車検時の支払いは現金でないとダメ?気になる支払い方法を要チェック
車検では一度に10万円以上のお金がかかることも珍しくありません。そのため、「現金が用意できるか不安」「クレジットカード払いを考えている」という方も多いのではないでしょうか。
そこで、車検時の支払い方法について詳しく解説していきます。現金でしか支払えないケースや支払い方法ごとのメリット・デメリットなども紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
※目次※
4.現金払いとカード払いのメリット・デメリットを比べてみよう
・法定費用(自賠責保険料、検査手数料、自動車重量税)の支払いは現金のみOKの場合が多い
・クレジットカードの利用に対応している店舗でも項目によっては支払えない費用があるので、事前に店舗へ確認しよう
・車検代は現金の方が割安になる傾向がある
法定費用は現金でないと支払えないことも!
車検代の中には、カードが利用できるものとできないものがあります。車検代は、大きく「法定費用」と「基本料」の2つに分けられます。
法定費用とは、国や保険会社に支払うお金のことです。自賠責保険料や印紙代、自動車重量税が該当します。これらの法定費用はカードが使えないのが一般的です。お店によっては利用できるケースもありますが、その数は決して多くはありません。
一方、基本料とは業者に支払うお金のことです。点検料や整備費、代行手数料などが該当します。基本料は、比較的カード払いが可能なことが多くなっています。すべて現金支払いのみの店舗もありますので事前に確認しましょう。
少数ですが、すべての代金をカードで支払えるお店もあります。ただし、基本的には自賠責保険料や印紙代、自動車重量税などの法定費用は現金でないと支払えません。
法定費用の内訳とは
法定費用とは、国や保険会社に支払うお金のことです。金額は車の種類に応じて、法律により決められています。そのため、整備工場・ディーラー・ユーザー車検など、依頼先や支払い方法に関係なく一定額の支払いが必要です。また、カードで支払えないことが多いのも特徴です。
法定費用は、自動車重量税・自賠責保険料・検査手数料によって構成されています。それぞれ解説していきますので、確認してみましょう。
自動車重量税
自動車重量税とは、車の重さに対して支払う税金のことです。車が重くなるほど、支払わなければならない額も上がります。税額は0.5トン毎に増加します。また、年数や車種によっても必要な金額が異なります。
例えば、エコカー減税対象車を使用している場合です。エコカー減税対象車では、免税や減税になります。エコカー減税の対象車種については、国土交通省のホームページでも解説されています。詳しく知りたい方は、そちらを参考にすると良いでしょう。
以下、車体重量ごとの重量税(エコカー減免なしの場合)をまとめています。ぜひ、参考にしてみてください。
車体重量 |
3年(新車購入時) |
2年(車検実施時) 13年未満 |
2年(車検実施時) 13年経過 |
2年(車検実施時) 18年経過 |
---|---|---|---|---|
〜0.5t以下 |
12,300 |
8,200 |
11,400 |
12,600 |
〜1t以下 |
24,600 |
16,400 |
22,800 |
25,200 |
〜1.5t以下 |
36,900 |
24,600 |
34,200 |
37,800 |
〜2t以下 |
49,200 |
32,800 |
45,600 |
50,400 |
〜2.5t以下 |
61,500 |
41,000 |
57,000 |
63,000 |
〜3t以下 |
73,800 |
49,200 |
68,400 |
75,600 |
自賠責保険料
自賠責保険料とは、交通事故の被害者を救うための対人保険です。車を所有するすべての人に加入が義務付けられています。そのため、次の車検まで有効な自賠責保険への加入が必要です。万が一保険が切れていると、免許停止はもちろん、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられます。
自賠責保険料は、どの保険会社を介しても一律です。ただし、車の種類や契約期間によって額が異なります。以下に、自賠責保険料をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
