任意保険証とは?会社や車検で提出が必要なケースについても解説
法律で加入が義務付けられている自賠責保険とは違い任意で加入する任意保険ですが、車検の際や会社で任意保険証券の提出を求められることがあります。しかし、何のために提出が必要なのか、よく分からないという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、任意保険証券とは何か、提出を求められた場合の対応、また自賠責保険との違いなどについて詳しく解説します。保険料の仕組みや安く抑えるための方法にも触れていますので、ぜひ目を通しておきましょう。
※目次※
5. 任意保険はもれなく高い?料金設定の仕組みと安く抑える方法
・車検時や会社で「任意保険証券提出」を求められても車検では特に必要なく、会社でも必要なのはマイカー通勤をしている場合だけ
・任意保険に入るメリットは、自賠責保険だけでは補償できない高額な賠償金をカバーできること!
・相談しやすい環境が整うネクステージなら、保険のことも気軽に相談できる!
任意保険証券とは?
自動車の保険には、強制的に加入が必要な自賠責保険と、任意で加入する任意保険があります。任意保険の加入は自由ですが、車検時に業者から任意保険証券の提出を求められることも少なくありません。そこでここでは、任意保険とは何かについて具体的に説明します。実際の車検の際に慌てないよう、よく確認しておきましょう。
保険証券とは契約内容を記した文書のこと
保険証券とは、一般的に保険契約を締結後に保険会社から郵送されてくる、保険の契約内容を記した文書のことです。主に運転者や補償対象の車の情報、補償内容や保証期間など、契約に関わる情報が細かく記載されています。
郵送されることが多い保険証券ですが、保険会社によってはウェブサイト上での確認のみで、紙の保険証券を発行しない、もしくは発行するかどうかを自身で選択できるところもあります。
任意保険証券の主要な記載内容
任意保険証券に主に記載される内容は、以下の通りです。
・証券番号
・保険契約者の情報
・記載被保険者(主に自動車を運転する人)の情報
・被保険自動車の情報(車名、仕様、種別、登録番号、車台番号等)
・契約内容(契約した保険の名称、契約日、保険期間等)
・補償内容
・補償の対象となる運転者の範囲
・等級
・保険料
万が一、記載されている「補償の対象となる運転者の範囲」以外の人が運転して事故を起こした場合は補償の対象外となるため、注意が必要です。
任意保険証券が必要となる場合
任意保険証券が必要となるのは、主に以下のような場面です。
・契約の更新や変更、解約をする場合
・ほかの保険会社に乗り換える場合
・保険証券の記載内容に変更が生じた場合
・事故が発生し、保険会社に自己連絡をする場合
・保険金を請求する場合
任意保険証券が必要となるのは、何らかの手続きを行うときです。といっても、証券番号や契約者の情報などが分かれば手続き自体は可能なことが多く、保険証券自体が必要になることはほとんどありません。
ダイレクト型自動車保険はウェブサイトで確認できる
代理店を挟まずに直接インターネットなどから申し込みするダイレクト型自動車保険ではペーパーレス化が進んでおり、保険証券や約款を発行せずに、ウェブサイトから契約内容の照会や約款の確認ができます。
人件費を削減できるため、契約者は割引特典を受けられるなどメリットも大きいサービスです。もし、ネット環境が整っていない場合も、契約内容の画面を印刷して手元に保管しておけば、保険証券と同様に素早く内容などを確認できて便利です。
任意保険証券を紛失したら再発行の手続きを
任意保険証券を紛失した場合でも、契約が無効になるわけではありません。しかし、いざというときに保険を加入しているのにも関わらず、補償を受けられないことも出てくるため、保険会社で再発行の手続きをしておきましょう。
任意保険証券再発行に関する主な手続きの流れは以下の通りです。
1. 手続きの準備(証券番号の確認)
2. 保険会社へ連絡する
3. 申請書に記入する
4. 必要書類を提出する
5. 再発行の手続き完了
また、任意保険証券の再発行には1~2週間程度かかります。車の売却などで必要な場合は、余裕を持って手続きをすることが大切です。
車検のときに「任意保険証券提出」を求められたら?
