フロントガラスのヒビや傷は車検に通らない?適切な対処法を解説
車は実用品なので、使用しているとどうしても傷がつくことがあります。フロントガラスが破損して、車検に通るか不安を感じている方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、フロントガラスにヒビや傷があっても車検に通るのかを解説します。
フロントガラスの傷の種類や対処法を把握しておけば、いざというときに慌てることなく冷静に対処できるでしょう。フロントガラスに傷があり、車検に通るか気になる方はぜひ参考にしてください。
※目次※
・フロントガラスにヒビや傷があっても車検に通るかはケースバイケース。ドライバーの視界を遮る傷があると通らない可能性が高い
・傷がつく主な原因には、飛び石・凍結・ワイパー・洗車がある。傷の種類も多く、それぞれに適切な対処が必要
・ヒビを放置すると大きくなる危険性がある!安全性にも悪影響となるため、速やかに修理しよう!
フロントガラスにヒビや傷があると車検に通らない?
フロントガラスの破損はどれだけ気を遣っていても起こりうる事態です。見た目に影響するだけではなく、車検に通るかにも関わってくる大きな問題といえるでしょう。フロントガラスに破損があっても車検は通るのか、どの程度の破損なら問題ないのかについて解説します。
車検に通るフロントガラスの基準
車検に通すには、定められた基準をクリアする必要があります。フロントガラスの基準は「ヒビや傷があってもドライバーの視界がしっかり確保できること」「簡単に貫通できない強度を維持していること」です。サイドガラスと共通する基準としては「透明であること」「視界を遮る歪みがないこと」も求められます。
ドライバーシートの正面付近に目立つヒビがあると、視界の確保が十分にできないと判断されるでしょう。
ヒビや傷の状態によっては車検に通る可能性はある
目立つ破損があるほど車検に通らない可能性は高くなりますが、どの程度であれば通るとは一概にはいえません。傷やヒビは車検前に修理しておいたほうが安心です。
しかし、フロントガラスが破損していても車検に通る可能性がないわけではありません。多少の傷やヒビがあっても、運転の支障にならないと判断されれば車検に通ることもあります。実際の判断は検査員が行うので、不安なときは事前に車検を受け付けている業者に相談してみましょう。
フロントガラスに傷ができてしまうのはなぜ?
ドライバーを悩ませるフロントガラスの傷は、なぜできてしまうのでしょうか。ひと口に傷といっても状態や原因はさまざまであり、注意が必要なポイントも異なります。どのようなときに傷がつきやすいのかを解説するので、傷を防ぐための知識としてぜひ役立ててください。
洗車による傷
洗車機で車を洗うと傷がつく場合があります。洗車機は車をできるだけ傷つけないように設計されていますが、完全に傷を回避できるわけではありません。
洗車機でつく程度の小さな傷は問題にならないと考える方もいるかもしれませんが、洗車機をくり返し使用すれば傷が大きくなり目立つこともあります。小さな傷でも見過ごさずに、気づいた時点で補修しておきましょう。
飛び石による傷
飛び石とは走行中の他車が石を弾き、フロントガラスに当たってできる傷です。小さな石であっても高速回転するタイヤのパワーで弾き飛ばされるため、ガラスやボディに当たった際にヒビや穴を作ってしまうことがあります。
飛び石は突然高速で飛んでくるため、回避は困難でしょう。走行時になるべく他車と車間距離を開けることが、飛び石による傷のリスクを軽減する方法です。
ワイパーによる傷
ワイパーを使用する際にフロントガラスが砂で汚れていたり、ワイパーの接触面に硬い異物が付着していたりすると、擦れて傷ができるケースがあります。ワイパーゴムは劣化すると硬化することも覚えておきたいポイントです。
ワイパーの可動範囲内に傷がつくと、視界不良の原因となります。一般的にワイパーは1年で交換することが望ましいとされているので、傷をつけないためにも適度に交換しましょう。
凍結による傷
寒い時期の朝などにフロントガラスが凍結していた経験がある方もいるのではないでしょうか。フロントガラスが凍結したとき、対処法によっては傷をつけてしまうことがあります。
急いで氷を溶かしたいからといって、熱湯をかけることは避けましょう。急激な温度変化でガラスが変形し、破損してしまう恐れがあるためです。氷を除去する際には、プラスチック素材のスクレーパーやスノーブラシ、解氷スプレーなどを使用しましょう。
フロントガラスにできる傷の種類
傷やヒビは、状態や形状によって呼び名が異なります。傷の状態によって適切な対処法も変わるため、どのような傷があるのかを把握しましょう。
基本的にヒビや傷を放置してもメリットはありません。一時的に出費を抑えられても、いずれ修理が必要になるでしょう。以下でご紹介する6つの傷がある場合は、早めに補修することをおすすめします。
線状に広がる傷 スターブレイク
星のように放射状のヒビが広がっている傷をスターブレイクといいます。衝撃を受けた箇所を中心に複数方向に亀裂が走っている状態で、放置すると傷が広がるかもしれません。小さな振動でも被害が拡大することがあるため、速やかな補修が必要です。
補修しても跡が残りやすく亀裂が光を反射しやすいため、車検に通らない可能性があります。
円形の傷 ブルズアイブレイク
