「BRZ」の中古車相場をチェック!おすすめモデルも紹介!
2012年3月に発売になったBRZは、スバルがトヨタ自動車と共同開発したスポーツカーです。BRZのモデル「R」「S」「STI Sport」「tS」「R Customize Package」「GT」「RA Racing」があり、マイナーチェンジや2016年の一部改良が行われ、2020年11月に販売終了になりました。
現在は、フルモデルチェンジを行い、2021年7月29日に新型BRZが発売されました。なお、BRZは中古車での購入もおすすめです。この時期では、中古車で狙いたいおすすめのBRZのモデルを紹介するとともに、相場や選び方のポイントも解説します。
※目次※
・BRZはスバルとトヨタが共同開発したFRスポーツモデル。
・中古車でBRZを探す際はモデル別の特徴を知っておこう。
・BRZは2016年のマイナーチェンジで走行性能がアップしている。
スバル「BRZ」とは?
BRZは、「Boxer engine」「Rear wheel drive」「Zenith」の頭文字から名付けられ、水平対向エンジン、究極のリアホイールドライブを意味しています。「Pure Handling Delight-新しい次元の運転する愉しさ」をコンセプトに運動性能、安全性はもちろん、こだわりを持ったスバルらしいスポーツカーです。
ここでは、スバルBRZの基本情報を見ていきましょう。また、トヨタの86との違いについても解説します。
スバルとトヨタが共同開発したFRスポーツモデル
スバル BRZは2012年にスバルとトヨタ自動車が共同開発したFRスポーツモデルです。スバル BOXERを核とする低重心パッケージングによる、優れたハンドリングが特徴です。2012年発売以降、コアなファンによって愛されてきたBZRは、スポーツカーらしいデザインで、運転のしやすさにとことんこだわった内装が魅力です。
BRZと86の違い
BRZと86は同じFA29型エンジン搭載の低重心かつ軽量FRスポーツカーで高い安全性能を装備していることは共通です。両車の違いはフロントバンパー・グリルデザインや足回りのセッティングでしょう。インテリアではシート・メーター数値表示方法・サイドレバー操作性など細かい仕様が異なることがポイントです。
86専用色は「オレンジメタリック」ですが、BRZ専用色は「WRブルー・マイカ」採用ですので見た目のイメージが異なります。それぞれのアイデンティティを感じられるでしょう。デビュー当時のグレード構成や新車価格設定にも違いがありました。
86よりもBRZがお得
86の中古車最低価格がBRZよりも低いのに対し、最高価格は86の方が非常に高いのが特徴です。詳しく分布図を分析し走行性能が向上した後期型モデルに絞ってみると、86の方が流通台数は多く選択肢が広がるのに対し、予算面を考えるとBRZの方が割安となっています。両車の違いは内外装のみで性能は同じです。
トヨタ 86ほどでないにしてもBRZもさまざまなカスタムパーツが販売されており、自分好みにチューニングできる事も考えるとBRZを購入する方がお得だという見方もできるでしょう。
スタンダードモデル「R」
BRZの標準グレードとなる「R」は、左右独立温度調整機能付フルオートエアコンやキーレスアクセスプッシュスタートシステムといった日常生活において不満のない装備を標準としている他、2代目BRZの特徴ともいえる運転支援システムアイサイトもAT車には標準で装備されます。
ホイールは上級グレードが18インチであるのに対し、17インチを採用する他、インテリアでは本革シートを一般的なファブリック生地にすることで価格を抑えています。
新車価格 |
6MT:308万円(税込) 6AT:324万5,000円(税込) |
エンジン |
2.4L DOHC |
駆動方式 |
RWD(後輪駆動) |
トランスミッション |
6MT/ E-6AT |
最高出力 |
235ps(173kW)/7000rpm |
最大トルク |
25.5kg・m(250N・m)/3700rpm |
燃費(WLTCモード) |
6MT:12km/L 6AT:11.8km/L |
ハイグレードモデル「S」
