軽自動車の維持費はどのくらい?普通車との年間維持費の違いや内訳
軽自動車は使い勝手が良く、運転しやすいサイズが魅力的です。その他に、維持費の安さに着目している方もいるでしょう。車の購入を検討している場合、軽自動車は普通車とどの程度維持費が異なるのか、把握しておくことが大切です。
この記事では、軽自動車の維持費がなぜ安いのか解説しつつ、普通車と年間維持費の違いを紹介します。維持費を安くするポイントについても触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
※目次※
・維持費の項目には、自動車税などの税金やメンテナンス費用、保険料、燃料代、駐車料金などがある。
・軽自動車は、普通車よりも税金や自動車保険料、メンテナンス費用などの維持費が安く抑えられる。
・軽自動車の維持費をさらに抑えたい場合は、運転方法や自動車保険の契約内容を見直すなど、いくつかポイントを押さえておくことが大切。
軽自動車の維持費は普通車に比べて安い!
維持費の安さは、軽自動車の最大のメリットともいえるでしょう。普通車よりも税金が安く、メンテナンス費用が安価です。ここでは、軽自動車と普通車に分け、年間維持費の目安を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
軽自動車の年間維持費の目安
自動車の維持にかかる費用には、さまざまな項目があります。税金だけでなく、保険料や燃料代、駐車場代、メンテナンス費用など、車を所有する上でおおよその維持費の総額を押さえておくことが大切です。
自動車の中でも軽自動車は税金が安く、車検費用やメンテナンス費用が比較的安価です。維持費の総額は、使用方法によって大きく変わることを押さえておきましょう。走行距離が多ければ、燃料代やメンテナンス費用が増加します。以下に軽自動車の年間の維持費についてまとめたので、参考程度にご覧ください。
軽自動車税 |
1万800円 |
自動車重量税 |
3,300円(6,600円÷2) |
自賠責保険料 |
8,870円(1万7,540円÷2) |
任意保険料 |
5万円 |
車検の基本料金 |
約1万5,000円(3万円÷2) |
燃料代 |
約8万454円 |
駐車場の代金 |
約8万4,000円(7,000円×12) |
メンテナンス費用 |
約3万円 |
合計 |
約28万2,424円 |
(2025年3月現在)
※燃料代は、燃費22km/L・年間走行距離1万km・ガソリン価格177円として算出
普通車との年間維持費の比較
普通車の維持費の内、自動車税と自動車重量税は、軽自動車と大きく異なります。普通車では、排気量が多いほど、または車両重量が重いほど、高い税額を収めなければなりません。また、任意保険料や車検の基本料金も、軽自動車より高額な傾向にあります。
さらに、エンジンオイル交換時のオイルの使用量や、タイヤサイズなどが軽自動車と異なるので、メンテナンス費用も高くなりがちです。燃費については車種によって幅があり、コンパクトカーのハイブリッド車であれば、軽自動車よりも燃料代の負担を軽く抑えられるかもしれません。以下に、普通車の年間維持費の目安を記載します。
|
コンパクトカー |
ミニバン |
自動車税 |
3万500円 |
3万6,000円 |
自動車重量税 |
8,200円(1万6,400円÷2) |
1万6,400円(3万2,800円÷2) |
自賠責保険料 |
8,825円(1万7,650円÷2) |
8,825円(1万7,650円÷2) |
任意保険料 |
約5万5,000円 |
約7万2,000円 |
車検の基本料金 |
約2万円(4万円÷2) |
約3万円(6万円÷2) |
燃料代 |
約9万3,158円 |
約11万625円 |
駐車場の代金 |
約8万4,000円(7,000円×12) |
約8万4,000円(7,000円×12) |
メンテナンス費用 |
約4万円 |
約6万円 |
合計 |
約33万9,683円 |
約41万7,850円 |
(2025年3月現在)
※燃料代は、年間走行距離1万km、ガソリン価格177円として算出
※燃料代は、コンパクトカーが19km/L、ミニバンは16km/Lとして算出
軽自動車の維持費が安いのはなぜ?
