進化を続ける軽「ワゴンR」のモデルの違いやこれまでの歴史を徹底チェック
ワゴンRはスズキが販売しているトールワゴンタイプの軽自動車で、約30年の歴史があることから一度は見かけたことがあるかもしれません。時代に合わせて進化を遂げながら、安定した人気を保っている車種です。
軽自動車の購入を検討する際に、ワゴンRを候補のひとつにしたいという方もいるのではないでしょうか。ワゴンRはモデルチェンジを重ねていることから、生産時期によって性能だけでなく見た目も大きく変化しています。この記事では、ワゴンRの歩んでいる歴史や人々に愛される特徴をご紹介していきます。
※目次※
・ワゴンRは1993年に誕生した軽自動車。軽トールワゴンという新しいジャンルを確立した
・2023年1月時点で販売されているモデルは6代目。シンプルながらも機能的なインテリアデザインや先進の安全装備の搭載が特徴
・ワゴンRをお得に手に入れたい方には中古車がおすすめ。ネクステージでは国家資格を持ったメカニックが整備している
進化を続ける軽「ワゴンR」
ワゴンRは軽自動車の歴史や概念を塗り替えてきた車と言われてるモデルです。それまでの軽自動車は狭いというイメージを持たれていましたが、大人4人が快適にくつろげるようになり、軽自動車の評価を変えた一台と言えます。
スズキの軽自動車の中ではアルト以来のヒット車となり、現在ではライフスタイルに合わせて車選びができるように派生モデルも登場しています。ここでは、ワゴンRの基本情報について詳しく見ていきましょう。
軽トールワゴンのベンチマークとなった軽自動車
ワゴンRが発売されたのは1993年9月です。スズキの主力商品のひとつであるアルトは安定した人気を保っていましたが、競合他社との差別化を図るためにスクエアボディの軽自動が発売されました。
ワゴンRの「R」は、革命を意味する「REVOLUTION」とくつろぎを意味する「RELAXATION」の頭文字から取られています。以前の軽自動車はハッチバックとワンボックスが中心でしたが、ワゴンRの登場によって軽トールワゴンという新しいジャンルが確立されました。
国内累計販売台数400万台を達成
初代モデルの発売から30年が経過した今もなお根強い人気があるワゴンRですが、登場した当時は発売から5年7か月後の1999年4月には国内累計販売台数が100万台を突破しました。また、翌年の2000年には月間販売台数3万502台という記録も残しています。
ワゴンRは定期的な改良によって売上を伸ばしており、2013年9月には国内累計販売台数400万台を達成しました。初代モデルの発売から10年での達成は、ハッチバック型軽自動車のアルトを抜いてスズキでの歴代最速の記録となっています。
派生モデルも誕生
スズキではライフスタイルに合わせて車選びができるように、ワゴンRの派生モデルを誕生させました。
1998年10月にはスポーティータイプのワゴンR RR(ダブルアール)を発売します。インタークーラーターボエンジンを搭載しており、専用のエアロパーツなどが特徴です。
2007年2月にはクールフェイスワゴンRをテーマとした、ワゴンRスティングレーの販売を開始しました。以前に発売されたワゴンRの通常モデルとは異なるデザインやインテリアを採用しています。
2021年8月には個性的なデザインを取り入れたワゴンRスマイルが発売されました。丸めのヘッドライトやカッパーゴールドのアクセントを取り入れたインストルメントパネルなどが装備されています。
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ワゴンRの誕生から現在までの歴史を見てみよう
ワゴンRの購入を検討する際には、歴代モデルも選択肢に含めるのがおすすめです。中古車を選ぶ際は発売時期や状態によって価格が変化しますが、モデルによってエクステリアデザインや車内空間も異なります。
ワゴンRは発売から現在までに5回のフルモデルチェンジが実施されましたので、選ぶ年代やモデルの幅を広げることで豊富なデザインの中からお気に入りのモデルを選べるでしょう。ここでは、それぞれのモデルの特徴をご紹介します。
1993年:初代モデルの登場
初代ワゴンRが発売されたのは1993年9月です。1990年に実施された道路運送車両法の企画に合わせて設計がなされました。
初代モデルの特徴は、当時の軽自動車の常識を打ち砕く広々とした車内空間です。ワゴンRは人を乗せて走るという車本来の役割だけでなく、優れた居住性や高い利便性が備わった軽自動車として人気を集めました。
