電気自動車の充電ができる場所は?走行可能距離や料金が知りたい!
地球温暖化対策として現在注目が集まっている電気自動車(以下、EV車)ですが、「充電設備が十分に設置されていないのではないか」「高い充電料金がかかるのではないか」といった不安を持っている方も多くいるのではないでしょうか。
しかし現在はEV車の普及を目指す国や自動車メーカーの努力により、EV車を取り巻く環境は急速に進歩しており、工夫次第で安心してお得にEV車を利用可能です。
そこでこの記事では、EV車の充電事情やEV車を快適に利用するためのポイントについて詳しく解説していきます。
※目次※
・電気自動車は商業施設や自宅で充電可能
・1回のフル充電で200kmから400km程度走行できる
・充電設備の場所や電池残量を把握していると快適に利用しやすい
電気自動車の充電設備が広がっている
EV車を普及させるためには、バッテリーの残量を気にせず安心して走行するために、充電設備を整えなくてはなりません。
そのため、政府の補助金や国内自動車メーカーの資金により、充電設備の整備が広がっています。ここでは、現在の充電インフラの状況を見ていきましょう。
日本全国に1万8千箇所存在
地球温暖化対策が重視される中で、EV車の普及の推進に伴い充電設備は増加傾向にあります。2019年3月末のデータによれば、充電スポットの数は全国で1万8千箇所もあるそうです。この数は、日本国内のガソリンスタンド数の約60%にも上ります。
主な設置場所は、道の駅、高速道路や有料道路のPA・SA、自動車ディーラーなどです。他にも大型商業施設やスーパーマーケット、コンビニエンスストア、宿泊施設などにも設置されており、外出先でも気軽に充電しやすくなりました。
自宅に充電設備を設置する方法も
公共の充電設備は外出中に電力を補給することが主な目的のため、自宅にも充電設備を設置するのが一般的です。
戸建て住宅の場合、安価なコンセントタイプであれば、充電設備自体は数千円ほどで入手できます。マンションや駐車場が住宅から遠い場合でも、スタンド式などの充電設備であれば設置可能です。
しかし充電設備を設置するには電気工事費の資格が必須なため、別途工事費がかかる点は考慮しておくと良いでしょう。
電気自動車が1回の充電で走れる距離は?
EV車を購入する際、確認すべきなのが航続距離です。充電スポットが増加しているとはいえ、走行途中の充電切れを不安に思う方もいるのではないでしょうか。
ここでは、EV車が1回の充電でどのぐらいの距離を走れるのか、そして走行距離に何が影響するのかをご説明します。
200キロ以上走行できる車種が多い
EV車は、一般的には航続距離が長いほど良いとされています。航続距離とは、フル充電した場合に1回の充電でどれだけの距離を運転できるかを表す指標です。
近年のEV車はバッテリー出力の向上や容量拡大などにより、航続距離が伸びています。現行の国内EV車には航続距離が200km以上の車種も多くあり、グレードによっては400km以上の車種も誕生しました。
EV車の航続距離は、カタログでは「一充電走行距離」という項目で確認できます。
気温や走り方で距離は変わる
EV車の航続距離は気候や乗車人数、運転の仕方などで変わるため、注意が必要です。例えば、走行時は加速時よりも減速時の方が消費電力は大きく、急ブレーキが多いと航続距離は短くなります。
他にもスピードを出しすぎた時や乗車人数が多い時は多くの電力を消費するため、予想よりも早く充電切れになるかもしれません。
気候の面では、冷房よりも暖房を使用しているときの方が電力消費は大きくなります。そのため走行時は暖房を控えめにするなどの工夫がおすすめです。
電気自動車の充電にかかる料金とは
電気自動車の普及が難航している要因の一つに、コストへの懸念が挙げられます。では、実際にはEV車の充電にはどの程度の料金がかかるのでしょうか。
ここでは、一般的な公共充電設備の利用法や気になる料金プラン、自宅に充電設備を設置する際の費用などについてご説明します。
充電設備の種類で異なる
