快適性や安全性能が向上した普通国産車は数多くあります。走破性の高いSUVや高級感のあるセダン、積載性や乗降性に優れたミニバンなどさまざまな車種があるため、サイズだけではなくスペックや特徴も考慮して選びましょう。
ここでは、国内に限らず海外でも人気の高い国産普通車を紹介します。
トヨタ ランドクルーザー300

ランドクルーザー300は、トヨタが誇る最上級SUVです。力強さと先進性を併せ持ち、その存在感は唯一無二といえるでしょう。モデルによっては、横幅が2,000mm近くにまで達します。
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ガソリン車 |
ディーゼル車 |
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全長×全幅×全高(mm) |
4,950~4,985×1,980~1,990×1,925 |
4,965~4,985×1,980×1,990×1,925 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,955~2,755×1,640×1,190~1,210 |
1,955×1,640×1,190 |
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総排気量(cc) |
3,444 |
3,345 |
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乗車定員 |
5人乗り/7人乗り |
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最低地上高(m) |
225 |
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(参考:『ランドクルーザー(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
三菱 デリカD:5

三菱 デリカD:5は、クリーンディーゼルターボエンジンを搭載したミニバンです。圧倒的な走破性能と走りの質感の高さに加え、優れた環境性能と低燃費、高出力を実現しています。
ワンタッチ電動スライドドアやエレクトリックテールゲートなどを採用し、乗降性や快適性を高めていることも魅力です。
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全長×全幅×全高(mm) |
4.800×1,795×1,875 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
2,980×1,505×1,310 |
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総排気量(cc) |
2,267 |
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乗車定員 |
7人乗り/8人乗り |
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最低地上高(m) |
185 |
(参考:『デリカD:5(三菱)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
トヨタ ハイエース

トヨタ ハイエースには、複数のボディタイプがあります。全長は「ロング」と「スーパーロング」、全幅は「標準ボディ」と「ワイドボディ」、全高には「標準ルーフ」「ミドルルーフ」「ハイルーフ」です
。現行モデルは、4種類の組み合わせで販売されています。それぞれのサイズは以下の通りです。
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現行モデルの種類 |
全長×全幅×全高(mm) |
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ロング・標準・標準ルーフ |
4,695×1,695×1,980 |
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ロング・ワイド・ミドルルーフ |
4,840×1,880×2,105 |
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ロング・標準・ハイルーフ |
4,695×1,695×2,240 |
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スーパーロング・ワイド・ハイルーフ |
5,380×1,880×2,285 |
また、ハイエースにはガソリン車とディーゼル車があります。他のスペックは以下を参考にしてください。
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ガソリン車 |
ディーゼル車 |
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総排気量(cc) |
2,754 |
2,693 |
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乗車定員(名) |
2~6 |
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最低地上高(m) |
195 |
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(参考:『ハイエース(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
レクサス LX

レクサス LXは、本格オフローダーの力強さと都会的なスタイリッシュさを兼ね備えた高級SUVです。
室内空間は十分な広さがあることに加え、前席の空調をコントロールするクライメイトコンシェルジュ、ドアミラー足元照明、置くだけ充電、プレミアムサウンドシステムなどにより快適性も優れています。
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全長×全幅×全高(mm) |
5,100×1,990×1,885~1,895 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,950~2,755×1,630×1,190 |
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総排気量(cc) |
3,444 |
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乗車定員(名) |
4人乗り/5人乗り/7人乗り |
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最低地上高(m) |
200~210 |
(参考:『LX(レクサス)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
トヨタ アルファード

トヨタ アルファードは、最高級ミニバンとして2002年に誕生しました。2008年には2代目、2015年には3代目が発売され、さら上質な乗り心地に磨きをかけた大空間の高級ミニバンに進化しています。
最高級ミニバンにふさわしい振動・騒音対策と高い走行性がありつつも、ゆとりのある室内空間と快適性を両立していることが魅力です。
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ガソリン車 |
ハイブリッド車 |
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全長×全幅×全高(mm) |
4,995×1,850×1,935 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
3,005×1,660×1,360 |
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総排気量(cc) |
2,493 |
2,487 |
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乗車定員(名) |
7 |
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最低地上高(m) |
150 |
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(参考:『アルファード(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
小型自動車に該当する国産車5選

小さめサイズの自動車は、最小回転半径が狭くコンパクトな車種が多いため、狭い道や街中で小回りが利くことが魅力です。「大型化が進む普通車は運転しづらいのでは」と不安がある人は、小型自動車から選びましょう。
ここでは、小型自動車に該当する国産車を5車種紹介します。
スズキ ジムニーシエラ

