冠水に強い車の特徴とは?おすすめの車種や注意点も紹介

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冠水に強い車の特徴とは?おすすめの車種や注意点も紹介

冠水に強い車の特徴とは?おすすめの車種や注意点も紹介

近年、ゲリラ豪雨や台風の影響で、突然の道路冠水に遭遇するリスクが高まっています。冠水した道路に進入しエンストを起こすと、修理費用は数十万円、最悪の場合には車両全損になる可能性もあるでしょう。

 

では、冠水に強い車にはどのような特徴があるのでしょうか。本記事では、冠水路に強い車の特徴やおすすめ車種、万が一の際の正しい対処法などを紹介します。

 

※目次※

1.冠水に強い車の特徴

2.冠水に強い軽自動車

3.冠水に強い普通車

4.冠水に強い車の注意点

5.まとめ

 

■POINT

・冠水に強い車は、最低地上高、タイヤサイズ、吸気口の位置、電気系統の防水対策、走破性が重要な指標。

・多くの車種で冠水路走行は保証されていないため、どのような車でも冠水路走行を避けるのが原則。

・やむを得ず冠水路を走行した場合は、点検とメンテナンスを忘れずに行う。

 

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冠水に強い車の特徴

オフロード用タイヤを履いた車の足元部分

一般的な車では難しい冠水した道の走破には、決定的な要素がいくつかあります。重要なのは、車の構造的特徴です。冠水に強い車が持つ5つの特徴について、詳しく解説します。

 

最低地上高が高い

冠水に強い車を選ぶにあたり、最も重要な指標が「最低地上高」です。最低地上高とは、車の床面から地面までの距離を指し、この数値が高いほど冠水した道路での走行に有利といえます。

 

一般的に、冠水時に走行するのであれば200mm以上の最低地上高が望ましいとされており、この高さがあれば、軽度の冠水路であれば比較的安全に走行できる可能性が高まるでしょう。

 

SUVやクロスカントリー車は、セダンや軽自動車と比較して最低地上高が高く設計されています。そのため、ある程度の水深までなら対応できる可能性が高いでしょう。

 

一方、スポーツカーやクーペタイプは地上高が低く設計されているため、わずかな冠水でも立ち往生するリスクが高まります。

 

タイヤのサイズが大きい

タイヤのサイズが大きい車は、冠水路の走行において大きなアドバンテージを持っています。一般的に、安全に走行できる水深の目安は「タイヤの高さの半分以下」とされており、大きなタイヤを持つ車両は、その分だけ走行可能な水深が増します。

 

タイヤが大きいことで車体が持ち上がり、水中の障害物を回避しやすくなるだけでなく、水の抵抗に対する安定性も向上するでしょう。ただし重要なのは、車の底面に水が達するような状況では、どれほど大きなタイヤでも限界があるという点です。

 

マフラーや吸気口から水が侵入すると、エンジンやラジエーターの故障につながり、最悪の場合は立ち往生してしまいます。また、水深がドアの下端を超えると水圧によりドアが開かなくなり、命の危険すらある点は注意が必要です。

 

吸気口の位置が高い

吸気口(エアインテーク)の位置が高いことは、冠水に強い車の重要な特徴のひとつです。エンジンは空気とガソリンを混ぜて爆発させることで動くため、吸気口から水が大量に入り込むと、エンジンが窒息状態になりエンストしてしまいます。

 

さらに深刻なのは、水がエンジン内部の燃焼室に侵入した場合です。水は圧縮できないため、ピストンが強い力で上下する際に「ウォーターハンマー」と呼ばれる現象が発生し、エンジン内部が致命的に破損する可能性があります。修理不可能なケースも多く、再起不能な状態になりかねません。

 

吸気口の位置は車種によって異なりますが、一般的に最低地上高が高い車ほど吸気口も高い位置に設計されています。

 

ただし、どのような車でも冠水路では低速での運転を心がけ、水しぶきが吸気口に入らないよう注意が必要です。速度を上げると水が吸気口に流れ込む危険性が高まります。

 

