ローンが残ってる車でも使用者変更は行えるの？手続きのポイントや判断基準
車のローンが残っていても、ライフスタイルの変化などをきっかけに、新しい車がどうしても欲しいと考える人もいるでしょう。「車のローンが残っているけど、使用者変更をしたり売却・廃車をしたりすることはできる？」という疑問もあるかと思います。
今回の記事では、「ローンが残ってる車の使用者変更」や「所有者変更をしてお得に車を売却する方法」を解説します。
※目次
2.ローンが残ってる車は使用者変更よりも所有者変更が難しい！
・所有者は、その車の所有権を有している人や会社のこと。使用者とは、所有権を持つ所有者とは別に、その車の使用権を持っている人のこと！
・ローンを完済していても、自動的には自分名義に変更されない。しっかりと手続きを行おう！
・ネクステージは無料査定が利用できる、手軽に車の売却の準備をすることができる！
ローンが残ってる車でも使用者変更は行えるの？
ローンを組んで車を購入した時、所有者はローン会社になっていることが多いです。所有権を持っていない車に関して、使用者変更を行うことはできるのでしょうか？
ここでは所有者と使用者の違いについて確認した後、「変更登録の必要性」や「使用者の名義変更ができるのかどうか」について解説します。
所有者と使用者について
まず、所有者と使用者はまったくの別物であることを覚えておく必要があります。所有者は、その車の所有権を有している人や会社を指します。例えばローンを利用して車を購入した場合は、ドライバーではなく、クレジット会社などが所有権を保持するケースが多いです。ドライバーが所有権を得るためには、ローンを完済し、名義変更を行う必要があります。
車の使用者とは、所有権を持つ所有者とは別に、その車の使用権を持っている人のことです。もちろん車を一括で購入した場合など、使用者と所有者が同じ人になることもあります。
変更登録の必要性について
所有者がディーラーなどの自動車で、使用者が変更になった場合、車検証の記載を変更する必要があります。車の名義変更と呼ばれることが多いですが、詳しくは変更登録と言います。手続きには①自動車検査証②委任状③印鑑④車庫証明書⑤住民票⑥申請手数料が必要になります。
例えばAさんがBさんに車を譲った場合、すみやかに変更登録を行わなければなりません。仮に変更登録を行わないまま、Bさんが交通事故を起こした場合、それに関わる請求がすべてAさんに届くことになります。
使用者の名義変更はローン先に確認しよう
生活をしていく中で、「ローンの車を持っているがそれを人に譲りたい」と考えることがあるとします。結論から言えば、ローン中の車であっても（つまり自分が所有権を持っていない車であっても）、使用者の名義変更を行うことはできます。
ただ、あくまで所有者の名義はローン会社の名前になっているので、名義変更をしたい時は、必ずローン会社に相談するようにしましょう。場合によっては審査が入ったり、名義変更が許可されなかったりすることもあります。
ローンが残ってる車は使用者変更よりも所有者変更が難しい！
先ほども確認したように、ローンが残っている車の使用者変更は、それほど難しくはありません。所有権はあくまでローン会社なので、所有者に相談することによって、使用者の変更ができるからです。
しかし、所有者変更には様々なケースが存在し、判断基準が難しいところがあります。ここではローンが残っている車の所有者変更について確認していきましょう。
所有者変更を行うケースについて
所有者変更を行う必要があるケースとしては、所有者がなくなった場合や、売却・廃車などの手続きを行う時です。例えばローンで車を購入しており、所有者がローン会社になっている場合、その車を売却したり廃車にすることができません。
売却・廃車の手続きを行うためには、残っているローンをすべて返済し、所有者の名義を自分に変更する必要があります。ローンを完済すれば自動的に名義が変更になるわけではないので、注意しておくようにしましょう。
所有者変更が行えるかの判断基準
車の所有権がローン会社にあるということは、ローン会社が車を担保としている状態です。これを「所有権留保」と言い、先ほども少し触れたように、所有者を自分の名義に変えるためにはローンを完済する必要があります。
ちなみにローンで車を購入していたとしても、銀行や金融機関のローンを利用している場合、所有者の名義は自分になります。この場合はそもそも「所有権留保」が発生しないため、売却・廃車を自由にすることができます。
ローンが残ってる車でも所有者や使用者変更が行えるケース
ディーラーやローン会社でローンを組んで車を購入するのが、一般的ではないでしょうか。この場合、車のローン返済中には車の名義を変更することはできません。しかし、車のローン返済中に名義変更をすることが可能なケースがあります。
ここでは車のローン返済中に名義変更できるケースを紹介します。ご自分はどちらになるのか比べてみましょう。
車が本人名義になっている場合
車のローンを銀行が提供するマイカーローンにしている場合は、車は本人名義になっているのが一般的です。銀行が提供するマイカーローンでは、車を担保にしてないからです。車が本人名義になっているので、名義変更や譲渡、売買は自由にできます。
銀行が提供するマイカーローンの場合であっても、ローン完済前に名義変更や譲渡、売買に関して、なんらかの禁止事項が設けられていることもあります。名義変更を考えているのなら、契約書の確認をしましょう。
車のローン残債額を支払える場合
名義がディーラーやローン会社になっている場合の多くが、ローン返済中に名義変更をすることができません。
しかし、車を査定に出した際にローンの残債務額以上の査定額になった場合は名義変更が可能です。車のローン残債務を売却したお金で相殺します。