車を維持するための費用が必要であることは、普通車も軽自動車も変わりありません。ただし、その費用の内訳は、税金や保険料などいずれの項目も、軽自動車のほうが基本的に安上りです。
ここでは、車を維持するために必要な費用の内訳を、普通車と軽自動車と比較して説明します。改めて軽自動車のお得な点を確認しておきましょう。
税金が安い
軽自動車は、税金面で大きな特典があります。毎年課される軽自動車税は、自家用で1万800円です。例えば1.5L以下のコンパクトカーの自動車税種別割は3万500円ですので、軽自動車のほうが安くなります。
また、車検には自動車重量税が必要です。軽自動車の場合、重量に関わらず年間3,300円です。普通車は重量0.5tごとに年間4,100円です。
軽自動車も普通車もエコカー減税対象車であればさらに税金が軽減されるため、維持費が大幅に抑えられます。(2025年3月時点の情報です)
メンテナンス部品が安い
軽自動車のメリットとして、部品交換費用の安さが挙げられます。車は多くの消耗品で構成されており、定期的にこれらの部品を新しいものに交換する必要があります。
軽自動車は小さなボディサイズと軽量さから、普通車と比較して部品交換のコストが全体的に低いのです。
そのため、車検時などに経年劣化した部品を交換する場合でも、同じ部品を交換する普通車と比べて、軽自動車の整備費用は一般的に安くなります。
自動車保険料が安い
任意で加入する自動車保険料(任意保険)は、損害保険料率算出機構の「自動車保険の概況2023年度」を元に計算しました。
自動車保険料の相場は、合計の保険料を契約台数で割って算出します。軽自動車は普通車に比べて約2万3,000円、小型車と比べても約5,000円安いという結果でした。
損害保険料率算出機構の統計によると、軽自動車の事故率は約6.7%で、普通車は約8.4%、小型車は約7.7%です。同様に、軽自動車の1件あたりの保険金支払額は約34.8万円であり、普通車が約42.8万円、小型車が約35.2万円です。
このことからも軽自動車の自動車保険料が低い理由は、「事故率が低い」ことや「1件あたりの保険金支払額が少ない」ことが考えられます。
(参考:『2023年度 自動車保険の概況|損害保険料率算出機構』)
軽自動車と普通車の維持費を詳しく比較してみよう
車を維持するための費用が必要であることは、普通車も軽自動車も変わりありません。ただし、その費用の内訳は、税金や保険料などいずれの項目も、軽自動車のほうが安上りです。
ここでは、車を維持するために必要な費用の内訳を、普通車と軽自動車と比較して説明します。改めて軽自動車のお得な点などを確認しておきましょう。
自動車税種別割
自動車税種別割は車を所有し続ける限り、毎年継続的に課されるものです。そのため、負担を感じやすい費用のひとつといえるでしょう。
この自動車税種別割とは、車の排気量や最大積載量、仕様の用途などにより定められており、使用目的が限られる特殊車両などは割安となっています。
普通車に比べ、軽自動車の税率は低く設定されています。下記の表を参考に比較してみてください。
四輪以上(排気量660cc以下)の乗用の軽自動車の税率 (年税額)
排気量 |
新税率 |
旧税率 |
重課税率 |
660cc以下 |
1万800円 |
7,200円 |
1万2,900円 |
(2025年3月現在)
自動車税種別割(自家用普通車)
排気量 |
新税率 |
旧税率 |
重課税率 |
1L以下 |
2万5,000円 |
2万9,500円 |
3万3,900円 |
1L超~1.5L以下 |
3万500円 |
3万4,500円 |
3万9,600円 |
1.5L超~2L以下 |
3万6,000円 |
3万9,500円 |
4万5,400円 |
2L超~2.5L以下 |
4万3,500円 |
4万5,000円 |
5万1,700円 |
2.5L超~3L以下 |
5万円 |
5万1,000円 |
5万8,600円 |
3L超~3.5L以下 |
5万7,000円 |
5万8,000円 |
6万6,700円 |
3.5L超~4L以下 |
6万5,500円 |
6万6,500円 |
7万6,400円 |
4L超~4.5L以下 |
7万5,500円 |
7万6,500円 |
8万7,900円 |
4.5L超~6L以下 |
8万7,000円 |
8万8,000円 |
10万1,200円 |
6L超 |
11万円 |
11万1,000円 |
12万7,600円 |
