専業主婦が車のローンを組む方法は?審査通過率を高める方法や審査項目を解説
自分の名義で車のローンを組めるのかどうか、不安を抱える専業主婦の方は多いのではないでしょうか。子どもの送迎や買い物など、車は日常生活に欠かせない存在ですが、収入がなければローン審査に通らないと思われがちです。
実は、専業主婦でも車のローンを組む方法はいくつかあります。審査に通るコツや審査難易度の低いローン商品の選び方など、専業主婦が自分名義で車を購入するための方法を具体的に確認しましょう。
※目次※
・専業主婦でも状況によって、車のローンを組むことは可能。
・審査通過率を高めるためには、借入金額を抑える、他の借入を減らす、保証人を立てる、信用情報を改善するといった対策が効果的。
・ローンの種類によって審査難易度は異なり、ディーラーローンは銀行カーローンより審査に通りやすい傾向がある。
専業主婦でも車のローンを組めるケースはある
専業主婦でも車のローンを組める具体的なケースを3つ紹介します。それぞれのケースで必要な条件や準備すべき書類、審査のポイントなど、実用的な情報を確認しましょう。専業主婦でも車のローンを組める可能性は十分にあるので、諦める必要はありません。
毎月ある程度の収入がある場合
専業主婦でも副業やパートによる収入があれば、自分名義で車のローンを組める可能性が高まります。
例えば、不動産収入や在宅ワークでの収入など、毎月安定した収入があることが重要です。収入の安定性と継続性が審査では重視されるため、これらを証明できる書類を準備しましょう。
ただし、単に収入があるだけでなく、その金額や安定性が金融機関の基準を満たしているかがポイントといえます。月収が少額だと審査に通らない場合もあり、収入額だけでなく、収入の種類や継続期間も重要な審査要素です。
産休・育休中で職場復帰の予定がある場合
産休・育休中の方でも、復職の予定があれば車のローンを組める可能性があります。特に正社員として雇用されている場合、職場への復帰後には安定した収入が見込めると判断されやすいです。
職場に復帰する時期がすでに具体的に決まっているのであれば、それを伝えることで審査通過への強力な後押しになるでしょう。
職場復帰の時期が決まっていない場合は審査において有利に働かないので、復職するまでローンの申し込みを待つのも一案です。
配偶者の収入が高い場合
専業主婦でも配偶者の収入が十分にある場合、車のローンを組める可能性は高まります。多くの金融機関では「配偶者貸付」という制度があり、配偶者の同意があれば、合算した年収の3分の1までの借入が可能です。
この制度の利用にあたり、配偶者の収入証明書や夫婦関係を証明する住民票、配偶者の同意書などが求められます。金融機関は世帯全体の返済能力を重視するため、配偶者の年収が高く安定していれば、専業主婦の立場でもローン審査に通る可能性が高まるでしょう。
審査では返済比率(年収に対する年間返済額の割合)が重視され、年収の25%~35%以内に収まる借入額であれば通過しやすくなります。ただし、配偶者に他の借入がある場合は、その分上限額が下がる点に注意しましょう。
専業主婦が車のローン審査の通過確率を高める方法
専業主婦が車のローンを組む際、審査通過の可能性を高める効果的な方法がいくつかあります。適切な準備と戦略を立てることで、収入がなくても車の購入資金を調達できる可能性が大きく広がるでしょう。
それぞれの状況に合わせた審査対策を行うことで、専業主婦の方でも無理なくマイカーを手に入れることが可能です。
借入を申し込む金額を下げる
車のローン審査を通過しやすくするには、借入を申し込む金額を下げることが効果的です。返済比率は25%~35%以下が目安とされており、これを超えると審査に通りにくくなります。
具体的には、まず頭金を多めに用意することです。これにより借入額を減らせます。また、同じ車種でもグレードを下げたり、より安価な車種を選び直すことも有効です。
借入額を決める際には、家族の収入状況を考慮し、返済シミュレーションを行って無理のない返済計画を立てましょう。
他の借入額を減らす
他の借入額を減らすことも、車のローン審査を有利に進める上で重要です。クレジットカードのリボ払いやショッピングローンなどの借入があると、返済能力に不安があると判断される可能性があります。
まずは現在の借入状況を把握するため、利用中の全ての金融機関に連絡して残高を確認しましょう。多くの金融機関では、公式サイトやアプリで借入残高が確認できます。
可能であれば、車のローンに申し込む前に他の借入を一部でも返済しておくと、審査通過率が上がります。特に返済遅延がある場合は、きちんと返済を済ませてから申し込むことが大切です。
保証人を用意する
