パジェロのディーゼル車は低燃費?維持費や魅力も徹底解説!
クロスカントリーSUVの先駆け的存在ともいえる三菱パジェロは、1982年に誕生しました。優れた本格SUVとして国内外で知名度が高い車です。パジェロには、クリーンディーゼルエンジン搭載のグレードがあります。
クリーンディーゼルとは何か、省燃費なのかといった疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。この記事では、パジェロのディーゼルについて詳しく解説します。ディーゼルSUVが気になる方は車選びにお役立てください。
※目次※
・パジェロには発売当初からディーゼル車があったが、2010年9月以降はクリーンディーゼルエンジン搭載車をラインアップしている。
・パジェロのディーゼル車はガソリン車より燃費が良いほか、高い悪路走破性能や強靭ボディが魅力。
・現在生産終了しているパジェロが気になる場合はネクステージで探してみよう。
パジェロのディーゼル車とは?
長年にわたり、世界中で知名度活躍してきたオールラウンドSUV三菱パジェロは、今でもコアなファンから愛され続けています。堅ろうなボディや悪路走破性の高さが魅力です。
パジェロには、ガソリンモデルとクリーンディーゼルモデルがあります。この記事では、パジェロのディーゼルモデルに焦点を当てて、燃費や特徴をチェックしてみましょう。
パジェロのディーゼル車の特徴
パジェロには、発売当初からディーゼル車がラインアップしていました。高い注目を浴びたRVブームの1990年代には、販売されたパジェロの8割以上がディーゼル車だったといわれています。当時のディーゼル車は、悪臭を放ち騒音が大きいというイメージでした。
国内排ガス規制強化に伴い、2004年にディーゼル車の販売を休止しています。三菱は、ディーゼルエンジンの改良を施し、2008年10月に販売復活しました。さらなる改良後、2010年には世界的にも厳しいとされる日本の排ガス規制をクリアしたクリーンディーゼルエンジンを投入しています。
パジェロのディーゼル車のグレード
パジェロ最終モデル(2018年以降)のディーゼル車グレードは、GR・エクシード・スーパーエクシードの3種類です。いずれも5ドアロングボディ7人乗りの設計となっています。
ベーシックグレードのGRは、必要最低限の装備を搭載した簡素なモデルです。中間グレードのエクシードになると、GRよりシートカラーの選択肢や安全装備内容が増えます。最上級グレードのスーパーエクシードには、リヤディフレクターやスカッフプレートなどが装備され、外観が引き締まった印象です。
パジェロのディーゼル車の燃費と維持費
ディーゼル車の燃料は軽油です。そのため、燃料の単価はレギュラーガソリンよりも安くなります。そのため、燃費性能が良ければ毎月の維持費が安くなるという計算です。
パジェロのディーゼル車は、ガソリン車と比較して燃費や維持費は安くなるのでしょうか。購入前に比較検討してみましょう。
パジェロのディーゼル車「クリーンディーゼル」とは
従来のディーゼルと、クリーンディーゼルエンジンの違いは何でしょうか。ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと比較して一酸化炭素や炭化水素の排出量は多くありません。しかし、窒素酸化物や粒子状物質が多く、燃焼不良により黒煙が発生する状況でした。
その後、技術の進歩により開発されたのが、高圧燃料噴射が可能なコモンレールシステムやDRPを搭載したクリーンディーゼルエンジンです。排気ガスを大幅に低減し、環境に優しいだけでなく、加速性や動力性能にも優れています。
パジェロのディーゼル車の燃費
ガソリン車とディーゼル車では、燃費性能はどのくらい違うのでしょうか。2018年10月発売モデルを例に比較してみましょう。グレードごとのJC08モードカタログ燃費(km/L)は、下記表を参照してください。
グレード |
ガソリン車 |
ディーゼル車 |
GR |
8.0 |
10.4 |
エクシード |
8.0 |
10.4 |
スーパーエクシード |
ー |
10.0 |
上記表から、ガソリン車よりディーゼル車のほうが燃費性能に優れていることが分かります。
パジェロのディーゼル車にかかる維持費
どの車にもいえることですが、車を所有するためには維持費が必要です。維持費とは、毎月必要な燃料代や駐車場代だけではありません。毎年払う自動車税種別割や任意保険料、2年に1度受ける車検代(車両重量税含む)も必要です。
