ノア・ヴォクシーとステップワゴンの違いは?3ナンバーミニバンを徹底比較
家族でのドライブやキャンプ、買い物など、日常からレジャーまで幅広く活躍するミニバンは数多くの車種がラインアップしています。その中でも、トヨタ ノア・ヴォクシーとホンダ ステップワゴンは、2022年という同時期にフルモデルチェンジを行い進化を遂げました。
同じ3ナンバーサイズのミニバンとして生まれ変わったため、車種選びに迷うことがあるかもしれません。そこでこの記事では、ライバル車種であるこの3車種に焦点を当てて、2024年9月時点の情報を基にフルモデルチェンジ後の特徴や魅力を比較していきます。
※目次※
・ノア・ヴォクシーとステップワゴンは長年ライバル関係にあるミニバン。
・ノアとヴォクシーは兄弟車であり、ステップワゴンは両車に比べて少しボディサイズが大きい。
・ノア・ヴォクシーとステップワゴンは異なる特徴を持ちながら快適性に優れたミニバンであるため、自分のライフスタイルに合う1台を選ぼう。
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの歴史
まずは、トヨタのノア・ヴォクシーとホンダのステップワゴンの歴史について詳しく解説します。両車がどのように進化し、ユーザーにどのような魅力を提供しているのかを見ていきましょう。
兄弟車のノアとヴォクシー
ノアとヴォクシーは、1996年から発売されていたタウンエースノアとライトエースノアの後継車として2001年に登場し、3度のフルモデルチェンジを経て2022年に4代目モデルが発売開始となりました。
同じプラットフォームを採用しているため、似ている部分が数多く存在します。両車の大きな違いはフロントマスクとなっており、ノアはシンプルな王道スタイル、ヴォクシーは存在感がある個性的な見た目が特徴です。
(参考:『ノア(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
(参考:『ヴォクシー(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
ライバル関係のステップワゴン
ステップワゴンは1996年に初代モデルが登場して以来、ファミリーカー市場で強い存在感を示しています。それまで登場していたワンボックスタイプの車とは異なり、低床な設計を採用し、広い室内空間が支持を集めました。
2001年には2代目モデル、2005年には3代目モデルへと進化を遂げ、2009年に登場した4代目モデルは3列目床下格納シートを採用しています。2015年には5代目モデルが登場し、2022年に今回紹介する6代目モデルが登場しました。
(参考:『ステップワゴン(ホンダ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
ノア・ヴォクシーとステップワゴンのボディサイズの違い
2022年のフルモデルチェンジを機に、ノア・ヴォクシー・ステップワゴンはどれも3ナンバー車となりました。ここでは、各モデルの具体的なボディサイズについて詳しく解説していきます。
ノアとヴォクシーのボディサイズは同じ
ノアとヴォクシーは同じプラットフォームを使用しており、ボディサイズは同じです。車両重量はグレードによって幅があり、ノアのほうが若干軽い車両もありますが、ほぼ同じといえるでしょう。
車名 |
ノア |
ヴォクシー |
全長(mm) |
4,695 |
4,695 |
全幅(mm) |
1,730 |
1,730 |
全高(mm) |
1,895~1,925 |
1,895~1,925 |
車両重量(kg) |
1,600~1,710 |
1,610~1,710 |
ステップワゴンのほうが少し大きい
ステップワゴンのボディサイズは、ノアやヴォクシーと比較すると全体的に少し大きめとなっており、詳しいサイズは次の通りです。
全長(mm) |
4,800~4,830 |
全幅(mm) |
1,750 |
全高(mm) |
1,840~1,855 |
車両重量(kg) |
1,710~1,860 |
ちなみに3ナンバーの基準は「全長4,701mm以上・全幅1,701mm以上・全高2,001mm以上・排気量2,001cc以上」のいずれかひとつ以上を満たす車両が該当します。そのため、2022年に登場したノア・ヴォクシー・ステップワゴンの3車はどれも全幅が1,701mm以上あるため、3ナンバー車です。(2024年9月時点の情報です)
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの外観の違い
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの外観は、それぞれ個性的なフロントフェイスに仕上がっています。ここでは、フロントフェイスの特徴に注目して、外観の違いを見ていきましょう。
ノア・ヴォクシーは迫力ある外観