「S」は、標準的な「R」よりも質感を向上させ、充実した装備を備えるモデルです。ホイールは18インチとなる他、組み合わされるタイヤもハイパフォーマンスタイヤです。トリム類もRではファブリックとなる部分がレザー調やブランノーブ表皮へ変更されるなど細部の質感も大きく向上しています。
また装備面ではシートヒーターやドアカーテシランプ、バニティミラー照明などきめ細かな配慮が行き届いた充実の仕様です。
新車価格 |
6MT 326万7,000円(税込) 6AT 343万2,000円(税込) |
エンジン |
2.4L DOHC |
駆動方式 |
RWD(後輪駆動) |
トランスミッション |
6MT/ E-6AT |
最高出力 |
235ps(173kW)/7000rpm |
最大トルク |
25.5kg・m(250N・m)/3700rpm |
燃費(WLTCモード) |
6MT: 11.9km/L 6AT:11.7km/L |
競技用モデル「Cup Car Basic」
2022年に発表された現行モデルをベースとしたワンメイクレース参戦用モデルです。専用の装備として、ロールゲージ、運転席6点式シートベルト用アイボルト、専用フロアマット、空冷式エンジンオイルクーラー、リヤデフ冷却フィン(フィン付きデフキャリア)などが装備されています。
なお、ワンメイクレースに参戦しないユーザーでも購入することが可能でサーキット走行などをする人には即戦力として注目のモデルです。
新車価格 |
6MT 333万8,500円(税込) |
エンジン |
2.4L DOHC |
駆動方式 |
RWD(後輪駆動) |
トランスミッション |
6MT |
最高出力 |
235ps(173kW)/7000rpm |
最大トルク |
25.5kg・m(250N・m)/3700rpm |
燃費(WLTCモード) |
- |
SUBARU米国部門で2023年モデル発表
北米では2022年4月19日に2023年モデルが発表され、クイックステアリングギアレシオの採用や改良されたシートなどが改良ポイントとして公開されました。グレード展開は「プレミアム」と「リミテッド」の2グレードですが、国内の「S」と「R」の位置づけとほぼ同じといえるでしょう。
モデル名こそ2023年モデルとして発表されましたが、基本的には国内の2022年モデルと大きく変わる装備はありません。米国モデル専用装備となるスターリンク対応ナビゲーションなどの国内仕様への展開は未定となっていますが、日本仕様の2023年モデルの登場も期待が高まります。
中古車で気になるスバル「BRZ」モデル
BRZはスポーツカーに初めて乗るという方にも人気があります。スポーツカーの中では比較的手が届きやすいとされていますが、よりお得に購入したい方は中古車の購入もおすすめです。
BRZの購入を検討する方は、走りの良さを追求する方が多いでしょう。そのため、MT車の方が、AT車よりも価格が高い傾向です。また、「S」や「R」といったグレードが多く流通していますが、特別仕様車の「tS」なども中古市場で出回っていますので、特別な1台を手に入れたい方は日ごろから情報をチェックしておくとよいでしょう。
2012年~2013年式「S」
走りの良さを実感するとともに日常使いも充実した装備などで両立させたい方に人気があるのがこのグレードです。装備重視でBRZのMT車を選ぶのであれば狙い目のモデルといえるでしょう。ネクステージでの中古車価格相場は、119万9,000円 ~174万9,000円です。
(参考:『BRZ(スバル)中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
2012年~2016年式「AT車」
BRZには乗ってみたい反面、AT限定免許のドライバーやMT車はちょっと苦手という方には、2012年~2016年式までの前期型BRZのATモデルがおすすめです。BRZの6速AT車にはパドルシフトが装着されており、MT車のようにシフトチェンジが行えます。
後輪駆動車を採用する車種は現在では少なくなってきていますが、後輪駆動車ならではの走行性能を気軽に楽しめる点もBRZのATモデルの特徴でしょう。ネクステージでの中古車価格相場は、119万9,000円~159万9,000円です。