この時期のエンジンは直列3気筒エンジンの1種のみです。グレードはRA、RG、RX、RG-4の4タイプが設定されました。1995年に実施されたマイナーモデルチェンジではインタークーラーターボエンジンを搭載したモデルが登場しています。
1998年:2代目モデル販売を開始
2代目モデルが登場したのは1998年10月です。同月に実施された軽自動車の規格改定に合わせて新型モデルが発売されました。初代と2代目モデルの特徴で大きく異なる点は、このボディサイズです。
モデルチェンジ前のボディサイズは長さが330cm以下、幅が140cm以下に定められていました。新規格では長さが340cm以下、幅が148cm以下に変更されることで、ボディサイズが広くなり質感の高いデザインになりました。
より使いやすくなった2代目モデルのグレードは3タイプです。上級グレードのFX-Tにはインタークーラーターボエンジンが搭載されています。
2003年:3代目モデルが誕生
3代目モデルは2003年9月に発売されました。3代目モデルでは新しいプラットフォームが採用されており、車体構造が改良されています。走行安定性や静粛性が高まり、長距離の移動でも快適に過ごせるようになりました。
衝突安全性も向上しており、軽量衝撃吸収ボディのTECTや助手席エアバッグなどが搭載されています。
3代目モデルのエクステリアは丸みを帯びたデザインです。屋根を長めに設計しており、先代モデルよりも広い車内空間になっています。
2008年:4代目モデルが登場
4代目モデルが発売されたのは2008年9月です。2007年に販売を開始したワゴンRスティングレーと同じタイミングでフルモデルチェンジしました。4代目モデルの特徴は優れた燃費性能です。
新開発のエンジンを搭載しており、FAやFXのグレードについては19.0km/L~21.0km/L(JC08モード)の燃料消費率を達成しました。上級グレードに搭載されたインタークーラーターボエンジンにも改良が施されており、力強い加速性能と低燃費の走りを両立させています。
4代目モデルはエクステリアやインテリアのデザインが評価されており、2008年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
2012年:5代目モデルが発売
5代目モデルは2012年に発売されました。4代目に引き続き燃費性能の改良が図られており、優れた低燃費を実現しています。5代目モデルではパワートレインにスズキグリーン テクノロジーが採用されました。
リチウムイオンバッテリーを搭載しており、減速時にはエネルギーを自動的に回収する機能が搭載されています。JC08モードによる燃料消費率は27.8km/L~28.8km/Lとなっており、軽自動車の中でもトップクラスの燃費性能です。
5代目モデルについても機能性が備わったデザインや低燃費を実現させるためのアイデアが評価されており、2012年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
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2017年:6代目モデルの販売を開始
6代目モデルが発売されたのは2017年2月です。パワートレインが改良されており、マイルドハイブリッドシステムがFAを除くグレードに搭載されました。
マイルドハイブリッドシステムはモーターとエンジンを併用したシステムのことで、加速時にモーターがアシストします。モーターが搭載されたことで、スムーズな加速と低燃費での走行の両立を実現させました。
6代目モデルのプラットフォームはHEARTECT(ハーテクト)です。軽量と高剛性を特徴としており、優れた燃費性能を実現させています。
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進化を遂げたワゴンRの4つの魅力
ワゴンRの現行モデルは6代目です。2022年8月にはマイナーモデルチェンジを実施しており、FXとハイブリッドFX-Sのラインアップに再設定されました。
現行モデルのワゴンRには4つの特徴があります。歴代モデルの中でも比較的新しい車の状態を確認しておくと、選ぶ時の進化状況の確認や比較検討も行いやすくなります。ここでは、ワゴンRの特徴についてご紹介します。
機能性を重視したエクステリア
現行モデルのエクステリアデザインは、四角いフロントマスクが特徴です。幅広い年齢層に対応した落ち着いたデザインになっています。