電気系統に防水対策が施されている

冠水路の走行において、電気系統の防水対策は重要なポイントといえます。というのも、電子制御ユニット(ECU)やその他の電気部品が水没すると、即座に故障するリスクが高まるからです。

 

冠水に強い車は、これらの重要な電気系統が比較的高い位置や防水設計された場所に配置されています。特にオフロード性能を重視した車種では、エンジンを制御するECUやその他の電気部品が水没しにくい位置に設計されていることが多いでしょう。

 

近年増加しているEVやハイブリッド車の場合は、特に注意が必要です。これらの車は高電圧システムを搭載しており、メーカー側で高い防水・保護対策を施していますが、深い水に長時間浸かると故障や漏電のリスクが発生します。

 

走破性に優れている

冠水路を安定して走行するには、4WDシステムの走破性が重要です。4WDには主に3種類あり、それぞれ特徴が異なります。パートタイム4WDは悪路走破性に優れ、必要に応じて2WDから4WDに切り替えられるシステムです。

 

フルタイム4WDは常時4輪を駆動するシステムで、電子制御により路面状況に合わせて前後の駆動力配分を変化させられます。滑りやすい冠水路でも安定した走行が可能です。

 

スタンバイ4WD(オンデマンド4WD)は通常2WDで走行し、必要が生じたときに自動で4WDに切り替わるシステムです。電子制御により、タイヤが滑る前に予測して駆動力を4輪に伝えることができ、燃費と走行性能のバランスに優れています。

 

どのシステムも地上高と組み合わさることで、冠水路での走破性が高まります。ただし、どのような車でも冠水路の走行は危険を伴うことを忘れてはいけません。

 

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冠水に強い軽自動車

水の障害を渡るスズキ ジムニー

冠水に強い軽自動車は、その特性とメカニズムにより、一般的な車両よりも水に浸かった道路での走行に優位性を持っています。ここでは、軽自動車の中でも特に冠水路走行に強いモデルを確認しましょう。

 

スズキ ジムニー

スズキ ジムニー

スズキ ジムニーは、軽自動車の枠組みながら本格的なオフロード性能を持つクロカン車です。最低地上高が205mmと高く設計されており、一般的な軽自動車と比較して冠水路走行に明らかなアドバンテージを持ちます。

 

走破性が高く、ラダーフレーム構造と3リンクリジッドアクスル式サスペンションにより、凸凹の激しい道でも安定した走行が可能です。またパートタイム4WDを搭載し、状況に応じて2WDと4WDを切り替えられるのも特徴といえるでしょう。

 

新車価格は165万4,400円~200万2,000円、中古車の価格相場は87万8,000円~264万9,000円です。(2025年9月時点の情報です)

(参考:『ジムニー(スズキ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』

 

三菱 パジェロミニ

三菱 パジェロミニ

三菱 パジェロミニは、軽自動車でありながら4WDの代名詞的存在だったパジェロ譲りの本格SUV性能を持つ車です。最低地上高は195mmと高く設計されています。

 

特筆に値するのは、モノコックボディにラダーフレームを組み合わせた独自構造で、軽量でありながら高い剛性を実現している点です。これにより、悪路での走破性と普段使いでの乗り心地を両立しています。

 

パジェロミニは、2H(後輪駆動)、4H(4WD)、4L(ローギア4WD)の3モードを切り替えることで、状況に応じた走行が可能です。冠水路や雪道では4Hモードが効果的で、前後輪に均等なトルクを配分し安定走行を実現します。

 

新車での販売は2013年に終了していますが、中古車市場では根強い人気を誇ります。中古車の価格相場は54万9,000円~107万9,000円です。(2025年9月時点の情報です)

(参考:『パジェロミニ(三菱)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』

 

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冠水に強い普通車

冠水した道路を走行するSUV

冠水に強い普通車には、どのような選択肢があるのでしょうか。高い最低地上高や優れた渡河性能を持つ、普通車の代表格を紹介します。

 