(参考:『BRZ(スバル)中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
「STI Sport」
「STI Sport」はスバル独自の技術STI専用装備搭載の最上級グレードで2017年10月に追加されました。STI製フレキシブルVバー・STI製フレキシブルロースティフナーフロント採用によるハンドリング応答性や安定性のある走りの良さがハイレベルとなっています。
最高出力・最大トルクもアップしました。専用フロントバンパー・フェンダーガーニッシュ採用のたくましいエクステリア・質感の高いインテリアデザインも人気の理由でしょう。ネクステージでの中古車価格相場は、119万9,000円~159万9,000円です。
(参考:『BRZ(スバル)中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
「tS」
2013年と2015年に販売された特別限定モデル「tS」はSTI独自のチューンナップが施されているメーカーコンプリートチューニングカーです。STI提唱の強じん、かつしなやかな走りを実現していることが特徴で、エンジン吸気音の良さも魅力のひとつでしょう。
STI製大径ドライブシャフト・STIサスペンションシステムなどの専用パーツに加えミシュランパイロットスーパースポーツタイヤ225/40ZR18/92Yが組み合わされていることも特徴です。中古車市場では今でも高値を維持している人気のあるグレードですのでチェックしてみましょう。ネクステージでの中古車価格は239万9,000円です。
(参考:『BRZ(スバル)中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
「R Customize Package」
名前の通りカスタマイズを楽しむことを目的とした基本的装備のみのBRZベースモデルです。2015年のマイナーチェンジに伴いエントリーグレードだった「RA」の代わりに追加されました。「R」から一部装備を除きマニュアルエアコン・フロアサイレンサー・トランクマットを装備していることが特徴です。なお、現在ネクステージの在庫はありません。
「GT」
「S」をベースとし内外装や標準装備が豪華になった最上級モデルです。サスペンションにはドイツZF社製SACHSダンパーやイタリアbrembo社製高性能4輪ディスクブレーキといったモータースポーツ界で実績あるブランドの高性能パーツを搭載しています。リアスポイラーの精悍さや専用デザイン17インチアルミホイールなども魅力のひとつです。なお、現在ネクステージの在庫はありません。
「RA Racing」
2013年に特別限定車として販売されたモデルで「RA」をベースとして設計されており、トルセンLSD・6点式ロールゲージ・FIA公認4点式シートベルトなどの専用装備を採用していることが特徴です。サーキット走行の競技用として設定されました。競技用モデルのため快適装備は搭載されていません。他のグレードと比較すると、全高と最低地上高に違いがあります。なお、現在ネクステージの在庫はありません。
相場以外もチェック!スバル「BRZ」の中古車選びのポイント
初代BRZは2012年の発売からパッケージの変更や乗り心地・走りやすさなどを追及して、毎年改良が行われてきました。途中特別仕様車やカタログモデルのグレード追加などを行いながら、2016年7月には大幅なマイナーチェンジを実施します。内外装の質感を高めた他、MT車については最高出力や最大トルクを向上させるなどエンジンにも改良が施されています。
マイナーチェンジ前とマイナーチェンジ後のモデルでは走行性能が大幅に異なりますので、変更点を事前に確認しておくとよいでしょう。ここでは、BRZを中古車で購入する際に特に注意しておきたい点について解説します。
2016年のマイナーチェンジで最高出力・最大トルクがアップ
BRZはこれまで何度か一部仕様変更を行ってきましたが2016年8月にビッグマイナーチェンジを行いました。エクステリアやインテリアデザイン・エンジン・シャシーなど大幅に変更しています。なかでもMT車専用エンジンは赤ちぢみ塗装が施されたアルミ製インテークマニホールドに変更されたことがポイントです。
