スライドドア搭載の人気コンパクトカーを厳選！メリット・デメリットと選び方
小さな子どもを抱えながらの車の乗り降りや、狭い駐車場での扉の開閉に困った経験はありませんか。近年、コンパクトカーにもスライドドア搭載車が増加し、実用性と経済性を兼ね備えた選択肢として注目を集めています。
しかし、スライドドアによる重量増加や燃費への影響、修理費の高さなど、購入前に知っておくべきデメリットがあるのも事実です。この記事では、おすすめの人気車種から選び方のポイントまで、スライドドア搭載コンパクトカーについて詳しく解説します。
※目次※
・スライドドア搭載コンパクトカーの人気車種は、トヨタ シエンタ・ホンダ フリード・スズキ ソリオ・トヨタ ルーミー・ダイハツ トールで、それぞれ異なる特徴を持っている。
・メリットは狭い駐車場でも乗り降りしやすいこと、小回りが利いて維持費も安いこと、子育て世代向け機能が充実していることである。
・選び方のポイントは、ターボエンジンの必要性を判断すること、安全機能と快適装備の優先順位を明確にすること、中古車購入時はドアの動作確認を行うことである。
スライドドア搭載の人気コンパクトカー5選
スライドドア付きコンパクトカーを選ぶときは、どの車が自分の使い方に一番合っているかが大切なポイントです。各メーカーが、それぞれ異なる特徴・価格の車を作っています。まずは、売れ筋で実用的な5車種の特徴を見ていきましょう。
【スライドドア搭載の人気コンパクトカー.1】トヨタ シエンタ
2023年に国内で13万2,332台という驚異的な販売台数を記録し、ミニバン部門でトップクラスの人気を誇るトヨタシエンタは、まさにスライドドア付きコンパクトカー市場の代表的存在です。
2022年に登場した新型10系モデルの成功により、デザインの刷新と低燃費性能、充実した安全装備が高く評価されています。
全長4,260mmの5ナンバーサイズながら、最大7人乗りが可能な広い室内空間を実現しており、家族での利用に最適な設計です。
【スライドドア搭載の人気コンパクトカー.2】ホンダ フリード
ホンダ フリードは、コンパクトなボディに3列シートを搭載したミニバンとして、実用性を重視するファミリー層から高い支持を集めています。
全長4,310mmというコンパクトサイズでありながら、優れた空間効率により7人乗車を実現している点が最大の魅力です。
特に注目すべきは両側パワースライドドアの標準装備により、狭い駐車場でも快適に乗降できる設計にあります。
ハイブリッドモデルでは、WLTCモード25.3km/L（7人乗り）の優れた燃費性能を実現しており、経済性と環境性能を両立しているのが魅力です。
【スライドドア搭載の人気コンパクトカー.3】スズキ ソリオ
スズキ ソリオは、燃費性能と走行性能の両立を実現したスライドドア付きコンパクトカーです。全車にマイルドハイブリッドシステムを搭載し、2WD車でWLTCモード22.0km/Lという優れた燃費性能を達成しています。
最小回転半径4.8mと取り回しの良いコンパクトなボディながら、広々とした室内空間を実現しているのが魅力です。リアシートを倒すと、荷室床面長が1,390mmまで拡大し、自転車やスポーツ用品、大型家具なども楽々積み込めます。
【スライドドア搭載の人気コンパクトカー.4】トヨタ ルーミー
トヨタ ルーミーは、エントリーグレードのXが約174万円という手頃な価格設定で、スライドドア付きコンパクトカーの入門車としてもおすすめです。限られた予算でスライドドアの利便性を求める人にとって、有力な選択肢となります。
室内空間の広さと使い勝手の良さが最大の特徴で、コンパクトながら大人4人がゆったり座れる設計です。
エンジンは、1.0L自然吸気とターボの2種類が用意されています。市街地走行中心なら自然吸気で十分な性能を発揮しますが、アクティブに使いたい場合はターボエンジン搭載のG-T・カスタムG-Tグレードを選ぶとよいでしょう。
【スライドドア搭載の人気コンパクトカー.5】ダイハツ トール
ダイハツ トールは、軽自動車技術を生かしたコンパクトなサイズ感と、充実した装備のバランスが魅力的な一台です。全長3,700mm・全高1,735mmというコンパクトな外寸ながら、後席の居住性は驚くほど広々としています。
最大の特徴は、コストパフォーマンスの高さです。パワースライドドアによる優れた乗降性と豊富な収納装備を備えながらも、手頃な価格帯で購入できます。
特に「ウェルカムオープン機能」（Xグレードは非搭載）は、車に近づくだけでパワースライドドアが自動で開く優れものです。最小回転半径4.6mという軽自動車並みの取り回しの良さにより、狭い住宅街でも運転しやすくなっています。
スライドドア搭載コンパクトカーのメリット
スライドドア付きコンパクトカーを選ぶ人が多いのは、毎日の使いやすさが抜群だからです。狭い駐車場でも楽に乗り降りでき、維持費も安く、子育て中の家族にも便利な機能がたくさんあります。ここでは、実際の使い方を踏まえたメリットを見ていきましょう。
スライドドア搭載コンパクトカーは狭い駐車場でも乗り降りしやすい
狭い駐車場でのスライドドア付きコンパクトカーの最大の魅力は、横方向に開閉するため隣の車にドアをぶつける心配がない点です。一般的なヒンジドアでは、隣の車との間隔が狭いとドアを十分に開けられず、乗降が困難になります。
しかし、スライドドア車なら壁際の駐車スペースでも問題ありません。特にパワースライドドア搭載車であれば、荷物で両手がふさがっていても指一本でドアの開閉が可能です。