(2025年3月現在)
自動車税は、新規検査の時期に応じて税額が異なる点に注意しましょう。軽自動車税において、平成27年4月1日以降に新規登録した車は、新税率が適用されます。普通車の場合、新税率が適用されるのは、令和元年10月1日以降に初回新規登録した車両です。
自動車税が軽減された普通車と異なり、軽自動車税は重くなりましたが、それでも税額が安いといえるでしょう。ちなみに、軽自動車と普通車のガソリン車は、初回登録から13年経過すると重課税率が適用されます。
自動車重量税
自動車重量税は新規登録時もしくは車検時に、車検証の有効期間分をまとめて支払います。普通車は車両の重量に応じて税額が決まりますが、軽自動車の場合は車両の重量に関係なく定額です。車両重量と自動車重量税の関係は以下の表で確認しましょう。
・2年自家用の場合
|
13年未満 |
13年経過 |
18年経過 |
軽自動車 |
6,600円 |
8,200円 |
8,800円 |
~500kg以下 |
8,200円 |
1万1,400円 |
1万2,600円 |
~1,000kg以下 |
1万6,400円 |
2万2,800円 |
2万5,200円 |
~1,500kg以下 |
2万4,600円 |
3万4,200円 |
3万7,800円 |
~2,000kg以下 |
3万2,800円 |
4万5,600円 |
5万400円 |
~2,500kg以下 |
4万1,000円 |
5万7,000円 |
6万3,000円 |
~3,000kg以下 |
4万9,200円 |
6万8,400円 |
7万5,600円 |
(2025年3月現在)
新規登録から13年もしくは18年経過すると、自動車重量税の金額がアップします。軽自動車は、普通車と異なり増額分が控えめなため、車を長期保有しても大きな負担にはならないでしょう。エコカーに該当する場合の軽自動車の税額は、免税もしくは5,000円です。
メンテナンス、車検費用
車検は、新車購入から3年後、それ以降は2年ごとに受けることが法律で定められています。車検費用は安全基準に合格するための整備と、自動車重量税や自賠責保険料なども含まれているのが通常です。
車検の基本料は、車検専門店や中古車販売店、ディーラー、ガソリンスタンドなど、車検を依頼する業者によっても違いますし、整備内容によっても変わってきます。
燃料代、ガソリン費用
燃料代やガソリン代は、普通車や軽自動車によって違いが出るというよりも燃費で変わります。車を走行させるためには燃料は欠かせません。ガソリン代の相場は産油国の状況や円高・円安などで上下します。
特に最近では世界情勢などの影響により、軒並み燃料価格が高騰しているのが現状です。2025年3月12日時点で全国平均価格はレギュラーが176.7円/L、ハイオクは187.8円となっています。
ただし、必要な燃料は車種によっても異なり、レギュラーガソリン以外にも、ハイオクや軽油(ディーゼル)があります。その中でも、ディーゼル車は燃料代が安いことでも知られていて、軽油の全国平均価格は154.9円/Lです。
また、ガソリン代は総排気量や走行距離、燃費などによっても変わってくるため、月額でどれくらいのガソリン代がかかるのかということについては個人差があります。
保険料
車に関する保険は、法律で加入が義務付けられている「自賠責保険」と、任意で加入する「自動車保険(任意保険)」の2つに分けられます。自賠責保険の保険料は保険会社による差はありません。自賠責保険の保険料を表にまとめました。
|
12か月 |
13か月 |
24か月 |
25か月 |
自家用乗用自動車 |
1万1,500円 |
1万2,010円 |
1万7,650円 |
1万8,160円 |
軽自動車 |
1万1,440円 |
1万1,950円 |
1万7,540円 |
1万8,040円 |
(2025年3月現在)
自賠責保険と違って自動車保険は、年齢や等級、使用目的、使用状況、種別など、さまざまな観点から年額が決定されます。自動車保険に加入しないという選択肢もありますが、万が一の事故に備えて自賠責保険とは別に加入するのが一般的です。
自動車保険料の年間における平均価格は、軽自動車が約5万円、小型車が約5万5,000円で普通車が7万2,000円程度となっています。車両保険の有無でも保険料は大きく異なるので、保険内容はしっかりと検討することが大切です。自動車保険の保険料を抑えたい場合は、契約を更新の度に見直すことをおすすめします。