悪天候や大雨による冠水路走行時に信頼できる車種を知っておくことは、万が一の際に大きな安心感を与えてくれる車選びにつながります。

 

トヨタ ランドクルーザー300

トヨタのランドクルーザー300は、冠水に強い車を考える上で最強の選択肢のひとつです。最大渡河性能700mmという数値を誇り、世界中のプロフェッショナルから絶大な信頼を得ています。

 

ランドクルーザーの冠水路走行能力を支えるのは、その強靭なラダーフレーム構造です。この構造により、ボディにダメージを受けても走行不能になりにくく、厳しい環境下でも安定的に走行できます。さらに、225mmと高い最低地上高も大きなアドバンテージです。

 

走行性能を高める電子制御システムも充実しており、トラクションコントロールとブレーキを制御するマルチテレインセレクト、極低速走行を可能にするクロールコントロールなどを搭載しています。

 

これらの機能により、冠水路でもスタックするリスクを大幅に軽減できるでしょう。新車価格は525万2,500円~813万円です(2025年9月時点の情報です)。

 

ジープ ラングラー

ジープ ラングラー

ジープ ラングラーは、冠水路走行において実力を発揮するオフロード性能を持ちます。最大渡河性能は762mmを誇り、ランドクルーザーをも上回る水深に対応可能です。

 

ラングラーの特筆に値する特徴は、室内に水が入っても車内に設置された排水プラグから放出できる機能を備えていることでしょう。万が一の浸水時にも迅速な対処が可能なため、冠水路での走行時の安心感が違います。

 

車両底部には、トランスミッションやフューエルタンクを保護するスキッドプレートが標準装備です。これにより、水中の障害物からも重要なパーツを守ります。

 

新車価格は789万円~889万円、中古車の価格相場は212万9,000円~638万2,000円です。(2025年9月時点の情報です)

(参考:『ジープ・ラングラーアンリミテッド(クライスラー・ジープ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』

 

ランドローバー ディフェンダー

ランドローバー ディフェンダー

ランドローバー ディフェンダーは、冠水路走行における最強の選択肢として世界的に評価されています。その最大渡河性能は900mmにも達し、カタログ上の数値ではSUVの中でも最高レベルを誇ります。

 

2020年にフルモデルチェンジされた新型ディフェンダーは、伝統的なオフロード性能を継承しながらも、最新のテクノロジーにより進化を遂げました。

 

渡河性能を高める電子制御システムも充実しており、水深や路面状況に応じて最適な走行モードを選択できるテレインレスポンスシステムを搭載しています。車内のディスプレイで周囲の水深情報を確認できる機能も備わっているのも安心です。

 

新車価格は872万円~2,105万円、中古車の価格相場は751万9,000円~1,129万9,000円です。(2025年9月時点の情報です)

(参考:『ディフェンダー(ランドローバー)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』

 

トヨタ ハイラックス

トヨタのハイラックス

トヨタのハイラックスは、冠水路の走行においても頼りになるピックアップトラックです。

 

最低地上高215mmという優れた数値を持ち、ボディはラダーフレーム構造により堅牢に設計されています。700mmの渡河性能を誇り、タイヤがほぼ水没するような状況でも走行可能です。

 

広い荷台を持つことが強みで、万が一の災害時には人や物資を運搬できるため、SUVにはない利点があります。また力強いディーゼルエンジンにより、悪路でも余裕を持って走行が可能です。

 

全長が5,300mmを超える大きさは取り回しに慣れが必要です。また、リーフスプリング式サスペンションによる硬めの乗り心地や、電気系統の浸水リスクといった注意点もあります。しかし冠水路に強い車をお探しの方に、大きな安心感を提供するでしょう。

 

生産休止中のため新車は購入できません。中古車の価格相場は409万9,000円~539万9,000円です。(2025年9月時点の情報です)

(参考:『ハイラックス(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』

 

スズキ ジムニーシエラ/ノマド

ジムニーシエラ

スズキのジムニーシエラ/ノマドは、軽自動車ジムニーを普通車規格にアップグレードした本格クロカン車です。最低地上高が210mmと高く設計されており、冠水路の走行においても優れた対応能力を示します。

