「ミニカー」は普通自動車免許で運転できる!車検や車庫証明が不要で経済的!
「ミニカー」と聞いて、おもちゃを思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか。ミニカーはおもちゃとの混同を避けるために「マイクロカー」とも呼ばれる、普通自動車免許で運転できる乗り物です。主に街中で利用されています。
本記事では、ミニカーとはどのような乗り物なのか、メリットやデメリットについてまとめました。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
※目次※
・ミニカーは普通自動車の免許を保有していれば運転できる。普通自動車免許ならAT限定やミニカー限定でも問題ない。
・普通自動車免許の上位に当たる中型免許や準中型免許、大型免許を保有している場合もミニカーを運転できる。
・原付免許や普通二輪免許、大型二輪免許を保有していてもミニカーは運転できない。
ミニカーとはどのような乗り物?
ミニカーは新たなカテゴリーの乗り物として主に街中で利用されており、おもちゃとの混同を避けるために「マイクロカー」と呼ばれることもあります。車と原動機付自転車のメリットを併せ持つ乗り物で、普通自動車免許を取得していれば運転が可能です。
道路交通法では普通自動車に区分されるため、ヘルメットを着用する必要はありません。また、原動機付自転車のように2段階右折をする義務がなく、最高速度60km/hで走行できるため、普通車と同じ感覚で利用できます。
一方、道路運送車両法では原動機付自転車の扱いとなるため、シートベルトの着用が義務付けられていません。車検制度も適用されないため、経済的な乗り物といえるでしょう。
このように、ミニカーはヘルメットやシートベルトを着用しなくても法律違反にならないため、街中での移動時には気軽に利用できます。
ミニカーに関するよくある疑問
ミニカーがどのような乗り物なのか分かったところで、より詳しく知りたいと考える方もいるでしょう。ここでは、ミニカーに関するよくある疑問として「ミニカーの定義」「公道の走行」「運転に必要な免許」をピックアップしてまとめました。
ミニカーの定義は?
ミニカーは、道路運送車両法で次のように定められています。
3輪以上の原動機付自転車 |
|
定員 |
1人 |
総排気量 |
20cc超50cc以下 (EVは定格出力0.25kW超0.6kW以下) |
輪距(トレッド) |
50cmを超える |
全長 |
2.5m以下 |
全幅 |
1.3m以下 |
全高 |
2.0m以下 |
ミニカーは、道路交通法で次のように定められています。
最大積載量 |
90kg以下 |
最高速度 |
60km/h |
なお、2021年6月28日に施行された道路交通法施行令によって、ミニカーの最大積載量は30kg以下から90kg以下に引き上げられました。
ミニカーで公道を走行しても違反にならない?
道路運送車両法に適合するミニカーで道路交通法に則り、公道を走行する分には問題ありません。しかしながら、歩道への乗り上げや駐輪場への駐車など、道路交通法の普通自動車として正しく認識されていない側面もあるようです。
このようなことが問題視されることで、法律が改正される日が来るかもしれません。
ミニカーの運転に必要な免許は?
ミニカーは、普通自動車の免許を保有していれば運転が可能です。なお、AT限定やミニカー限定でも問題ありません。この他、上位に当たる中型免許や準中型免許、大型免許を保有している場合もミニカーを運転できます。
一方、原付免許や普通二輪免許、大型二輪免許を保有していてもミニカーは運転できません。
ミニカーはどこで購入できる?