ノアとヴォクシーの外観は、エモーションの高ぶりを感じさせる力強いデザインが特徴です。まず、フロントグリルからヘッドライトにかけてのシャープなラインが、見る者に強烈なインパクトを与えます。特にヴォクシーのエアロ仕様は、その迫力が際立ち、まるでスポーツカーのような存在感を持っています。
一方、ノアには標準ボディとエアロ仕様の二種類があり、どちらも異なる魅力を持ちながらもどこか優しさを感じるデザインです。シンプルな標準ボディは、堂々とした風格が魅力で、エアロ仕様は押し出し感あふれるデザインで個性を放ちます。
ステップワゴンは安心感を表現
ステップワゴンの外観は、余裕に満ちたフロントフェイスを採用し、安心感を与えるデザインが特徴です。ボディー全体が一体感を持ち、大きく堂々とした「箱」型のフォルムが守られている感じを醸し出しています。
AIRタイプでは初代モデルを思い出させるシンプルなボックスシェイプが際立ち、SPADAではリアバンパーの厚みとメッキパーツによる力強さが印象的です。SPADA PREMIUM LINEではプラチナクロームが加わり、大人の余裕を演出しています。
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの室内の違い
ここではノア・ヴォクシー・ステップワゴンの室内空間を見ていきましょう。ノアとヴォクシーに比べてステップワゴンはボディサイズが少し大きいため、室内空間も少し広くなっています。
ノアとヴォクシーの室内
ノアとヴォクシーの室内サイズは共通で、下記の通りです。最低地上高は125mm~140mm程となっています。
室内長(mm) |
2,805 |
室内幅(mm) |
1,470 |
室内高(mm) |
1,405 |
どちらのモデルも7人乗りと8人乗りをラインアップし、乗員全員が心地よく過ごせる空間です。パワースライドドア装着車にはユニバーサルステップを採用し、乗り降りしやすくなっています。
大人も子どもも握りやすいロングアシストグリップも備わっているのもうれしいポイントです。
ステップワゴンの室内
ステップワゴンの室内サイズは、ボディサイズ同様にノアやヴォクシーよりも少し広くなっています。最低地上高も少し高い145mm~150mmです。
室内長(mm) |
2,845 |
室内幅(mm) |
1,545 |
室内高(mm) |
1,410~1,425 |
乗車人数は7人乗りと8人乗りをラインアップしており、インテリアは選ぶタイプによって大きく異なります。AIRタイプは触り心地の良い素材を採用し、家の中で過ごすような心地良さを追求したデザインです。
SPADAではブラックを基調とした上質な質感のインテリアを採用し、SPADA PREMIUM LINEになるとスエード調表皮を採用してさらに質感高い室内空間となります。
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの荷室の違い
ミニバンの使い勝手を見るときに、気になる項目のひとつが荷室ではないでしょうか。ノア・ヴォクシー・ステップワゴンは、どのモデルもドアを任意の角度で止められるので、後方のスペースにゆとりが少なくてもドアが開けられます。
ノアとヴォクシーの荷室
ノアとヴォクシーは、トヨタで初めてパワーバックドアの開閉スイッチを車両の側面両側に設置したモデルです。車の横側に立った状態でスイッチ操作が行えるため、ドアの角度を確認しながら好みの高さで停止しやすくなりました。
荷室は幅が1,100mmと広く、開口部の地上高は500mmなので重たい荷物も積み込みやすくなっています。
ステップワゴンの荷室
ステップワゴンは、開く角度を記憶できるメモリー機能付きのパワーテールゲートを採用しています。開く角度はテールゲートのスイッチやスマートキーで操作できるため、好みの高さで停止が可能です。
荷室は3列目シート格納時の幅が約1,195mm、開口部の地上高はFFの場合で約530mmとなっています。
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの走りの違い
ノア・ヴォクシーとステップワゴンは、快適性と走行性能に優れた車ですが、その特性には違いがあります。ここでは、ノアとヴォクシーの静粛性と燃費効率、そしてステップワゴンのレスポンスの良さと力強さに注目し、それぞれの走りの特徴を詳しく見ていきましょう。
ノアとヴォクシーの走り
ノアとヴォクシーは、快適な乗り心地と高い走行性能が特徴のミニバンです。ボディ剛性を高め、防音材を広範囲に使用することで静粛性を実現し、車内での会話が弾む室内空間になっています。
また、ハイブリッド車には新型1.8Lハイブリッドシステムが搭載され、スムーズな加速と低燃費を実現しています。ハイブリッドシステムと合わせてE-Fourも進化しており、ガソリンモデルは燃費性能と走りの楽しさを追求した1.8L 2ZR-FXEエンジンが搭載されました。
ステッステップワゴンの走り
ステップワゴンのパワートレインには2種類が用意されており、e:HEV(ハイブリッドシステム)と1.5L VTECターボエンジンがあります。
