軽自動車のジムニーに5ドアが登場?発売の経緯やライバル車種を紹介
ジムニーは、オフロードの走行性能を追求した軽自動車です。長い間3ドアを採用していましたが、5ドア仕様が発表されました。5ドア仕様のジムニーは、いつ日本で発売されるのでしょうか。
この記事では、ジムニーの5ドアの特徴や発売時期、発売の経緯、ライバル車種を紹介します。ジムニーの購入を考えている方や5ドアの軽自動車SUVを探している方は、ぜひ参考にしてください。
※目次※
3.日本でジムニーに5ドアが採用されなかった理由を考えてみよう
・ジムニー5ドアはスズキ車のシェアが高いインドで販売されている。3ドアよりも全長が大きく室内スペースに余裕がある。
・ジムニー5ドアは日本では未導入で発売時期も未定。国内の祭典で公開されているので将来的な導入は期待できる。
・軽自動車規格を超えずにジムニーを5ドアにするのは難しい。5ドアの軽自動車SUVが欲しい方はハスラーやタフトもおすすめ。
軽自動車のジムニーに5ドアが登場した!
5ドアのジムニーは、すでに公式から発表され、インドで発売しています。数年前から発売を期待されていた5ドア仕様が、日本ではなくインドで発売されることに驚いた方もいるのではないでしょうか。
ここでは、5ドアのジムニーがインドで発売された経緯と3ドアとの違いを解説します。
5ドアのジムニーが2023年1月にインドで発売開始
5ドアのジムニーは、2023年1月にインドで発売を開始しました。インドのデリー近郊で開催された「Auto Expo 2023」で、スズキの子会社「マルチ・スズキ・インディア社」から発表されています。
スズキはインド国営自動車メーカー「マルチ」と共同で自動車の生産・販売を行っており、2022年にはインドの乗用車市場で40%を超えるシェアを獲得しました。
インドでは、2020年11月からジムニーを輸出専用車として生産し、アフリカや中南米などの地域へ輸出されています。5ドアのジムニーもインドで生産する輸出専用車に加わる形で発売されました。
3ドアに比べて車両サイズが大きくなっている
ジムニー5ドアとジムニー3ドアのサイズは以下の通りです。リアシートが追加されたことにより、3ドアよりも全長が伸びています。サイズが大きくなっても悪路走破性は高く、日本の道路環境でも運転しやすいモデルです。
|
全長×全幅×全高(mm) |
ホイールベース(mm) |
ジムニー5ドア |
3,985×1,645×1,720 |
2,590 |
ジムニー3ドア |
3,395×1,475×1,725 |
2,250 |
ジムニー5ドアが公開されたのはいつ?
日本でジムニー5ドアを購入できるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。インドで発売される前から日本でジムニー5ドアが公開され、大きな注目を集めました。しかし、現時点で日本にジムニー5ドアは導入されていません。
ここでは、ジムニー5ドアが公開された時期と日本への導入状況を紹介します。
初登場は東京オートサロン2022
2022年1月14日から16日にかけて開催された「東京オートサロン2022」では、5ドア仕様が公開され話題になりました。ジムニーシエラがベースになっており、ボディとラダーフレームを改良することで5ドアを実現しています。
しかし、これは日本自動車大学校の学生が制作したもので、メーカーによる公開ではありません。日本自動車大学校は、ビッグフットのジムニーなどを作って公開してきた実績を持っています。ジムニーの5ドア仕様の制作には、合計で7人の学生が携わりました。
日本への導入はいまだ不明となっている
ジムニーが作られている湖西工場で「ジムニー・ジムニーシェラの生産ラインの横にジムニー5ドアのモデルが数台置かれていた」という目撃情報がありました。
日本の工場での目撃情報から「ジムニー5ドアが日本に導入されるのでは」と期待する方もいるかと思います。
現状、日本でジムニー5ドアが発売される情報はありません。しかし、2024年1月に開催された東京オートサロン2024で、ジムニー5ドアが初めて実車公開されました。時期は未定ですが、いずれ日本にも導入される可能性もあります。
(2024年3月時点の情報です)
日本でジムニーに5ドアが採用されなかった理由を考えてみよう
ジムニーが誕生したのは、1970年です。現在に至るまでにエンジン排気量がアップしたり、ボディが大きくなったりと、さまざまな改良が行われました。
車は3ドアよりも5ドアのほうが使い勝手に優れているものの、なぜジムニーはドアを採用しなかったのでしょうか。ここでは、日本で販売されているジムニーが3ドア仕様である理由、ジムニー5ドアの魅力を解説します。
(参考:『ジムニー(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ジムニーが3ドア仕様なのはなぜ?
