RAV4の燃費徹底比較！ハイブリッドvsガソリン、走行シーン別燃費データ
人気のSUVであるRAV4は、ハイブリッド車とガソリン車のラインアップがあり、その燃費性能に注目が集まっています。カタログ燃費と実燃費の違いや、走行シーン別の特性を知ることは、車選びや効率的な運用において重要なポイントです。
この記事では、RAV4の燃費性能についてデータに基づいた詳細な分析と、燃費を最大限に引き出すためのテクニックまでを徹底的に解説していきます。
※目次※
・RAV4のカタログ燃費は、WLTCモードでガソリン車は15.2km/L、ハイブリッド車は20.6km/L、プラグインハイブリッド車は22.2km/L。
・RAV4の燃費は、高速道路では安定した燃費、市街地では頻繁な停止で低下、山道・悪路でも低下傾向にある。
・RAV4は、タイヤ空気圧の適正値管理や定期的なエンジンオイル交換、エコドライブの実践で燃費向上が可能。
RAV4の基本スペックと燃費性能
RAV4の燃費性能は、搭載されるパワートレインの違いで大きく異なります。現行モデルで選べるのは、2.0Lガソリン・2.5Lハイブリッド・2.5Lプラグインハイブリッドの3つです。まずは、各グレードのカタログ燃費や実燃費の傾向などを見ていきましょう。
（参考：『ＲＡＶ４（トヨタ）の中古車一覧｜中古車の【ネクステージ】』）
RAV4のグレード別カタログ燃費一覧
RAV4のカタログ燃費は、エンジンタイプと駆動方式によって大きな違いが生じます。2.0Lガソリン車では、X・G・"Z package"・AdventureグレードがWLTCモードで15.2km/Lです。
2.5Lハイブリッド車のE-Fourモデルは、Adventureグレードで20.3km/L、X・Gグレードでは20.6km/Lという高い燃費性能を誇ります。また、プラグインハイブリッド車のZグレードは、WLTCモード燃費22.2km/Lに加え、EV走行換算距離95kmを実現しました。
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エンジンタイプ |
グレード |
駆動方式 |
WLTCモード燃費 |
|
2.0Lガソリン |
X/G/"Z package"/Adventure |
4WD |
15.2km/L |
|
2.5Lハイブリッド |
X/G/Adventure |
E-Four |
20.3km/L~20.6km/L |
|
2.5Lプラグインハイブリッド |
Z |
E-Four |
22.2km/L |
RAV4のハイブリッド車とガソリン車の実燃費傾向
RAV4の実燃費は走行環境・運転方法などで異なりますが、ガソリン車は13.0km/L程度、ハイブリッド車は17.5km/L程度が目安とされています。価格差は約60万円ですが、年間走行距離が2万km以上の場合、燃料費の削減効果により5年程度で価格差を回収できる計算です。
市街地走行では、ハイブリッド車がガソリン車と比べて大幅な燃費向上を実現しており、特に大きな差が出ています。一方で高速道路走行では、エンジンとモーターの効率的な使い分けによる優位性が若干低下する傾向にあるようです。
RAV4のと同クラス車種の燃費性能比較
同クラスの車種で燃費性能を比較すると、RAV4ハイブリッド車（2WD）が最大20.6km/Lと最も優れた数値です。ホンダCR-V（4WD）が20.1km/L、日産エクストレイルe-4ORCE（4WD）が18.4km/L、マツダCX-5（4WD）が16.6km/Lと続きます。
RAV4の優れた燃費性能の秘密は、走行環境に応じて前後トルクを最適配分する「ダイナミックトルクベクタリングAWD」システムです。走行状況に応じて後輪駆動系を自動的に制御することで、不要な動力損失を抑制し、燃費向上に貢献しています。
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車種 |
エンジン |
駆動方式 |
WLTCモード燃費 |
|
RAV4 |
2.5Lハイブリッド |
4WD |
20.3km/L~20.6km/L |
|
エクストレイル |
e-4ORCE |
4WD |
18.3km/L~18.4km/L |
|
CX-5 |
SKYACTIV-D 2.2 |
4WD |
16.6km/L |
