車で雪道を走るときの安全装備は?事前準備や運転のコツを紹介

冬が近づくと、通勤や家族の送迎で車を運転する際に気になるのが雪道の安全対策です。突然の降雪や凍結した路面には、さまざまなリスクが潜んでいます。運転前にしっかりと準備を整えて、リスク回避を目指しましょう。
この記事では、雪道を走行するために必要な車の安全装備から運転時のコツやトラブル発生時の対処法まで、冬の運転に欠かせない情報をお届けします。
※目次※
2.車での雪道走行時は安全装備だけでなく運転方法にも配慮しよう
・車で雪道を走るときは、出発前に装備状況を整えておくことが大切。
・雪道走行時は運転方法や駐車方法にも配慮が必要。
・車で雪道を走っているときは、思いがけないトラブルに備えよう。
車で雪道を走るときは安全装備をそろえよう

車で雪道を走るときは、出発前に装備状況を整えておくことが大切です。雪道への備えとして必要なものは、主に次の3つがあります。
・タイヤ周り
・車の積載品
・その他のアイテム
それでは詳しく見ていきましょう。
タイヤ周り
車で雪道を走るときに最も重要なのが、タイヤ周りの準備です。冬本番を迎える前に、スタッドレスタイヤへの交換を済ませておきましょう。スタッドレスタイヤは雪道だけでなく、雪が降る前の乾燥路面も走行できるため、早めに対応しておくことが大切です。
また、雪道を走るときは、タイヤチェーンが必要になるケースもあります。利用する道路によっては「全車両チェーン装着規制」が発令されることがあり、この場合はスタッドレスタイヤだけでは通行できません。
タイヤは車のパーツの中で唯一地面と接触する部分なので、しっかりと雪道へ備えておきましょう。
車の積載品
タイヤ周りの準備に加えて、車内には緊急時に役立つ積載品を用意しておきましょう。
まず必須なのがコンパクトなスコップです。スタックした際にタイヤ周辺の雪を取り除いたり、駐車スペースの除雪に使用できます。車載用の折りたたみ式なら場所を取らず収納できるため便利です。
次にブースターケーブルも準備しておきたいアイテムです。冬場はバッテリーの性能が低下しやすく、突然のバッテリー上がりに見舞われる可能性があります。他車から電力を分けてもらう際に必要となるため、車に積んでおくと良いでしょう。
さらに、牽引ロープがあればスタック時に他車に引っ張ってもらうことが可能です。軍手や長靴、懐中電灯なども用意しておくと、夜間のトラブルや雪中作業時に重宝します。毛布も車内に常備しておけば、万が一の立ち往生時の防寒対策になるでしょう。
その他のアイテム
車で雪道を走るときは、凍結対策や視界の確保につながるアイテムの準備も大切です。日常的に使う物であれば、冬用ワイパーの取り付けやスノーブラシの積載が挙げられます。車に雪が積もっている状態で出発すると走行中に雪が滑り落ちて視界を遮るリスクがありますが、スノーブラシがあればルーフやボンネット、フロントガラスの雪を素早く除去できます。
また、凍結防止剤入りのウォッシャー液を使用することも大切です。通常のウォッシャー液は氷点下で凍結してしまいフロントガラスの汚れを落とせなくなるため、寒冷地用のウォッシャー液に交換しておきましょう。加えて解氷スプレーがあると、フロントガラスに張り付いた霜を溶かす際に役立ちます。
車での雪道走行時は安全装備だけでなく運転方法にも配慮しよう

車で雪道を走るときは、装備の用意だけでなく、運転方法にも配慮が必要です。夏と同じ感覚で運転することは避け、雪道特有のリスクを理解した上で無理のない運転を心がけましょう。
余裕を持ったスケジュールで行動する
雪道では、通常以上の移動時間を見込んでおく必要があります。冬の路面状況は予測しにくいため、安全な速度で走行するだけでなく、予期せぬ状況変化への対応が求められるためです。
降雪状況によっては通行止めや迂回路の指示が出され、計画していたルートを変更せざるを得ないケースも少なくありません。また、視界不良や路面状況の急変により、一時停止を余儀なくされることもあります。
早めに出発して到着時刻に余裕を持たせることが、安全運転を維持できる心の余裕につながるでしょう。
リスクの少ない道を選ぶ
雪道を走行する際は、できるだけ幹線道路を選ぶことが安全確保の基本となります。幹線道路は除雪作業が優先的に行われるため、路面状況が比較的良好に保たれているからです。
カーナビが示す最短ルートが冬道に適しているとは限りません。地図上では2車線道路に見えても、積雪状態によっては1車線しか走行できない場合があります。抜け道や裏道は除雪が遅れがちで、立ち往生のリスクが高まることも考慮しておきましょう。
急ブレーキや急ハンドルは控える
雪道ではタイヤのグリップ力が通常の路面より低下するため、急ブレーキや急ハンドルはスリップを招く原因となります。
ブレーキをかける際は、停止したい地点のかなり手前から減速を開始することが大切です。発進時も同様で、アクセルをゆっくり踏み込むことでタイヤの空転を防げます。
また、エンジンブレーキを積極的に活用することも重要です。事前に十分減速し、ハンドル操作は緩やかに行いましょう。
冬に車を使用するときのポイント

