ポルシェ ボクスターが安い理由は?魅力や中古車相場、その他におすすめのモデルも◎
カーライフの憧れの車として「いつかはポルシェに乗りたい」と考えている人は多いのではないでしょうか。ポルシェは高級車なので高額というイメージがつきものでしょう。しかし、購入資金を多く用意しなくても手に入れられる可能性が高い車種がポルシェにあります。それがボクスターです。
当記事では、ボクスターの特徴や魅力、価格などを紹介します。ボクスターは新車価格が1000万円以下から設定され、中古車であればそれより安く手に入れることも可能です。当記事を読めば憧れのポルシェライフを手に入れるヒントとなるでしょう。
※目次※
・ボクスターは安価ながら2シーターのオープン専用モデルで高級感も走行性能も一級
・エンジンを車体中央に配置したMR方式で水平対向4気筒と水平対向6気筒を用意
・コンパクトなボディのため休日のドライブはもちろん日常使用もしやすい
ポルシェ ボクスターとは?
ボクスターは、2シーターでオープン専用のスポーツモデルです。高級スポーツ車メーカーであるポルシェの中でも新車価格が比較的安価に設定されているため、「頑張れば購入できる」と目標にしやすいモデルといえます。
そんなボクスターとはどのようなモデルなのでしょうか。ボクスターの概要とスペックを見ていきましょう。
ポルシェとは
ポルシェとは、世界最高レベルの走行性能を備えた高級スポーツモデルを作るドイツの自動車メーカーです。高性能・高級スポーツカーの代名詞たる「911」シリーズをはじめ、2シーター・ミッドシップエンジンのピュアスポーツシリーズ「718」、そしてSUVシリーズ、セダンシリーズ、EVと多数のモデルをそろえています。
ドイツの威信をかけたブランドのため品質は非常に高く、長年所有しても価値が落ちない傾向にあります。車体価格は高いのですが、一度購入すれば一生モノとして生涯付き合えるメーカーとなるでしょう。
車体が古くなっても、ポルシェは歴代車種の部品を作り続けているので部品不足に悩むこともありません。価値が落ちないからこそ、世界的な人気を誇っているといえます。
ボクスターとは
ボクスターは1996年に発売されたスポーツモデルです。水平対向エンジン(ボクサーエンジン)とオープンカー(ロードスター)をかけ合わせた造語が車名の由来で、オープンボディ専用車となっています。
ポルシェの代表車種といえる911と同様の水平対向エンジンを搭載しています。しかし、ボディの最後尾(後輪の直後)にエンジンを積んでいる911に対し、ボディの中央部(後輪の直前)にエンジンを積んでおり、第二の特徴といえるでしょう。そのため、乗車定員は2人限定のツーシーターとなっています。
1996年に初代(986型)が登場し、2004年に2代目(987型)、2012年に3代目(981型)、そして2016年に現行の4代目(982型)と、30年に迫る歴史を重ねています。
ちなみにボクスターと同じエンジン・車体を使用したクーペボディのモデルが「ケイマン」です。現行型では、ボクスターとケイマンは「718シリーズ」としてラインアップされています。そのため「718ボクスター」というのが正式な車名となります。
ボクスターの基本スペック
現行型のボクスターは、基準車の他にスポーツ性能を高めた「S」、最高峰の「GTS 4.0」と大きく3つのグレードが用意されています。
各グレードのスペックは以下の通りです。
|
718 ボクスター |
718 ボクスターS |
718 ボクスター GTS 4.0 |
ボディサイズ(全長×全幅×全高) |
4,379×1,801×1,281mm |
4,379×1,801×1,271mm |
4,391×1,801×1,272mm |
車体重量 |
1,335kg(MT)/1,365kg(AT) |
1,355kg(MT)/1,385kg(AT) |
1,405kg(MT)/1,435kg(AT) |
エンジン方式 |
1,998cc水平対向4気筒ターボ |
2,497cc水平対向4気筒ターボ |
3,995cc水平対向6気筒自然吸気 |
馬力 |
300PS/6,500rpm |
350PS/6,500rpm |
400PS/6,500rpm |
トルク |
380N・m/2,150~4,500rpm |
420N・m/2,100~4,500rpm |
420N・m(MT)・430N・m(AT)/2,100~5,000rpm |
