オーバーローンなら残債ありでも新しい車に乗れる?利用の流れや注意点
車の買い替えを考えているけれど、今のローンがまだ残っていて不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そんなときに活用できるのが、現在のローン残債を新しく購入する車のローンに上乗せして組み直す「オーバーローン」という方法です。
この仕組みを使えば、ローン完済を待たずにスムーズな買い替えが可能になります。
この記事では、オーバーローンの具体的な仕組みや利用手順、審査に通るためのポイント、高額買取で負担を軽減するコツまでを丁寧に解説しています。計画的に買い替えを進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
※目次※
1.オーバーローンとは?車の残債がある状態での買い替えの基本知識
・オーバーローンとは、車の価値よりもローン残債が多い状態で新車を購入する方法である。
・オーバーローン利用には、安定した収入と返済能力の証明が最も重要で、車の所有権が自分にあることも必須条件となる。
・オーバーローンは資金不足でも車を買い替えられるメリットがあるが、借入額が大きくなるため月々の返済負担が増加し、将来の車売却も難しくなるデメリットもある。
オーバーローンとは?車の残債がある状態での買い替えの基本知識
車のローン残債がある状態での買い替えについて、基本的な知識を解説します。まずは、オーバーローンとは何かや審査で重視されるポイント、そしてローン会社やディーラーによる対応の違いまで、具体的に見ていきましょう。
ローン残債がある車を買い替えるには?オーバーローンの定義と仕組み
オーバーローンとは、車の価値より残っているローン残高のほうが高い状態で、新たに車を購入する方法です。例えば、現在の車の価値が100万円でローン残債が150万円ある場合、差額の50万円と新車ローンを合わせて組みます。
資金不足でも車を買い替えられる点や、諸費用を含めてひとつのローンでまかなえるため利息負担を抑えられる点がメリットです。
ただし、借入額が大きくなるため月々の返済額が増加することや、将来車を売却しにくくなるリスクも存在します。総支払額や、将来の買い替え制約などのデメリットも考慮した上で、検討することが大切です。
車のオーバーローンが認められる条件
オーバーローンが認められるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。最も重視されるのは、返済能力です。
オーバーローンをするには、新たに審査を受ける必要があります。安定した収入があり、他の借入金が少ないことが、審査通過の鍵となるでしょう。
次に重要なのは、車の所有権です。オーバーローンを組むには、車の名義が自分自身になっている必要があります。現在のローンで所有権がローン会社にある場合は、一括返済して所有権を自分に移さなければなりません。
親が名義人の場合は、所有権を子どもに譲渡することが必要です。所有権変更には、完済証明書を取り寄せ、販売会社に連絡して所有権解除手続きを行います。
ローン会社・ディーラー別の車のオーバーローン対応の違い
ローン会社やディーラーによって、オーバーローン対応の方針は異なります。銀行系ローン会社は、比較的審査が厳格です。一方、ディーラー系ローンは、銀行系ほど厳格ではありません。
大手中古車販売店では、さまざまな金融機関と提携しているため、条件に合ったローンを提案してもらえる可能性があるでしょう。選ぶ際は金利の違いにも注目し、総支払額も考慮して比較検討することが重要です。
オーバーローンで車を買い替えるときの流れと手続き
次に、オーバーローンで新しい車に買い替える際に必要な、一連の流れを具体的に説明します。複雑な手続きも段階を追って理解することで、スムーズな買い替えが可能になるでしょう。残債の確認や必要書類の準備など、事前に知っておくべきポイントも必見です。
オーバーローンでの車買い替え前に行うべき車の査定と残債確認方法
車を買い替える前に、まず現在の車の査定と残債確認を正確に行うことが大切です。車の査定は複数の買取業者で行い、相場を把握しましょう。大手中古車販売店の無料査定を利用すれば、気軽に査定額を知ることが可能です。
残債については、ローン会社に直接問い合わせましょう。現在の残債額だけでなく、一括返済する場合の手数料や解約条件も確認することが大切です。