専業主婦が車のローンを組む際、保証人を付けることで審査通過率を大幅に高められます。保証人には主に配偶者や親族が選ばれますが、友人や知人でも可能です。
保証人には、安定した収入があること、過去に返済遅延や未払いがないこと、そして多額の借入をしていないことが求められます。
特に連帯保証人の場合は、契約者と同等の返済義務を負うため、その責任の重さをきちんと説明する必要があります。保証人を頼む際には、車が必要な理由や返済計画も併せて伝え、信頼関係を損なわないように心がけしましょう。
どうしても保証人が見つからない場合は、保証人不要のプランを提供している販売店を探すという選択肢もあります。
信用情報の傷が消えるまで待つ
過去にローンの支払いを延滞したことがある場合、信用情報機関に「事故情報」として記録が残り、新たな車のローン審査に悪影響を及ぼします。この信用情報の傷は一般的に5年~10年程度で消えるため、時間の経過を待つのが確実な改善方法です。
現在の信用情報状態を確認するには、CICやJICCなどの信用情報機関に開示請求を行いましょう。近年はスマートフォンからも簡単に手続きができます。信用回復を早めるには、延滞中の借金があれば返済を再開し、良好な返済履歴を積み重ねることが大切です。
また、新たな借入は極力控え、既存の債務の返済に集中しましょう。焦らず時間をかけて信用を回復することが、専業主婦が車のローンを組む際の審査通過率を高める鍵といえます。
審査が厳しくないローンを選ぶ
審査に通りやすいローンを選ぶことも、専業主婦が車のローンを組む上で重要なポイントです。ディーラーローンは銀行ローンに比べて審査基準が柔軟で、専業主婦でも配偶者の収入があれば通過しやすい傾向があります。
金利が低く総支払額を抑えられる銀行ローンと審査の柔軟性を重視するディーラーローンなど、自分の状況に合わせて最適なローンを選びましょう。
ローンの種類による審査難易度の違い
車のローンを検討する専業主婦にとって、ローンの種類による審査難易度の違いを理解することは重要です。ディーラーローンと銀行のカーローンでは、それぞれ審査基準や審査の厳しさが大きく異なります。
特に収入証明が難しい専業主婦の場合、どのローンを選ぶかによって審査通過率が異なるため、慎重な選択が必要です。専業主婦でも比較的審査に通りやすいローンから順に、それぞれの特徴や審査のポイントについて詳しく解説します。
審査の難易度が比較的低いディーラーローン
ディーラーローンは自動車メーカー系列の販売店が提供するローンで、銀行系のローンと比べて審査の難易度が低いといえます。
これは車が完済までの担保となり、ローン会社に所有権が留保されるためリスクが軽減されるからです。専業主婦の方でも、配偶者に安定した収入があれば審査通過の可能性が高まります。
ディーラーローンは手続きもスピーディーで、早ければ当日中に結果が出るケースもあります。また車の購入と同時に手続きができ、必要書類も少ないのは大きなメリットです。
ただし、金利は銀行系より高めに設定されていることが多く、返済負担が大きくなる点には注意しましょう。
審査の難易度が高い銀行のカーローン
銀行のカーローンは低金利ながらも、審査基準が最も厳しい存在です。専業主婦の場合、銀行は安定した収入源がないと判断するため、単独での審査通過は難しい傾向にあります。
審査では年収や雇用形態、返済比率、信用情報などが厳しくチェックされます。ただし、配偶者に安定した収入があり、世帯収入として審査を受ければ通過の可能性が高まるでしょう。
銀行によっては配偶者の収入証明書や連帯保証人を求められることがあります。金利の低さを生かすなら、配偶者との連名契約や配偶者を連帯保証人にすることも検討しましょう。審査には1週間程度かかるため、余裕を持って申し込むことが大切です。
車のローン審査で確認される年収以外のポイント
車のローン審査では、年収だけでなくさまざまな角度から申込者の返済能力が評価されます。
職業・雇用形態、勤続年数、他の借入状況、信用情報は、どれも重要な審査項目です。特に専業主婦の場合、これらの要素によって審査結果が大きく左右されることがあります。
配偶者の収入や世帯全体の借入状況、過去の返済履歴なども含めて総合的に判断されるため、事前に確認しておくべきポイントを詳しく見ていきましょう。
職業・雇用形態
専業主婦の場合、車のローン審査では職業欄に「専業主婦」や「無職」と記入するのが一般的です。収入がないと審査が厳しくなるのが通例ですが、世帯収入として配偶者の安定した収入があれば審査に通る可能性があります。
多くの金融機関では、配偶者の収入証明書の提出を求められ、世帯全体の返済能力が評価されます。また、育休中で復職予定がある場合や、パートなど少額でも定期的な収入があれば、その旨を申告することで審査で有利に働く可能性はあるでしょう。
