中古車オークションにおける評価点とは?評価点の見方や示す意味を解説

中古車選びをしていると、評価点という言葉を耳にする機会があります。とはいえ、この評価点が何を意味しているのか、正確に理解できていないかもしれません。
評価点は主に中古車オークションで使われる用語であり、一般ユーザーになじみのある言葉ではありません。この記事では、中古車オークションにおける評価点の見方や意味、決まり方について詳しく解説します。
※目次※
・中古車オークションにおける評価点は、S評価から1評価までの段階で車両の状態を評価する指標であり、さらにR評価は修復歴を示す特別な指標。
・オークション会社によって評価基準が異なる、査定士の主観が入る可能性がある、という点に注意が必要。
・評価点は中古車の価値を判断する上で重要な指標だが、あくまでも参考値として捉えるのが賢明。
中古車オークションとは?

中古車を購入する際、販売店で「オークション評価点4.5点」といった表記を目にしたことはないでしょうか。私たちが街で見かける中古車の多くは、業者専用のオークション会場を経由して流通しています。
しかし、オークションの仕組みや評価点の付け方を理解している一般消費者は、決して多くありません。まずは、中古車流通の中核を担うオークションの仕組みから見ていきましょう。
中古車オークションの仕組み
中古車オークションは、中古車販売店や買取業者が参加する会員制のBtoB取引システムです。個人が直接参加することはできませんが、代行業者を通じて利用することは不可能ではありません。
具体的な流れは、まず出品業者が車両をオークション会場に持ち込みます。その後、オークション会場の検査員が車両の状態をチェックし、評価点を付与します。中古車の品質を判断する重要な指標となるのが、この評価点です。
オークション当日は、4台~12台の競りが同時に進行し、1台あたり約20秒というスピードで落札が決まります。落札後は名義変更などの手続きを経て、約1週間で取引が完了する仕組みです。
中古車ディーラーとオークションの関係性
中古車業界では、買取専門店が車を仕入れ、販売専門店が消費者に販売するという分業体制が確立されています。この両者をつなぐ重要な役割を果たすのが、中古車オークションです。
大規模な会場では、週に何万台もの取引が行われており、中古車流通の中核を担っています。
買取店はオークションに車を出品して現金化し、販売店はオークションで車を仕入れて店頭に並べます。つまり、私たちが中古車販売店で見る車両の多くは、中古車オークションを経由して仕入れられたものです。
この仕組みを理解すると、中古車における評価点の重要性が明確になるでしょう。
中古車オークションにおける評価点の意味