冬に車を使用するときは、いくつか押さえておきたいポイントがあります。ここでは、冬の凍結や積雪によるトラブルを防ぐために意識したい要素として、次の3つについて見ていきましょう。
サイドブレーキは使わない
雪道での駐車時には、サイドブレーキの使用を避けましょう。気温が氷点下まで下がる環境では、サイドブレーキのワイヤーが凍結して解除できなくなるリスクがあるためです。
冷え込んでいる冬にサイドブレーキを引いたまま長時間放置すると、ワイヤーに付着していた水分が凍り、翌朝になっても車が動かせないという事態に陥ります。
代わりに、AT車の場合はシフトレバーを「P」レンジに入れます。MT車であれば、1速またはバックギアに入れておくことで車両を固定できます。駐車したあとは輪留めを使用して、しっかりと固定しましょう。
駐車時はワイパーを立てる
降雪が予想される場合は、駐車時にワイパーを立てておきましょう。これは、積もった雪の重みでワイパーブレードが変形したり、ワイパーゴムが凍結してフロントガラスに張り付いたりするのを防ぐためです。
特に、降雪量が多い夜間や長時間駐車する際は必須の対策です。ワイパーを立てる際は、フロント側だけでなくリア側も忘れずに立てておきましょう。
給油は余裕を持って行う
冬のドライブでは、早めに給油することを心がけましょう。雪道走行では予期せぬ渋滞や迂回、通行止めに遭遇する可能性が高く、想定以上に燃料を消費することがあります。
特に気をつけたいのが、立ち往生時の燃料確保です。万が一、大雪で車が走れなくなった場合、暖房を使い続けるには十分な燃料が必要となります。
雪道でのトラブルは安全確保を優先しよう

車で雪道を走っているときには、思いがけないトラブルに遭うことも少なくありません。そのようなときは安全確保を最優先に考え、冷静な行動で対処することが大切です。ここでは雪道走行中のトラブルとして以下の2つについて解説しますので、心構えをする際にお役立てください。
・スタックした場合
・立ち往生した場合
それでは詳しく見ていきましょう。
スタックした場合
雪道でタイヤが雪にはまり、車が動けなくなった状態をスタックと呼びます。スタックした際は、ハザードランプを点灯させて後続車に注意を促すことが大切です。
焦って急発進しようとすると、タイヤが空転してさらに深くはまる危険があります。脱出する際は、ゆっくりと車を前後に動かしてタイヤ周辺の雪を踏み固めると脱出しやすい傾向があります。
また、スコップを携行していれば、駆動輪の周りの雪を取り除くと脱出しやすくなります。自力での脱出が難しい場合は、ロードサービスに依頼することが大切です。
立ち往生した場合
大雪により身動きが取れなくなった場合、最も注意すべきなのが一酸化炭素中毒です。マフラー周辺が雪で埋まると、排気ガスが車内に逆流する危険があります。定期的に車外へ出てマフラー周辺の雪を取り除き、換気を心がけましょう。
また、長時間の暖房使用は燃料切れを招きます。毛布や防寒着を車内に常備しておけば、エンジンを切っても体温の維持に役立ちます。飲料水や非常食も用意しておくと心強いでしょう。
まとめ

冬の雪道運転は、突然の降雪や凍結によるリスクが高まります。安全を確保するためには、事前の準備と運転方法への配慮、そして万一のトラブルへの心構えが大切です。
スタッドレスタイヤへの早めの交換や車の積載品の確認などを行い、ゆとりを持った行動で冬のドライブのリスクを回避しましょう。
【この記事の執筆者】

福沢知留
フリーランスとして2017年から活動するライター兼エディター。豪雪地帯で約10年間FRセダンを走らせた経験を持ち、現在は子育てに適したファミリーカーを愛用する3児の母。車への深い愛情と豊富な経験を生かし、複数の車関係メディアで編集を担当するなど数々の記事制作に携わっている。
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