 

冠水路での強さを支えるのが、パートタイム4WDシステムです。2WDと4WDを状況に応じて切り替えられ、特に「4L(低速4WD)」モードでは通常の約2倍の駆動力を発揮します。さらにブレーキLSDトラクションコントロールを搭載し、滑りやすい路面でのタイヤ空転時も効率的な駆動力の伝達が可能です。

 

新車価格はシエラが196万2,400円~218万3,500円、ノマドが265万1,000円~275万円、中古車の価格相場はシエラが217万9,000円~299万9,000円、ノマドは379万9,000円~417万9,000円です。(2025年9月時点の情報です)

(参考:『ジムニーシエラ(スズキ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』

(参考:『ジムニーノマド(スズキ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』

 

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冠水に強い車の注意点

冠水し通行止めになったアンダーパス

冠水に強い車を選んでも、実際に走行する際にはさまざまな注意点があります。冠水路での危険性を正しく認識し、適切な対処法を知っておくことで、もしものときに命を守ることが可能です。

 

冠水に強い車を所有する方、または購入を検討している方が知っておきたい3つの重要な注意点について、詳しく解説します。

 

冠水路には入らないのが大前提

冠水路に遭遇した際に安全を守るための大原則は、「進入しないこと」です。どれほど性能が高い車でも、冠水路の走行にはリスクが伴います。エンジン内部に水が入り込むと「ウォーターハンマー現象」を起こし、修理不可能な状態になるケースも珍しくありません。

 

危険を予測するには事前準備が重要です。国土交通省が公表している「重ねるハザードマップ」を活用し、普段の生活圏内で冠水リスクがある場所を把握しておきましょう。

 

特に注意が必要なのはアンダーパスです。周囲より低くなっており、短時間で水がたまりやすいため、警告サインを見逃さないことが命を守る鍵といえます。少しでも危険を感じたら迷わず引き返す勇気が重要です。

 

冠水路走行性能が保証されていない車が多い

実は、ほとんどの自動車メーカーは、冠水路走行性能を公式に保証していません。本格クロカン車のような例外を除き、カタログに最低地上高は記載されていても「水深○○cmまで走行可能」とは明記されていないのが一般的です。冠水路の走行がさまざまな危険を伴うためです。

 

特に注意が必要なのは、近年増加しているEVやハイブリッド車です。これらの車両は高電圧システムを搭載しており、水没時には故障リスクが考えられます。メーカーは安全対策を講じていますが、必ずしも安全とは言い切れません。

 

冠水路走行後は点検を

冠水路を走行した後は、愛車の点検を忘れずに行いましょう。水に浸かった車は、見た目に問題がなくても内部にダメージを受けている可能性があります。

 

最初に確認したい部分はエンジンオイルです。オイルゲージを抜いて、水と混ざり白く濁っていないか確認しましょう。次にブレーキの効きを確認します。数回ブレーキを踏み、効き具合に異常がないか確かめます。

 

また、電気系統も専門家による点検が必要です。足回りではタイヤのパンクやホイールのサビ、ハブベアリングへの異物混入も確認しましょう。

 

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まとめ

冠水した道路を走る車

冠水に強い車を選ぶ際には、最低地上高、タイヤサイズ、吸気口の位置、電気系統の防水対策、走破性が重要な指標です。

 

軽自動車ではジムニーやパジェロミニ、普通車ではランドクルーザー、ラングラー、ディフェンダー、ハイラックス、ジムニーシエラなどが、優れた冠水対応能力を持っています。

 

ただし、多くの車種で冠水路走行が保証されていないため、どのような車でも冠水路の走行は避けるのが原則です。やむを得ず冠水路を走行した場合は、点検とメンテナンスを忘れないようにしましょう。

 

【この記事の執筆者】

冠水に強い車の特徴とは?おすすめの車種や注意点も紹介

五十嵐巧

大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。

 

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