|
12ヶ月 |
24ヶ月 |
36ヶ月 |
自家用普通車 |
13,410 |
21,550 |
29,520 |
軽自動車 |
13,210 |
21,140 |
28,910 |
バイク(250cc越え) |
7,420 |
9,680 |
11,900 |
バイク(125cc〜250cc) |
7,670 |
10,160 |
12,600 |
原動付自転車 |
7,060 |
8,950 |
10,790 |
検査手数料
検査手数料とは、陸運支局に支払う手数料のことです。手続きには、検査登録印紙と審査証紙が必要です。印紙と証紙は、運輸支局に隣接している販売窓口で購入できます。
検査登録印紙は、国にお金を支払うためのもので、審査証紙は、検査独立行政法人にお金を払うためのものです。購入した印紙・証紙は、検査票と税納付書に貼付して支払います。必要な検査手数料は、以下のとおりです。自分の車ではいくら必要なのか確認してみましょう。
|
検査手数料合計 |
---|---|
普通車 |
1,800 |
小型車 |
1,700 |
軽自動車 |
1,400 |
法定費用でクレジットカードを使用できない理由
ここまで解説してきたとおり、法定費用の支払いでは基本的にクレジットカードは利用できません。もちろん、中には少数ながらクレジットカードが利用できる業者もあります。ただし、まだまだ法定費用の支払いは現金が一般的です。
法定費用の支払いにクレジットカードが使えないのには、3つの理由があります。それぞれ解説していきますので、確認していきましょう。
【理由その1】赤字になる恐れがある
ひとつ目の理由は、お店が赤字になる恐れがあることです。クレジットカードは、手数料として3%〜5%がお店の売り上げから引かれますが、売り上げに応じてお店に利益が上がりますので問題ありません。
しかし、法定費用は国や保険会社に支払う費用です。そこには、お店側の利益が含まれていません。そのため、手数料を負担した分が、そのままお店側の赤字につながります。お店に金銭的なメリットがないことが、法定費用をカードで支払えない理由の一つです。
【理由その2】立て替えに多額の資金が必要
ふたつ目の理由は、支払いを立て替えるのに豊富な資金力が必要なことです。クレジットカードからの売り上げは、即時お店に入金されるわけではありません。そのため、法定費用をクレジットカードで支払った場合、一時的にお店側が立て替えることになります。
法定費用の金額は1台あたり4〜10万円と決して安くはありません。車の台数が1台だけならまだしも、数十台の車検に対応するとなると、一度に数百万円以上の金額を立て替える必要があります。資金に余裕がなければ、資金繰りの悪化につながります。そのため、法定費用の支払いは現金が一般的です。
【理由その3】法定費用のみ先払いの場合がある
3つ目の理由は、支払われないリスクを避けるためです。もし、全ての支払いを後払いにしてしまうと、支払いが滞るリスクがあります。途中で車検をキャンセルされるリスクもあるでしょう。また、認証工場では1台ずつ車を陸運局に持ち込み車検を行うため、すぐに法定費用が必要になります。
そのため、法定費用だけは先に支払わなければならないこともあります。資金力のある業者であっても、信用の担保として先払いを求められるケースは珍しくありません。法定費用のみ先払いになる場合があることも計算に入れておきましょう。
現金払いとカード払いのメリット・デメリットを比べてみよう
現金払いとカード払いには、それぞれメリット・デメリットがあります。メリット・デメリットを確認しておくことで、自分に合った支払い方法を選択することができます。
現金払いとクレジットカード払い、それぞれのメリット・デメリットを解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
現金払いのメリット・デメリット
車検代を現金で支払うメリットは「料金が割安になる」「自分が好きな業者を選択できる」ことのふたつです。クレジットカードは、売り上げから手数料がひかれるため、その分お店の利益は少なくなります。そのため、カード対応の業者では料金が割高に設定されていることも珍しくありません。お店によりますが、一般的には現金の方が割安で車検を受けられるでしょう。
