車検の印紙代は何の費用?気になる価格とその意味
車検の見積書で見かける「印紙代」という文字。何の費用なのか分からずに支払っている人も多いのではないでしょうか。車は生活する上で非常に便利ですが、維持費がかかります。車検もそのうちの一つで、二年に一回受けなければならないため、その費用は無視できません。
車検自体が安いものではないため、見積もりに記載されている項目それぞれが何の費用であるのか気になる方も多いでしょう。印紙代とはどのようなものなのか、一般的にどのくらいの価格なのか、またその意味を合わせてご紹介します。
※目次※
・車検を通すために必要な手数料が印紙代。
・印紙代は車検の種類や車種によって異なるので注意しよう。
・何の費用か明確に説明してもらえる信頼できる業者にお願いしよう。
印紙代は国に払う車検手数料
仕事でよく使うという人以外、なかなか印紙を購入したことがあるという人はいないかもしれません。実際に印紙が何なのか、何のための費用なのかが分からない人も多いでしょう。印紙代とは、車検を通すことや合格ステッカーの発行に関する手数料のことをいいます。印紙と呼ばれる切手のようなものを現金で購入することで支払いが完了する仕組みです。
現金での支払いではないのかというと、道路運送車両法に定められているためです。自動車検査登録印紙という書類に印紙が必要であり、国に納める手数料となります。印紙代と似た言葉として、証紙代があります。証紙も同じく車検に関する手数料ですが、支払う先が地方公共団体であるという違いがあります。
車検でかかる印紙代は車や車検によって異なる
車に取り付けられているナンバープレートの上部に、三桁の数字が書かれています。車の大きさや排気量による分類を示すための数字となっています3ナンバーは普通乗用車、5ナンバーは小型乗用車となります。この分類によって印紙代も異なります。車の分類、車検の種類による印紙代の違いをご紹介します。
車検の時は継続検査|その費用は?
車検を毎回受けていれば、フロントガラスに車検の合格ステッカーが貼られています。そこには有効期限がかかれており、期限までに受けなければならない決まりです。車検を受けずに公道を走行することは法律違反となるだけではなく、最悪の場合事故を引き起こす可能性がありますから、安全のためにも期限までに必ず受けるようにしましょう。
継続検査は、合格ステッカーの有効期限を延長して、これまで乗っていた車と同じ車に乗る場合に受ける検査です。「車検」と言う場合、ほとんどが継続検査のことを指しているといって良いでしょう。継続検査では、指定工場と認定工場どちらで車検を受けるのか、また車の分類によっても費用が異なります。
工場の種類 |
分類 |
代表車種 |
費用 |
指定工場 |
|
|
1,200円 |
認定工場 |
3ナンバー車 |
トヨタ:ノア、プリウス ホンダ:オデッセイ 日産:エルグランド |
1,800円 |
5ナンバー車 |
トヨタ:ヴォクシー ホンダ:フィット 日産:セレナ |
1,700円 |
|
軽自動車 |
ホンダ:N-BOX スズキ:アルト、エブリイ ダイハツ:タント、ムーブ |
1,300円 |
新車・中古車購入時は新規検査|その費用は?
新しく車を購入するときに受ける検査を新規検査といいます。この場合はディーラーが検査を行ってくれるため、個人で受けることはほとんどありません。しかし知識として、「印紙代はこれぐらいかかっているんだ」と知っておくと良いでしょう。
工場の種類 |
分類 |
代表車種 |
費用 |
指定工場 |
新車 |
|
1,200円 |
中古車 |
|
1,100円 |
|
認定工場 |
3ナンバー車 |
トヨタ:ノア、プリウス ホンダ:オデッセイ 日産:エルグランド |
2,000円 |
5ナンバー車 |
トヨタ:ヴォクシー ホンダ:フィット 日産:セレナ |
2,100円 |
|
軽自動車 |
ホンダ:N-BOX スズキ:アルト、エブリイ ダイハツ:タント、ムーブ |
1,300円 |
車を改造した時は構造等変更検査 |免除の場合も
構造等変更検査とは、車の長さや高さ、車幅、重量が変わってしまうような改造をしたときに受ける検査のことをいいます。車検証に記載されている構造と変わってしまう場合に受けなければなりません。そのため長さや高さ、車幅が規定の範囲内である場合はこの検査は不要になります。
分類 |
代表車種 |
費用 |
3ナンバー車 |
トヨタ:ノア、プリウス ホンダ:オデッセイ 日産:エルグランド |
2,100円 |
5ナンバー車 |
トヨタ:ヴォクシー ホンダ:フィット 日産:セレナ |
2,000円 |
軽自動車 |
ホンダ:N-BOX スズキ:アルト、エブリイ ダイハツ:タント、ムーブ |
1,400円 |
車検にかかる費用と相場
車を持っていれば、車検は必ず行わなければなりません。正しくは自動車検査登録制度のことをいい、一般的に継続検査のことを指します。安全に走行できるかどうか、環境に配慮されているか、など定められた基準に沿って検査が行われます。
車検にはお金がかかるイメージですが、実際にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。できるだけ安く抑えたいという人や、価格だけではなく安全性も重要だという人もいることでしょう。そこで車検にかかる費用の内訳や相場をご紹介します。