中古車の評価点は、オークション会場の専門査定員が車両の状態を客観的に数値化した品質指標です。評価点は車両価格に直結するため、中古車選びにおいて重要な判断材料といえます。
各評価点が示す具体的な車両状態と、購入時に知っておくべきポイントについて詳細を確認しましょう。
S評価の特徴
S評価は、中古車オークションにおける最高評価です。新車登録から12か月未満、走行距離1万km未満の車両に与えられ、内装・外装ともにほぼ無傷・無補修で、修理の必要がない状態を指します。
具体的には、ディーラーの試乗車や展示車として使用された登録(届出)済未使用車が該当するケースが多いでしょう。これらの車両は実質的に新車同様の品質を保っているため、中古車市場において非常に高い価値を持ちます。
ただし、S評価の車両は極めて希少で、市場に出回る数も限定的です。価格についても新車価格に近い水準で取引されるのが一般的で、購入を検討する際は費用対効果を慎重に判断する必要があります。
6評価の特徴
6評価は、新車登録から36か月未満、走行距離3万km未満の車両で、S評価に次いで高い評価です。内装・外装ともにほぼ無傷・無補修で、エンジンや足回りも良好な状態を維持している車両が該当します。
具体的には、軽微な傷や汚れが2カ所~3カ所程度ある場合でも、6評価を受けることが可能です。ただし簡単に修復できる程度のもので、車両の価値に大きな影響を与えないレベルでなければなりません。
実際に私たちが中古車を購入する際、6評価の車両は新車と比べて価格面でのメリットが大きく、品質面では新車とほぼ変わらない状態を期待できます。コストパフォーマンスを重視する方にとって最適な選択肢のひとつといえるでしょう。
5評価の特徴
5評価は、走行距離5万km未満の車両が対象で、中古車オークションでも流通量が多い評価のひとつです。内装・外装に小さな傷や汚れが複数見受けられるものの、大きな修理を必要としない状態の車両が該当します。
外装には軽微なすり傷や小さな凹み、内装にはシートの軽い汚れや小さな傷などが認められるものの、これらは日常的な使用範囲内の劣化であり、機能面には問題がありません。
5評価の車両は価格と品質のバランスが良く、初めて中古車を購入される方にもおすすめです。新車と比べて大幅に価格が抑えられる一方で、そこから先、長期間の使用を期待できる状態を維持しています。
4.5評価の特徴
4.5評価は、走行距離10万km未満の車両に付与される評価で、中古車オークションにおける流通量が多い評価点です。外装には気になる程度の瑕疵が数カ所見られ、内装には焦げ穴や割れ、こすれ、変色などが若干認められる状態を指します。
この評価の特徴は、軽微な補修により5点評価と同等の状態まで回復可能な点です。つまり、現状では小さな問題があるものの、比較的簡単な手入れによって品質を向上させられる車両といえるでしょう。
価格面では5点評価よりも抑えられているため、購入後に軽微な修繕を行うことを前提とすれば、コストパフォーマンスの高い選択肢です。ただし、評価者の主観が入る可能性もあるため、実際の車両状態をしっかりと確認することが重要です。
4評価の特徴
4評価は、走行距離15万km未満の車両に付与され、それなりに使用感のある中古車と位置づけられます。外装には目立つ傷や凹み、さびが複数見られ、内装にも焦げ穴や破れ、簡単には落ちない汚れが目立つ状態です。
注意すべき点として、ダッシュボードの浮きや変形が見られるケースがあります。これは修理が必要な状態を示しており、購入前にしっかりとした点検が必要です。
ただし、4評価だからといって、避けるべき車両というわけではありません。価格面では大きなメリットがあり、修理やメンテナンスを適切に行えば、実用的に使用できる車両も多く存在します。
3.5評価の特徴
3.5評価の車両には走行距離の制限は設定されていませんが、かなり使い込まれた状態の中古車に与えられる評価です。外装には板金修理を必要とする傷や凹みが複数あり、塗装ボケや各所の腐食が見受けられる状態を指します。
内装についても、シートやダッシュボードに大きな汚れや変形が認められ、場合によっては部品交換が必要になるケースもあるでしょう。また、溶接止めパネルを交換している、または軽微な修復が認められる車両も含まれます。
3.5評価の車両は価格面での魅力が大きく、予算を抑えたい場合には選択肢となりえるでしょう。ただし、購入後に相応の修理費用が発生する可能性が高いため、トータルコストを慎重に検討することが不可欠です。
3評価の特徴
3評価の車両には走行距離の制限はないものの、全面的な補修や交換が必要な状態の中古車に与えられる評価です。
外装には交換が必要なほどの大きな傷や凹み、さびが多数見受けられ、内装についてもシートやダッシュボードに著しい汚れやひび割れがある状態を指します。
室内にペットやタバコなどが原因の強い異臭がある場合も、この評価に該当する点は要注意です。これらは、簡単な清掃では除去できないレベルの汚れや損傷を意味しています。
価格面は大幅に抑えられているものの、購入後に相当な修理・交換費用が発生することを覚悟する必要があるでしょう。
2評価の特徴
2評価は、商品としての価値が低い粗悪車に付けられる評価で、一般的な乗用車としての使用は困難な状態の車両を指します。外装には大きな損傷や腐食が広範囲にわたって見られ、内装も全体的に著しく劣化している状態です。
具体的には、事故車や長期間放置された車両、エンジンや駆動系に重大な問題を抱えた車両などが該当します。これらの車両は業者が買取して、部品取りや解体用として利用されるケースがほとんどです。
価格は非常に安く設定されていますが、修復には膨大な費用と時間が必要なため、一般的な用途での購入はおすすめできません。
1評価の特徴
1評価は、洪水などで一度でも冠水していたり、消火剤の散布を受けていたりする中古車に付けられる、2評価をも下回る最低レベルの評価です。一般ユーザーにはおすすめできない車両として明確に区別されています。
具体的には、冠水により電気系統に深刻な損傷を受けた車両や、火災現場で消火剤の散布を受けて化学的な損傷を負った車両です。また、競技専用に改造された車両なども含まれます。
これらの車両は、外見上は問題なくても内部の電子部品や配線に目に見えない損傷を抱えているケースが多く、購入後に予期せぬ故障が発生するリスクが非常に高いでしょう。価格は格安でも、修理費用が車両価格を大幅に上回る可能性があるため注意が必要です。
R評価の特徴
R評価は、フレームや骨格部位に損傷を受けて修復した履歴がある中古車に付けられる特別な評価です。従来の1点~6点やS評価とは性質が異なり、内装や外装の状態は問われません。
つまり、年式が新しく走行距離が短い車両でも、事故によりフレームが損傷した履歴があればR評価という分類です。外見上はきれいに修復されていても、構造的な安全性に不安が残る可能性があるため、評価点において特別に区別されています。
外装と内装にも評価点がある