パジェロのディーゼル車は、エコカー減税対象車でした。しかし、新車登録時と初回車検時のみ適用されるため、2023年4月時点では残念ながら対象になりません。
総合的に計算すると、ガソリン車よりもディーゼル車のほうが維持費は6万円ほど安くなるとの試算があります。参考にしてみましょう。
燃費だけじゃない!パジェロのディーゼル車が持つ魅力
2010年以降のパジェロに搭載されているクリーンディーゼルエンジンは、AT伝達効率・減速エネルギー回生システム採用などの改良により、燃費性能が向上しています。
しかし、ディーゼル車の良さは燃費性能だけではありません。パジェロが世界的に有名になった背景には、いくつかの理由があります。代表的な3つの魅力を見てみましょう。
高い走破性
ディーゼル車の魅力は、急勾配の登坂における高い走破性です。低回転から生み出されるトルクが大きいため、アクセルをゆっくり踏み込むだけで難なく登れます。急な坂道の途中でいったん停止した後も問題ありません。
ハードコースでも街中の走行でも、レスポンスの良さを体感できます。同サイズのガソリン車と比較すると、力強い走りを楽しめることが分かるでしょう。
高エネルギーを吸収するボディ
パジェロは、3代目以降モノコックボディが採用されています。そのため、クリーンディーゼルモデルは全て、ビルトインフレーム構造のモノコックボディ採用です。高張力鋼板や溶接点数の増加により、高剛性化と軽量化を両立しました。
高エネルギーを吸収する構造のため、衝突時の衝撃を軽減してくれます。高剛力キャビン構造の頑丈ボディゆえに、万が一の場合でも、乗員の空間を確保してくれることも魅力です。
運転のしやすい設計
内装で目を引くのは、ハイコントラストメーター採用のセンターインフォメーションディスプレイではないでしょうか。運転状況に合わせて明るさを自由に調節できる視認性の良さが魅力です。
平均車速・燃費・外気温・凍結警報など、運転時に欲しい情報が表示されます。視線移動ができるだけ少なく済む位置に配置されているのもこだわりです。
ワイドな視界を確保したフロントガラスや、後方視界を妨げない少し低めの後席センターヘッドレストなど、走りに集中できるよう設計されています。
パジェロのディーゼル車における注意点は?
運転しやすく走破性に優れているなど、メリットが多いパジェロのディーゼル車ですが、デメリットもあります。購入前にディーゼルならではの注意点をきちんと押さえておくことは、満足のいくカーライフを楽しむために大切です。主な注意点は下記のとおりです。
騒音や振動が目立つ
従来のディーゼル車は、振動がひどく、音もうるさいというイメージを抱いている人は少なくありません。改良が進み、クリーンディーゼルとなったエンジンは、以前より各段に振動や騒音は目立たなくなりました。
しかし、まったくないわけではありません。アイドリングや出足の際は、ゴロゴロ・カタカタのようなディーゼルエンジンならではの音がします。また、エンジンをかけている最中は、常にシートやステアリングホイールからブルブルのような独特の振動を感じるとの声も多数です。
専用のエンジンオイルは価格が高い
自動車用エンジンオイルには、ガソリン用やディーゼル用など種類がいくつもあり、値段もさまざまです。できるだけ安いオイルを使用したいと思うかもしれませんが、クリーンディーゼル車には専用のエンジンオイルを使う必要があります。
規格外オイルを使用した場合、排気ガスをクリーンに保つのに必要なDRFが目詰まりを起こす可能性があります。クリーンディーゼル専用オイルは価格が高めですが、後からの修理代はもっと高額になることを覚えておきましょう。
現在は生産が終了している
パジェロは、本格的クロスカントリーのオールラウンドSUVを求める方から愛されている車です。クリーンディーゼルエンジンを搭載したSUVはあまり多くないため、注目を浴びていました。
しかし、残念ながら2019年にパジェロの生産は終了しています。海外向けモデルも2021年に終了したため、新車での購入ができない現状です。気になる場合は、中古車市場で探してみましょう。
パジェロのディーゼル車の中古車相場は?
車のボディタイプは種類が多くなり、時代の変化とともに人々のニーズも以前とは異なっています。そのため、近年パジェロのクリーンディーゼル新車はさほど販売数が伸びませんでした。
その影響もあり、中古車市場への流通台数はさほど多くありません。2023年4月現在、ディーゼル車のネクステージにおける中古車相場は、約200万円~360万円です。ガソリン車は年式が古いものが流通しているため、相場価格が低く、約70万円~160万円となっています。
パジェロのディーゼル車に似た車は?