スライドドア搭載コンパクトカーは小回りが利いて自動車税も安い
スライドドア付きコンパクトカーは、最小回転半径が軽自動車並みに小さく、狭い道でのUターンや駐車が容易です。特に住宅街の細い路地や商業施設の駐車場では、この小回り性能が威力を発揮します。
維持費の面では、排気量1.0L~1.5Lクラスで自動車税が年間3万500円と、ミニバンと比較して大幅に安く抑えられるのが魅力です。燃費性能も優秀で、操作性と経済性を両立しています。
スライドドア搭載コンパクトカーは子育て世代向け機能が充実している
子育て世代にとって、スライドドア付きコンパクトカーはチャイルドシートの取り付けや積み降ろしが、格段に楽になるのが大きなメリットです。
広い開口部により、子どもを抱えながらでもチャイルドシートへスムーズに乗せられます。ベビーカーの積み込みも、スライドドアなら低い位置から楽に行えるため、毎日の外出時の負担が軽減されるでしょう。
また、挟み込み防止機能付きの自動スライドドアなら、子どもの安全確保にも役立ちます。ハンズフリー機能付きであれば、子どもを抱えていても足先をかざすだけでドアが開いて便利です。
スライドドア搭載コンパクトカーのデメリット
スライドドア付きコンパクトカーにはメリットだけでなく、知っておくべき注意点もあります。車が重くなって燃費が悪くなったり、修理費が高くなったりする場合もあるでしょう。ここでは、長く使うために注意すべきポイントと対策を解説します。
スライドドア搭載コンパクトカーは重量が増加して燃費が悪くなる
スライドドア付きコンパクトカーは、スライドドア機構により車両重量が増加することで、燃費性能に影響を与えます。レールやローラー、電動機構のモーターやセンサーなどの追加部品が、重量増の主な要因です。
一般的に、車両重量が50kg増加するごとに、燃費は約1%~2%低下するとされています。対策として、ハイブリッドモデルの選択や不要な荷物を積まないことで、重量増加の影響を最小限に抑えることが可能です。
スライドドア搭載コンパクトカーは修理費と車両価格が高い
スライドドア付きコンパクトカーの購入を検討する際、修理費用と初期投資の高さは慎重に検討すべき重要な要素です。スライドドアの修理費用は、へこみ修理で2万円~5万円程度、交換が必要な場合は10万円以上かかるケースもあります。
特にパワースライドドアには、複数のセンサーやモーター、制御システムが搭載されているため、故障時の診断や部品交換に高額な費用が発生しやすいでしょう。
車両価格についても、ヒンジドア仕様の車より高く設定されているケースが一般的です。
スライドドア搭載コンパクトカーの選び方とポイント
スライドドア付きコンパクトカーを買う際は、見た目や値段だけでなく、自分の使い方に合った性能かどうかが大切です。エンジンや装備の選び方が、買った後の満足度を大きく左右するでしょう。
最後に、中古車購入時にチェックすべきポイントを含め、後悔しない車選びのコツを解説します。
スライドドア搭載コンパクトカーのエンジン性能とターボの必要性
スライドドア付きコンパクトカーのエンジン選択では、車両重量の増加を考慮して動力性能を選ぶことがポイントです。
スライドドア機構により重量が増加することは避けられず、通常のエンジンでは坂道・高速道路での加速性能に物足りなさを感じる場合があります。パワー不足が不安な人は、ターボエンジンが搭載されているグレードを選ぶとよいでしょう。
一方、市街地での短距離走行が中心なら、通常のエンジンでも問題ありません。使用環境と予算のバランスを考慮して、最適な選択をしましょう。
スライドドア搭載コンパクトカーの安全機能と快適装備の選び方
子育て世代がスライドドア付きコンパクトカー車を選ぶ際は、安全機能の優先順位を明確することが欠かせません。
最優先すべきは衝突被害軽減ブレーキシステムで、現在は新車で標準装備化されているものの、中古車選びでは必須確認項目です。
次に検討すべきはパワースライドドアの仕様で、両側電動か片側のみかで価格差があるため、使用頻度を考慮して判断する必要があります。
また、快適装備ではチャイルドシート固定用のISOFIX対応シートや、後席エアコン吹き出し口の有無が実用性を左右するポイントです。
スライドドア搭載コンパクトカーの中古車購入時のチェックポイント
中古車でスライドドア付きコンパクトカーを購入する際は、まずドアの開閉動作を実際に確認することが重要です。手動式ではドアがスムーズに動くか、異音や引っかかりがないかをチェックします。
電動式の場合、ボタン操作で正常に開閉するか、途中で止まらないかを複数回テストすることが必要です。
また、スライドドアのレール部分と、ゴムパッキンの状態確認も欠かせません。レールに汚れ・損傷があると開閉不良の原因になるため、目視で点検する必要があります。
まとめ
スライドドア付きコンパクトカーには、シエンタやフリードなど多様な選択肢があります。狭い駐車場での利便性や子育て世代向け機能が魅力である一方、重量増加による燃費悪化や修理費の高さがデメリットです。
購入時はエンジン性能や安全装備を重視し、中古車では動作確認が欠かせません。用途と予算に応じて最適な車種を選択することが、満足のいく一台を見つけるポイントです。
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▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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