e:HEVは主にモーターで駆動し、力強い加速と静かな走行ができるタイプです。1.5L VTECターボエンジンはレスポンスが良く、高速道路での走行や多人数乗車時にも走りに余裕があります。4WDにはリアルタイムAWDシステムを採用し、雪道でも力強くすべりにくいのが特徴です。
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの安全性能の違い
ノアとヴォクシー、そしてステップワゴンは、ともに家族の安全を守るために多彩な安全装備を搭載しています。ここでは、安全性能を支える装備や技術について、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
ノアとヴォクシーの安全性能
ノアとヴォクシーは安全装備に「Toyota Safety Sense」を搭載し、運転中のリスクを軽減するために、ドライバーをサポートしてくれます。駐車操作を支援するアドバンストパーク搭載車は、ハイブリッド車に車外から遠隔で駐車や出庫できるリモート機能付きです。
もしものときに備えたボディは、衝撃吸収ボディと高強度キャビンによる衝突安全ボディが採用されています。室内のエアバッグは運転席と助手席に加え、後席の乗員も対象としたカーテンシールドエアバッグを採用し、設定されているエアバッグは合計6つです。
ステップワゴンの安全性能
ステップワゴンには「Honda SENSING」が搭載されており、広い範囲に対応したミリ波レーダーと単眼カメラ、前後に配置された8つのソナーセンサーがもしもに備えてサポートしてくれます。
もしものときは衝突安全設計ボディに加え、Honda独自のエアバッグを搭載し、乗員を守る設計です。1列目シートのエアバッグはHonda独自の「早く」「優しく」「長く」ふくらみ、後席も対象となるサイドカーテンエアバッグが乗員の頭部を素早くカバーしてくれます。
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの価格の違い
購入価格は、車選びにおいて確認しておきたい要素ではないでしょうか。購入時の選択肢には新車と中古車があり、どのモデルも既に中古車が流通しています。ここでは、ノア、ヴォクシー、そしてステップワゴンの価格について見ていきましょう。
ノアとヴォクシーの価格
ノアとヴォクシーの新車価格と、ネクステージの公式サイト上に掲載中の2022年登場モデルの中古車価格を調べてみました。ノアとヴォクシーでは、ヴォクシーのほうが価格設定が高くなっています。
【ノア】
ノアの新車価格 |
267万円~389万円(税込み) |
ノアの中古車相場(支払総額) |
259万9,000円~514万9,000円(税込み) |
(2024年9月時点の情報です)
【ヴォクシー】
ヴォクシーの新車価格 |
309万円~396万円(税込み) |
ヴォクシーの中古車相場(支払総額) |
379万9,000円~539万9,000円(税込み) |
(2024年9月時点の情報です)
中古車相場は諸費用も含めた支払総額を記載しましたが、新車価格に比べて高い印象を受けるかもしれません。中古車相場は需要と供給の影響で変化するため、新車の納車待ちの期間が長いなどの影響を受けている可能性があります。
ステップワゴンの価格
ステップワゴンの新車価格と、ネクステージの公式サイト上に掲載中の2022年登場モデルの中古車価格を調べてみました。新車価格は最安値と最高値を見ると、ノアとヴォクシーの中間に位置しています。
【ステップワゴン】
ステップワゴンの新車価格 |
316万9,100円~368万6,100円(税込み) |
ステップワゴンの中古車相場(支払総額) |
329万9,000円~475万9,000円(税込み) |
(2024年9月時点の情報です)
ステップワゴンもノアやヴォクシーと同様に、中古車相場が新車の最安値~最高値を上回っていました。今回紹介した3車種はどれも長い間発売されている車種であるため、安い価格のモデルを探すときは、歴代モデルも視野に入れると探しやすくなります。
まとめ
ノア・ヴォクシーとステップワゴンの比較を通じて、自分に最適な車種を見つけることができましたでしょうか。どのモデルも人気のミニバンですが、歴史やボディサイズ、外観や室内空間などのさまざまな点で違いがあります。
どちらの車種も多くの魅力を持っているため、それぞれの違いや特徴への理解を深めて自分のライフスタイルに合った1台を見つけましょう。
▼ライタープロフィール
福沢知留
フリーランスとして2017年から活動するライター兼エディター。豪雪地帯で約10年間FRセダンを走らせた経験を持ち、現在は子育てに適したファミリーカーを愛用する3児の母。車への深い愛情と豊富な経験を生かし、複数の車関係メディアで編集を担当するなど数々の記事制作に携わっている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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