世界的に環境性能の良い車に注目が集まっているため、クリーンディーゼル車の購入を検討している方も少なくありません。国内で販売されているクリーンディーゼルエンジン搭載のSUVは、パジェロの他にもあります。
代表的な3車種をご紹介します。それぞれの特徴を比較検討してみましょう。中古車相場はネクステージにおける2023年4月時点の価格です。
トヨタ「ランドクルーザー プラド」
トヨタが販売するランドクルーザー プラドは、ラダーフレーム構造を採用した本格SUVとして人気を集めています。オフロードの走行に特化した、トルクフルでパワフルな動力性能が魅力です。最先端テクノロジーを駆使し、路面状況を選ばない走りを楽しめます。
全長×全幅×全高(mm) |
4,825×1,885×1,835~1,850 |
エンジン種類 |
直列4気筒 |
排気量(cc) |
2,754 |
WLTCモード燃費(km/L) |
11.2 |
乗車人数 |
5/7 |
新車価格 |
433万円~554万3,000円 |
中古車相場 |
約340万円~595万円 |
(参考:『ランドクルーザー プラド(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
三菱「デリカ D:5」
デリカD:5の新世代クリーンディーゼルエンジンには、三菱初の尿素SCRシステムが採用されています。SUVとミニバンの魅力を兼ね備えており、ファミリーでも使いやすい車です。環境性能と走行性能を両立しました。
全長×全幅×全高(mm) |
4,800×1,795×1,875 |
エンジン種類 |
DOHC 16バルブ 4気筒 |
排気量(cc) |
2,267 |
WLTCモード燃費(km/L) |
12.6 |
乗車人数 |
7/8 |
新車価格 |
400万1,800円~457万7,100円 |
中古車相場 |
約90万円~450万円 |
(参考:『デリカ D:5(三菱)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
マツダ「CX-5」
マツダ CX-5は、ステーションワゴンのイメージが強いモデルですが、クリーンディーゼルエンジン搭載車として人気があります。マツダ車のファミリーフェイス「ファイブポイントグリル」や魂動デザインにより、機能性と造形美を兼ね備えたクロスオーバーSUVです。
全長×全幅×全高(mm) |
4,575×1,845×1,690 |
エンジン種類 |
直列4気筒 DOHC 16バルブ 直噴ターボ |
排気量(cc) |
2,188 |
WLTCモード燃費(km/L) |
16.6~19.5 |
乗車人数 |
5 |
新車価格 |
308万5,500円~417万100円 |
中古車相場 |
約60万円~350万円 |
(参考:『CX-5(マツダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ディーゼル車の在庫も多数!中古車ならネクステージ
環境に配慮したクリーンディーゼルエンジンは、トルクフルで力強い走りを体感できることが特徴です。しかし、ガソリン車よりも車体価格が高めの設定であるケースが多くあります。できるだけ初期費用を抑えたい場合は、中古車市場で良質な車を探してみましょう。
高品質の中古車が多数!修復歴車は一切なし
全国に200以上店舗を展開しているネクステージは、中古車販売における実績が豊富です。故障やトラブルリスクが高い修復歴車や水没車など、粗悪な車の取り扱いは一切しておりません。
納車前には、国家資格を有した専門メカニックが確かな技術で点検・整備を行っています。後から残念な思いをすることがないよう、お客様とともに車両状態や傷のチェックをしているため、安心して購入をご検討ください。
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まとめ
パジェロは非常に人気のある、RV車の代表的存在でした。悪路走破性能の高さはもちろん、高速性能や快適性にも優れているオールラウンドなSUVで、長年にわたって愛され続けています。日本のみならず、世界的に知名度が高い車です。
残念ながら、現在は生産終了しており、新車購入はできません。ネクステージでは、良質なパジェロや他のクリーンディーゼル搭載車を多数販売しています。希望条件に合った車を見つけやすい環境を整えているため、お気軽にご利用ください。
この記事の執筆者
田村陽子
自動車ライター
熊本県在住。これまで、国産車・輸入車・軽自動車・普通車など、20種類以上の車に乗った経験を活かしてクルマ系メディアでの執筆活動を行っている。車両整備士や車好きの友達が多く、情報交換により日々知識を向上している。