また、自分が利用したい車検代行業者を選べることも現金払いの魅力です。クレジットカードに対応していないお店はありますが、現金に対応していないお店はほとんどありません。現金払いであれば、豊富な選択肢の中から、自分にあった業者を選択できます。
一方、デメリットは「支払いの融通がきかないこと」でしょう。現金で車検代を支払う場合、一度にまとまったお金が必要となります。クレジットカードのように分割払いや後払いなど、柔軟に支払い方法を選択できません。お金の工面が難しい方にとっては、大きなマイナスポイントと言えます。
クレジットカード払いのメリット・デメリット
車検代をクレジットカードで支払うメリットは「手持ちにお金がなくても支払える」「一度に大きな出費をせずにすむ」の2つです。
クレジットカードの基本的な特徴として後払いがあります。そのため、一時的に現金を持っていなくても支払うことが可能です。また、カードによっては分割払いやリボルビング払いを選択できます。車検代を分割払いにすることで、一度にまとまった金額を払う必要がありません。
車検代をクレジットカードで支払うデメリットは「対応している業者が少ないこと」です。当然、全ての業者でクレジットカードが使えるわけではありません。とくに、法定費用の支払いに関しては、対応していない業者が圧倒的に多く、車検の依頼先が限定されてしまうことが大きなデメリットと言えます。
クレジットカードの使用可否は事前に確認しておこう
車検代の支払いをクレジットカード払いで検討している場合、事前にお店に確認することが大切です。全ての業者がクレジットカードに対応しているわけではありません。まだまだ、現金のみ対応の店舗も多くあります。
仮にクレジットカード対応の店舗であっても、項目によっては現金のみ対応といった場合も珍しくありません。とくに、法定費用は現金払いが主流ですので注意しましょう。クレジットカードの使用可否は事前にお店へ確認してみてください。お店に直接確認することが、最も確実な方法です。
よくある質問
Q.車検代の支払いにクレジットカードは使える?
A.車検代は、大きく「法定費用」と「基本料」に分けられます。このうち、「基本料」に含まれる点検・整備費、代行手数料などについては、クレジットカードで支払い可能な業者が多いようです。一方、国に支払う税金や保険料である「法定費用」は、現金払いのみとなっているケースがほとんどです。
Q.法定費用の内訳は?
A.法定費用とは、「自動車重量税」「自賠責保険料」「検査手数料」の3つを指します。法的に定められた費用なので、金額はどの業者でも変わりません。たとえば重量0.5t以下の普通車の場合、継続車検時にかかる自動車重量税は8,200円、自賠責保険料は21,550円、検査手数料は1,800円となっています。
Q.なぜ法定費用はクレジットカードで支払えないの?
A.クレジットカードで決済すると、車検業者側はそのうちの3%~5%の手数料を決済代行会社に支払う必要があります。法定費用には業者の利益は含まれていないため、手数料を差し引くと赤字になってしまうでしょう。また、車検代の未払いリスクを防ぐために、法定費用だけは先払いにしている業者も多くあります。
Q.車検代を現金で払うメリット・デメリットは?
A.車検代の支払いでクレジットカードが使える業者はそれほど多くはありません。現金払いを前提にすれば、業者の選択肢が広がるでしょう。また、仮にクレジットカード対応であっても、差し引かれる手数料を考慮して、最初から料金を高めに設定しているケースもあります。現金のほうが割安に車検を受けられるでしょう。
まとめ
ここまで、車検の支払い方法についてまとめてきました。法定費用をはじめ、車検の費用は現金で支払わなければならない場合もあります。そのため、事前に資金を用意しておくことが大切です。資金の工面が難しいという方は、クレジットカード払いに対応している店舗を利用しましょう。
ネクステージであれば、車検代金は全額カードでの支払いが可能です。また、ローン(分割払い)での支払いにも対応していますので、現金支払いが難しい方でも安心して車検を受けられます。点検と見積もりは無料ですので、ぜひお気軽にご連絡ください。
※本記事に記載の自賠責保険料は、基準料率改訂等の理由により変更となる場合があります。最新の自賠責保険料率表は損害保険料料率算出機構のHPをご確認ください。