中古車の評価点では、総合評価とは別に外装と内装それぞれに専用の評価基準が設けられています。外装は傷や凹み、塗装状態を、内装はシートやダッシュボードの状態を5段階で詳細に査定します。
これらの個別評価が総合評価にどのように影響するのか、具体的な評価基準と併せて確認しましょう。
外装評価基準
中古車オークションでは、車両の外装の状態を詳細に評価する基準が設けられています。外装評価では、傷や凹み、サビの有無や塗装状態などを総合的に判断し、A~Eの5段階で評価します。
A評価は新車同様の外装状態で、目立つ傷や凹みがほとんどない状態です。一方、E評価は全面的な板金修理や塗装が必要な状態で、複数部位に大きなダメージが見られる車両に付与されます。
|
評価 |
状態 |
主な特徴 |
|
A評価 |
優良 |
新車同様、軽微な傷のみ |
|
B評価 |
良好 |
小さな傷や凹みが数か所 |
|
C評価 |
普通 |
目立つ傷や凹みが複数 |
|
D評価 |
劣る |
大きなダメージが多数 |
|
E評価 |
粗悪 |
全面修理が必要な状態 |
また、車両状態についても細かく区別され、わずかに存在する傷も10cm程度の軽微な線傷(A1)から40cmを超えるより目立つ傷(A4)まで、凹みもゴルフボール大(U1)からサッカーボール大(U3)まで、大きさに応じて表示が異なります。
内装評価基準
内装評価は、中古車の室内の状態を細かく判定する重要な指標で、こちらもA~Eの5段階で評価されます。シート、ダッシュボード、ハンドル、エアコンなど、内装全体の状態を総合的に査定する指標です。
A評価は新車同様の状態で、走行距離3,000km以内の車両が多く該当します。軽微なシミや傷が若干見られる場合でも、この評価を受けるケースが多いでしょう。
B評価では軽微な欠陥が数か所あり、焦げや切れ、破れが認められる状態です。C評価になると修理が必要な欠陥が増え、のり跡や焦げ穴なども見られます。
D評価は目立つ欠陥が複数あり本格的な修理が必要で、E評価ではダッシュボードやシートなど主要部品の交換が必要という状態です。
|
評価 |
状態 |
主な特徴 |
|
A評価 |
優良 |
新車同様、軽微なシミ・傷のみ |
|
B評価 |
良好 |
軽微な欠陥が数か所、焦げや破れあり |
|
C評価 |
普通 |
加修を要する欠陥、のり跡や焦げ穴 |
|
D評価 |
劣る |
目立つ欠陥が多数、本格修理が必要 |
|
E評価 |
粗悪 |
主要部品の交換が必要、著しく状態悪化 |
外装・内装評価と総合評価の関係性
中古車の評価点において、外装・内装の評価は総合評価を決定する重要な要素です。外装・内装がともにA評価でも、走行距離や修復歴によって総合評価は4点や3.5点になるケースがあります。
逆に、外装がB評価、内装がC評価でも、走行距離が短く人気車種であれば4.5点の総合評価を受けることもあるでしょう。特に注意すべきは修復歴の存在で、外装・内装の状態がどれほど良好でもR評価となり、価値が大幅に下がります。
購入時に重視すべきポイントは、総合評価だけでなく外装・内装の詳細な評価内容です。同じ4点でも「外装A・内装B」と「外装C・内装C」では、購入後の満足度や維持費用が大きく異なるでしょう。
評価点を見る上での注意点