現行ボクスターが搭載しているエンジンは2種類あります。基準車とSは水平水対向4気筒ターボエンジン、GTS 4.0は水平対向6気筒自然吸気エンジンが載っています。特に水平対向6気筒エンジンは、ポルシェらしいサウンドも楽しめることでしょう。
さらに各グレードのトランスミッションにATとMTの設定も用意されています。
ポルシェでも中古車なら安く購入できることも◎
ポルシェは全車が高級モデルですが、スーパーカーとは違い「普通の人でも頑張って買える」ブランドといえます。スーパーカーは購入者を選びますが(車種によっては審査があります)、ポルシェは努力次第で手が届くといえます。
しかし高額車であることは変わらないので、ポルシェに乗りたいのならチェックしたいのが中古車です。中古車であれば新車よりも安く買うこともできます。ポルシェは古くなっても価値が落ちない傾向があるので、中古車でも十分にポルシェライフを謳歌することができるでしょう。
ポルシェ ボクスターの新車価格と中古車相場
ポルシェで新車を買う場合、家を購入するのと同じようにベースモデルにさまざまなオプションを追加していく形となります。
ボディカラーはもちろん、ホイール色、内装色、内装の素材、シートの種類、インフォテイメントとシステムの種類、運転支援機能の種類と多数のオプションを選び、自分だけの一台を作り上げていくことになります。
そのため、新車価格に数十万から数百万円のオプション費用が上乗せになり、納期までかなりかかると考えましょう。
しかし、中古車であれば仕様が決まっているので追加費用と納期を節約できます。車体の価値は中古車でも落ちにくいので、自分に合った買い方を選びましょう。ここでは、ボクスターの新車・中古の価格帯を見ていきます
新車価格
現行718 ボクスターの全ラインアップの新車価格は以下の通りです。
車種 |
価格 |
718 ボクスター |
879万円~ |
718 ボクスター スタイルエディション |
991万円~ |
718 ボクスターS |
1,078万円~ |
718 ボクスター GTS 4.0 |
1,263万円 |
ベース価格が800万円台からに設定されています。911の新車価格は1,620万円からとおおよそ倍に跳ね上がるので、ボクスターは、ポルシェの新車としては買いやすい価格設定といえるでしょう。
ちなみにポルシェの中で新車価格が1,000万円以下に設定されているのは、兄弟車の718 ケイマンの他はSUVのマカンのみです。
中古車相場
ネクステージにおいての718 ボクスターの中古車状況は、2024年5月中旬の時点で5台の在庫があり、価格は639万9,000円~850万5,000円で走行距離は0.8万km~4.6万kmと少なめでした。
ところが、5月下旬に確認したところ、全て完売しており、在庫がない状態です。一般的なスポーツカーに比べれば高額の設定ですが、ポルシェとして考えれば、新車のボクスターよりも安価で、比較的手の届きやすい価格設定のため人気であることがわかります。
ポルシェ ボクスターの価格が安い理由
ポルシェの代名詞といえる911シリーズは、ベース価格が1,620万円からと高額です。しかし718ボクスターのベース価格は879万円からと、911のおおよそ半分に設定されています。
エンジンパワーも価値もあるモデルがなぜそのような価格設定がなされているのでしょうか。その理由のひとつは「エントリーモデルであること」です。詳しく見ていきましょう。
エントリーモデルのため
ボクスターの価格が安い理由は、エントリーモデルであることが理由のひとつといえます。ボクスターは1993年にコンセプトカーが登場し1996年に初代が発売されました。
当時(1990年台初頭)のポルシェは911シリーズがメインの機種で、それが売れなければ企業の存続も危ぶまれるという状況でした。そして911以外にも売れる車種が必要と判断し、ポルシェらしさを残しつつもより安価で手の出しやすいスポーツモデルとしてボクスターが生まれました。
このコンセプトが現在も踏襲されているため、車体価格が比較的安価に設定されているといえます。
需要が少なく中古車数も多いため
ボクスターの中古車の価格が安い理由は、需要が少ないことも理由といえます。
ポルシェと言われると「高級」「高額」「スーパーカー」というイメージを持ちやすいのではないでしょうか。高額・高級車とイメージには維持費も相当かかるというイメージもつきものでしょう。そのため庶民には手が届かない車という印象を抱かれるため、需要が少なくなり中古車価格も安価な傾向になるといえます。