ブルズアイは「牛の眼」を意味します。衝撃点を中心に円形状ある傷がブルズアイブレイクです。ヒビというよりはガラス表面の剥離に近い状態で、傷は拡大しにくい傾向にあります。補修の跡も目立ちにくいため、比較的軽い傷といえるでしょう。
しかし小さな傷であっても雨水やほこりなどの異物が入りやすいため、できるだけ早めに補修しておくと安心です。
ガラスの内側と表面にダメージがある傷 コンビネーションブレイク
コンビネーションブレイクは、スターブレイクとブルズアイブレイクの2つの症状が見られる傷を指します。ガラス表面が剥離し、内側にも亀裂が入っているなど深刻なダメージを受けた状態です。
ヒビの拡大リスクが高く、迅速な処置が必要といえます。異物が混入しやすく補修跡も目立ちやすい傷です。
2本の線状に広がる傷 ストレイトブレイク
ストレイトブレイクは、衝撃点を中心に線状のヒビが入った状態です。2本のヒビが2方向に広がっている傷を指します。ガラスの表面だけではなく内部にも亀裂が入っているため、放置するとダメージが拡大する可能性があるので注意しましょう。きちんと補修しないと跡が残りやすい傷といわれています。
コンビネーションブレイクに似た傷 パーシャルブレイク
パーシャルブレイクはブルズアイのような円形状の傷ですが、表層だけでなくガラス内部まで到達した半円状の状態です。表面が剥離して内部にもヒビが入っているので、コンビネーションブレイクに似た症状が見られます。
傷が複雑なため補修材が入りにくく、修理には機材が必要になるケースが一般的です。放置するとヒビが拡大する可能性があるため、速やかに対処しましょう。
フロントガラスが欠ける傷 チッピング
チッピングは、ガラスの表面が削れて欠けている状態です。ヒビではないためあまり拡大することはありませんが、表面が平らになっていないので視界に入ると気になりやすい傷といえるでしょう。
欠けている箇所が小さい場合も多く発見しにくい傷ですが、このような小さな傷でも車検で指摘されることがあります。
フロントガラスのヒビを放置する危険性
フロントガラスのヒビは放置すると走行の振動や温度差の影響で少しずつ広がっていく可能性があるため、早めの対処が必要です。小さなヒビだからといってそのままにしていると、取り返しのつかない大きさになることもあります。ガラスの交換が必要になるなど、修理費用が高額になるかもしれません。
ヒビが大きくなると視界を遮られるため、運転時の安全にも影響します。ドライバーだけではなく同乗者や周囲の車や歩行者にも関わる問題になるので、ヒビを発見した場合は早急に対処しましょう。
フロントガラスにヒビや傷ができたときの対処法
フロントガラスが破損したときの対処法は、大きく分けて3つあります。大きな傷やヒビに発展する前に適切な対処ができるよう知識を蓄えておきましょう。自分で修理する方法と専門業者に依頼する場合、車を買い替える選択肢について解説します。
補修液を使って補修する
ダメージが比較的少ない傷なら、市販されている補修液を使って修理することが可能です。補修液を傷部分に注入し、浸透させて補修します。
作業時は、ガラスに傷をつけない柔らかい布と養生に使うマスキングテープを準備しておくと便利です。作業前にはフロントガラスを乾いた布で丁寧に拭き、傷の内側の異物を取り除きましょう。ただし補修液を使用しても完全に修復できるわけではないため、あくまでも応急処置と考えたほうが無難です。
修理業者に依頼する
傷が深刻で自分の手に負えないと判断したときは修理業者に依頼しましょう。依頼先にはディーラーや修理工場、ガラス専門店などが挙げられます。業者に依頼すると自分で修理するよりも費用がかかりますが、プロの手で精度の高い修理を受けられるのがメリットです。
業者は一般家庭にはない特殊な器具も備えているため、自分で行うよりもきれいに仕上げてくれるでしょう。見栄えをよくしたい方や車の安全面を重視する方は、修理業者へ依頼すると安心です。
修理できない傷やヒビができた場合は、フロントガラスを交換しなければなりません。交換費用は高額で、数万円程度かかるでしょう。社外品のフロントガラスを選ぶことで、費用を抑えられます。業者へ依頼する場合は、事前に見積金額を出してもらいましょう。
車の買い替えを検討する
フロントガラスの傷が目立つ場合や、修理費用の見積が高額だった場合は車を買い替えることもひとつの方法です。フロントガラスの傷は、修理をしても時間が経過すると割れやすくなったり、少しずつ広がったりすることも考えられます。このようなリスクを考え、乗り続けるか買い替えるかを判断しましょう。
車の買い替えを検討する際は、新車を購入するよりも費用を抑えられる中古車を選択肢に入れることをおすすめします。
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まとめ
フロントガラスにヒビや傷があると、車検に通らない可能性があります。中でも、ドライバーの視界を遮る位置に目立つ傷がある場合は事前に修理しておきましょう。自分で補修できる傷もありますが、専門業者に依頼したほうが安心です。傷を放置すると大きくなることもあるので、見つけたら早目に対処することを心がけましょう。
ネクステージでは、車検に関するご相談を受け付けています。フロントガラスに傷やヒビがあって車検に通るか判断できないときや、車の買い替えを検討しているときはお気軽にご相談ください。