車検を受ける前に知っておきたい予備知識と車検費用を抑える方法

車検の取得は、車を公道で走らせるためには必要不可欠です。定期的に点検をすることで、公道での安全な走行が可能となります。しかし、初めて車検を受ける場合「車検費用はどのくらいかかるのか」「いつから車検が受けられるのか」などが分からずに、不安に思う方もいるのではないでしょうか。

 

そこでこの記事では、車検を受ける前に知っておきたい予備知識と、車検費用を抑える方法について解説していきます。車検について把握しておくことで、よりお得に効率よく受けられるようになるため、ぜひチェックしてみましょう。

 

※目次※

1.車検費用の内訳

2.車検が受けられる場所

3.車検満了日と車検申し込みができる期間

4.車検を受ける際に必要な書類

5.車検費用を抑える方法

6.車検費用を一括で支払えない場合は分割も可能

7.そもそも車検とはなにか？本当に必要？

8.普通車の車検は2年に一度、特殊な車は1年に1度

9.車検にかかる時間はどのくらい？

10.まとめ

 

 

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車検費用の内訳

車検にかかる費用は、「車検費用」と大きく分けられることもありますが、実は数種類の費用を合計したものになります。車検の費用総額は、「法定費用＋車検基本費用＋部品交換代」によって決まります。

 

さらに、消費税も発生するため注意が必要です。消費税は、車検基本費用と部品交換代にかかり、法定費用にはかかりません。ここでは、それぞれの費用について詳しく見ていきます。

 

どこで車検を受けても変わらない「法定費用」

法定費用は、法律によって定められた費用であるため、車検を受ける場所に関わらず費用は変わりません。法定費用の内訳は、「重量税」「保険料」「検査手数料」の3種類です。

 

重量税は、車の新規登録時と車検時に発生する税金です。車検の有効期間分を一括で支払うことが定められています。車の重量によって税額が区分され、重いほど税額が上がる仕組みです。

 

普通車の場合、0.5トン以下で5,000円、0.5トン以上1トン以下で1万円となっています。なお、「エコカー認定」された車は減税や免税措置があります。軽自動車は重量に関係なく一律5,000円です。

 

保険料は、車で公道を走る際に加入が義務付けられている「自賠責保険」の加入料を指します。次の車検までの24か月契約で、普通車が2万1,550円、軽自動車が2万1,140円です。

 

検査手数料は、車検を受ける際に必要な手数料です。3ナンバー車で1,800円、5ナンバー車で1,700円、軽自動車で1,400円となっています。

 

車検を受ける場所によって異なる「車検基本費用」

車検基本費用は、「点検費用」と「事務手数料」に分けられます。点検費用は、車検を受けるときに必要となる「24か月点検」を実施する際の費用です。ディーラーに依頼した場合の普通自動車の費用相場は、1.5リッター車で2万円前後、2.5リッター車で3万円前後となっています。軽自動車の場合は、1万円代後半です。

 

事務手数料は、業者がユーザーに代わって車検を受ける際の代行手数料のことを指します。ディーラーでの費用相場は、1万800円ほどです。

 

なお、点検費用、事務手数料ともに法律で定められたものではありません。車検を依頼する業者によって費用が異なることを覚えておきましょう。

 

「部品交換代」が必要かどうかによって車検費用は大きく変わる

「部品交換代」が発生するかしないかで、車検費用の総額は大きく変わります。特に、高額な部品の交換が必要となった場合は、思っていた以上に費用がかさむこともあります。

 

車検時に交換が必要となりやすい部品には、「バッテリー」「ラジエーター液」「ブレーキフルード」が挙げられます。

 

バッテリーは、2年~3年ほどで交換時期となるため、ちょうど車検時に交換するケースが多い部品です。交換費用の相場は、5,000円~4万円です。車種によって定められたバッテリー容量が異なることと、製品によって価格が異なることから、費用相場に幅があります。

 

一般的なラジエーター液は、2年か4年毎に交換することが基本とされています。「スーパーロングライフクーラント」の場合は、5年~10年ほどが交換時期で、費用も高い傾向にあります。費用の相場は5,000円~2万5,000円です。ブレーキフルードも2年~4年毎に交換することが一般的で、費用の相場は5,000円~1万円です。

 

【事業者向け】車検費用の仕分けと勘定科目

事業者は確定申告が必要になるため、車検を受ける場合はしっかりと帳簿付けをしなければなりません。車検にかかる費用は、対応している勘定科目で帳簿付けをします。

 

