10年落ちの中古車は買っても大丈夫?買う前に確認すべきポイントや選び方を解説
車を買いたいけれど、予算に限りがあるという状況であれば、10年落ちの中古車も購入検討の選択肢に入るのではないでしょうか。価格面は魅力的である一方で、安全性に問題はないのか、あとどれくらい乗れるのかといった不安も残ります。
実は、適切なメンテナンスが施されている車は、10年落ちだとしても乗り続けられるケースが多くあります。本記事では、安心して乗るための10年落ち中古車の選び方や、購入前にチェックすべきポイントを解説します。
※目次※
・10年落ちの中古車であっても、適切なメンテナンス履歴があれば十分に使用可能。
・購入前に整備記録簿、走行距離と年式のバランス、外装・内装の状態、税金面の負担を確認することが重要。
・自分が乗った後のリセールバリューに期待できない点とメーカーによる部品供給が終了している可能性がある点がデメリット。
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10年落ちの中古車は買っても大丈夫?
10年落ちの中古車は安全に乗れるのか、と気になる方も多いでしょう。近年の自動車技術は進化しており、適切に整備された車であれば十分に実用性があります。ただし、全ての10年落ち車が同じ価値を持つわけではありません。
車の状態や耐久性、寿命を左右するポイントがいくつか存在します。10年落ち中古車の価値と、長く安心して乗るために知っておくべき重要な情報について詳しく解説します。
自動車の耐久性や安全性は向上している
技術の進歩により、近年の自動車は耐久性と安全性が大幅に向上しています。自動車検査登録情報協会の調査によると、乗用車の平均使用年数は2024年時点で13.32年にまで伸びており、10年落ちの中古車でも十分に実用的な選択肢です。
特に国産車は部品の共通化やグローバル戦略により、10年経過しても部品供給が安定しており、維持費も抑えられる傾向にあります。
近年の車は故障しにくく設計されているため、適切なメンテナンスがなされていれば10年落ちでも問題なく走行可能です。
車の寿命はメンテナンス次第
10年落ちの中古車の「寿命」という観点では、きちんとメンテナンスされているかどうか次第といえます。車の耐久性は年々向上している現状があり、整備状況によっては10万km以上、さらには20万kmを超えても走行可能というケースも珍しくありません。
メンテナンスの履歴が明確に残されている車両は故障のリスクが低く、安心して乗ることができるでしょう。一方でメンテナンスを怠っている車は、故障やトラブルが起きやすいといえます。
10年落ちの車に安全に乗るためには、メンテナンス状態が良好な車を選ぶことが何よりも重要なポイントです。
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10年落ちの中古車を購入する際に確認すべき項目
10年落ちの中古車を購入するにあたり、いくつかの重要なポイントを確認することで、安心して長く乗れる車を選ぶことが可能です。車の整備状況や使用履歴、外観・内装の状態、そして将来的な税金まで、幅広い視点からチェックすべき項目があります。
10年落ちの中古車でも安心して乗れる1台を見つけるために確認すべきポイントを、具体的に解説していきます。
定期的なメンテナンスが実施されているか
中古車を検討する際、整備記録簿のチェックは必須です。整備記録簿は車の健康状態を示す重要なカルテのような存在といえます。10年落ちの中古車でも、12か月・24か月の法定点検がきちんと実施されていれば安心材料です。
整備記録簿には、点検内容だけでなくエンジンオイルやブレーキフルードの交換履歴も記録されており、前オーナーによる車の扱い方を判断できます。しかし法定点検は義務でありながら罰則がないため、正しく実施されていない車両も少なくありません。
購入を決める前に整備記録簿を確認し、定期的にメンテナンスが行われていた車両を選びましょう。また、部品交換の履歴も確認できるため、今後必要になる整備の予測が立てやすくなります。納車前に適切な整備を実施してくれる販売店を選ぶことも大切です。
年式と走行距離のバランス
10年落ちの中古車を選ぶ上で、年式と走行距離のバランスも重要なポイントです。一般的に「1年で1万km」が適正な走行距離の目安とされています。10年落ちであれば、走行距離が10万km前後の車両が理想的といえるでしょう。