|
CR-V（2022年終了モデル） |
e:HEV |
4WD |
20.2km/L |
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※価格は支払総額
RAV4の実燃費データを分析
RAV4の実燃費は、走行環境や使用状況で大きな差が生じます。WLTCモードのカタログ値と満タン法による実測値の間には、季節や気温、運転方法などが影響するのが通常です。
ここでは、実燃費データとカタログ燃費の違いが生まれる具体的な要因について、詳しく見ていきましょう。
RAV4の満タン法で計測した実燃費データの統計
RAV4オーナーの満タン法による実燃費は、走行環境や運転方法により大きな燃費差が生じています。ガソリン車では、実燃費が11km/L前後となる傾向にあるようです。
高速道路での長距離走行では、アダプティブクルーズコントロールとレーンキーピングアシストの活用により、19km/L程度の優れた燃費を記録したケースもあるとされています。
一方で、エアコン使用の有無によって燃費差が発生し、信号の多い街乗りやチョイ乗りではカタログ値15.2km/Lを下回ることもあるでしょう。
RAV4のカタログ燃費と実燃費の差が生じる要因
RAV4のWLTCモードは、従来のJC08モードと比べて、実走行に近い測定方法を採用しています。しかし、実際の走行条件では、さまざまな要因により燃費差が生じるのが通常です。
季節による気温変化は大きな影響を与え、特に冬季は暖機運転やヒーター使用により、カタログ値よりも燃費の低下が見られます。
また、道路状況や天候も大きな要因です。交通量や信号の数に加え、雨天時は路面抵抗の増加により、通常より1割~2割程度燃費が低下するでしょう。急発進・急ブレーキなどの運転操作も実燃費を大きく左右するので、穏やかな運転を心がけるのがおすすめです。
RAV4の走行シーン別の燃費性能
RAV4の走行シーン別燃費性能は、高速道路や市街地、山道・悪路の環境によって特徴的な違いを見せています。高速巡航時の安定性や市街地での頻繁な発進停止、山道での地形の影響など、燃費に影響を与える要因はさまざまです。
ここでは、カタログ値を基に各シーンでの具体的な燃費性能を見ていきましょう。
RAV4の高速道路での燃費
RAV4の高速道路でのカタログ燃費は、ガソリン4WD車で17.5km/L、プラグインハイブリッド車のZグレードでは22.5km/Lという優れた数値を記録しています。新型エンジンとCVTの組み合わせにより、効率的な走行を実現しました。
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グレード |
高速道路モード |
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ガソリン（X/G/Adventure） |
17.4km/L~17.5km/L |
|
ハイブリッド（X/G/Adventure） |
20.1km/L~20.7km/L |
|
プラグインハイブリッド（Z） |
22.5km/L |
アダプティブクルーズコントロールとレーンキープアシストの活用で、さらなる燃費向上が見込めるでしょう。
RAV4の市街地走行における燃費
カタログ燃費は、市街地モードはガソリン車が11.5km/L、ハイブリッド車が最大18.1km/L、プラグインハイブリッド車が20.5km/Lです。
郊外モードでは、ガソリン車が最大15.5km/L、ハイブリッド車が22.4km/L、プラグインハイブリッド車が23.0km/Lです。
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グレード |
市街地モード |
郊外モード |
|
ガソリン（X/G/Adventure） |
11.5km/L |
15.3km/L~15.5km/L |
|
ハイブリッド（X/G/Adventure） |
17.9km/L~18.1km/L |
22.4km/L |
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プラグインハイブリッド（Z） |
20.5km/L |
23.0km/L |
実燃費では、ハイブリッド車はガソリン車に比べて、高い燃費を維持することが期待できるでしょう。