査定額とローン残債を比較して、査定額が残債より多ければ差額を新車の頭金に回せます。逆に残債が多い場合は、オーバーローンでの買い替えを検討することになるでしょう。
オーバーローンで車を買い替えるときの手続きと必要書類
オーバーローンでの車買い替え時には、まず車両の所有権確認が重要です。車検証の所有者欄がローン会社名義の場合、所有権解除手続きが必要となります。
まずは、ディーラーや販売店に相談の上、残債額の確認書類を準備しましょう。次に、買い替え希望車の見積もりを取得し、オーバーローン利用の審査申請を行います。
審査時には、本人確認書類や所得証明書、印鑑などが必要です。審査通過後、現在の車の下取りまたは売却と、残債の精算手続きを行います。オーバーローン利用時は、金利や返済計画を慎重に検討することが大切です。
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オーバーローンで車を買い替えるときの所有権解除の方法
所有権留保解除の手続きは、まず自動車税を完納して納税証明書を取得することから始まります。
次に、車検証に記載されたディーラーやクレジット会社に連絡し、必要書類を確認しましょう。実印を押した委任状や印鑑証明書、車検証のコピー、納税証明書などを提出するのが一般的です。
その後、陸運局で移転登録の手続きを行います。本人が新所有者になる場合、住所変更がなければ車庫証明は不要です。住所変更がある場合は、旧住所から現住所までのつながりを証明する書類が必要になります。
オーバーローンで車を買い替える際の資金計画と費用
オーバーローン利用時は、資金計画が重要です。残債と新車ローンの合算額を把握し、頭金設定や返済計画を具体的に立てましょう。
また、カーリースなど代替手段との比較も効果的です。経済状況に合った選択で、無理のない買い替えを行いましょう。
オーバーローンでの新車購入時の頭金と月々の返済額の計算方法
新車購入時の頭金は、車両本体価格の20%~30%程度が一般的です。頭金を多く支払うことでローンの借入額が減少し、月々の返済負担を軽減できます。
例えば、300万円の車を購入する場合、60万円(20%)を頭金として支払うと借入額は240万円です。5年(60回払い)・年利3%のローンでは、月々の返済額は約4万3,300円となります。
金利は、ディーラーローンで3%~9%程度、銀行系ローンで1%~4%程度です。月々の返済額は、月収の15%~25%以内に抑えることが望ましいでしょう。
ボーナス払いを併用すれば月々の負担を減らせますが、収入変動の可能性も考慮し、特にオーバーローンの場合は綿密な返済計画が重要です。
車購入でオーバーローンする際の総支払額シミュレーション
現在の車に100万円の残債があり、300万円の新車を購入する場合を例に考えてみましょう。
車の査定額が60万円の場合、残債40万円と新車代金300万円を合わせた340万円がローン対象額となります。60回払い・年率3.5%で返済すると月々約6万2,000円、総支払額は約372万円で、利息は約32万円です。
一方、残債を完済してから新車ローンを組む場合は、一時的に40万円の支出が必要ですが、新車300万円のみのローンなら同条件で月々約5万5,000円、総支払額は約330万円になります。結果として、オーバーローンでは約2万円多く支払うことになる計算です。
オーバーローン以外の車所有の選択肢とコスト比較
車を入手する主な選択肢には、「カーリース」「残債完済後の買い替え」「現金一括購入」があります。
カーリースは頭金なしで初期費用を抑えられ、税金や車検費用が月額料金に含まれるため維持費の管理がしやすく、月々の支払額が一定です。
残債完済後の買い替えは総支払額を抑えられる点がメリットで、一時的な出費は増えますが、利息負担が少なくなります。
現金購入は、利息がかからず改造・売却の自由度が高いですが、まとまった資金が必要です。オーバーローンは、初期費用は抑えられますが、長期的には総支払額が増加します。
オーバーローンで車を買い替えるときの注意点
オーバーローン車の買い替えを成功させるには、ローン審査の対策が欠かせません。所有権や返済能力の証明といった基本要素が、審査通過の鍵となります。
また、金利変動リスクへの備えや、将来の売却価値を考慮した車種選択も重要です。適切な準備と多角的な視点があれば、オーバーローンを活用した無理のない車の買い替えが実現できるでしょう。
オーバーローンでの審査のポイントと売却車の準備