自賠責保険とは異なり、自由に加入するかどうかを決められる任意保険ですが、まれに車検時に任意保険証券の提出を求められることがあります。結論としては提出する必要はないのですが、ではなぜこのように提出を求められるのでしょうか。ここからはその理由について見ていきます。理由を理解した上で、正しく対応できるようにしましょう。
車検のときに任意保険証券の提出を求められる理由
車検のときに任意保険証券の提出を求められる理由には、主に次の二つが挙げられます。
・任意保険に入っていない人に自社の取り扱う保険を勧めるため
・加入済みの人の加入状況を調査するため
損害保険会社の代理店として任意保険を扱うディーラーは、自社が扱う保険に加入させることに成功すれば、多くの手数料を得ることができます。そのため、保険の勧誘のきっかけとして、また広く加入状況を調査することを目的として、任意保険証券の提出を求められることが多いのが現状です。
業者の営業活動の一環で車検とは何の関係もない
車検の際に任意保険証券を提出する理由は、業者が扱っている保険への加入を進めるもので、車検とは一切関係ありません。そのため、提出したくない場合は断ることもできます。
しかし、現在加入している任意保険の内容や料金に不満を持っているのであれば、業者に相談してみるのが良いでしょう。現在の加入内容が自分にとって適切な内容かどうか、診断してもらうこともできます。保険内容の見直しにより、よりお得に任意保険の加入ができることもあります。
代車を借りるときは補償内容を確認しておくことが大切
通常の車検だと数日間かかることあるため、その間に代車サービスの利用を検討している人もいるのではないでしょうか。
代車に任意保険がかけられていたとしても、最低限の内容となっていることが一般的です。車両保険などに入っていない代車を運転中に事故を起こした場合、自分が入っている任意保険の「他車運転中特約」を利用することができます。そのため、業者によっては代車を貸し出す相手が保険に加入しているかどうかを判断する目的で証券の提出を求める場合があります。
自分の任意保険証券を提出する必要はありませんが、代車契約時には保険の有無を確認しておくことが大切です。修理費をめぐってトラブルになることもあるので注意しておきましょう。
会社から任意保険証券の提出を求められたら?
任意保険証券の提出が求められるのは、何も車検時に限ったことではありません。場合によっては、勤務先の会社にも提出が必要になります。そこで、ここでは勤務先の会社から任意保険証券の提出を求められた場合の対応について、詳しく説明します。よく読んで、実際の場面でもスムーズに対応できるようにしましょう。
会社に提出するのは任意保険証券のコピー
会社から任意保険証券の提出を求められた場合、実際に提出するのは原本ではなくコピーで構いません。しかし、原本と同様に個人情報が多数記載されているため、取り扱いには十分注意が必要です。
もし、ダイレクト型自動車保険に加入していてそもそも保険証券が発行されていないという場合は、保険会社のウェブサイトから印刷することができます。
提出が求められるのはマイカー通勤をしている場合
任意保険証券の提出が求められるのは、マイカー通勤をしている場合です。従業員がマイカー通勤中に事故を起こしてしまった場合、会社は「使用者責任」もしくは「運行供用者責任」を問われ、損害賠償金を支払わなければならない可能性があります。そうしたリスクを避けるため、会社は事前にマイカー通勤者の任意保険への加入の有無や内容について確認しています。
任意保険と自賠責保険の違いと適用範囲
任意保険と自賠責保険の大きな違いは、「義務であるかそうでないか」にあります。自賠責保険は法律で加入が義務付けられている一方で、任意保険はドライバーに加入が委ねられています。もう少し掘り下げて、どのような違いがあるのか確認していきましょう。任意保険と自賠責保険における、適用範囲の違いについてご紹介します。
任意保険と自賠責保険の違い
自賠責保険は国が社会保障制度の一環として整備する強制保険で、自動車の運転により他人を死傷させた場合の人身事故に対して支払われる保険です。物損事故は対象外のため、相手の車両や自分の車両に対する損害については補償されません。また、人身事故に対しても被害者一名ごとに支払いの限度額が定められています。