銀行系カードローンでは「専業主婦可」と明記されているものもあり、そうした商品は審査のハードルが低めです。ただし、借入限度額は50万円程度に制限されるケースが多いため、高額な車を購入する場合は注意が必要です。
勤続年数
専業主婦の方が副業やパートで働いている場合、勤続年数も重要な審査ポイントです。パートやアルバイトの場合、一般的に勤続年数が1年以上あれば審査に通りやすくなります。これは、継続的な雇用が見込めることで「安定した収入がある」と判断されるためです。
金融機関は、勤務実態を確認するために勤務先に連絡することもあるため、申込書には正確な情報を記入しましょう。たとえ収入が少なくても、同じ職場で長く働いている実績があれば、返済能力の証明になります。
特に自動車ローンでは、現在の収入額よりも雇用の継続性を重視する傾向があります。転職を考えている場合は、ローン審査が終わるまで待つのがおすすめです。
他の借入状況
車のローン審査では、他の借入状況も重要な審査項目といえます。住宅ローンやクレジットカードの利用状況は、返済能力を判断する材料になるためです。
特に注意すべきは「返済比率」で、世帯年収に対する年間返済額の割合が35%を超えると審査に通りにくくなります。既に他の借入があると、この比率が高くなるため不利に働く可能性があるでしょう。
また、消費者金融からの借入が多数ある場合や、クレジットカードの支払いで延滞履歴がある場合も審査に影響します。
審査通過の可能性を上げるためには、申し込みの前に他の借入を減らすか完済しておくことが効果的です。特に高金利の借入から優先的に返済していくと、返済負担が軽減され、審査で有利になります。
信用情報
信用情報とは、クレジットカードやローンの利用履歴を記録したもので、車のローン審査における重要な判断材料です。専業主婦は特に自分名義のクレジットカードで延滞がないか、確認しておきましょう。
支払いの遅延や未払いなどの「金融事故」の情報は、信用情報機関に5年~10年程度記録され、その間はローン審査に不利に働きます。
専業主婦であっても、クレジットカードの利用と確実な返済を日常的に続けることで、良好な信用履歴を築くことが可能です。
まとめ
専業主婦でも、一定の条件を満たせば車のローンを組むことは十分に可能です。副業やパートによる収入がある場合、産休・育休中で復職予定がある場合、配偶者の収入が安定している場合は、ローン審査に通る可能性があります。
審査通過率を高めるためには、借入金額を抑える、他の借入を減らす、保証人を立てる、信用情報を改善するといった対策が効果的です。また、ローンの種類によって審査難易度は異なり、ディーラーローンは銀行カーローンより審査に通りやすい傾向があります。
年収以外にも、職業・雇用形態、勤続年数、他の借入状況、信用情報などさまざまな要素が審査で考慮されるので、これらの点に注意しながら最適なローンを選びましょう。
▼ライタープロフィール
五十嵐巧
大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。
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よくある質問
Q 専業主婦でも車のローンを組める?
A.給与収入のない専業主婦でも、副業や不動産投資などで一定の収入があれば、ローンを組むことも可能です。ただし、会社員に比べて審査は厳しくなる傾向にあります。また、産休・育休中で復職する予定があるなら、現状収入がなくても審査に通る可能性はあるでしょう。まずはローンの利用条件を確認してみることをおすすめします。
Q.専業主婦が車のローン審査を通すためのコツは?
A.車のローンを申し込む際に、現在ほかで借りているローンをできるだけ返済しておきましょう。各種返済や税金の支払いを滞納しないよう心がけるのも大事です。条件的に厳しそうなら、頭金を多くしたり、購入金額を低くしたりすることで借入額を減らします。親族などに保証人になってもらうのもおすすめです。
Q.専業主婦でも審査に通りやすいローンはある?
A.一般的に、金利の低いローンほど審査は厳しくなります。最も金利が低く、審査に通りにくいのは銀行のカーローンです。ジャックスオートローン、オリコオートローン、セディナオートローンといった信販ローンは、比較的審査に通りやすく、金利も銀行とそれほど変わらないでしょう。ただし、管轄エリア外では申し込みできません。
Q.ローンを組むときは配偶者の状況も関係する?
A.専業主婦がローンを組むときは、配偶者の信用情報をチェックされる可能性があります。そのため、ブラックリストに入っているなど、夫の信用情報に問題があると審査に通りにくくなるでしょう。夫の信用情報を把握できていない場合は、ローンを組む前に夫婦で相談するのがおすすめです。