断面積を広げたインテークマニホールドのおかげで最高出力・最大トルクともにパワーアップしました。ですから力強い走りを重視したい方は2016年8月モデル以降を選ぶとよいでしょう。
2017年の一部改良で利便性がアップ
2017年9月にもBRZは一部改良を行っています。改良点として挙げられる点は、車体前後のパーツ補強によりボディの剛性を向上したことです。
また、「方向指示器ワンタッチ機能」と呼ばれる方向指示レバーの軽い操作によってターンランプおよびメーター内表示が3回点灯する機能、「ウェルカムライティング」機能であるヘッドランプやテールランプがリモコンキー・アクセスキーと連動して点灯する機能が追加されました。走りの性能だけでなく、運転時や乗降時の利便性を求める方は2017年9月以降のモデルがおすすめです。
走行距離を確認
走行距離が多い車が出回っていることも走りが好きなオーナーが多いBRZの特徴です。年式の割に走行距離が長い車は無理な走りをしていた可能性がありますので注意しましょう。
また、オイル漏れやドライブシャフトのブーツ切れなどが生じていないかも確認ポイントです。走りの楽しみを重視したBRZは、走行距離に応じた消耗部品の取替などメンテナンスを前オーナーが定期的に行ってきたかを特に重視する必要があるでしょう。
前オーナーのメンテナンス頻度に注意
中古車は燃費性能が悪くなるのではないかと考える方もおられるかもしれません。実際のところ燃費は走行距離や経年劣化が原因ではありません。それよりも車の使い方によって大きく差が生じます。
そのため、アクセルやブレーキの使い方・タイヤの空気圧・オイル交換などのメンテナンスなどを前オーナーが頻繁に行っていたかという点に注目します。走行距離があまり伸びていないのにブレーキパッドが異常に摩耗している車は、サーキットのような激しい走行をした証拠かもしれません。中古車購入の際にはメンテナンス記録があるかを確認してみましょう。
スバル「BRZ」を中古車で探すならネクステージ!
スバル「BRZ」は、スポーツカーを手に入れたいという方もきっと満足できる走りのよさを存分に体感できる車です。スポーツカーの中では新車価格も比較的手が届きやすいといわれていますが、中古車ならもっとお得に手に入ります。
BRZの中古車は、走りが好きな方が前オーナーだったというケースが多いでしょう。状態のよいモデルを手に入れるためには、前オーナーのメンテナンスが重要視されます。また、中古車販売店選びも見極める必要があるでしょう。ネクステージは、徹底した品質管理には自信があります。保証やアフターサポートも充実しているので、中古車店選びにお悩みの際は、ぜひお近くのネクステージにお立ち寄りください。
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まとめ
スバルBRZは、年代や型式によりさまざまな特徴がありますが、スポーツカーを購入するのが初めてという方でも、比較的気軽に購入できる車でもあります。中古市場にも走行距離が少なく、程度の良いBRZが数多く流通しています。
ネクステージでは、品質管理を徹底した中古車を多数扱っております。実車の確認はもちろん、購入後の無料または有料のクルマの保証など、アフターケアも充実しています。ぜひ、お近くのネクステージにお立ち寄りいただき、とっておきの1台を見つけてみてはいかがでしょうか。
■ライタープロフィール
井元 貴幸
自動車ライター
初代レガシィの10万キロ世界速度記録をドキュメンタリー番組で目にして、その走行性能と耐久性に感動したことがきっかけで、レガシィに憧れ、そのまま自他ともに認めるスバルマニアに。BG型、BH型、BP型、BR型と4世代のレガシィツーリングワゴンのターボモデルを乗り継ぎ、現在の愛車は初代レヴォーグ2.0GT-S アイサイト。2017年から2018年にかけては、スバル公式のモータースポーツ応援プロジェクトリーダーを担当。オーナー目線でのスバル車のフィーリングや装備や改良ポイント、さらにはカスタマイズ、チューニングまでスバル関連のことについては新旧問わず造詣が深い。トラックやバスなどの大型車や特殊車両なども得意とするジャンルやメーカーに特化した自動車ライター。