一方、任意保険は民間の保険会社で任意で加入するもので、自賠責保険では賄えない部分をカバーするための保険です。自賠責保険の超過部分や、相手車両や自己の車両の損害を補てんするために加入します。
自賠責保険の適用範囲と補償対象
自賠責保険は、交通事故被害者の救済を目的としたものです。
そのため、自賠責保険が適用されるケースは「自動車事故による他人の身体への損傷および法律上の損害義務を負った」場合に限定されています。
自賠責保険と任意保険の違いは以下の通りです。
|
他人 |
自分 |
||
身体の損害 |
財物の損害 |
身体の損害 |
財物の損害 |
|
自賠責保険 |
○ |
× |
× |
× |
任意保険 |
○ |
○ |
○ |
○ |
また、自賠責保険は車検ごとに加入するのが一般的です。
契約期間 |
37ヶ月 |
36ヶ月 |
25ヶ月 |
24ヶ月 |
普通自動車 |
30,170円 |
29,520円 |
22,210円 |
21,550円 |
軽自動車 |
29,550円 |
28,910円 |
21,780円 |
21,140円 |
(参考:『国土交通省 自動車損害賠償責任保険料(共済掛金)表』)
上記で示した保険料は沖縄県・離島以外での地域に適用されています。法律で加入が義務付けられていることからも、保険会社による違いはありません。
任意保険は保険会社や加入条件・保険料支払い額によって異なる
任意保険の補償範囲は、自賠責保険よりも幅広くなっています。
・対人賠償保険
・対物賠償保険
・人身傷害保険
・搭乗者損害保険
・車両保険
・無保険車傷害保険
任意保険に加入すれば、自動的にすべての補償が適用されるわけではありません。上記のなかからドライバーの目的に応じて補償を選ぶのが一般的です。
そのため、任意保険の保険料は契約内容によって大きく異なります。また、保険会社によっても補償範囲などが変わるため、慎重に選ぶ必要があります。
任意保険では自賠責保険切れをカバーできない
車検時に自賠責保険の更新を行うのが一般的です。また、自賠責保険が切れている状態で事故を起こした場合、任意保険が補填することはなく、自分で補償する必要があります。
損害の種類 |
支払限度額 |
傷害 |
120万円 |
死亡 |
3,000万円 |
後遺障害 |
75万円~4,000万円 |
上記の表は、自賠責保険における保険金の支払限度額を示しています。この金額を超える部分を補償するのが任意保険で、上積み保険とも呼ばれています。そのため、本来自賠責保険で補償するはずだった金額をカバーすることできません。
【参考例】実際に事故にあったときの適用範囲の違い
不慮の事故による補償の適用範囲は、任意保険と自賠責保険ではどのような違いがあるのでしょうか。自賠責保険の保険金額は、損害の大小に関係なく、傷害時120万円、死亡時3,000万円、後遺障害時75万円~4,000万円と決められています。
しかし、交通事故により被害者が死亡することになれば、数千万円から数億円といった高額賠償を請求されるケースも少なくありません。任意保険の「対人賠償保険」は、保険金額を無制限にする場合がほとんどなので、足りない部分をカバーすることができます。
任意保険はもれなく高い?料金設定の仕組みと安く抑える方法
少しでも維持費を抑えるために、任意保険への加入を避けているという人もいるのではないでしょうか。しかし、自賠責保険だけでは保険金の限界があり、高額な賠償金を自費で支払う必要が出てくるかもしれません。これから任意保険への加入を検討している人のために、料金設定の仕組みと安く抑えるための方法についてご紹介します。
任意保険には年齢・免許証の色によって等級がある
任意保険は等級によって保険料が変わってきます。等級は年齢や免許証の色などに応じて決まります。初めて任意保険に加入する場合は6等級から始まり、1年間無事故なら1等級上がり、1件の事故につき3等級下がる仕組みです。
任意保険の等級による割増引率のイメージは以下の通りです。
等級 |
無事故 |
有事故 |
1等級 |
64%割増 |