駐車料金
軽自動車といえども、駐車スペースを確保しなければいけません。戸建てなど敷地内に駐車スペースがあれば費用は0円で済みますが、駐車場がなかったりマンションやアパートに住んでいたりする場合は、月極の駐車場を借りる必要が出てきます。
駐車場代は車を所有しているだけでも毎月かかる、いわば車のための家賃です。相場としては、地方で月額5,000円前後、都市部だと数万円することもあります。
軽自動車の維持費を安くする7つのポイント
普通車よりも、軽自動車は維持費が安い点が強みです。より維持費を下げる方法はないのか、気になる方もいるでしょう。ここでは、維持費が安い車の選び方や運転方法など、7つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
燃費の良い車を選ぶ
車の購入を検討している人の中には、車種で迷っているという人もいるのではないでしょうか。どの車種にするのかは、何を目的として使用したいのかで選ぶことが大切です。
ある程度、メーカーやタイプを絞っている人もいるかもしれませんが、その中でも燃費の優れた車を選んでみてください。排気量別の維持費用でも説明した通り、燃費の良い車であればあるほど、毎月の維持費を抑えられます。
急発進、急停止を避ける
運転中にガソリンをたくさん消費するのは発進時といわれています。アクセルを踏み込んだとき、エンジンに大きな負荷がかかるためです。アクセルを強く踏み込むと、より多くの燃料を必要とするため、優しいペダル操作を心がけましょう。
また、発進時だけでなく停止時にも注意が必要です。急ブレーキは、タイヤへの負荷が大きくなるためタイヤ交換時期を早めてしまうからです。
任意保険の費用を抑える
任意保険は強制力のある自賠責保険と異なり、加入は自分の意志で決定できます。車両や相手方への補償、自分側への補償などが代表的な補償内容ですが、加入内容は好みに合わせてカスタマイズが可能です。
例えば、軽自動車では車両保険の加入については見直したほうがよい可能性があります。車両保険は車の修理費用を補償するものですが、保険料がとても高く、軽自動車では車両保険を付けると保険料が倍近くなるときもあるのです。修理が高額になるような、輸入車や高級車であれば車両保険に入るのもよいでしょう。
車検費用を抑える
定期的に受ける必要のある車検は高額なイメージがあり、実際に高い料金を支払っている方もいるでしょう。車検の金額は依頼場所によって異なるため、店舗選びで節約ができます。
法定費用と呼ばれる自動車重量税や自賠責保険料などは基本的に一律ですが、車検そのものにかかる作業料金は車検業者によってバラバラです。高額な車検料金が安全というわけでもありませんので、価格と技術が納得できる店舗を利用するとよいでしょう。
減税制度を利用する
燃費や排ガスの基準をクリアした車を購入する際には、「エコカー減税」「グリーン化特例」「環境性能割」などの税金優遇を受けられます。よく耳にするエコカー減税とは、燃費性能・排出ガス性能に優れた車を新車新規登録する際に、性能に応じて重量税が減税される制度です。
エコカーは車両本体価格が高いものが多い傾向ですが、後々支払う税金の負担が少なくなるのがメリットです。また、燃費が良いことで燃料代も抑えられるでしょう。車両本体価格はもちろん、税金や燃費まで計算して車を選ぶことをおすすめします。
日頃からメンテナンスを行う
日頃からメンテナンスを行えば突発的なトラブルを防ぎ、想定外の部品交換費用を抑えられます。車検の際にまとめて部品交換が必要になる可能性も低くなり、一度に大きな費用がかかるリスクも減るでしょう。
また、自分で簡単な整備やメンテナンスを行えば部品代だけで済み、業者にかかる費用を節約できます。例えば、ワイパー交換などは自分で行えば安く済ませられます。
安い駐車場やガソリンスタンドを利用する
維持費の中に、駐車場の費用が含まれている方は多くいるでしょう。住居が賃貸であれば、必然的に駐車場の費用が必要となります。駐車場の料金は場所によって大きく変わることがあるため、検索サイトなどを利用して近場に安い所がないか探してみることをおすすめします。
また、ガソリンスタンドは店舗ごとに燃料の価格設定が異なります。人件費などのコストを抑えて安い価格設定を実現している店舗もあるので、生活圏内にあるガソリンスタンドをいくつかチェックしてみるとよいでしょう。
PRハスラーの中古車
※価格は支払総額
維持費の安さ以外の面で軽自動車を選ぶメリットは?
