パジェロミニを買ってはいけないは本当?5つの理由とメリットを比較解説

「パジェロミニを買ってはいけない」という評判を、耳にしたことはありませんか。生産終了から年月が経過した今でも、その独特な存在感と本格的な4WD性能で根強い人気を誇るパジェロミニですが、購入を検討する際には慎重な判断が必要です。
エンジントラブルや維持費の問題、部品供給の現状など、購入前に知っておくべき重要なポイントが数多く存在します。パジェロミニの購入で失敗しないためにも、具体的なデメリットと向き不向きを詳しく確認していきましょう。
※目次※
・パジェロミニは、エンジントラブル頻発や燃費の悪さ、部品供給終了、低いリセールバリュー、安全装備不足が主な懸念事項である。
・パジェロミニはイージーセレクト4WDシステムと副変速機により、軽自動車では稀有な本格的な走破性を実現している。
・パジェロミニは、燃費重視・最新装備を求める人には不向きだが、本格4WD性能を求め、メンテナンスに時間をかけられる人には魅力的な選択肢である。
パジェロミニを買ってはいけないといわれる5つの理由

パジェロミニの購入を検討している人の中には、「買ってはいけない」という評判を耳にして不安を感じている人もいるかもしれません。
2012年の生産終了から10年以上が経過した今、中古車市場のパジェロミニには購入前に知っておくべき重要な問題点が存在します。
【パジェロミニを買ってはいけない理由.1】エンジントラブルが頻発する
パジェロミニのエンジントラブルは、特に2003年以前の初期型で発生率が高くなっています。初期型(1994年~1998年)では3速ATが主流で、ATミッション関連の不具合報告が多数寄せられているそうです。
具体的な故障事例として、ISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)の不具合によるアイドリング不調が挙げられます。修理費用は、ATのバルブボディ清掃で約3万円~5万円、リビルト品への交換でも約7万円~12万円が相場です。
【パジェロミニを買ってはいけない理由.2】燃費性能が悪く維持費を押し上げる
パジェロミニの実燃費は、カタログ値を大きく下回るのが現実のようです。最終型のカタログ燃費14.4km/L~18.2km/Lに対し、実燃費は8km/L~13km/L程度にとどまっています。
新車登録から13年以上経過した車両は、軽自動車税が約20%増税され、初代や2代目前期モデルの多くがこれに該当する状況です。ターボ車では高回転域での燃費悪化が顕著で、軽自動車としては異例の高額維持費となります。
【パジェロミニを買ってはいけない理由.3】部品供給終了により修理が困難
パジェロミニの部品供給状況は、2012年の生産終了から10年以上が経過し、厳しさを増しています。特に内装部品やモール類、ドアミラー、ランプ類などは新品在庫切れや生産終了となっているケースが多いでしょう。
エンジン関連など走行に関わる主要部品は、リビルト品や社外品、流用品で対応できる場合もありますが、外装パーツや内装部品は入手難易度が上がっているのが現状です。
事故や接触による破損時には、中古部品や解体車両からのパーツ調達が必要になる場合が多く、良品を探すのに時間・コストがかかることも少なくありません。
【パジェロミニを買ってはいけない理由.4】リセールバリューが低い
パジェロミニのリセールバリューは、10年落ちで新車価格の7%~23%程度まで低下するのが実情です。グレードによって差があり、ZR 4WDは約23%と比較的高いものの、XRグレードは約7%まで落ち込んでいます。
売却タイミングの判断基準として重要なのは、新車登録から13年経過による税金増額のタイミングです。走行距離10万kmを超えると査定額が大幅に下がる傾向があり、8万km前後での売却がひとつの目安となります。
【パジェロミニを買ってはいけない理由.5】安全装備の不足と現代基準との大きな格差
パジェロミニの安全装備は、現代の軽自動車と比較して大きな差があります。2012年までのパジェロミニには、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、標識認識機能などの先進安全装備は一切搭載されていません。
横滑り防止装置(ESC)やトラクションコントロールも未搭載で、エアバッグは運転席が標準、助手席はグレードや年式によって未装着またはオプションとなっています。
現行軽自動車のような予防安全・衝突被害軽減技術はなく、ABS(アンチロック・ブレーキシステム)やエアバッグなどの基本装備にとどまるため、最新基準と比べると安全性は大きく劣るでしょう。
買ってはいけないといわれてもパジェロミニを選ぶメリット