もし走行距離が極端に少ない場合は長期間にわたり放置されていた可能性があり、必要なメンテナンスが行われていないリスクがあります。逆に走行距離が多すぎる車両は、主要部品の劣化が進んでいることも考えられます。
特に、10年を節目にタイミングベルトなどの主要パーツに不具合が生じる傾向があるため、走行距離10万kmを超える車両は入念なチェックが必要です。
年式と走行距離のバランスを見極めつつ、定期的なメンテナンス履歴がある車両を選ぶことで、安心して乗れる10年落ちの中古車を見つけられます。
外装・内装の状態
10年落ちの中古車を選ぶにあたり、外装と内装の状態も重要なチェックポイントです。
外装の傷やさびは単なる見た目の問題だけではなく、車の使用環境や前オーナーの扱い方を物語ります。内装においては、経年劣化によってダッシュボードや樹脂部分にべたつきが生じることがあります。
また、前オーナーが喫煙者だった場合は、タバコのにおいが車内に残っていたり、天井が黄ばんでいたりすることもあるでしょう。シートの焦げや傷もチェックすべきポイントです。これらの問題は、使用する中での快適さに直結します。
内装の汚れは専用クリーニング剤で改善できる場合もありますが、気になる点があれば販売店に改善可能か確認しましょう。改善が難しい場合は、別の車両を検討することをおすすめします。
自動車税と自動車重量税の税額
10年落ちの中古車を所有するのであれば、税金面も検討すべき重要なポイントです。車の新車登録から13年が経過すると、自動車税が約15%、自動車重量税は約40%も増税されます。
しかし10年落ちの中古車を購入する場合、この増税までにはまだ3年の猶予があるため、その間に車の状態を見極め、買い替えを検討する余裕があります。
また、電気自動車やハイブリッド車など環境性能の高い車は、13年経過後も重量税の増税対象外となるケースが多いため、こうした車種を選ぶことで長期的な税負担を抑えられるでしょう。
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10年落ちの車で価値が下がるケース
10年落ちの中古車はさまざまな理由により、価値が下がるケースがあります。車を売る際のリセールバリューを考える上では、これらのポイントを理解しておくことが重要です。
コンディションの悪さ、市場における流通量の多さ、修復歴の有無、そして改造の程度など、価値低下につながる要因はいくつも存在します。10年落ちの中古車で特に価値が下がるケースについて具体的に見ていきましょう。
コンディションが悪い車
劣化が進んだ車両は、安全性や快適性を考えると避けるべきです。外装においては、ボディの継ぎ目や左右の隙間の差、塗装のムラなどに注目しましょう。
内装についても見落とせません。10年落ちの中古車は、時間の経過に伴い車の各所に劣化が生じます。走行性能への影響は軽微ではあるものの、カーライフの快適さを考えると、内装の状態が気になる車も選ばないほうが良いでしょう。
中古車市場における流通量が多い車
中古車市場では、流通量の多い車種ほど価格が下落しやすい傾向があります。トヨタのプリウスやヤリス、日産のノートといった人気車種は新車販売台数も多く、中古車市場にも多く出回っているため、10年落ちになると価格が大きく低下するのが一般的です。
これは、車を買う立場の場合は予算を抑えられるというメリットにつながります。流通量が多い車種は部品供給も安定しており、修理やメンテナンスがしやすい点も重要なポイントです。
一方で売る立場になったときには、買取価格が上がりづらいというデメリットにつながるでしょう。
修復歴がある車
修復歴のある10年落ち中古車は、安全性を考えると購入前に慎重な判断が必要です。修復歴とは、フレームやピラーなど車の骨格部分に生じた損傷を修理した記録を指します。このような車は事故時の安全性に課題があるため、特に子どもを乗せる場合などには避けるべきでしょう。
修復歴車は、同じ車種・年式で比較すると価格が大幅に安く設定されていますが、安全面でのリスクを考えると、そのメリットは相対的に小さいといえます。購入前に左右のパネルの隙間や塗装の違い、ボルトの痕跡などをしっかり確認し、可能であれば専門家の目も借りるのがおすすめです。
修復歴の有無については販売時に表示義務がある項目ではあるものの、念のため実車で確認することが大切です。
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10年落ちの中古車を購入する上での注意点