ミニカーは車のように型式認定の必要がないことで新車開発のハードルが低く、小規模な自動車メーカーでも開発・製造が行われています。
ミニカーの購入方法はさまざまです。メーカーから直接購入できたり、ミニカーを取り扱う整備工場を通して購入したり、トヨタのグループ会社で開発・製造されるEVミニカー「コムス」の場合は全国のトヨタディーラーで購入できます。
ミニカーのメリット
ミニカーは車と原動機付自転車の両方のメリットを併せ持つ乗り物です。ここでは、ミニカーの持つ「経済性」「利便性」「デザイン性」に焦点を当てて紹介します。ミニカーの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
経済性に優れている
ミニカーは車両購入時や引っ越しの際に車庫証明を取得する必要がないため、手間や費用がかかりません。車検を受ける必要がないことに加え重量税がかからないため、大きな出費が発生しない点は大きなメリットといえます。
自賠責保険は原動機付自転車と同じため、自動車と比較すると保険料が安価です。また、ミニカーは小型で車両が軽いため、燃費(電費)にも優れています。ミニカーは経済性に優れた乗り物です。
運転しやすく天候に左右されない
ミニカーは、全長2.5m以下、全幅1.3m以下、全高2.0m以下の非常にコンパクトなサイズ感です。狭い道でも運転しやすく、駐車にも大きなスペースを必要としません。
ミニカーは原動機付自転車と異なり、屋根が付いています。雨の日でも屋根によって、ぬれることなく移動ができることは大きなメリットです。
個性的なデザインに魅力がある
量産型の車に飽きてしまい「個性」を表現できる車を求める方も少なくないでしょう。
ミニカーは主に街での使用を想定したシンプルさや先進さを感じさせるデザインから、林道ドライブやアウトドアを想定したオフロード向きのデザインもあります。
通勤や街中の移動、アウトドア装備を積み込みオフロードを走行するなど、目的に合わせて好みのデザインが選べるのはメリットです。
ミニカーのデメリット
ミニカーを購入するなら、デメリットを把握した上で許容できるかどうか判断することが大切です。
ここでは、「航続距離」「快適性」「積載力」「安全性」「自動車専用道路の通行」に焦点を当ててデメリットとなり得る点を紹介します。ミニカーの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
航続距離
ミニカーは、コンパクトなボディサイズゆえに燃料タンクの容量は大きくありません。ミニカーは原動機付自転車であり、長距離を移動するには不向きといえます。あくまでも、近距離の移動手段として使用する乗り物と考えましょう。
快適性
ミニカーは、乗車定員1名のコンパクトな乗り物です。エアコンやヒーターが標準装備されていないミニカーもあるため、有料オプションを追加したり気候に応じた服装で運転したりする必要があります。
積載力
ミニカーの積載力は必要最小限に抑えられており、最大積載量は90kgです。しかし、ミニカーによっては、最大積載量を30kg以下としているものも少なくありません。日常の買い物程度に不都合はないものの、重量のある荷物の運搬には不向きといえます。
安全性
ミニカーはドアや屋根がある分、原付バイクよりは安全といえますが、車のように先進安全装備を備えているわけではありません。また、シートベルト未着用時の事故は被害が大きい傾向があるため、ミニカーに乗る際はシートベルトをしましょう。
自動車専用道路は通行できない
ミニカーは、原動機付自転車として扱われるため、高速自動車国道と自動車専用道路、最高速度60km/hを超える道路を通行できません。これは高速自動車国道法第4条第1項、道路法第48条の4、道路交通法第22条第1項で定められています。
まとめ
ミニカーは普通自動車の免許を保有していれば運転可能です。なお、AT限定やミニカー限定、中型免許や準中型免許、大型免許でもミニカーを運転できます。一方、原付免許や普通二輪免許、大型二輪免許を保有していてもミニカーは運転できません。
原動機付自転車を利用している方や1人で車に乗る機会が多い方は、車の買い替えやセカンドカーを検討する際、ミニカーを選択肢のひとつに含めてみてはいかがでしょうか。低予算で購入できる乗り物を検討しているなら、中古の軽自動車も選択肢に含められます。
【この記事の執筆者】
松田 莉乃
過去の愛車は32GT-R、180SX、33Z。車の構造に興味を持ち「自分の車は自分で作りたい」という気持ちから自動車整備工場に勤務した経験を持つ。中古車買取査定員やタウン情報誌の編集部として仕事をした経験を活かし、主に車・タイヤ関係のメディアを対象に2020年からフリーランスのライター兼エディターとして活動中。
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