パジェロミニは、買ってはいけないという意見がある一方で、独自の魅力に惹かれるファンも多い軽SUVです。本格的な4WD性能を軽自動車で実現した稀有な存在として、今でも根強い人気を誇ります。
購入を検討する際は、メリットとデメリットの両面を冷静に見極めることが必要です。
(参考:『パジェロミニ(三菱)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
買ってはいけないとされるパジェロミニの本格的な4WD性能による優れた走破性
パジェロミニが誇る4WD性能は、単なる飾りではありません。イージーセレクト4WDシステムにより、2WDと4WDハイ・ローの3モード切り替えが可能で、80km/h以下なら走行中でも切り替えができます。
最低地上高195mmという余裕あるクリアランスは、深いわだちや岩場でも車体を守る仕様です。パジェロ譲りの本格的な走破性能は、アウトドアレジャーから災害時の移動まで幅広いシーンで活躍します。
買ってはいけないとされるパジェロミニと他の軽SUVの比較で見える独自の位置付け
パジェロミニは、他の軽SUVと比較すると独特の個性が際立ちます。ジムニーがラダーフレームを採用するのに対し、パジェロミニはビルドインフレームのモノコック構造を採用しました。
価格面では、新車販売終了後である現在、中古車市場での相場はジムニーよりも手頃な価格帯で推移しています。副変速機(ローギア)を備えたパジェロミニは、急勾配や悪路での走破性で大きなアドバンテージを持つのが特徴です。
買ってはいけないとされるパジェロミニのコンパクトサイズがもたらす取り回しの良さ
パジェロミニのコンパクトなボディサイズは、都市部での日常使いに大きなメリットをもたらします。全長3,395mm×全幅1,475mmという軽自動車規格内のサイズは、狭い路地や込み入った住宅街でもストレスなく走行可能です。
特に注目すべきは、最小回転半径4.8mという数値にあります。これはコンビニエンスストアの駐車場や立体駐車場での切り返しを最小限に抑え、運転に不慣れな人でも不安なく操作できるでしょう。
買ってはいけないといわれるパジェロミニの選び方

パジェロミニの中古車購入で後悔しないためには、事前の情報収集と適切な判断基準が欠かせません。生産終了から10年以上が経過し、個体差が大きくなっている現在、どの年式を選ぶべきか、何を確認すべきかを見極めることが重要です。
最後に、失敗を避けるための具体的な選び方を3つの観点から解説していきます。
買ってはいけないとされるパジェロミニの年式別の故障傾向と狙い目となるモデル
パジェロミニの中古車選びで重要なのは、年式ごとの不具合傾向を把握することです。1994年~1998年の初代モデルは、3速ATの故障リスクが高く、整備履歴が不明な個体は避けるべき対象といえます。
最も狙い目なのは、2003年以降の中期から最終型です。ターボ性能が向上し、部品供給も比較的安定しています。年式より重要なのは、個体の状態を見極めることです。
買ってはいけないとされるパジェロミニの購入前に確認すべき重要チェック項目
パジェロミニの中古車を購入する際は、次の項目を必ず確認することが重要です。
・試乗時にATの変速ショックを確認(特に2速から3速への変速時)
・エンジンルームのタイミングベルト周辺のオイル漏れをチェック
・足回りの状態確認(タイヤハウス内側のさびや腐食)
・運転席シートのへたりを触って確認
・販売店への整備記録や前オーナーの使用環境についての質問
これらの確認により、将来の故障リスクを大幅に減らすことが可能となるでしょう。
買ってはいけないとされるパジェロミニに向いていない人の特徴
パジェロミニの購入を避けるべき人には、明確な特徴があります。第一に、燃費を最優先する人には向いていません。実燃費が街乗りで8km/L~13km/L程度という数値は、現代の軽自動車基準では劣っています。
第二の特徴は、最新の快適装備や安全技術を求める人です。第三に、機械いじりが苦手で整備を完全に他人任せにしたい人も、パジェロミニとの相性は良くない傾向にあります。
まとめ

パジェロミニには、エンジントラブルの多発や高額な維持費、部品供給の問題など、購入をためらわせる要因が確かに存在します。安全装備も、現代基準と比較すると見劣りする部分があるのも事実です。
しかし、本格的な4WD性能とコンパクトボディの組み合わせは、他の軽SUVでは得られない独自の魅力となっています。年式別の不具合発生率を把握し、購入前のチェックポイントを押さえれば、リスクを最小限に抑えることが可能です。
大切なのは、自身のライフスタイルや、使用目的に照らし合わせて判断することといえます。メンテナンスに時間と費用をかけられる人なら、パジェロミニは今でも魅力的な選択肢となるでしょう。
▼ライタープロフィール

鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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