ジムニーが3ドア仕様なのは日本の軽自動車規格が影響しており、現在の日本の軽自動車の規格は「全長3,400mm以下・全幅1,480mm以下・全高2,000mm以下」です。
ジムニーを5ドアにするには、全長を普通自動車規格まで拡大するか、悪路踏破性を支えるラダーフレーム構造からモノコック構造に変える必要があります。しかし、ジムニーは「軽自動車規格のオフローダー」が大きなセールスポイントのため、5ドアではなく3ドアを採用しました。
ジムニーが3ドアから5ドアに変わったときの魅力とは?
インドで販売されているジムニー5ドアは、3ドアよりも以下の点で優れています。オフロード走行を楽しむだけでなく、ファミリーカーとして使えることも魅力です。
・室内空間が拡大し、快適性が向上
・荷室スペースが拡大し、積載性が向上
・リアドアが設けられたことで乗降性が向上
一方で、5ドアを採用することでランプブレークオーバーアングルが低くなるなどのデメリットもあります。
ランプブレークオーバーアングルは、アンダーボディに接触せずに障害物を越えられる角度です。ホイールベースが伸びることで、ランプブレークオーバーアングルが低くなり、悪路走行でアンダーボディをこする可能性が上がります。
ジムニーとジムニーシエラの違いとは?
軽自動車のジムニーの他に、普通自動車のジムニーシエラがあります。ジムニーとジムニーシエラは、デザインや性能にどのような違いがあるのでしょうか。ここではジムニーとジムニーシエラの違いや、選ぶときのポイントを解説します。
(参考:『ジムニーシエラ(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
コンセプトの違い
ジムニーとジムニーシエラは、コンセプトが異なります。ジムニーはよりワイルドなデザインで、安価で購入できる4WD車として人気を博しました。一般的な軽自動車と差別化が図られ、独特のコンセプトを持っています。
ジムニーシエラは、インドの合弁会社からの提案を受け入れる形で、現地向けに開発された車種です。ジムニーに比べて排気量や価格が上回り「安価でワイルドな車」とは少し離れたコンセプトで発売されています。
選ぶときのポイント
ジムニーとジムニーシエラの主な違いは、排気量と価格面です。「より安くクロカンを手に入れたい」のであれば、ジムニーを選ぶのがよいでしょう。
一方「価格は多少高くなっても走行性能を重視したい」のであれば、ジムニーではなくジムニーシエラがおすすめです。どちらを購入するか決められない方は、価格と走行性を軸に選んでみましょう。
ジムニーと同じ軽自動車SUVで5ドアの選択肢とは?
ジムニー5ドアの登場を待つのも選択肢のひとつですが、日本でいつ発売されるのか分かりません。5ドアの軽自動車SUVが欲しい場合は、ジムニー以外の車種も選択肢に入れてみましょう。
ここでは、おすすめの軽自動車SUVとしてハスラーとタフトの特徴を紹介します。
ハスラー
ハスラーは、スズキから販売されている軽自動車です。ジムニーのようなタフで無骨なデザインとは異なり、ポップなデザインを採用しています。カラーバリエーションも豊富にあるため、ファミリーカーとしても最適です。
軽量化と高剛性を追求したプラットフォーム「HEARTECT」や軽量衝撃吸収ボディ「TECT」の採用により、軽快で安定した走りを実現しています。全車にマイルドハイブリッドを搭載しているため、優れた燃費性能も魅力です。
(参考:『ハスラー(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
タフト
タフトは、ダイハツから販売されている軽自動車です。タフでスクエアな外観は、街中にも自然にもマッチします。タフトの特徴は、開放感のあるスカイフィールトップです。紫外線や赤外線をカットする機能が付いているため、空の青さを味わいながら快適なドライブを楽しめるでしょう。
DNGA(Daihatsu New Global Architecture)に基づくプラットフォームにより、運転しやすく安定感のある走りを実現しています。最低地上高が高いため、荒れた路面を走るときも対応しやすいでしょう。
(参考:『タフト(ダイハツ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
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まとめ
5ドアのジムニーは、2023年1月からインドで販売されています。3ドアと比べると、室内の快適性や乗降性の高さが魅力です。しかし、2024年3月時点で日本への導入はなく、発売時期も決まっていません。これは、全長の拡大により軽自動車規格を超えることが理由と考えられます。
5ドアの軽自動車SUVが欲しい方は、ポップなデザインのハスラーや開放感のあるドライブを楽しめるタフトなど、ジムニー以外の車種も選択肢に入れるとよいでしょう。
▼ライタープロフィール
中村浩紀 なかむらひろき
クルマ記事に特化したライター
現在4台の車を所有(アルファード・プリウス・レクサスUX・コペン)。クルマ系のメディアでさまざまなジャンルの記事を執筆し、2024年1月までに300記事以上の実績をもっている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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