オーバーローンの審査通過には、返済能力の証明が最も重要です。クレジットカードや消費者金融から、多額の借り入れがある場合は不利になります。
また、月々の返済額が無理のない予算設定を心がけることも大切です。審査が厳しい場合は、カーリースも選択肢のひとつとして検討しましょう。
売却予定の車は、事前に丁寧に清掃することで、査定額アップが期待できます。査定士の印象が良くなれば、より高い査定額を引き出せる可能性が高まるでしょう。
さらに、車の所有権が自分にあるか確認することも重要です。ローン会社が所有権を持っている場合は、完済証明書を取り寄せて所有権解除の手続きを行う必要があります。
車買い替えでオーバーローン利用時の金利上昇リスクと対処法
オーバーローンでは、残債と新車代金を合わせて借入額が大きくなるため、金利負担も増加します。特に現在より高い金利でローンを組むと、総支払額が予想以上に膨らむ可能性があるでしょう。
このリスクへの対処法としては、まず複数の金融機関で金利を比較検討することが挙げられます。銀行系カーローンは、ディーラーローンより低金利の場合が大半です。
また、可能な限り頭金を準備することで借入額を減らし、金利負担を軽減できます。資金に余裕が出てきたら、繰り上げ返済も効果的です。
オーバーローン利用時は、将来の売却を見据えた車選びがポイント
将来の車売却を見据えた車選びは、オーバーローン時に特に重要です。リセールバリューが高い車種を選ぶことで、次回買い替え時の負担を軽減できます。
トヨタのランドクルーザーやアルファード、ハイエースバンなどは、3年後の残価率が高く維持されやすいでしょう。ボディカラーも、パール系やブラック系などの人気色は、高値で取引される傾向があります。
装備面では、本革シートやサンルーフ、メーカー純正ナビなどがリセールバリューを高める要素です。中間グレード以上の選択も、価値維持のポイントになります。
納車待ち期間が長い人気モデルは、中古車市場でも需要が高く、高値で取引される傾向です。
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まとめ
オーバーローンを利用すれば、車のローン残債があっても新しい車に乗り換えることが可能です。審査通過のポイントは、安定した収入と返済能力の証明にあります。
手続きの際には、まず現在の車の査定と残債確認を行い、ディーラー・販売店と相談しながら買い替え計画を立てましょう。
オーバーローンは一時的な負担軽減になりますが、長期的には支払総額が増加するケースが多いため、資金計画は慎重に立てることが大切です。適切な車種選びや将来の売却価値も考慮することで、無理のない車生活を実現できるでしょう。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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よくある質問
Q.車のオーバーローンのメリットは?
A.オーバーローンを利用すれば、前の車の残債を新たなローンにまとめて新車を購入できます。急ぎで車が必要な場合や、希望の車種を自由に選びたい場合に便利です。また、手続きも業者が代行してくれるためスムーズに手続きを進められます。ただし金利が高くなる傾向があるため、利用する際には慎重な検討が必要です。
Q.車のオーバーローンは違法ですか?
A.オーバーローンそのものは違法ではありません。車の残債と新車の費用を一本化して借り入れる方法で、返済額の調整も可能です。ただし、書類などを偽造して融資を受けると詐欺罪に該当します。金融機関を騙すような行為は禁止されていることを理解しておきましょう。
Q.車のオーバーローンは審査が厳しいですか?
A.オーバーローンは前の車の残債を新たなローンに上乗せするため、借入額が高額になりやすく、審査は一般的な自動車ローンより厳しい傾向があります。返済能力や信用情報に不安があると審査落ちのリスクが高まることに注意が必要です。 年収に見合わない借入申請や所有権の不明確さも審査に影響します。申し込む際には事前に担当者へ相談し、状況を把握しておくとよいでしょう。
Q.車のオーバーローンの仕組みは?
A.オーバーローンとは、現在の車のローン残債を新たに購入する車のローンに上乗せして借り入れる仕組みです。これにより、今のローンを完済する前に車を買い替えができます。手続きは販売店や金融機関を通じて行い、審査に通過すれば、新しい車の購入資金と残債の一本化による返済が可能です。