事故車をレッカー移動させるときに知っておきたいこととは?費用や時間は?
事故を起こして自走が不可能になった場合、早い段階で事故車をレッカー移動しなければなりません。その際、どうすればよいかわからないという方もいるのではないのでしょうか。そこでこの記事では事故車をレッカー移動させる際に知っておきたいポイントをご紹介します。
また、あわせて事故を起こしたときに行ってしまいがちなNG行動や、事故車の定義、事故車を査定する際の注意点についても解説します。損をすることなく事故車の査定ができるように事前に知識を蓄えておきましょう。
※目次※
・JAFもしくは任意保険に加入している場合、一定の距離であれば事故車を無料でレッカー移動することができる
・事故を起こした際に相手の車をレッカー移動することと、自宅にある廃車にする車をレッカー移動することはできない。また、車検切れの場合はレッカー移動自体が不可能
・事故車とは車の骨格が破損したり交換履歴があったりする車であり、査定額が下がる
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事故車のレッカー移動で知っておくべきこと
交通事故を起こして車が動かない場合、自身でロードサービスのレッカー車を依頼して事故車を移動してもらわなければなりません。なぜかというと、警察はレッカー車の手配をしてくれないからです。
事故を起こしても車が動く場合は、レッカー車の手配は必要ないと思う方もいるかもしれませんが、場合によっては違反となるケースもあります。
ここでは、レッカー移動の際に知っておきたい基本的な事項について解説します。
レッカーが必要かの判断基準
「事故にあって自走ができない場合」「タイヤのパンク、故障の場合」、そして「走行できても保安上に問題がある場合」の3つの状況でレッカーは必要になります。
事故にあって自走ができない場合は、レッカーが必要になります。タイヤのパンクや故障などでも、自走をすることが難しい場合もレッカー車は必要となります。
走行できても保安上に問題がある場合も、レッカーは必要です。走行は可能だけれどウインカーが割れている、ブレーキランプが付かないなどの場合、道路交通法第62条にて「整備不良車両の運転の禁止」が定められているため、道路を走行することができないからです。
保安上に問題のある事故車で公道を走行していた場合、違反となり罰を科されてしまいます。レッカーが必要かを判断する場合は、自走の可否だけではなく保安上に問題がないかも重要なポイントになります。
レッカーが到着するまでの目安時間
レッカーが到着するまでの時間は一概には言えませんが、多くの場合50分程度かかると言われています。
ロードサービスは全国にあるため、連絡してから比較的早くレッカー車は到着しますが、ロードサービスの拠点が少ない場所でレッカー車を呼ぶ場合は、時間がかかってしまうケースもあります。
また、道路の混雑状況や事故現場までの距離によっても到着時間は大きく変わるため、50分程度を目安と考えておきましょう。
レッカー車にかかる費用
レッカー車を手配すると高額な費用がかかってしまうと思う方もいるかもしれませんが、JAFの会員であれば無料で手配することができます。
また、任意保険に加入している場合も条件により無料でレッカーを手配できるようになっています。多くの場合、保険会社が指定する修理工場までのレッカー代は無料となり、顧客自身が指定する修理工場まで運ぶ場合は○○キロメートルまで無料となります。
JAFのロードサービスや任意保険に加入していない場合は費用が発生します。JAFの非会員がレッカー車を手配すると、「時間帯」や「高速道路か一般道路」により費用は異なります。
たとえば、JAFの非会員で一般道の場合、昼間(8時~20時)は8,230円、夜間(20時~8時)は10,290円がかかります。そのほかに作業料として、4,650円(四輪吊上げの場合は9,300円)がかかり、けん引料として1キロメートルあたり720円が発生します。
高速道路の場合では昼間(8時~20時)は16,460円、夜間(20時~8時)は19,540円がかかります。作業料、けん引料は一般道と同額です。
これらの料金が、JAFの会員の場合は無料になります。もしものときのためにも、JAFの会員になっておくと安心です。
無料のレッカー利用は距離の上限がある
