サクシードとプロボックスはどちらを選ぶ?家族の安全性と快適性を徹底分析
家族向けの車として、サクシードとプロボックスはどちらが適しているのでしょうか?この2つの車種は、多くの類似点を持ちながらも、それぞれに特徴があります。
2022年にサクシードの生産が終了し、新型プロボックスへの一本化が進められました。しかし、中古車市場では依然として両車種が人気を集めています。両車種の違いを徹底的に比較するので、家族向け車選びのポイントを確認していきましょう。
※目次※
・2020年5月にサクシードの生産が終了し、プロボックスに一本化された。
・サクシードとプロボックスのサイズ・荷室容量などは、基本的に同じだった。
・新型プロボックスは「Toyota Safety Sense」を標準装備し、バックモニターも全車標準装備となった。
サクシードとプロボックスの統合と変遷
サクシードとプロボックスは、時代とともに進化を遂げてきた実力派モデルとして知られています。両車種の統合により、新型プロボックスはさらなる性能向上を実現しました。まずは、両車種の変遷と進化について詳しく解説していきます。
サクシード生産終了とプロボックスへの一本化
トヨタは経営戦略として、サクシードとプロボックスの統合を決定し、2020年5月6日にサクシードの生産を終了しました。販売チャネルを統合し、ユーザーの分散回避を図ったとのことです。
2002年の発表から長年支持されてきたサクシードは、2018年11月のマイナーチェンジで1.5Lハイブリッドエンジンを搭載し、安全装備も強化されました。
プロボックスは統合後も、商用車の実用性と乗用車の快適性を両立した魅力的な一台として人気を維持しています。
新型プロボックスの、旧型からの進化ポイント
新型プロボックスは、安全性と利便性を大幅に向上させています。バックモニター機能付き自動防眩ルームミラーを標準装備し、後方視認性が改善されました。荷室の収納効率も向上し、A4コピー用紙箱89個や、1,800mm×900mmのコンパネを平積み可能です。
運転席周辺には、スマートフォン固定用マルチホルダーやドリンクホルダー機能付きセンタートレイを装備しています。フロントシートの形状も改良されたことで、長時間の運転でも快適に過ごせるでしょう。
サクシードと新型プロボックスの車両の基本性能
サクシード(2018年式)とプロボックスの車両基本性能について、詳しく見ていきましょう。両車種の外形寸法や積載量、荷室の使いやすさなどを比較していきます。また、家族での使用に適した車内レイアウトについても確認しましょう。
サクシードと新型プロボックスの外形寸法と室内空間
サクシードと新型プロボックスの外径寸法とホイールベースは、以下の通りです。
車種 |
外形寸法(全長×全幅×全高) |
ホイールベース |
サクシード |
4,245×1,695×1,510mm |
2,550mm |
プロボックス |
4,245×1,695×1,510mm |
2,550mm |
上記より、サクシードとプロボックスに違いはないことが分かります。
サクシードと新型プロボックスの積載量と荷室の使いやすさ
サクシードとプロボックスの荷室寸法と最大積載量は、以下の通りです。
車種 |
荷室寸法(全長×全幅×全高) |
最大積載量 |
サクシード |
1,810×1,420×935mm(2名乗車時) 1,040×1,415×935mm(5名乗車時) |
350kg(2名乗車時) 200kg(5名乗車時) |
プロボックス |
1,810×1,420×935mm(2名乗車時) 1,040×1,415×935mm(5名乗車時) |
350kg(2名乗車時) 200kg(5名乗車時) |
どちらも広い開口部により、長尺物や大型荷物の積み下ろしも容易に行えます。ビジネスユースはもちろん、レジャーや買い物など、さまざまなシーンで活躍する実用的な荷室設計です。
サクシードと新型プロボックスの、家族での使用に適した車内レイアウト
両車種の後部座席は折り畳み式となっており、状況に応じて広い荷室スペースを確保可能です。運転席周りには、ドアポケットやセンターコンソールボックスなど、使い勝手の良い収納スペースを配置しています。
後席の膝回りにはゆとりがある他、シートバック一体可倒式リアシートにより簡単にフラットなスペースを創出可能です。USBポートも備えており、日常の買い物から長距離ドライブまで、現代の家族のニーズに応える快適な車内環境を提供しています。
サクシードと新型プロボックスの燃費性能と環境性能
サクシードとプロボックスは、2018年に燃費性能と環境性能の面で大きな進化を遂げました。特に新型プロボックスでは、最新の環境技術により優れた経済性を実現しています。以下、両モデルの燃費性能や、新型プロボックスの環境性能について見ていきましょう。
新型プロボックスとサクシードの燃費性能
サクシードとプロボックスは、2018年11月のマイナーチェンジに伴い、ハイブリッドモデルが登場したのが大きな転換点です。
プロボックスの1.5Lエンジン搭載のハイブリッドモデルは、WLTCモードで22.6km/Lを実現しています。一方、サクシードの同等モデルも22.6km/Lと、同じ数値です。
実際の走行では、市街地での頻繁な発進停止を伴う走行の場合、カタログ値を下回ることもあります。商用車としての実用性と、家族での使用における経済性を両立させた燃費性能といえるでしょう。