RAV4の山道・悪路における燃費傾向
山道・悪路での燃費は、急な勾配や未舗装路面によりエンジン負荷が増大し、通常より低下する傾向にあります。専用の「TRAILモード」を使用することで安定した走行が可能となりますが、適切なシフトダウンとアクセルワークが重要です。
勾配の変化に応じたエンジンブレーキの活用は燃費向上に効果的ですが、雨天時は路面状況の悪化によりスリップの恐れがあるため避けましょう。悪路走行時はタイヤの空転防止やスリップ制御が働くため、余裕を持った運転を心がけましょう。
RAV4の環境要因による燃費への影響
RAV4の燃費は、季節や気温、エアコン使用などの環境要因で大きく変動することが明らかになっています。特に冬季は燃費が30%近く低下する可能性があり、エアコン使用時も燃費への影響があるのが一般的です。
ここでは、これらの環境要因がどのように燃費に影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。
RAV4の季節と気温による燃費変動の特徴
財団法人省エネルギーセンターの調査によると、RAV4は1日の平均気温が20℃前後の春と秋に、最も良好な燃費を記録しました。一方で、寒冷地では月別の燃費差が30％近くにまで及ぶことがデータで示されています。
冬季の燃費悪化は、暖房使用による燃料消費の増加と、エンジンが最適温度に達するまでの時間が長くなることが主な要因です。さらに、気温低下による空気密度の上昇でエンジンの燃料消費が増え、エンジンオイルの粘度上昇による機械的抵抗も加わります。
夏場は、春・秋と比べてやや燃費が落ちる傾向にありますが、冬場ほどの極端な低下は見られないでしょう。
（参考：『ReCoo（レクー）会員燃費データの季節変動｜ReCooMedia - エコドライブポータルサイト・レクーメディア』）
RAV4のエアコン使用が燃費に与える影響とその対策
エアコンの使用は、特に夏場の市街地走行で燃費低下をもたらします。エアコンコンプレッサーがエンジン出力の一部を使用するためで、短距離走行や頻繁な停車が多い環境ではその影響がより顕著になるでしょう。
一般的に、アイドリング状態では1時間当たり0.84L程度の燃料を消費するとされており、加えてエアコンを継続使用するとさらに燃費が低下することが推測されます。一方で、高速道路では巡航速度を維持することで、エアコン使用時でも燃費低下を抑えられるでしょう。
燃費への影響を軽減するためには、設定温度の適切な管理と内気循環モードの活用が効果的です。車室内が十分に冷えた後は設定温度を上げることで、さらなる燃費向上が見込めるでしょう。
メンテナンスとRAV4の燃費の関係
RAV4の燃費性能を最大限に引き出すためには、タイヤ空気圧の管理やエンジンオイル交換などの基本的なメンテナンスが重要です。経年による性能低下は避けられない問題ですが、計画的な点検整備を行うことで最小限に抑えられます。
以下では、燃費性能を維持・向上させるための、具体的なメンテナンス方法について詳しく見ていきましょう。
タイヤの空気圧管理によるRAV4の燃費向上のポイント
RAV4の燃費向上には、適切なタイヤの空気圧管理が欠かせません。空気圧が推奨値より0.5気圧低下すると、タイヤの接地面積が広がり転がり抵抗が増加することで、約2%~4%の燃費悪化が生じるとされています。
タイヤの空気圧は自然と低下していくため、月1回程度の定期的な点検が推奨されており、フロント・リア共に標準設定値を維持することが重要です。
点検はタイヤが冷えている状態で実施し、ガソリンスタンドでの給油時に空気圧のチェックと調整を依頼するか、セルフスタンドの空気圧調整機を利用して自身で調整することをおすすめします。
経年劣化によるRAV4の燃費低下を防ぐメンテナンス方法
自動車の経年劣化による燃費低下は避けられない現象で、エンジンオイルの劣化により摩擦抵抗が増加し、燃費低下が起こります。
定期的なメンテナンスが最も効果的な対策となり、エンジンオイルは1万5,000km走行ごと、または1年ごとの交換が必要です。
エアフィルターの目詰まり防止や、5万km走行ごとの燃料噴射装置クリーニングにより、燃費の悪化を抑制できます。