任意保険の場合は、保険会社が指定する修理工場までならレッカー車のけん引料は無料です。しかし、顧客自身が修理工場を指定する場合は、「○○キロメートルまで無料」と無料でけん引してくれる距離が決められています。
ただし、保険会社にもよりますが、距離が遠い場合(無料範囲を超える場合)でも保険を利用できるケースがあるため、保険会社に確認してみましょう。
JAFは会員の場合は15キロメートルまでは無料でけん引をしてくれますが、15キロメートルを超えた場合、1キロメートルごとに720円が発生します。また、非会員の場合は1キロメートルごとに720円が発生するため覚えておきましょう。
緊急移動の場合は近くのレッカー会社に連絡
警察の指示により、事故車をすぐにレッカー移動する場合を緊急避難と言います。緊急避難をする場合は、保険会社が手配するレッカー車を待つことができません。そのため、事故現場の近くにあるレッカー会社に依頼して、レッカー移動をすることになります。
事故現場の近くにあるレッカー会社がわからない場合は警察が紹介してくれますが、この場合は保険のロードサービスにはならないため、有償での移動となってしまいます。
しかし、発生したレッカー代は事故に関わる直接的な損害と考えられるため、多くの場合は保険の対象となりレッカー代が返ってきます。
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レッカー利用での注意点
JAFや任意保険に加入している場合、無料でレッカー利用ができますが、事故を起こした相手の事故車をレッカー移動することはできません。また、廃車を処分するときにレッカー車を手配して廃車取引専門店まで移動することも不可能です。
ここでは、レッカー利用をする際の注意点について詳しく見ていきましょう。
相手の事故車はレッカーできない
たとえば、自身の過失で事故を起こしたとします。この交通事故の結果、相手の車が自走不可能となった場合、自身の責任からロードサービスを手配して相手の車を移動したほうがよいのか気になる方もいるでしょう。
しかし、自分が任意保険に加入していても、JAFの会員であっても、事故の際の相手の車を移動させるためにロードサービスを利用することはできません。任意保険とJAFでは、あくまでも自分の車だけがロードサービスの対象となります。
廃車はロードサービスを利用できない
乗らなくなった車を廃車取引専門店や工場に運ぶためにロードサービスを利用することはできません。ロードサービスは基本的には「走行中に走れなくなったとき」しか利用できないからです。
自宅に駐車していて走行できなくなった車はロードサービスの対象外になります。ただし保険会社のなかには、廃車にする際のレッカー移動に対応しているケースもあるため確認しましょう。
車検が切れている場合は、レッカー移動ができません。車検が切れている状態のままレッカーでけん引すると、道路運送車両違反となるからです。車検切れの場合は、レッカーではなく積載車で運ぶこともひとつの方法です。
交通事故でやりがちなNG行動
交通事故を起こしてしまうと、慌ててしまい何をすればよいのかわからなくなりがちです。しかし、どんなに慌てていてもやってはいけないNG行動があります。ここでは、交通事故でやりがちなNG行動を3つご紹介していきます。
どのような行動を控えるべきか、事前に頭に入れておきましょう。
「全て弁償する」と伝える
停車している車に自身が運転する車をぶつけてしまうといった、自らの過失が100%と考えられる交通事故の場合はすべて弁償しなければなりません。ただし、相手にも過失がある場合はこの限りではありません。
その場合、自身で全てを弁償する必要はありません。なぜなら相手にも一部とはいえ過失があるからです。そのため、自身の過失割合が高いからといっても安易に「全てを弁償します」といった発言はしないようにしましょう。後日トラブルに発展する可能性があります。
その場で示談する
警察を呼ぶことなくその場で示談をすることも、NG行動のひとつと言えます。
物損事故や人身事故のどちらであってもその場で示談をしないようにしましょう。交通事故を起こした場合に警察へ連絡することは義務となります。まずは警察を呼び、その場での示談は避けるようにしましょう。
その場で示談をしても、相手が車の修理費を支払わないことがあります。事故現場で修理費の話し合いを済ませても、その後に相手に連絡がつかなくなるケースもあります。また、怪我をした場合、その場では気が動転しているため痛みを感じにくく、後日痛みが出てくるケースもあります。