法定費用と車検基本費用
車検は、古くなった部品を交換したり不備をなおしたりして、基準を満たすように整備するものです。車検の費用は、大きく分けて法定費用と車検基本費用の二つがあります。
どこで車検を受けても必ず支払わなければならない費用を法定費用といいます。法定費用とは、自動車重量税、自賠責保険料、印紙代を合わせた費用のことです。諸費用と言われることもあります。車検基本費用とは、必要な点検や整備を行うに際してかかる費用のことをいいます。
法定費用の仕訳
法定費用は、自賠責保険、自動車重量税、印紙代の三つに分けられます。自賠責保険は車を所有していると必ず入らなければならない保険です。自賠責に入らずに公道を運転すると罰金の支払いや免許停止を命じられることがあります。
自賠責保険は人間に対してではなく車自体に保険がかけられているため、所有者以外が運転して事故を起こしたとしても補償の対象となります。また対人の場合のみが補償されており、運転手本人や対物の場合は適用されません。
自動車重量税は車の重量によって、支払う金額が異なります。軽自動車が5,000円、1トン以下が16,400円、1~1.5トンが16,400円、1.5~2トンが32,800円、2~2.5トンが32,800円となっています。またハイブリッド車はエコカー減免の対象なので、7,500円と格安です。
印紙代は今回ご紹介している通り、登録や検査の手数料のことをいいます。自動車検査登録印紙と自動車審査証紙の二種類があり、それぞれ国と自動車検査独立法人に納めるものです。
車検基本費用の仕訳
車検を通すために必要な点検や整備を行う費用を車検基本費用といいます。24ヶ月定期点検料と測定検査料、車検代行手数料を合わせた金額のことであり、これには人件費も含まれているため、どこで受けるかによって金額が変わります。
24ヶ月定期点検では、エンジンルームや足回り、下回り、外回りなどの点検が行われます。ハンドルやブレーキ、バッテリーなどの装置の点検も行い、数値が基準を満たしていない部分は、整備を行うことになります。
点検を行うにあたって、検査機器を使って数値を測定しなければなりません。その際にかかる費用が測定検査料となります。車検代行手数料とは、車の所有者に代わって車検を行う人件費や手数料のことです。またエンジンオイルやブレーキパッドなどの部品を交換しなければ車検が通らない場合は追加で費用がかかります。
車検費用総額の相場平均はいくら?
車検にかかる総額の相場を、重量ごとにご紹介します。ディーラーは安心度が高い代わりに費用が高く、カー用品店やガソリンスタンドは安い代わりにディーラーと比べると安心度が低いという特徴があります。
種別 |
軽自動車 |
~1トン |
1~1.5トン |
1.5~2トン |
2~2.5トン |
法定費用 |
32,770円 |
43,330円 |
51,530円 |
59,730円 |
68,030円 |
車検基本費用 |
30,000~40,000円 |
40,000~50,000円 |
50,000~60,000円 |
60,000~70,000円 |
70,000円~ |
合計相場 |
62,770~72,770円 |
83,330~93,330円 |
101,530~111,530円 |
119,730~129,730円 |
138,030円~ |
どこで車検を受けても法定費用は変わりませんが、車検基本費用は受ける場所によって異なります。そのため相場には幅がありますが、費用だけに着目して安いところで選ぶのではなく、安全性も考慮して選ぶようにしましょう。
何の費用かわからない?そんな時は業者に確認しよう!
車検にかかる費用の中には、何の費用かわからないものがあるかもしれません。ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどに見積もりを取ってもらい、わからない項目は質問をしてみると良いでしょう。答えを曖昧にされたり、取り合ってもらえなかったりする場合は、車検をお願いする業者として信頼できない可能性があります。
「これは何の費用だろう?」と疑問に思ったまま費用を支払うのではなく、何に使われているのかを納得した上で支払ウノが理想的です。気になることがあれば気軽に相談できるような、信頼できる業者に車検をしてもらいましょう。
まとめ
車検の見積もりにある項目のうち、「印紙代」は国や自動車検査独立行政法人に支払う手数料であることがわかりました。印紙代は車検の種類や車種によって異なります。車検は、新しく車を購入した際の新規検査、今乗っている車に乗り続ける場合の継続検査、車を改造した場合の構造等変更検査という種類に分けられます。
車を所有するためにはたくさんの費用がかかりますが、車検もそのうちの一つです。命を預かる乗り物である車、自分のためにも家族のためにも定期的な点検で安全性を高めたいと考える人が多いかと思います。不備で事故を起こしてしまうことのないよう、しっかり整備しておきましょう。
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