軽自動車のメリットは、維持費の安さだけではありません。他にも、さまざまなメリットがあります。安い車両価格・高い燃費性能、使い勝手などです。ここでは、軽自動車を選ぶメリットについて、4つの観点から解説します。
低価格で選択肢が幅広い
軽自動車は維持費が安いだけでなく、車両本体価格が安価なため、購入費用を抑えられる点も魅力のひとつです。現在、安全性能の進化の影響などもあり以前よりも車両価格は高くなってきていますが、それでも普通車よりは安く購入できます。
また、軽自動車の中でもさまざまなボディタイプがあり、N-BOXのようなスーパーハイトワゴンやハスラーのようなSUV系が人気を集めています。選択肢が豊富な点も、軽自動車のメリットといえるでしょう。
燃費性能が良い車が多い
軽自動車はその名の通り、車両重量の軽さが特徴です。軽い車体のため、走行に必要なエネルギーが少なく、燃費の面で有利といえるでしょう。燃費に優れたモデルが多いのも、軽自動車の魅力です。
ただし、普通車のように、本格的なハイブリッドシステムを搭載したモデルはありません。また、高速道路ではエンジン回転が高めなので、使用シーンによっては燃費が悪いでしょう。
狭い道で運転しやすい
ボディサイズがコンパクトなほど、狭い道での扱いやすさにつながります。そのため、軽自動車は、狭い路地でのすれ違いでもストレスを感じにくいでしょう。また、小回りがきくため、住宅街などの狭い道でも、切り返さずに済むケースが多いといえます。
他にも、駐車しやすい点が軽自動車のメリットです。狭いスペースの駐車場でも、狙った場所に入れやすいでしょう。
購入手続きが簡単
軽自動車は、購入にかかる手続きが比較的シンプルで、手間が少ないといえます。普通車であれば、印鑑証明書や実印などが必要となりますが、軽自動車では用意しなくても問題ありません。
また、普通車は登録の際に車庫証明書を取得する必要があります。軽自動車の場合、市町村によりますが、取得しなくてもよい場合があるでしょう。
維持費の安い軽自動車を探してみよう
軽自動車であれば維持費を安く抑えられますが、軽自動車の車種選びは数が多いだけに非常に悩ましいところでしょう。ボディタイプもオーソドックスな2BOXタイプから人気のハイトワゴン、SUVまでさまざまです。
ここでは、人気の軽自動車の中でもおすすめのモデルを説明します。車種ごとの特徴をまとめましたので参考にしてください。
ホンダ N-BOX
ホンダ N-BOXは2011年に登場したトールワゴンスタイルの軽自動車です。初代モデルは2017年まで生産され、48年ぶりのDOHCエンジン搭載のホンダ製軽自動車として注目を集めました。トランスミッションは全車CVTでリヤドアには利便性の高いスライドドアとなっています。
N-BOXは3年連続で国内販売台数1位を獲得しており、確固たる地位を確立しているといえるでしょう。軽自動車部門においては、10年連続で販売台数が1位です。
2017年にフルモデルチェンジが実施され、2代目では自然吸気エンジンにi-VTECを搭載した新設計のパワーユニットを搭載するなど環境性能も大きく向上しています。下記で新車と中古車の価格帯の違いと、現行モデルの燃費を表にしました。
|
価格帯 |
新車 |
168万9,600円~238万2,600円 |
中古車 |
34万9,000円~186万9,000円 |
(2025年3月現在)
|
燃費(WLTCモード) |
現行モデル |
18.4km/L~21.6km/ |
(2025年3月現在)
(参考: 『ホンダ N-BOXの中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
スズキ ワゴンR
軽トールワゴンのパイオニアとして1993年に登場したワゴンRは、6世代にもわたるロングセラーモデルです。標準モデルの他、スポーティーな装いのスティングレーも設定されており、若い人を中心に人気を集めています。現行型にはハイブリッド車も設定されており、維持費を抑えるための燃費面で有利なグレードが設定されている点にも注目です。
2022年8月に追加されたワゴンR カスタムZは、スティングレーとも違う精悍な顔つきが特徴です。スティングレーと同様にターボが設定されたグレードがあるため、力強い加速が味わえるでしょう。
また、他のハイトワゴン系軽自動車にはないマニュアル車が設定されており、選択肢が広いのもポイントです。下記で新車と中古車の価格帯の違いと、現行モデルの燃費を表にしました。
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価格帯 |
新車 |