公共の充電設備を利用する際の充電費用はカードの種類や充電設備の種類で異なりますが、都度利用料金は普通充電が1分あたり1~3円ほど、急速充電は10~30円ほどが相場です。
一見急速充電の方が費用は高いように思えますが、その分充電時間も短くなります。多くの場合は普通充電では8~24時間程度、急速充電ならば30~60分ほどで充電可能です。
しかし、バッテリー容量や航続距離、車種などの条件によっても変動します。
充電設備利用には充電カードが必要なことも
EV車やPHEV車を公共の充電設備で充電する際には、多くの場合に「充電カード」が必要です。
充電カードには国内の多くの公共充電設備にネットワークを持つ「e-Mobility Power(旧NCS)カード」や、各自動車メーカーが発行するカードがあり、それぞれ料金プランが異なります。
e-Mobility Powerカードの場合、都度利用料金の他に月会費がかかり、普通充電のみだと1,540円、急速充電のみだと4,180円、両方使用できるカードだと4,620円です。
自宅に充電設備を設置するには費用がかかる
先述したように、自宅に充電設備を設置することも可能です。ただし、設置には初期費用がかかります。
一番安価で取り付けが簡単なコンセントタイプでも、工事費を含めると10万円程度が一般的です。
コンセントタイプが使えない場合には、スタンドタイプやV2H機器を設置する方法もありますが、さらに費用が高額になります。具体的には、スタンドタイプでは製品だけで10万円以上、V2H機器は機器自体が40万~90万円程かかるケースが多いです。
充電費用を抑えるポイント
初期費用はかかるものの、EV車を自宅で充電する場合は工夫次第で充電費用を節約できます。
例えば深夜など時間帯によって電気代が安くなるプランを利用したり、太陽光発電を利用したりするのも、充電費用削減に効果的です。
また、充電設備についても種類や環境(設置場所から充電場所までの距離など)により充電効率が変わってくるため、しっかりした業者に現地調査をお願いして検討すると良いでしょう。
電気自動車とガソリン車はどっちがお得?
ここまではEV車の充電費用について説明しました。では、実際に使用する場合、EV車とガソリン車ではどちらのコストパフォーマンスが高いのでしょうか。
ここからは、EV車のコストについて、ガソリン車と比較しながらご紹介していきます。
1,000km走行した際の比較
仮条件を以下のように仮定して、1ヶ月に1,000km走行した際のガソリン車とEV車にかかった費用を比べてみます。
・ガソリン代 130円/L、ガソリン車の燃費は15.0km/L
・電気代(自宅) 25円/kW、1kWで走行できる距離6.5km/kW
【ガソリン車の場合】
・1,000km÷15.0km/L=66.6L
・66.6L×130円=8,658円
【EV車の場合】
・1,000km÷6.5km=153.8km
・153.8km×25円=3,845円
このように、ガソリン車とEV車を比較した場合、月々のコストはEV車のほうが少ないと言えます。ただしEV車の場合、充電カードの会費や外出先での充電費用がかかる点にも考慮が必要です。
利用できる補助金制度の比較
EV車は、様々な補助金やエコカー減税が利用できる点もメリットです。
例えば2022年2月19日以降に登録された新車のEV車の場合は、国が出しているクリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金を利用でき、最大80万円の補助を受けられます。(2022年3月16日現在)
他にも地方自治体が補助金を出しているケースもあり、2021年度の東京都では、個人によるEV車購入には45万円の補助が出たケースもありました。
さらにEV車の場合はエコカー減税により各種税金も優遇され、トータルだと5~10万円ほどガソリン車より税金が安くなる場合もあります。
充電設備を自宅に設置する方法
長い目で見れば、EV車を購入するのであれば自宅に充電設備を設置した方がお得になると考えられます。