サクシードと統合された新型プロボックスの、環境性能と排出ガス規制への対応
新型プロボックスは、1.5L 1NZ-FXE VVT-iエンジンと1LMモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載しています。アトキンソンサイクルエンジンとクールドEGRシステムの採用により、高いエンジン効率を達成しました。
信号待ちや一時停止時には、アイドリングストップ機能が作動して燃費向上に貢献します。「2022年度燃費基準105%達成」「平成30年排出ガス基準75%低減」など、排出ガス規制への対応も万全です。
環境性能を大幅に向上させることで、持続可能なモビリティ社会の実現に寄与しています。
サクシードと新型プロボックスの快適装備と安全機能
サクシードとプロボックスは、家族向けの安全装備と快適機能で高い評価を得ています。特に新型プロボックスでは、最新の安全装備や先進的な運転支援システムが充実しました。以下では、両モデルの装備の進化について解説していきます。
サクシードとプロボックスの安全装備
サクシードとプロボックスの安全装備は、2016年の一部改良で大きく進化し、両車種に衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」が標準装備されました。
このシステムは、「プリクラッシュセーフティ」「レーンディパーチャーアラート」「オートマチックハイビーム」の3つの機能を備えています。特筆すべきは、商用バンとして初となる自動ブレーキ機能の搭載だったことです。
さらに、「ドライブスタートコントロール」「先行車発進告知機能」も標準装備となり、急発進の抑制や信号待ち時の安全性が向上しています。
新型プロボックスでは、「Toyota Safety Sense」の標準装備などさらなる安全装備の充実が図られており、家族での使用時の安心感が高まっているのがポイントです。
サクシードと統合された新型プロボックスの快適装備
新型プロボックスの装備は、グレードによって少し異なります。基本グレード「G」「GX」はシンプルな装備構成となっており、「GL」グレードには電動格納式リモコンカラードドアミラーや、リア間欠ワイパーが追加されているのが特徴です。
最上位のFグレードでは、全席パワーウィンドウや後部座席ヘッドレスト、シートには上級ファブリック素材を採用しています。
全グレードでUSBポート・アクセサリーソケットなど、現代のニーズに応える装備も充実しており、バックモニターも全車標準装備となりました。新型プロボックスは、予算と必要な装備のバランスを考慮した選択が可能です。
サクシードと統合された新型プロボックス運転支援機能と最新テクノロジー
新型プロボックスは、先進の運転支援機能を搭載しています。「車両接近通報装置」により車両の接近を音で知らせることで歩行者の安全を確保し、「EBD付ABS+ブレーキアシスト」で急ブレーキ時の車両安定性を向上させるのが便利です。
また、坂道発進時の後退を防ぐ「ヒルスタートアシストコントロール」も備えており、家族での買い物や日常の運転をしっかりとサポートします。なお、運転支援システムは安全性と快適性を両立させますが、運転者は常に周囲の状況に注意を払うことが必要です。
サクシードとプロボックスの中古車市場での評価
サクシードとプロボックスは、中古車市場でも高い信頼性で支持されています。両モデルとも、年式・装備によってさまざまな選択肢から選べるでしょう。最後に、中古車市場での人気度や、長期使用における耐久性などについて解説していきます。
サクシードとプロボックスの中古車価格の推移と人気度
プロボックスの中古車価格は50万円~380万円前後と幅広く、さまざまな年式や装備、走行距離の車両が流通しており、比較的探しやすいでしょう。
2020年に生産終了したサクシードは、新しい年式の車両は限られているものの、その実用性から根強い人気を維持しています。
両車種とも商用車としての評価に加え、家族向け車両としても支持を集めており、特に荷室の広さと使いやすさが人気のポイントです。
サクシードとプロボックスの長期使用における信頼性と耐久性
両車種はトヨタ車特有の堅牢な作りと商用車としての設計思想により、高い信頼性を誇ります。適切なメンテナンスを行えば10年以上の使用も可能で、エンジンや足回りは走行距離が多くても大きな問題が発生しにくいとされているようです。
電装系のトラブルには注意が必要ですが、新型プロボックスではハイブリッドシステムの採用でさらなる長寿命化が期待されています。中古車選びの際は、定期点検記録や修復歴をしっかりと確認すれば、より信頼性の高い車両を見つけられるでしょう。
まとめ
新型プロボックスは、サクシードとの統合により、より進化した安全装備と快適性能を備えています。旧モデルと比べて燃費性能・環境性能が向上し、家族向けの使いやすい室内レイアウトも特徴です。最新の運転支援機能を搭載し、安全性も大幅に強化されています。
中古車市場では両モデルとも高評価ですが、新型プロボックスはより長期的な使用に最適です。家族のニーズに応える優れた車両として、新型プロボックスをぜひ選んでみてはいかがでしょうか。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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