また、プラグの状態やタイミングベルトの張り具合も燃費に影響を与えるため、定期点検項目を確実に実施することで、経年による燃費低下を最小限に抑えることが可能です。
RAV4の燃費を良くするドライビングテクニック
RAV4の燃費性能を最大限に引き出すには、エンジン特性を理解した適切な運転操作が重要です。エコドライブとハイブリッドシステムの特性を生かした運転により、市街地でも優れた燃費性能が期待できるでしょう。
ここでは、ガソリン車とハイブリッド車、それぞれの特性に合わせた効果的な燃費向上テクニックを紹介します。
RAV4の燃費アップ！エコドライブで実践したい具体的な運転方法
RAV4でエコドライブを実践する基本は、クリープ現象を利用した滑らかな発進とアクセルペダルのゆっくりとした操作です。
次の信号が赤になることが予測できる場合は、早めにアクセルから足を離してエンジンブレーキを活用することで、無駄な燃料消費を抑えられます。
坂道走行では、上り坂手前でしっかりと加速しておくことが、燃費効率を高めるポイントです。下り坂ではアクセルを緩めてエンジンブレーキを効かせ、一定速度を保つことで効率的な走行ができます。
また、頻繁な加減速は燃費悪化の要因となるため、速度変化の少ない運転を心がけましょう。
RAV4のハイブリッド車で最大限の燃費効率を引き出すコツ
RAV4のハイブリッド車は、低速走行時はモーターのみで走行します。バッテリー残量が十分な場合は、EVモードを積極的に使用することで、市街地での燃費向上が見込めるでしょう。
渋滞走行時には、アクセルペダルを控えめにしてEVモードを多用することで、優れた燃費性能を発揮するでしょう。また、ブレーキ操作を早めかつ緩やかに行うことで、より多くのエネルギーを回生システムで回収できます。
定速走行時には、エンジンとモーターが自動的に最適な制御を行うため、優れた燃費性能を実現できるでしょう。
RAV4購入時の燃費に関する注意点
RAV4の購入を検討する際は、エンジン形式やグレード、使用環境による実燃費の違いを十分に理解することが必要です。ハイブリッドとガソリンモデルでは燃費性能に大きな差があり、使用目的や年間走行距離に応じて最適な選択が変わります。
最後に、新車・中古車それぞれの燃費に関する、具体的なチェックポイントを見ていきましょう。
燃費を考慮したRAV4のグレード選択のポイント
RAV4のグレード選択では、走行環境と使用目的に応じた燃費性能の見極めが重要です。ハイブリッドモデルはWLTCモードで20.6km/L、ガソリン車の実燃費は約15.2km/Lと、両者には大きな差が見られます。
価格差は約60万円となるため、燃料費の節約だけでは投資回収に時間がかかるでしょう。ガソリン車は走行性能に優れ、ダイナミックトルクコントロール4WDによって、路面状況に応じた走行モードの切り替えが可能です。
グレード選択の際は、年間走行距離や使用期間を具体的に想定し、特に長距離走行が多い場合はハイブリッド車の燃費性能を生かせる可能性が高まります。
中古RAV4購入時における燃費性能の確認ポイント
中古のRAV4を購入する際は、走行距離10万kmを超えると、エンジンやハイブリッドシステムの経年劣化により、カタログ値から大幅な燃費低下が見込まれます。
定期点検や整備履歴から、エンジンオイルやエアクリーナーの交換状況を確認することで、燃費性能の維持状態を把握できるでしょう。
エンジン始動時の異音やアイドリング状態の安定性も、燃費に直結します。ハイブリッド車は、特に補機バッテリーの交換時期・劣化状況の確認が重要です。試乗時には市街地や高速道路など、複数の走行シーンでの燃費をチェックすることをおすすめします。
まとめ
RAV4の燃費性能は、グレードと走行環境で大きく変動し、ハイブリッドモデルはWLTCモードで20.6km/L、ガソリンモデルは15.2km/Lを記録します。
エコドライブと適切なメンテナンスで、実燃費でもカタログ値に近い数値が達成可能でしょう。高速道路や市街地など、使用環境に応じた適切なグレード選択も重要です。
季節・気温やエアコンの使用、タイヤ空気圧などの管理とエコドライブで、より効率的な燃費性能を引き出せます。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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