2代目エルグランドはどんな車?進化の過程や3代目との違いをご紹介
1997年に登場した初代エルグランドは、高級感ある広い室内とミニバンらしからぬ高い操縦性能を併せ持っており、「高級ミニバンの元祖」と呼ばれました。2002年に2代目が、2010年には現行モデルとなる3代目が登場し走行性能や快適性を年々向上させ、高級ミニバンとしての地位を確立しています。
本稿では、2代目エルグランドの特徴や3代目との違い、中古車を購入する前に確認しておきたい点について紹介していきます。
※目次※
・エルグランドは高級感のある内外装に、優れた乗り心地と走行性能を兼ね備えた、プレミアムミニバンとして高い人気を誇っている
・2代目、3代目ともにマイナーチェンジや一部改良を重ねて、快適性や走行性能、安全性能を進化させ続けている
・高級ミニバンのエルグランドは新車だと高価だが、中古車であれば手頃な価格の車が見つかる
安い中古車が見つかる2代目エルグランド
多くの車がマイナーチェンジやフルモデルチェンジを行い、改良を重ねることは知られていることです。エルグランドも1997年に初代が登場し、以降2002年と2010年にフルモデルチェンジが行われ、改良が続けられてきました。
2010年に3代目が発売され、2代目が中古車で安く購入することができるようになってきています。
1997年に車名変更で生まれた
1997年に登場した当初は、販売系列ごとに日産の「キャラバンエルグランド」、「ホーミーエルグランド」の2つの名称で展開されていましたが、1999年のマイナーチェンジで車名が「エルグランド」に統一されました。
存在感のあるスタイリングと「ファーストクラス」と銘打ったゆったり寛げる室内空間や、凝った足周りによる優れた乗り心地と操縦安定性を兼ね備え、国産プレミアムミニバンの先駆けとして発売当初より高い注目を浴びました。
2002年に2代目へフルモデルチェンジ
2002年にフルモデルチェンジした2代目のE51エルグランドは、ミニバン全盛期に存在感のあるデザインと広々とした室内空間を備え、プレミアムミニバンの中でも定番モデルとなりました。
2代目は新開発のマルチリンク式リヤサスペンションと、4輪ディスクブレーキを採用した走行性能の高さや、重厚感あふれるフロントマスクをはじめとするエクステリアデザインで人気を集めます。ラグジュアリーな室内空間は居心地が良いと高く評価されています。
2010年まで販売されていた
2代目エルグランドは、2010年に3代目が発売されるまでの8年にわたりマイナーチェンジによる改良や特別仕様車の追加が行われ、長いモデルライフを送ることになりました。
現在では2代目の最後期でも発売から10年以上が経過したモデルです。中古市場では10年落ちというのが相場の下がるひとつの節目となっているため、今が安いエルグランドを探すチャンスになっています。
2代目エルグランドE51型の変化
2代目エルグランドは、2002年に登場して以降マイナーチェンジや特別仕様車の追加などで、2010年まで発売されたロングセラーモデルです。
この8年の間にさまざまな改良が行われてきましたが、モデルの呼び分けは大きく前期型、中期型、後期型と3つに分けられます。ここでは、それぞれの年代による違いについて紹介します。
前期型
2002年5月~2004年8月までに発売されたものが「前期型」と呼ばれています。フロントからリヤまで伸びたサイドキャラクターラインと上下2段に分かれたグリル部分など、エルグランドらしさを感じるデザインです。
また、シート部分はセカンドベンチシートが採用されており、ウォークスルーも両側スライドドアも可能にする形状となっています。
中期型
2004年8月~2007年10月までに発売されたものが「中期型」と呼ばれています。中期型最大の特徴は上下一体型に変更されたヘッドライトとグリル、そして新たに2.5Lモデルが追加されたことです。
2.5Lと3.5Lで排気量は異なりますが、燃費に関しては大きな差はありません。しかし2.5Lはレギュラーガソリン仕様、3.5Lはハイオクガソリン仕様となっているので、長く乗ることを考えた場合、ガソリン代や税金の面で2.5Lの方が経済的です。
後期型
2007年10月~2010年7月までに発売されたものが「後期型」と呼ばれています。中期型と異なる点は、デザインのベースを維持しつつフロントグリルが上下2段構造に変更されました。また自車両を上空から見下ろしたような映像を表示する「アラウンドビューモニター」を市販車で初めて採用しました。
それ以外にも後期型では、スライドドアの気になる音などのトラブルに対しての調整も行われています。
エルグランドは2代目から3代目へどう変化した?