|
2等級 |
28%割増 |
|
3等級 |
12%割増 |
|
4等級 |
2%割引 |
|
5等級 |
13%割引 |
|
6等級 |
19%割引 |
|
7等級 |
30%割引 |
20%割引 |
8等級 |
40%割引 |
21%割引 |
9等級 |
43%割引 |
22%割引 |
10等級 |
45%割引 |
23%割引 |
11等級 |
47%割引 |
25%割引 |
12等級 |
48%割引 |
27%割引 |
13等級 |
49%割引 |
29%割引 |
14等級 |
50%割引 |
31%割引 |
15等級 |
51%割引 |
33%割引 |
16等級 |
52%割引 |
36%割引 |
17等級 |
53%割引 |
38%割引 |
18等級 |
54%割引 |
40%割引 |
19等級 |
55%割引 |
42%割引 |
20等級 |
63%割引 |
44%割引 |
※保険料の割増引率は加入する保険会社によって変わります。
任意保険の保険料を抑えるには「無事故・無違反」
任意保険の保険料は選択した補償範囲によって変わってきますが、安く抑えるための方法としては賢いやり方ではありません。しかし、無事故・無違反を継続するのであれば、任意保険で損をすることなく、保険料を安く抑えることができます。
5年間無事故・無違反なら優良ドライバーと認定され、ゴールド免許になります。保険会社によってはゴールド免許割引を適用しているところも多く、最大で約20%など、ブルー免許のときよりも保険料を節約することができるかもしれません。
任意保険はほかの保険会社に乗り換えもできる
自賠責保険の場合は、保険会社による保険料の違いはありません。その一方で、任意保険は加入する保険会社によって保険料が大きく変わります。少しでも保険料を安く抑えるための方法として、乗り換えという選択肢も検討してみましょう。どのタイミングでも乗り換え可能ですが、満期前は書類や手続きが多くなるため注意が必要です。
ネクステージなら車の購入から保険まで相談しやすい
任意保険の加入は任意とはいえ、自賠責保険では損害の補償対象や金額も限られているため、万が一に備えて加入しておくことをおすすめします。もし、車の購入と合わせて保険の加入や変更を迷っているのなら、ぜひ便利で充実したサービスのネクステージまでご相談ください。ここからは、そんなネクステージの魅力について具体的に紹介します。
お客様ファーストだから何でも相談OK
ネクステージでは、販売ポリシーとして「お客様ファースト」を掲げ、すべてのお客様に満足して頂くことを目指しています。価格・品質・サービスすべてにおいてお客様の求めることを常に追求し、お客様に寄り添った車の販売やサービスの提供を行っているため、車のことだけではなく何でも気軽にご相談ください。また、契約者様には店舗管理者が必ず挨拶し、担当者が不在の場合でも相談しやすい体制を整えています。
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ネクステージでは、ホームページの検索画面から好みの中古車を探すことができます。全国200店舗以上、グループ在庫台数3万台を抱えるネクステージなら、希望に合う中古車がきっと見つかるでしょう。また、もし好みの車が遠方の店舗に展示されている場合でも、最寄りの店舗に取り寄せて商談・購入することができます。取り寄せ価格もリーズナブルに設定されているので、好みの車を見つけた場合は最寄りの店舗までお気軽にご相談ください。
まとめ
自賠責保険で賄えない部分をカバーするため任意で加入する任意保険ですが、車検の際や会社で任意保険証券の提出を求められることもあるかもしれません。しかし、提出が必要な場面は限られますので、冷静に対応するようにしましょう。
もし、任意保険の保険料を高いと感じているなら、一度見直しをしてみることも大切です。分からない点や不安な点がある方は、お客様ファーストを大切にし、相談しやすい環境を整えているネクステージにぜひご相談ください。
※本記事に記載の自賠責保険料は、基準料率改訂等の理由により変更となる場合があります。最新の自賠責保険料率表は損害保険料料率算出機構のHPをご確認ください。