ジムニーシエラは、オフロードでの高い走破性能が魅力のSUVです。軽自動車ジムニーをベースに小型車用エンジンを搭載して大型化しており、海外市場でも本格的な小型SUVとして人気があります。
取り回しやすいボディサイズと見切りの良さ、荷室空間の広さ、使いやすさと、スズキセーフティーサポートを搭載した優れた衝突安全性能が魅力です。
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全長×全幅×全高(mm) |
3,550×1,645×1,730 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,795×1,300×1,200 |
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総排気量(cc) |
1,460 |
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乗車定員(名) |
4 |
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最小回転半径(m) |
4.9 |
(参考:『ジムニーシエラ(スズキ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
トヨタ ルーミー

トヨタ ルーミーは、コンパクトな見た目ながら広々とした室内空間と豊富なシートアレンジが魅力のトールワゴンです。
乗り降りしやすいワンタッチオープン機能付きパワースライドドア、フロントシートウォークスルーなどを採用しており、快適に過ごせる空間を実現しています。
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全長×全幅×全高(mm) |
3,700×1,670×1,735 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
2,180×1,480×1,355 |
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総排気量(cc) |
996 |
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乗車定員(名) |
5 |
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最小回転半径(m) |
4.6 |
(参考:『ルーミー(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
スズキ スイフト

スズキ スイフトは、走りを想起させるラウンド型のエクステリアと高い走行性能、乗り心地の良さが特徴です。高効率のエンジンと高い空力性能により、優れた燃費性能を実現しています。
ガソリン車だけではなく、燃費性能の高いマイルドハイブリッド車を選べることも魅力です。
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ガソリン車/マイルドハイブリッド車 |
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全長×全幅×全高(mm) |
3,860×1,695×1,500~1,525 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,905×1,425×1,225 |
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総排気量(cc) |
1,197 |
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乗車定員(名) |
5 |
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最小回転半径(m) |
4.7~4.8 |
(参考:『スイフト(スズキ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
トヨタ ヤリス

トヨタ ヤリスは、コンパクトカーの軽快なハンドリングに加え、上質な乗り心地と最新の安全・安心性能を備えた車として2020年に誕生しました。
軽量かつ高剛性、低重心なプラットフォームと新開発のエンジンを組み合わせることで、力強くシームレスな走りとトップレベルの低燃費を実現しています。
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ガソリン車 |
ハイブリッド車 |
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全長×全幅×全高(mm) |
3,950×1,695×1,495 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
1,845×1,430×1,190 |
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総排気量(cc) |
996~1,490 |
1,490 |
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乗車定員(名) |
5 |
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最小回転半径(m) |
4.8~5.1 |
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(参考:『ヤリス(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
スズキ ソリオ

スズキ ソリオは、広い室内空間と取り回しの良いボディを両立したコンパクトハイワゴンです。現行の4代目モデルは先代より全長が80mm、荷室床面長が100mm拡大され、さらに広い室内空間・荷室空間を実現しています。
最新の一部仕様変更では、車線逸脱抑制機能の採用やパワースライドドア予約ロック機能にリクエストスイッチ連動機能を追加するなど、優れた安全性能と快適性も魅力です。
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全長×全幅×全高(mm) |
3,790×1,645×1,745 |
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室内長×室内幅×室内高(mm) |
2,500×1,420×1,365 |
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総排気量(cc) |
1,242 |
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乗車定員(名) |
5 |
|
最小回転半径(m) |
4.8 |
(参考:『ソリオ(スズキ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ

自動車の規格は、サイズと排気量によって「軽自動車」「小型自動車」「普通自動車」に分けられます。中でも、国産普通自動車は大型で走行性能の高いモデルが多く、海外でも人気です。
また、普通自動車にはSUVやミニバン、セダンなどさまざまなボディタイプの車種があります。運転のしやすさを重視するのであれば、大型化が進む普通自動車よりも小型自動車がおすすめです。
それぞれにメリットやデメリットがあるため、使用用途や家族構成などを考慮し、使いやすい最適な車を見つけましょう。
▼ライタープロフィール

中村浩紀 なかむらひろき
クルマ記事に特化したライター
現在4台の車を所有(アルファード・プリウス・レクサスUX・コペン)。クルマ系のメディアでさまざまなジャンルの記事を執筆し、2024年1月までに300記事以上の実績をもっている。
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