自動車修繕費は、「修繕費」という勘定科目になります。自動車重量税や収入印紙代は「租税公課」です。自賠責保険は「保険料」、車検事務手数料は「支払い手数料」という勘定科目で帳簿に付けます。

 

特に、自賠責保険は車検費用の中の「法定費用」に含まれているため、そのまま「租税公課」として帳簿付けしないように注意しましょう。

 

関連記事：『車検の法定費用っていくらかかるの？気になる車検の内訳を徹底解説！』）

 

車検が受けられる場所

車検は、「車を購入した業者で受けている」という方も多いのではないでしょうか。実は、車検はさまざまな場所で受けられます。また、車検を実施する業者ごとで、料金やサービスなども大きく異なります。

 

車検は、「車を購入した業者で受ける」という決まりはありません。車検を受けられる場所を確認して、自身の気に入った場所で受けることがおすすめです。

 

車検を受けられる場所は1つではない

車検を受けられる場所は、ひとつではありません。さまざまな場所で受けられ、普段よく利用する身近な場所でも受けられます。

 

車検は以下のような場所で受けることが可能です。

 

・ディーラー

自動車ディーラーを指します。ディーラーで車検を受けることの魅力は、整備の質の高さと安心感にあります。自動車メーカーから車種ごとの情報を受け取れるため、高い精度での整備が期待できます。車検費用は高めの傾向にあります。

 

・民間整備工場

自動車メーカーにこだわることなく、全メーカーの車検を行っています。そのため、メーカーの枠にとらわれない幅広い知識と技術を有していることが魅力です。社外部品やリサイクル部品も使用するため、費用は比較的安価です。

 

・車検専門店

車検専門店は、車検整備に特化しており、全国にフランチャイズ化していることが特徴です。全国どこでも均一な質の整備を受けられます。車検に特化しているので、完了時間が早いことも魅力です。車検費用は比較的安めの設定となっています。

 

・カー用品店

ワイパーやバッテリーなどの、自動車用品を販売している店舗で受ける車検です。対話して事細かく車検の注文ができます。店舗によって質のバラつきがあることもありますが、高い水準での車検が可能でもあります。費用は安い傾向にあります。

 

・ガソリンスタンド

身近なガソリンスタンドでも車検を受けられます。その場で車検を行わず、下請けの業者に依頼するケースも多く、質にバラつきが生じます。車検費用は安いことが魅力です。

 

・ユーザー車検

業者ではなく、ユーザー自らが車検を受けに行きます。不合格となった場合は、自分で整備するか業者に依頼することになります。また、ユーザーに代わって、分解を行わない最低限の整備や車検を受けてくれる車検代行もあります。車検費用を安く抑えることができます。

 

それぞれに、合う、合わないがあるため、どこの場所がよいかは人によって異なります。しかし、民間整備工場であれば、比較的安価で「次の車検まで安全に乗ることができる」くらいのサービスが受けられるため、コスパもよくおすすめです。

 

車検場所の比較対象表

車検を受ける場所によって、サービスの特徴は大きく異なります。そのため、各車検場所の特徴を理解して、自分に適した場所を選ぶことが重要です。

 

以下の表で、それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

関連記事：『車検が出せる場所を把握しておこう｜場所ごとの特徴や費用を比較』）

 

車検満了日と車検申し込みができる期間

特に初めて車検を受ける場合、車検はいつから申し込みができるのか、いつから受けられるのかが分からないという方もいるのではないでしょうか。

 

車検は、切れてしまった状態だと公道を走ることはできません。そのため、車検満了日や受けられる時期を把握しておくことで、車検切れとなる危険性を排除できます。事前にしっかりと確認しておき、スムーズに車検依頼をしましょう。

 

車検満了日は車検証やステッカーで確認する

車検を受ける前に、愛車の車検満了日を把握しておく必要があります。車検満了日を確認する方法は2つです。

 

まずは、車検証で確認する方法です。車検証入れから取り出して確認してみましょう。車検の左下あたりに、「有効期間の満了する日」という項目があります。そこに記載されている日付が車検満了日です。

 

次に、ステッカーで確認する方法です。ステッカーは「検査標章」とも呼ばれ、フロントガラスの上部に貼られています。小さい数字が満了年、大きい数字が満了月を表します。注意点は、表側（車外）からステッカーを見た場合、満了する年月しか分からないということです。詳細な日付まで知りたい場合は、裏側（車内）からステッカーを確認するか、車検証を見て確認しましょう。

 