また、ボクスターはポルシェの中でもヒットしたモデルで、これまでに3度のフルモデルチェンジを行い新型への乗り換えもあるため、年式の古い中古車が多く存在しています。そのため中古車価格が低い傾向です。
ポルシェ ボクスターが持つ魅力
エントリーモデルであるボクスターは、新車価格がポルシェの中でも安価に設定されています。しかし、デザインや性能まで安くなっているわけではありません。ボクスターもポルシェファミリーらしい洗練されたエクステリアとスポーティーな走行を持ち合わせています。
エクステリアとエンジンが持つ魅力を見ていきましょう。
洗練されたエクステリア
エントリーモデルのボクスターですが、エクステリアは洗練されたデザインです。
フロントフェイスは、円形に近いヘッドライトが左右に配置されています。ヘッドライトとしての機能はもちろん、デイタイムライトも内包したもので個性的な光り方です。
リアビューは、フロントと同様にテールランプを左右の端に配置し、その間を直線で結ぶようにリアスポイラーを配置、さらにスポイラーの下側にはポルシェの立体ロゴを配置しています。マフラーは左右2本出しのタイプを採用しています。
ボディ側面のドアの後ろには大型のダクトを装備しています。エンジンへ空気を送り込むためのものですが、911にはない718独自の装備です。
ボディのどの部分からも高級感があり、地を這うように低くスポーティーな印象を抱くデザインと、オープンカーのため、街中を走行すると注目を集めるでしょう。
走行性能に優れたミッドシップエンジン
718ボクスターには、4気筒ターボおよび6気筒自然吸気の水平対向エンジンが搭載されています。水平対向エンジンはポルシェ伝統のエンジン形式で、911シリーズが初代から採用しています。
718ボクスターおよび同Sが搭載する4気筒ターボエンジンは、軽量かつターボらしいパワーとトルクを感じられるエンジンとなっています。そしてGTS4.0が搭載する6気筒自然吸気エンジンは911と同様の形式で、ポルシェらしい荒々しくも澄んだサウンドとともに、高回転までパワーが素直に回りきる官能的な性能を持っています。
そしてボクスターは、911とは異なりシートと後輪の中間にエンジンを積むMR方式を採用しています。一番重いエンジンが車体の中央近くにあるため、四輪にバランスよく荷重が乗り、キレの良いハンドリングと強力なトラクション性能が特徴です。
ポルシェ ボクスターの維持費の目安
ボクスターの維持費については、相当の費用がかかると考えて良いでしょう。
まずガソリンはハイオクとなります。ボクスター(基準車:2016年発表時)の燃費は、6.9~7.4L/100kmと発表されています。計算すると、約13.5~14.5km/Lとなります。ちなみにこの値がボクスター全体での最高燃費です。
エンジンオイルも定期的な交換が必要です。ポルシェは交換するオイルの指定があり、100%化学合成の高品質オイルが推奨されています。ちなみにオイルの容量は、2代目(987型)のボクスターS(3.2L水平対向6気筒自然吸気)で約8L必要です。
指定オイルは自身でも購入可能で、ネットでは1,760円/Lほどで売られています。ただ、よほど慣れていない限り交換は業者にお願いするほうがベターでしょう。
税金については、排気量2L~4Lクラスの税金となります。金額にして4万5,000円~6万6,500円が年ごとにかかります。加えて自賠責保険の加入はもちろんですが、任意保険への加入も忘れないようにしましょう。
これらを考えると相当の維持費が必要となりますが、飛び抜けて高額というわけではないといえます。
ポルシェ ボクスターに向いている人
ボクスターのユーザーに向いているのはどのような人でしょうか。エントリーモデルであるボクスターは車体価格が安価なため、ポルシェを初めて購入するに向いているといえます。
何より走行性能は一級です。エントリーモデルとはいってもポルシェらしさは十分あります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ポルシェを購入するのが初めての人
ボクスターは、エントリーモデルという位置付けのため、初めてポルシェを手に入れるというユーザーに向いているといえます。
現行型は新車も中古車も相当の価格ですが、初代や2代目の中古であれば、国産スポーツモデルと大差ないほどの価格設定がなされている傾向です。
エントリーモデルであっても本格スポーツモデルで走行性能が高いレベルにあるので、ポルシェを購入したという満足感は大きいでしょう。
普段使いにもドライブにも活用したい人