このように、事故の当事者同士では正しい判断ができないこともあります。事故現場ではまずは警察を呼び、次に保険会社へ示談の仲介を依頼しましょう。
自分が悪いのに謝らない
事故を起こした際は、誠意を持って謝ることが非常に大切です。必要以上に謝罪する必要はありませんが、謝らないといった態度では相手の自分への印象も悪くなります。自身が悪い場合は、素直に謝罪するようにしましょう。
一切謝罪をしないことが原因で話し合いがうまくいかず、物損事故で処理できる事故であるにもかかわらず人身事故とされてしまうケースもあります。自分が悪いと感じた場合にはすぐに謝り、無用なトラブルを引き起こさないようにしましょう。
レッカー依頼の連絡が遅くなる
レッカーが到着するまでにはある程度の時間がかかります。事故を起こし自走が不可能、もしくは保安上に問題がある場合は、警察へ連絡した後は保険会社やJAFへ連絡をしてレッカー車の手配をしましょう。
警察は事故の実況見分は行ないますが、事故車のレッカー移動の手配はしません。実況見分が終了すれば、そのまま帰ってしまいます。実況見分の終了後にレッカー移動の連絡をすると、思った以上に時間がかかるなど二次災害を引き起こす危険もあります。できるだけ早めにレッカー移動の依頼を済ませましょう。
事故車を売却する前に知っておきたいこと
事故車の査定額は、事故を起こしていない車と比べて低くなります。では、事故車とはどのような車を指すのでしょうか。
ここでは、事故車の定義から何が原因で事故車の査定額が下がるのか、査定に出す前に修理に出すべきなのかについて解説します。
事故車の査定額は下がる
事故車の定義とは、「事故を起こした車」というわけではありません。一般的に事故車(修復歴車)とは、車の骨格に損傷を負い、修復または交換をした記録がある車を指します。つまり、修復歴のある車を事故車と呼び、修復歴のある車の査定額は下がります。
また、車の骨格には、「フレーム」「フロントインサイドパネル」「ダッシュパネル」「ルーフパネル」「ルーフフロアパネル」「ピラー」「トランクフロアパネル」「フロントクロスメンバー」「ラジエターコアサポート」の9か所あります。
骨格となる9か所のどこかに損傷や交換歴がある場合、外側がどんなにきれいだとしても、査定額は下がってしまいます。それ以外の場所が破損していても、そこまで査定額には影響しません。事故車扱いになった場合、査定額は数十万円単位で下がります。
事故車の申告は必須
事故車であることの申告は必須です。修復歴を隠したり、事故を起こしたことがないと虚偽の申告をしたりするとあとでトラブルに発展するためやめましょう。
修復歴は黙っていればわからないのではないかと考える方もいるかもしれませんが、ベテランの査定士であれば修復歴を見落とす可能性は2%以下と言われています。下手に隠してトラブルを引き起こしたり評価を大きく下げたりするよりも、正直に申告するほうが査定士の印象はよくなります。
事故車を売るなら修復前に査定に出す
事故を起こして事故車になった車を売ろうと決断したときに、修復してから売ったほうが高く売れるのではないかと考える方もいるかもしれません。しかし、まずは査定に出すようにしましょう。修復するために費用を使っても、回収できないケースがあるからです。
また、修復費が売却額を上回る可能性もあります。そのため、修復をする前に一度査定に出し、修復するかを決めるとよいでしょう。
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まとめ
交通事故を起こして自走が不可能になった場合は、すぐに保険会社かJAFに連絡をしてロードサービスのレッカー車の依頼をしましょう。レッカー車は自走できない場合以外にも、車に保安上の問題がある際も必要です。
レッカー移動は、任意保険やJAFに加盟している場合は条件を満たせば無料で利用することが可能です。事故を起こしたら警察に連絡したあとに保険会社かJAFへ連絡をいれましょう。
事故車とは、骨格に損傷や交換歴のある車を呼び査定額が低くなります。査定の際、事故履歴を隠していたことがわかると大幅な減額の対象になります。少しでも事故車を高価売却したいのであれば、ネクステージの利用がおすすめです。ネクステージでは積極的に高価買取を行っておりますので、ぜひご相談ください。
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