現行型と呼ばれるモデルは、2010年に登場したE52型3代目エルグランドです。2014年にはマイナーチェンジされたため、E52型も前期・後期に分けられています。「キング・オブ・ミニバン」という開発コンセプトの通り存在感があることで、発表当時から大きな話題になりました。
3代目はE52型
3代目エルグランドとなるE52型は2010年8月に発売されました。初代・2代目のエルグランドはFRの駆動方式が採用されてきましたが、3代目ではFF方式に変更されました。
これにより低床化が可能となりフロアが129mm下げられたことで、全高が95mm低くなったのにかかわらず逆に室内は広くなりました。また乗り心地や静粛性、安全性が大幅に向上し、快適にドライブできる装備も充実しました。
2014年に大幅なリニューアル
2014年1月にマイナーチェンジしたE52型は、国内最大級の大型フロントグリルを採用するなど大幅なリニューアルを行っています。具体的には、シグネチャーLEDフォグランプとLEDランプのヘッドライト・マルチスポークデザインの18インチホイール・クリアテールランプの新デザイン採用等です。室内の3列目シートが可動式になり、より快適にドライブできるでしょう。
2020年にはさらに上品に変化
現行モデルE52型は2020年にもマイナーチェンジを行い、9月に先行予約を開始し10月以降正式に発売されています。フロントグリルデザインを再度変更し、上品さを醸し出す印象に変わりました。インテリジェントFCWを搭載し、安全装備はますます充実しています。室内の2列目セパレートシートの中折れ機能やオットマンを装備するなど快適装備も進化していることに注目しましょう。
エルグランドの2代目と3代目の中古車相場
エルグランドはプレミアムミニバンの元祖としてとても人気のある車種のため、中古車市場に数多く流通しています。発売から年数が経っているものが多いので、安価なモデルを見つけることができます。
年式・グレード・オプション装備などの違いを理解し、自分の予算にあった中古車を選ぶことが大切です。
2代目エルグランドの中古車相場
2代目エルグランドは人気車種だったので販売台数は多かったのですが、最終モデルの販売終了から10年経っているので中古車市場に流通している台数は減ってきています。
2023年7月現在の中古車相場価格は、年式や走行距離で異なりますが約40万円~約120万円となっています。走行距離が10万kmを超えているものが多いため、100万円を切る比較的リーズナブルな価格の車を見つけることができます。
2代目エルグランド2WDの中古車相場 |
54万9,000円~134万9,000円 |
2代目エルグランド4WDの中古車相場 |
76万9,000円 |
(2023年7月時点の情報より)
(参考:『エルグランド(日産)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
3代目エルグランドの中古車相場
3代目エルグランドは現在でも新車購入は可能ですが、人気モデルのために中古車市場でも多く車両を見つけることができます。2023年7月現在の中古車相場価格は、前期型と言われる2010年から2013年式のモデルは約60万円~約165万円、2014年式以降の後期型は約110万円~約340万円となっています。
新車販売価格は約404万円からとなっていますが、中古車であれば年式が新しく、走行距離の少ないものでも200万円台で購入することができます。
3代目エルグランド2WDの中古車相場 |
89万9,000円~344万7,000円 |
3代目エルグランド4WDの中古車相場 |
89万9,000円~299万7,000円 |
(2023年7月時点の情報より)
(参考:『エルグランド(日産)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
年式の古い中古車を探すときに確認したい4つのポイント
中古車は同じ年式やグレード、オプション装備であっても価格に差が生まれます。それは走行距離や前オーナーの使い方が影響してくるので、購入前に車の状態を直接確認することが大切になります。
ここでは年式が古い中古車を探すときに確認したい4つのポイントを紹介していくので、中古車を購入する際の参考にしてください。
安全装置や制御系の動作確認を忘れない
気になる中古車を見つけたときには、車内に搭載されている装備の動作確認は重要です。できれば一度試乗させてもらって、自動ブレーキなどの先進安全装備やドライビングアシスト機能がきちんと作動するかどうかを試してみましょう。
運転する際に必要なシステムが、購入後に万が一故障していた場合は多額の修理費用が発生することになります。
ドアの開け閉めを必ず確認する