車検は満了日前であればいつでも受けられる

実は、車検は満了日前であればいつでも受けられます。極端なことをいえば、車検を受けてから1年後には新たな車検を受けることが可能です。しかし、その場合は、前回の車検時に2年間分支払った法定費用は返金されません。また、整備費用も新たに発生することになります。

 

車検は、満了日の1か月前からであれば、次回の車検満了日を変更することなく受けられます。1か月前よりさらに前でも車検は受けられますが、お金を無駄にしないためにも、早すぎる車検を行うことは避けましょう。

 

車検の申し込みは1か月前には済ませておく

車検を受ける際には、車検満了日の1か月前には申し込みを済ませておくことがベストです。車検満了日の1か月前からであれば、本来の車検満了日から次回の車検満了日が計算されます。つまり、車検満了日の1か月前から車検を受ければ、お金を無駄にすることなく早めに受けられるということです。

 

例えば、5月1日が満了日であれば「4月1日」、12月15日が満了日なら「11月15日」となります。車検満了日間近になって申し込みをすると、業者側が忙しくて車検の手配ができない可能性もあります。車検満了日の1か月前から車検は受けられるため、早めに申し込みをしましょう。

 

関連記事：『車検の期間はいつからいつまで？有効期間や必要書類を解説』）

 

車検を受ける際に必要な書類

車検を受ける際には、必要となる書類があります。全ての書類が揃っていないと、車検を受けることができません。どのような書類が必要なのかをしっかりと把握しておきましょう。

 

車検時に必要となる書類は以下のとおりです。

 

・車検証

車の所有者や使用者を明らかにしたり、しっかりと保安基準に適合している車であることを証明したりする書類です。車検証入れの中に入れ、グローブボックス内に保管することが一般的です。紛失した場合は、普通自動車は陸運支局、軽自動車は軽自動車検査協会で再発行が可能です。

 

・自賠責保険証明書

車を公道で走行する場合に、加入が義務付けられている保険の証明書です。紛失時は、加入していた保険会社に連絡して再発行してもらいます。

 

・自動車税納税証明書

毎年4月1日時点で車を所有している方に納付義務のある「自動車税」を納めていることを証明する書類です。紛失した場合、普通車は税金を納めた都道府県の税事務所、軽自動車の場合は役所（役場）で再発行が可能です。

 

関連記事：『車検に必要な書類、必要なもの！普通自動車と軽自動車では違うの？』）

 

車検費用を抑える方法

車検は、車のランニングコストの中で、最も金額が大きいと言えます。軽自動車や普通車、さらには排気量によっても費用は変わりますが、10万円以上かかることも珍しくありません。

 

家計に影響する場合もあるため、少しでも安く済ませたいという方も多いのではないでしょうか。ここでは、車検費用をできるだけ抑える方法を解説していきます。

 

見積もりをもらう

車検をする際は、依頼する前に見積もりをもらいましょう。少しでも安く済ませるのであれば、いきなり車検を依頼することは危険です。見積もりをもらうことで、車検の相場が分かるようになります。

 

見積もりは、ひとつの業者だけでなく、複数の業者からもらいましょう。ひとつの業者だけでは、価格が適切なのかを判断することができません。複数の業者の見積もりを確認することで、価格を比較できます。また、ほかの業者の見積もりをもとに交渉することで、値引きをしてくれる可能性もあります。

 

内容を精査する

見積もりをもらったら、内容を精査しましょう。精査することで、さらに安く車検を受けられる可能性があります。

 

中には、車検の際に「予防整備」を行う業者もあります。予防整備とは、現時点では状態が良好であるけれども、次回の点検までに状態の悪化が懸念される部品の交換をすることです。そのため、予防整備の項目があれば、外すことで価格を抑えることができます。

 

しかし、車検は安全を確認する意味で行うものです。「安くなるから」といって何でも外してしまうと、安全面が疎かになる危険性もあるため注意しましょう。

 

日々の点検をしっかりやっておく

日々の点検をしっかりとしておくことで、車検費用を抑えられます。車検費用で大きな額が発生する理由に、「部品交換」があります。比較的安価な部品であればあまり負担にはなりませんが、高価な部品の交換が必要となった場合、車検費用は一気に高額になります。

 

こまめに点検や修理をしておくと、車検時の部品交換費用が少なく済む点がメリットです。車検前に分散して部品を交換しておくことで、車検時に多くの部品交換が必要となり、費用がかさむことを防げます。状態が悪化しそうな部品があれば、早めに交換しておくことも重要です。

 

関連記事：『車検費用は安いって本当？車検費用の相場を比較してみました』）

 

車検費用を一括で支払えない場合は分割も可能

車検費用は、分割で支払うことも可能です。マイカーローンやクレジットカードでの分割払いを利用できます。

 