10年落ちの中古車購入時には、単に古いというだけでなく、いくつかの注意点を把握しておく必要があります。10年以上経過した車両ならではの価値の問題や、修理・メンテナンスに関わる課題は避けて通れません。
特に将来的に売却を考える場合や、長期にわたる使用を前提とする場合は、事前に確認しておくことで後悔のない選択ができるでしょう。
リセールバリューには期待できない
10年落ちの中古車を購入する大きなデメリットとして、リセールバリューの低さが挙げられます。購入してある程度乗った後に乗り換えや売却を考えている場合は、あらかじめ認識しておく必要があるでしょう。
一般的に、10年経過した車には新車価格の10%~20%程度の価値しかなく、さらに数年使用すると買取価格がゼロに近いというケースも少なくありません。
ただし、全ての10年落ち車が無価値というわけではありません。海外輸出の可能性や人気車種・希少車種であれば、一定の需要が見込める場合もあります。
パーツ単位での価値が認められる場合もあるため、手放す際は複数の買取業者に査定を依頼するのがおすすめです。
メーカーに部品がない場合も
10年落ちの中古車を購入する際の大きな懸念点として、部品供給の問題が挙げられます。一般的に車体の生産終了から10年前後が補修部品の供給期限とされており、それを過ぎると必要な部品がメーカーに在庫がない可能性が高まるでしょう。
部品の在庫がない場合、修理自体が困難になったり、取り寄せに高額な費用がかかったりするケースもあります。特にエンジンの主要部品や電装系統などの重要なパーツが入手できなければ、車の寿命に直接影響する事態です。
購入前には、ディーラーや販売店に各部品の状態や交換履歴、そして部品の供給状況について確認しておきましょう。
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まとめ
10年落ちの中古車は、適切なメンテナンス履歴があれば十分に使用可能です。購入前には、整備記録簿、走行距離と年式のバランス、外装・内装の状態、税金面の負担をしっかりと確認しておきましょう。
コンディションが悪い車、修復歴がある車、中古車市場における流通量が多い車は、避けたほうが無難です。また、自分が乗った後のリセールバリューには期待できない点も認識しておきましょう。メーカーによる部品供給が終了している場合には、修理に苦労する可能性もあります。
安全に車に乗るためには、これらのポイントを押さえた上で、できるだけ状態が良好な車を選ぶことが重要です。
▼ライタープロフィール
五十嵐巧
大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。
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よくある質問
Q.「10年落ち」とはどのような車?
A.新車登録から10年が経過した車を意味するのが「10年落ち」という言葉です。現在からさかのぼって10年前に販売・購入された車ともいえるでしょう。ディーラーで見る機会はほとんどありませんが、中古車市場では10年落ちのモデルも多数出回っています。年式の浅い中古車に比べると価格が安いため、節約にも効果的です。
Q.10年使用された中古車は故障しやすい?
A.「年式が古いほど故障しやすい」と考えられていますが、全ての中古車に該当するわけではありません。前のオーナーが丁寧なメンテナンスを続けた車であれば、購入後も満足な活躍を期待できます。年式は重要な選定基準になるものの、あくまでもひとつの要素である点を理解しておきましょう。
Q.走行距離が短すぎるとリスクがあるのはなぜ?
A.日本国内では、1年間に1万kmの走行が平均的な数字といわれています。極端に短距離な中古車が懸念されるのは、運転しない間にも劣化が進むためです。メンテナンスが行き届いた状態であれば安心ですが、長年手を付けていない中古車は注意したほうがよでしょう。10年落ちのモデルを探す場合、10万kmを目安に選定するのがおすすめです。
Q.10年落ちモデルを購入する際の注意点は?
A.古い中古車は多数出回っていますが、希望を叶えるためには信頼できる業者を見つける必要があります。傷の状態や性能などの説明を受け、納得した上で購入しましょう。希少価値が高いモデルの場合、相場より高額で販売されるケースも考えられます。過去の整備記録もチェックしながら、安全かつ状態の良好な中古車を見つける意識が大切です。
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