中古車の評価点は車両の品質を判断する重要な指標ですが、この数値だけで車選びを決めるのは危険です。評価点には見落としがちな落とし穴や、注意すべき特性があります。中古車購入で失敗しないために知っておくべきポイントについて、詳しく解説します。
オークション運営会社によって評価が異なる
中古車の評価点に関する注意点のひとつが、オークション運営会社によって評価基準が異なるという点です。中古車業界では統一された評価基準が存在しないため、各オークション会場が独自の基準を設けています。
例えば、同じ車両を異なるオークション会場に出品した場合、A会場では4.5点の評価を受けても、B会場では4点の評価となるケースは少なくありません。これは各社の査定員が持つ経験や、会場の方針による違いが影響するためです。
また、オークション運営会社が営利企業であるという点にも注意が必要です。出品台数を増やすため、評価が甘くなる傾向があることも否定できません。
個人の主観が入る可能性がある
中古車の評価点は人間の査定士が車両を見て判定するため、どうしても個人的な感覚や経験による差が生じてしまいます。同じ車両でも、査定士によって評価が分かれることは珍しくありません。
また、出品者の満足度を高めて出品台数を確保するため、評価が実際よりも甘めに付けられる可能性もあります。
評価点の信頼性を見極める上では、評価コメントの詳細さを確認することが重要です。具体的な損傷部位や状態が細かく記載されている場合は、査定が丁寧に行われている証拠と判断できます。
また、同じ車種・年式・走行距離の車両を複数比較し、評価点にバラつきがないかチェックすることも重要です。
評価点だけで判断せず実車を確認する重要性
中古車の評価点はあくまで参考指標に過ぎないため、評価では見落とされがちな要素に注意する必要があります。特に注意すべきは「五感で感じ取れる異常」です。エンジンの異音や振動、内装の異臭、ハンドルの違和感などは、実際に触れて確認しなければ分からない項目です。
また電装品の動作確認も重要で、ライト類やエアコン、パワーウィンドウなどの故障は高額な修理費用につながる可能性があります。
さらに、前所有者の使用状況は評価点では把握できません。丁寧に扱われた4点の車と、荒く使われた4.5点の車では、今後の耐久性に大きな差が生じるでしょう。購入前には実車を確認し、分からない点は販売スタッフに質問することが大切です。
まとめ

中古車オークションにおける評価点は、S評価から1評価までの段階で車両の状態を評価する指標です。さらに、R評価は修復歴を示す特別な指標であるため、購入を検討する上では慎重な判断が求められます。
評価は外装・内装それぞれに基準があり、総合評価に反映されます。ただし、オークション会社によって評価基準が異なることや、査定士の主観が入る可能性があることなどを考慮すると、評価点だけでなく実車の状態確認が不可欠です。
評価点は中古車の価値を判断する上で重要な指標といえますが、あくまでも参考値として捉えるのが賢明です。
【この記事の執筆者】

五十嵐巧
大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。
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