しかし、支払い方法には注意が必要です。ディーラーや大手中古車販売店などは、分割払いに対応している場合も多くありますが、全ての業者が対応しているわけではありません。

 

その点、ネクステージであれば、分割払いでも対応しているため安心です。分割払いであれば、家計に負担をかけずに支払うことができます。

 

関連記事：『車検時の支払いは現金でないとダメ？気になる支払い方法を要チェック』）

 

そもそも車検とはなにか？本当に必要？

普通車の場合は2年ごとに受けている車検ですが、なぜ受けるのかを疑問に感じ、「車検は本当に必要なのか」と考える方もいるかもしれません。

 

確かに、車検の費用は高く、家計に負担が生じることもあります。しかし、車検を受けて安全が確保されるからこそ、安心して車に乗ることができます。ここでは、車検とはなにかを具体的に解説します。

 

車検を受けていない車に乗った場合の罰則

車検が切れている状態で公道を走った場合、比較的重い罰則を受けるため注意しましょう。まず、免許は「6点」の違反点数が加算されます。また、過去の違反に関係なく、車検切れの車に乗った場合は30日間の免許停止となります。

 

免許関係のほかに、「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」も発生します。車検を受けずに公道を走ってしまう理由には、車検満了日を忘れてしまうことが挙げられます。うっかり忘れていた場合であっても、代償は大きいものになるため注意しましょう。

 

車検ではどんなことをしているのか

車検中の様子を見る機会は少ないため、車検では一体どのようなことをしているのか気になる方もいるでしょう。車検は、法律で定められた保安基準に、しっかりと適合しているかを検査します。

 

「外回り検査」は、ライトやウインカーがしっかりと付くか、ドライバーの操作どおりに機械が動くかを確認する検査です。そのほかにも、ブレーキを踏んで保安基準を満たしているかを検査する「ブレーキ検査」、ヘッドライトの光軸が規定の位置内にあるかを検査する「ヘッドライト検査」などがあります。これらの検査に全て合格することで、新たに車検を取得できます。

 

安心して車に乗るためには車検が必須

車検は、車が安全に公道を走れるかを検査するものです。もし車検がなかった場合、ライトやウインカーが切れていることに気が付かなかったり、ブレーキが効かなくなる寸前の車が走ったりするかもしれません。また、ヘッドライトの光軸が合っていないことで、対向車の事故を誘発する可能性もあります。

 

このように、車検があることによって、お互いに安心して公道を走れるようになります。安心、安全のためにも、車検は必要不可欠なものです。

 

関連記事：『車検の予備検査とはどういうもの？概要や検査を受ける方法は？』）

 

普通車の車検は2年に一度、特殊な車は1年に1度

車検の有効期間は、普通車や軽自動車は2年となっています。ただし、レンタカーやタクシー、バス、貨物自動車などの特殊な車は1年に1度の車検が必要です。

 

事業用の場合は、走行距離が長くなる可能性があります。また、トラックは大量の荷物を積載するため傷みが早いこともあり、車検の間隔は普通車などと比べて短くなっています。

 

過去には、10年を超えた車は普通車であっても1年毎に車検をする決まりがありました。しかし、現在では10年を超えても2年ごとの車検となっています。

 

車検にかかる時間はどのくらい？

車検はさまざまな業者で受けられます。業者ごとで車検にかかる日数が異なるため一概にはいえませんが、一般的に最短で1時間ほど、最長で3日ほどかかります。

 

また、部品の交換が必要となった場合は、さらに時間を要することがあります。エンジンの脱着など、手間のかかる作業が付随すると、プラスで数日間かかることもあるため注意が必要です。在庫のない部品を取り寄せる場合にも、時間がかかります。そのため、車検にかかる日数には余裕を持たせて考えておきましょう。

 

関連記事：『車検の有効期間は何年？車検費用の増額早見表や車検が1年の車を紹介します』）

 

まとめ

 

車検は、さまざまな場所で受けることが可能であり、費用も受ける場所で大きく異なります。業者によっては、手数料が相場よりも高額であったり、多くの追加費用がかかったりするケースもあります。そのため、車検は信頼のおける業者に依頼するようにしましょう。

 

そこで、業者をお探しの方は、ネクステージに依頼してみてはいかがでしょうか。ネクステージであれば、お客様に納得いただける安心価格で車検を提案いたします。また、国家資格を有する整備士が常駐しているため、整備の質も高く安心です。車検を受ける際は、ぜひネクステージにご依頼ください。

 

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