ドアの開閉を確認することも必要です。もし開け閉めがスムーズでない場合は、事故車で車体が微妙に歪んでいるという可能性もあります。
スライドドアの修理や交換は高額ですので、重要な確認ポイントです。試乗させてもらえないとしてもドアは開けさせてもらいましょう。
車両の状態や修復歴を確認する
車の内装の状態も確認することが必要です。室内に座らせてもらうだけでタバコなどの臭いやシートの劣化を確かめることができるでしょう。
外装に関しても車の周りを一周し、傷やへこみを確認してみましょう。ボンネットを開けてエンジン回りの様子の確認も必要です。オイル漏れ等がないかや、修復歴がないかを確認しておくと後から故障しやすい車を見分けることができるかもしれません。
エンジンのかかり具合をチェック
ドアを開けた際にエンジンをかけさせてもらいましょう。エンジンのかかり具合をチェックしてエンジン音に異常がないか、アイドリングが不安定でないかを確認してみます。
E51エルグランドは10年以上経っている車が多いですので特に注意が必要です。E52モデルでもパーツの劣化を確認し、消耗部品を交換しているかどうか整備記録を確認するべきでしょう。
PRエルグランドの良質中古車
2010(H22)
250ハイウェイスター
139.9 万円
2012(H24)
250ハイウェイスターアーバンクロム
99.9 万円
2015(H27)
ライダー ブラックライン
199.9 万円
2009(H21)
250ハイウェイスターブラックレザーナビエディション
62.6 万円
2008(H20)
DATE
350ハイウェイスター ブラックレザーエディション
74.9 万円
2010(H22)
350ハイウェイスター
139.9 万円
2017(H29)
250ハイウェイスターS アーバンクロム
269.9 万円
2018(H30)
DATE
250ハイウェイスターS ジェットブラックアーバンクロム
259.9 万円
もっと見る >
※価格は支払総額
ネクステージで安く買えるエルグランドを探してみよう
3代目となる現行型エルグランドは新車でも購入できますが、新車購入は価格的なハードルが高く感じることもあるはずです。特に車にこだわりや中古車に対する抵抗がないのであれば、新車以外の購入も検討してみましょう。
ネクステージでは全国の販売店にある豊富な在庫から、予算にあった車を見つけることができます。
豊富な在庫から好みのエルグランドを探せる
ネクステージでは、全国の販売店にある約30,000台の在庫の中から目当ての車を探すことができます。Webサイトでは車種や年式、走行距離だけでなく、系統モデルや型式など検索条件を絞ることができるので、好みの車を簡単に探せます。
また、気になる車が遠い店舗にあったとしても、近くの店舗への取り寄せが可能なので、実際に車の状態を確認したい場合は気軽に相談してみましょう。
購入車両に合わせた保証プランを選択できる
ネクステージでは修復歴車やメーター改ざん車など、粗悪な車は徹底的に排除し販売しています。加えて、購入してからも楽しいカーライフが過ごせるようにさまざまな保証プランが用意されています。
国産車では3か月または3,000km以内の無料保証が付帯しています。また有料保証では、期間中の無料点検やロードサービスなど保証付きメンテナンスパック「サービスサポート」だけでなく、長く乗りたいときにうれしい「10年保証」や、低年式の中古車に対応した「Nextageサポート」が用意されています。
まとめ
2002年に登場した2代目エルグランドは2010年までマイナーチェンジや一部仕様変更を行い、走行性能や居住性、安全性能を向上させてきました。2010年にはフルモデルチェンジし、現行モデルの3代目へと移行しています。
「高級ミニバンの元祖」と呼ばれるエルグランドは新車で購入しようとすると高価ですが、中古車であれば比較的安価に購入することができます。
ネクステージでは、豊富な在庫の中から目当ての車を見つけることができます。気になる車が近くの店舗になかったとしても、取り寄せることができるので気軽に問い合わせてください。
▼ライタープロフィール
真鍋裕行
出版社勤務を経て2008年にフリーランスのライター・エディターとして独立し、自動車雑誌、ウェブサイトなどに原稿を寄稿。編集者時代に培ったアフターマーケットの情報から各国のモーターショーで得た最新事情まで幅広くリポート。業務拡張につき2011年に会社を設立。自動車ジャーナリストとしての自動車メディアへの寄稿は続けつつ、メディアコンテンツの製作(雑誌、Web、アプリetc)に取り組んでいる。メディアコンテンツの製作ではオーナーや協力者のコミュニティを作ることを考えるなど、単純な製作で終わらないことを心掛ける。また、近年ではレースチームのディレクターや PRも積極的に携わる。