ボディカラーは10色が設定されました。ホワイトやシルキーシルバーメタリックに加えて、フェニックスレッドパールやダスクブルーメタリックなどの鮮やかなカラーも選べます。
現行モデルでは、さまざまな用途に対応できるように設計されました。前席はパーソナルスペース、後席は機能性を重視した実用スペースを融合させています。
使いやすさを意識したインテリア
現行モデルのインテリアはシンプルで機能的なデザインが採用されました。内装のカラーは落ち着いた雰囲気を作られるベージュで統一されています。
運転席のインストルメントパネルもホワイト系のカラーが設定されました。明るさや広さを演出する効果があり、快適な車内空間を構築しています。
インストルメントパネルは水平基調になっており、安全な視界を確保できるのが特徴です。運転席前にはアッパートレー、助手席前にはティッシュボックスを置けるスペースがあり、収納性に優れています。
先進の安全技術で運転をサポート
現行モデルでは全グレードにおいて安全機能の見直しが図られました。搭載された安全性能のひとつはハイビームアシストです。ハイビームの状態で走行中、前方に対向車や先行者が現れたときには自動でロービームに切り替えます。
車両がいなくなったときや周囲が暗くなったときには、ハイビームへの自動での切り替えが可能です。夜間でも十分な視界を確保できます。
搭載されたもうひとつの安全機能はデュアルカメラブレーキサポートです。前方の車両や歩行者を検知して、衝突の恐れがある際には警告を発したり自動でブレーキをかけたりします。
高性能のパワートレインで低燃費を実現
現行モデルに搭載されているパワートレインは直列3気筒のガソリンエンジンです。ハイブリッドFX-Sではエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用しています。
モーターを使用した低燃費の走行を可能にしており、毎月の燃料費を抑えられるでしょう。派生モデルも含めたグレード別の燃料消費率は以下の通りです。
|
燃料消費率(WLTCモード) |
FX |
23.0km/L~24.8km/L |
ハイブリッドFX-S |
24.2km/L~25.2km/L |
ハイブリッドZX(ワゴンRカスタムZ) |
24.2km/L~25.2km/L |
ハイブリッドZT(ワゴンRカスタムZ) |
20.9km/L~22.5km/L |
ハイブリッドT(ワゴンRスティングレー) |
20.9km/L~22.5km/L |
(令和4年8月(2022年8月) 発売モデル)
(参考:『ワゴンR(スズキ)の燃費情報』)
現行ワゴンRは通常モデルとこだわりモデルがある
ワゴンRの現行モデルでは、通常モデルに加えてカスタムZとスティングレーという派生モデルが設定されています。
エクステリアやインテリアのデザイン、搭載されている機能や装備が異なるため、ワゴンRの購入を検討している方は違いを確かめておくとよいでしょう。ここでは、カスタムZとスティングレーの特徴についてご紹介します。
カスタムZ
カスタムZは2022年8月に設定されたモデルです。通常モデルのエクステリアデザインをベースに、専用のヘッドライト、フロントグリル、フロントバンパーを搭載しています。
カスタムZのインテリアはブラックを基調としたデザインです。インストルメントパネルもブラックで統一しており、質の高い車内空間になっています。
カスタムZのラインアップは自然吸気エンジンを搭載したハイブリッドZXとターボエンジンを搭載したZTの2つです。どちらのグレードも専用加飾を施しており、個性的な見た目に仕上がっています。
スティングレー
スティングレーはワゴンRをさらに上質にしたグレードです。エクステリアではメッキ加飾を施したグリルや大きめの開口部が特徴のフロントバンパーを採用しています。
車内はブラックを基調としたデザインです。本革巻きのステアリングやシックなカラーのインテリアを組み合わせており、心地良いドライブを楽しめるでしょう。
スティングレーのラインアップはハイブリッドTのみとなっています。パワートレインにはモーターとターボエンジンを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムです。
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ワゴンRを中古車で購入するならどう選ぶ?価格の相場やライバル車も解説
ワゴンRはいくらで売買されているの?