129万4,700円~188万8,700円 |
中古車 |
29万8,000円~142万9,000円 |
(2025年3月現在)
|
燃費(WLTCモード) |
現行モデル |
20.9km/L~25.2km/L |
(2025年3月現在)
(参考: 『スズキ ワゴンRの中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ダイハツ タント
軽自動車の中では異例のロングホイールベースと1,700mmを超える圧倒的に高い全高により、広大な室内スペースで人気を誇るモデルがダイハツ タントです。同社のムーブが軽ハイトワゴンとして人気を集めていましたが、タントは登場と共にワンボックスモデルにも引けを取らない広さで注目されました。
2019年に登場した4代目は、両側スライドドアやスマートアシストと呼ばれる運転支援システムなど、利便性、安全性共にトップクラスとなっています。特に個性的なのは、ミラクルオープンドアです。助手席横のピラーと呼ばれる部分をドアに組み込むことで、大開口を実現しており、乗降性が優れています。
下記で新車と中古車の価格帯の違いと、現行モデルの燃費を表にしました。
|
価格帯 |
新車 |
148万5,000円~185万3,500円 |
中古車 |
29万9,000円~219万9,000円 |
(2025年3月現在)
|
燃費(WLTCモード) |
現行モデル |
19.6km/L~22.7km/L |
(2025年3月現在)
(参考: 『ダイハツ タントの中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
軽自動車は中古だと維持費が高くなる?
軽自動車の維持費が安いのは説明してきましたが、年式の古い軽自動車は税金や保険料が高くなる場合があるため注意が必要です。
また、年式の古い軽自動車は中古車としての価値は下がるのに対して、故障リスクや部品交換も増えるためメンテナンス費用は高額になります。そのため現行モデルの中古車をおすすめし、その理由も説明します。
年式の古い車は税金や保険料が高くなる
車の年式が古いと、軽自動車税や保険料が増える可能性があります。初年度登録から13年以上経過したガソリン車は約20%軽自動車税が増税されます。
また、自動車重量税も初年度登録から13年以上で18年未満は約24%、18年以上であれば約33%も増税されます。しかし、エコカー対象のハイブリッド車は増税の対象外であり、逆に減税の恩恵を受けられます。
さらに、年式が古い車は自動車保険(任意保険)の保険料も高くなります。それは年式が古いと車の評価自体が下がり、事故のリスクが高まるためです。加えて、年式の古い車は車両保険の保険金額が低くなり、事故を起こした際の修理代が全額補償されない可能性もあります。
車の状態によってはメンテナンス費用が高額になる
車を長く使うと部品が劣化し、メンテナンスが頻繁に必要になるため費用がかさみます。新車から10年以上もしくは走行距離10万km以上だと、タイミングベルトやラジエーター、エンジンマウント、サスペンションの劣化や不具合が予想され、状態によっては交換が必要です。
年数や走行距離が伸びると整備箇所が増え、交換する部品代が増えることで高額になる可能性があります。
中古車なら車両価格を大幅に抑えられる
中古車の利点は新車に比べて手頃な価格で購入できることです。ただし、人気があり納車まで時間がかかる車種は、新車よりも高値で売買されることがあります。
とはいえ、モデルチェンジした新型の軽自動車を除けば、1年落ちの中古車の価格は約20%安く販売されていますし、フルモデルチェンジの周期が5年~10年であれば、現行モデルの中古車も比較的安価で購入できるため大幅にコストカットできるでしょう。
また、新車と同じ予算で購入を考えているのであれば、より高級な装備や上位グレードの車種を選べます。
まとめ
軽自動車は、維持費の安さが大きな魅力となっています。自動車税や自動車重量税が安く、メンテナンスについても普通車より費用を抑えられるのが理由です。また、自動車保険料が安いのも、理由として挙げられるでしょう。
さらに軽自動車の維持費を抑えたい場合は、自動車保険を見直したり、車検の依頼先を変えてみたりする方法があります。優しい運転を心がけ、定期的にメンテナンスすることで、より低燃費を実現できるでしょう。
▼ライタープロフィール
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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