残債務分を一括で繰り上げ返済をするという手段でも名義変更は可能です。車のローンの返済期間がまだ数年残っていたとしても、ローンがありませんので名義変更ができます。
ほかのローンに切り替える場合、つまり借り換えをする場合も名義変更ができます。たとえば、銀行が提供するマイカーローンを利用しディーラーやローン会社のローンを完済して、銀行のマイカーローンにまとめるという方法です。
ローンが残ってる車の所有者や使用者変更を行う時の注意点
車のローン返済中に名義変更をする場合、いくつか注意しなければならないことがあります。
注意点は、
- ・ローンの契約書に禁止事項などがないか
- ・残価設定型のローンを利用している場合
- ・最悪の場合、乗り換える車との2重ローンが発生することがある
- ・マイカーローンが使えない場合、利子の高いローンへの組み替えになる
この4点です。
ローン契約書の禁止事項を確認する
銀行が提供しているマイカーローンを利用する場合、車が担保に設定されるケースは多くありません。
車の所有者ですから、名義変更や売買、譲渡を自由にすることができます。しかし、ローンの契約書に「ローン返済中の名義変更」や「売買、譲渡を禁止する旨の禁止事項」が設けられている場合は、名義変更や売買、譲渡はできません。
ローン返済中に名義変更を考えているのであれば、名義変更の前に契約書に何らかの禁止事項があるのか確認することをおすすめします。
残価設定型は残価分がある
残価設定型のローンは、あくまでもディーラーから車を借りている状態です。自分のものにしなければ、残価分は支払う必要はありません。最終的にディーラーに車を返却すれば、月々のローン返済額を安くすることができるメリットがあります。
また、長距離走行や傷などの瑕疵（かし）によって下取り額が下がり、差額が要求されるケースもあるでしょう。フレームが歪んでしまうほどの事故を起こしてしまうと、車の返却をすることができなくなります。その場合、残価分を支払わなければなりません。
2重ローンが発生することがある
車の名義があなたの名義になっているのであれば、ローン返済中の車でも売却することができます。ただし、車を売却することができても残債が残っていれば、その残債は毎月返済しなければなりません。
最悪の場合、新しい車と古い車の2重ローンが発生することになります。毎月の支払い額が増えてしまうため、査定額が現在のローンの残債分を超えないのであれば、乗り替えはあまりおすすめできません。
低金利が目指せない場合がある
銀行などが提供しているマイカーローンは、年3％~7％と低金利なのが特徴です。しかしその分、審査の難易度は高く設定されています。新しくマイカーローンを組む際に、すでに別のローンを組んでいると審査通過が難しくなる可能性が高くなるでしょう。
マイカーローンが使えない場合は、利子の高いフリーローンへの組み替えを考えましょう。フリーローンは年5％~18％と高金利です。利息が多くなり、返済するのが大変になります。
ローンを完済しているなら名義変更を済ませよう！
車の名義人がディーラーやローン会社の場合、ローンを完済しても自動的に自分名義に切り替わるわけではないので注意しましょう。自身で切り替えの手続きをしなければなりません。
自分名義にする方法は、オリコ、アプラス、セディナなどではWebサイト上で案内を行っているので、ご覧になってください。手続き自体は即日で完了します。
所有権留保の解除は自分で行う必要がある
車のローンを完済しても所有権留保の解除申請を行わない限り、名義人はディーラーやローン会社のままです。車の名義人が自動的に変わるということはありません。所有権留保の解除申請を行ってはじめて、車の所有権はあなたのものになるのです。
所有権解除の申請は、ローン支払い完了後にしばらくしてから案内に関する書類が届きます。書類が届いたら手続きを進めていきましょう。書類が来ない場合は車の名義人へ連絡を取り、所有権解除の申請を進めます。
所有権留保の解除に必要な物
所有権留保の解除には普通自動車の場合、下記のものが必要になります。
- ・印鑑証明書
- ・印鑑
- ・自動車検査証（原本）
- ・自動車保険場所証明書（車庫証明書）
- ・自動車納税証明書
- ・譲渡証明者
- ・ローン会社の完済証明書
- ・ローン会社の印鑑証明書（3か月以内発行のもの）
- ・ローン会社からの委任状
軽自動車の場合は普通自動車より必要書類が少ないものの、下記のものが必要です。
- ・自動車車検証（原本）
- ・軽自動車所有者承諾書（軽自動車譲渡等承諾書）
- ・軽自動車納税証明書
- ・認印
自動車検査証が発行されてから、手続きの間に転居する場合は「住民票」も必要です。結婚をして苗字が変わっている場合は、戸籍の「全部事項証明書」も必要になります。
所有権留保の解除手続きの流れ
所有権留保の解除はローンを完済してから、ローン会社に対して所有権留保解除の依頼から始めます。「ローン会社の完済証明書」、「ローン会社の印鑑証明書」、「ローン会社からの委任状」といった書類を受け取りましょう。
その後、陸運支局にて申請書や印紙を購入し窓口に提出すればほぼ完了です。即日、名義人名が変更された自動車車検証を手に入れられます。その後、税事務所の窓口で自動車税の申告手続きを行い、所有者を変更すれば完了です。
費用は陸運支局での登録手数料が500円、申請書代が100円かかります。このほかに印鑑証明書の代金も必要です。
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まとめ
ローンで車を購入し、所有者がローン会社になっている場合、自由に車を売却することができません。売却・廃車を行うためには、所有権を自分に移す必要があり、所有権を自分に移すためにはローンを完済する必要があります。
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