車は人生の中でも高い買い物のひとつになるため、前もってかかる費用を確かめておくと良いでしょう。車の購入でかかる費用の内訳は車両本体価格、法定費用、諸費用などです。このうち、車両本体価格が最も大きなウエイトを占めます。
ワゴンRの購入計画を立てるときも、新車と中古車のどちらを選ぶかなどの判断基準のひとつとして車両本体価格の相場を確認しておくことがおすすめです。ここでは、ワゴンRの新車販売価格、中古車販売価格、買取相場をご紹介します。
現行モデルの新車販売価格
現行の通常モデルの新車販売価格は121万7,700円~138万6,000円です。駆動方式やミッションタイプによって価格が異なります。通常モデル、カスタムZ、スティングレーの新車販売価格は以下の通りです。
|
2WD |
4WD |
FX(5MT) |
121万7,700円 |
134万900円 |
FX(CVT) |
121万9,900円 |
134万3,100円 |
ハイブリッドFX-S(CVT) |
138万6,000円 |
150万9,200円 |
ハイブリッドZX(CVT) |
147万4,000円 |
159万7,200円 |
ハイブリッドZT(CVT) |
163万3,500円 |
175万6,700円 |
ハイブリッドТ(CVT) |
168万8,500円 |
181万1,700円 |
(2023年1月現在)
ベーシックグレードのFXには5MTのグレードも設定されています。一方で駆動方式については、全てのグレードで2WDと4WDの選択が可能です。
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ワゴンRの値段はどれくらい?新車価格から旧型の中古車相場まで分かる
歴代モデルを含めた中古車販売価格
中古車なら現行モデルに加えて、歴代モデルも選択肢に含められます。車両ごとに価格が異なり、予算や目的に合わせて購入できるのが魅力です。ネクステージでの2023年1月時点におけるワゴンRの通常モデルとスティングレーの中古車販売価格をご紹介します。
通常モデル |
|
6代目モデル(現行モデル) |
49万8,000円~139万7,000円 |
5代目モデル |
15万9,000円~85万7,000円 |
4代目モデル |
14万9,000円~57万7,000円 |
3代目モデル |
14万8,000円~36万7,000円 |
(参考:『ワゴンR(スズキ)の中古車一覧』)
スティングレー |
|
3代目モデル(現行モデル) |
77万3,000円~159万9,000円 |
2代目モデル |
31万9,000円~81万7,000円 |
初代モデル |
19万8,000円~66万9,000円 |
新車販売価格が100万円以上する現行モデルですが、中古車なら100万円以下で手に入れることが可能です。先代モデルについては10万円台で購入できる車両もあります。
ワゴンRの買取相場
ネクステージにおける2023年1月時点におけるワゴンRの買取相場は1,000円~107万7,000円です。また、スティングレーの買取相場は2,000円~126万4,000円となっています。買取査定額は車の年式や走行距離だけでなく傷の状態や故障状況などによっても変化します。
どのくらいの買取査定額でやりとりされているのかの参考として一例を見ておくと、手放すときのイメージも掴みやすくなるので、一例をご紹介します。
過去の買取実績では2021年式で走行距離が5,055kmのハイブリッドFXが106万4,000円でした。2020年式で走行距離が2,493kmのFAが64万4,000円となっています。
スティングレーについては2020年式で走行距離が1万3,562kmのハイブリッドXが94万4,000円でした。2019年式で走行距離が4,348kmのハイブリッドTが121万1,000円となっています。
(参考:『ワゴンRスティングレー(スズキ車)の買取相場・査定実績一覧』)
ワゴンRの中古車探しはネクステージへ!
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まとめ
ワゴンRは1993年に誕生したトールワゴンタイプの軽自動車で、快適な乗り心地と広い車内空間が備わっています。現行モデルは6代目ですが、中古車なら先代モデルの購入が可能です。
ネクステージではさまざまなグレードやカラーバリエーションのワゴンRを豊富に取りそろえています。車両検索サイトも用意しており、自宅での車選びが可能です。走行距離、年式、グレードなど、細かい条件を設定して検索いただけます。