しかし、充電設備を自宅に設置するには、様々な準備や専門家への施工依頼が必要です。ここからは、充電設備を自宅に設置するまでの流れについてご説明します。
まずは設備導入の準備をしよう
まずは契約アンペア数の確認と充電コンセントの場所決めを行う必要があります。EV車の充電には、「単相AC200V」の電力が必要です。
また、たとえ供給電力が足りていても、電力消費の激しいEV車の充電と複数の電化製品を同時に利用した場合には、ブレーカーが落ちる恐れもあります。
そのため自宅に充電設備を導入する際は、アンペア数の確認とEV車充電専用のコンセントの用意をしておくことがおすすめです。
施工会社へ依頼する
充電設備の設置を行うには、第二種電気工事士以上の資格が必要になります。そのため設置工事を行う過程では、有資格者が所属する施工会社に依頼するのが一般的です。
施工会社を選ぶ際の目安の一つに、EV施工パートナーの認証の有無があります。EV施工パートナーは公的資格ではないものの、充電設備設置工事に関する研修参加者に与えられるため、正しい知識を持った施工者に対応してもらえる可能性が高くなるでしょう。
電気自動車を快適に利用するポイント
地球温暖化への関心の高まりや、地球環境保護に関する国際的な動きを受けて、今後電気自動車の利用がさらに推奨されると予想されます。
電気自動車はガソリン車とは異なる部分も多くあるものの、上手く活用すればお得で便利です。ここからは電気自動車を快適に利用するためのポイントをご紹介します。
充電設備の場所を把握する
電気自動車を利用する際は、充電設備の場所を事前に確認しておくと安心です。先述した通り、EV車の公共の充電設備は日本国内に約1万8千箇所あり、身近な存在になってきています。
また、最近では充電設備の場所を確認できるウェブサイトも複数存在するため、効率的に充電スポットを探すことが可能です。多くのサイトが普通充電や急速充電などの検索条件が指定でき、中には無料充電可能な場所が掲載されているサイトもあります。
充電時間に配慮する
普通充電の場合、充電には長時間かかります。フル充電には1日かかる場合もあるので、連日使用する場合には急速充電が必要になるケースもあるでしょう。
自宅では基本的には急速充電は行えないため、急速充電を行うには公共の充電設備を利用しなければなりません。普段は自宅での普通充電を行っている場合でも、近くの急速充電が可能な施設を調べておくと良いでしょう。
また、急速充電には多くの場合、急速充電に対応した充電カードが必要です。
電欠に気を付ける
EV車の場合、走行途中に電欠に陥るとガソリン車のように燃料をすぐに用意したりその場で補給したりできないため、レッカーが必要になります。
その場合は、ディーラーやJAFのサポートの利用が一般的です。車種やメーカーによってはディーラーによる無料サポートを受けられる場合もあるため、購入時に確認しておくと良いでしょう。
ガソリン車にくらべ、EV車は燃料残量低下が表示されてから実際の燃料切れまでが早い傾向があるため、こまめな充電を心がけることがおすすめです。
ネクステージで電気自動車のドライブを始めよう
EV車の購入を検討しているなら、ぜひネクステージをご利用ください。ネクステージでは2万台以上(2022年3月現在)の中古車情報を取り扱っており、気に入った車両があれば全国の店舗からのお取り寄せもできます。
さらにネクステージが販売する車には無料保証が付帯しているため、中古車でも安心して購入できる点が魅力です。
またネクステージでは販売力を活かし、買取にも力を入れています。適正価格での高額査定に定評があるネクステージなら、車の買い替え時にも安心して利用することが可能です。
まとめ
今までは充電設備の不足やコストの高さによりあまり普及が進まなかったEV車ですが、現在は国やメーカーが中心となって対策を行い、それらの弱点が克服されつつあります。
航続距離も改善されており、今後もさらなる進化が期待できるでしょう。今はまだ流通数は少ないものの、今後はEV車が主流になっていくかもしれません。お求めやすい価格でのEV車の購入をご検討中の方は、ぜひネクステージをご活用下さい。