ボクスターは普段使いや気軽なドライブも楽しめるモデルです。2シーター・MRなので、ボディサイズがコンパクトです。そのため、狭い道も走りやすく駐車もしやすいなどのメリットがあります。フロントのフードを開けるとトランクになっているため多くの荷物を積載でき、買い物にも便利といえます。
また、ドライブに行くにも最適なモデルです。オープンカーなので、天気の良い日に屋根を開けて走るのはこの上ない快感を覚えるでしょう。
PR良質なポルシェを探そう
他のモデルも狙い目?安いポルシェの中古車を探してみよう
ポルシェの各モデルは、年式やグレードよって落ち着いた価格になっているものがあります。ボクスターにはない魅力がある車種もあるため、他のモデルの特徴もおさえつつ、予算に応じて検討してみるのも良いでしょう。
ここからは、カイエンを含めた3つのモデルについて、特徴とともに新車価格と中古車相場を見ていきます。
カイエン
カイエンはポルシェのSUVです。SUVの開発に興味を持っていたポルシェと高級SUVの製造を検討していたフォルクスワーゲンが共同で開発しました。
現行型のカイエンは、基準車の他にカイエンS、同GTS、同ターボEハイブリッドのグレードがあります。基準車とSにはハイブリッドの設定があり、GTSはガソリン専用、ターボはハイブリッド専用のモデルです。
エンジンはV6ターボ(2,995cc)、V6ターボ+モーター(2,995cc)、V8ツインターボ(3,996cc)、V8ツインターボ+モーター(3,996cc)の4つの仕様が用意されています。
カイエンの新車価格は1,198万円~2,342万円で、ネクステージで販売中の中古相場は、457万9,000円~1,285万9,000円となっています(2024年5月時点)。
マカン
マカンは、カイエンよりもひと回り小さいボディを持つコンパクトSUVです。現行型のラインアップ(エンジン)は、基準車の他「マカンT」「マカンS」「マカンGTS」の計4つのグレードを用意しています。エンジンは直列4気筒ターボ(1,984cc)、V型6気筒ターボ(2,894cc)の2つの仕様が用意されています。
ちなみにマカンは2024年1月に新型が発表されました。新型以降は全電動車(EV)専用のモデルになるとのことで、エンジン車は現行型が最後になる見込みです。
新車価格は862万円~1,326万円で、ネクステージでの中古相場は339万9,000円~399万9,000円となっています(2024年5月時点)。
パナメーラ
パナメーラは4ドアのセダンです。ロングホイールベース・ロングボディを持ち、前席はもちろん後部座席の広さや快適性を高めていることが特徴です。
現行車のラインアップは、基準車の他、「パナメーラ4」「パナメーラ4 E-ハイブリッド」「パナメーラ4S E-ハイブリッド」「パナメーラ ターボ E-ハイブリッド」の計4つのグレードとなります。駆動方式は、基準車のみ後輪駆動で、それ以外は全て四輪駆動です。
エンジンはV型6気筒ターボ(2,894cc)、V型6気筒ターボ+モーター(2,894cc)、V型8気筒ツインターボ+モーター(3,996cc)の計3つの仕様が用意されています。
新車価格は1,466万円~2954万円で、ネクステージでの中古相場は382万9,000円~2,002万9,000円となっています(2024年5月時点)。
まとめ
ボクスターは、2シーターかつオープン専用ボディを持ち、エンジンを車体の中央に配置し後輪を駆動するMR方式を採用したスポーツモデルです。
ポルシェの中でエントリーモデルに位置付けされており、900万円を切る新車価格に設定されているため、比較的に手が届きやすいモデルといえます。
エントリーモデルでも高い走行性能を持つポルシェであることには違いないといえます。新車でも中古車でも価値が落ちにくい傾向にあり、車体の耐久性も高いため長く付き合える1台となるでしょう。
▼ライタープロフィール
北野晶夫
オートバイ雑誌と自動車WEB媒体の編集部員を経験後に独立し、フリーの記者・編集者となり現在に至る。
新車取材の他チューニングカーやレースの取材なども行う。写真撮影も行い、撮影・執筆・編集と一連の制作を担当することが多い。読者のカーライフを応援できる記事づくりがモットー。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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