電気は点くのにエンジンがかからない!カチカチ音が鳴っている場合の原因は?

寒い時期、電気は点くのに車のエンジンがかからないという現象にお困りの方も多いのではないでしょうか。カチカチ音が鳴っている場合には、バッテリー上がりが考えられます。これは電気が点く場合でも、エンジンを始動するほどの電力がない状態です。
本記事では、電気は点くのに車のエンジンがかからない現象が起こった際の対処法や予防策を解説します。車のエンジンがかからない場合は、ぜひ参考にしてください。
※目次※
5.電気は点くのにエンジンがかからないときは部品の故障も考えられる
・電気は点くのにエンジンがかからないのはバッテリー内の電力不足が主な原因。
・電気は点くのにエンジンがかからないときは外部から補えばエンジンを始動できる。
・根本的な問題を見つけるためにも、早急に整備工場で点検してもらう必要がある。
電気は点くのにエンジンがかからない理由とは?

エンジン始動を試みた際、カチカチ音が鳴ってエンジンがかからないという現象が起こることがあります。
このカチカチ音は、エンジン始動の役割を担うセルモーターが発する音です。このセルモーターはバッテリーに蓄えた電力で作動するため、十分な電力がない状態では音がするだけでエンジンがかからない状態となります。セルモーターが正常であれば、電力を補うことでエンジン始動が可能です。
一方、エンジンがかからないだけでなく、カチカチ音も鳴らない場合は、セルモーターやその他部品の故障が考えられます。
電気は点くのにエンジンがかからないときの対処法

電気が点いているのにエンジンがかからないときは、バッテリー内の電力不足が考えられます。この場合、他車のバッテリーから電力を分けてもらうか、ジャンプスターターを活用するなど、外部から電力を補うことでエンジン始動が可能です。
どちらも難しい場合や、外部から電力を補ってもエンジンが始動できない場合は別の問題が考えられますので、ロードサービスに救援を依頼しましょう。
他車から電力を供給する
電気が点くのにエンジンがかからないとき、ブースターケーブルや救援可能な車があれば、他車から電力を供給する「ジャンピングスタート」が可能です。ただし、いくつかの注意点があるため、よく確認しましょう。
まず電気自動車やハイブリッド車は救援車にはなれません。電気系統やハイブリッドシステムが故障する恐れがあるためです。救援を受ける車がハイブリッド車の場合は問題ありません。
次に、救援する側と救援される側の車が12Vであることが重要です。12Vの軽トラックは問題ありませんが、24Vのトラックは救援車になれません。また、救援される側と同容量以上のバッテリーを搭載していることが条件です。
ジャンプスターターを使用する
電気が点くのにエンジンがかからないとき、ジャンプスターターがあれば安心です。車のバッテリーが上がったときに、エンジンを再始動させるためのモバイルバッテリーであり、救援車に頼ることなくジャンピングスタートできます。
多くのジャンプスターターは、スマートフォンやタブレットの充電もできるため、災害時やアウトドアでも活躍するでしょう。軽量で扱いやすいため、女性ひとりでも簡単にエンジンを始動させられます。
なお、車種や製品によって使い方が異なるため、詳細はマニュアルを確認してください。
ロードサービスを利用する
電気が点くのにエンジンがかからないとき、救援車やブースターケーブル、ジャンプスターターがないこともあるかもしれません。そのような場合には、ロードサービスが利用できます。オペレーターに状況と場所を伝え、指示を仰ぎましょう。
一部は任意付帯ですが、多くの自動車保険には、ロードサービスが付帯しているのが一般的です。保険会社のロードサービスセンターに連絡すると、多くの場合に無料で救援を受けられます。
自動車保険にロードサービスが付帯していない場合は、JAF(日本自動車連盟)に連絡しましょう。会員であれば、無料もしくは割引価格でロードサービスを利用できます。
バッテリーの電力不足が起こる原因

バッテリーの電力不足には、いくつかの原因が考えられます。例えば、電装品の消し忘れやバッテリーの劣化や放電が主な原因です。長期間部品交換をしていない場合は、バッテリーの寿命が近付いているサインかもしれません。ここでは、それぞれの現象について詳しく解説します。
電装品の消し忘れ
バッテリー内に蓄えた電力は、さまざまな電装品に活用されます。例えば、エンジンが切れている状態でヘッドライトや室内灯を付けている時間が長すぎた場合、エンジンがかからなくなってしまう恐れがあるため注意が必要です。
なお、エンジンをかけている状態であれば、発電装置の働きによってバッテリー内に蓄電されます。一方、エンジンが切れている状態であれば電力不足になりやすいため、電装品の消し忘れには注意しましょう。
バッテリーの劣化や放電
エンジンがかかりにくい場合やヘッドライトが暗くなってきたと感じる場合は、バッテリーの寿命が近付いているサインかもしれません。バッテリーは消耗品のため、使用開始からゆっくりと性能が低下し、寿命がくると突然性能が落ちることもあります。
また、バッテリー内の電力は、自己放電によって自然に減っていきます。これはバッテリーが使用されていない状態でも、内部で自然に電力が失われていく現象です。そのため、しばらくぶりに車を使用する際、エンジンがかからない現象が起こりやすくなります。
バッテリーの電力低下を予防する方法

電気が点いているのにエンジンがかからないときは、バッテリーの電力不足が主な原因です。このようなトラブルが再発しないよう、バッテリーの電力低下を予防するポイントを押さえておきましょう。
短距離走行を避け、走行充電を心がける
短距離走行を繰り返したり、週末だけ車を使用したりといった乗り方では、バッテリーが放電気味になります。このように電圧が低い状態が続くと、充電しても回復しない状態になるため、1週間~2週間に1度、1時間以上を目安に走行充電を意識しましょう。
バッテリーの定期的な点検を心がける
バッテリーは消耗品であり、寿命は2年~3年が目安です。バッテリーの点検で電圧の低さを指摘されたり、充電してもすぐに電圧が下がったりする場合、新品へ交換を検討しましょう。
定期的に点検を実施してバッテリーの状態を把握することで、エンジンがかからない現象を未然に防げます。
電気は点くのにエンジンがかからないときは部品の故障も考えられる

電気は点くのにエンジンがかからないときは、バッテリー以外の部品に不具合が生じている可能性が考えられます。代表的なのは、オルタネーターやセルモーターなどの不具合です。
発電を担うオルタネーターやエンジン始動を担うセルモーターに不具合があると、バッテリー自体に問題がなくてもエンジンがかからない現象が起こります。
オルタネーターの不具合
バッテリーの電力が不足する場合、バッテリー以外に原因があることも考えられます。
車にはエンジンの動力を使用して発電を行う「オルタネーター」と呼ばれる装置が付いており、この装置が正常に作動していなければ、バッテリーに電気が蓄えられません。そのため、発電されない状態で電気を使用すれば電力不足につながります。
オルタネーターの不具合であれば、ジャンプスタートによるエンジン始動が可能です。
セルモーターの不具合
エンジン始動の役割を担うセルモーターが故障すると、バッテリー内に十分な電力があるにもかかわらず、エンジンがかからない現象が起こります。この場合、電気量は十分であるため、電装品は通常通り使用可能です。
ヘッドライトや室内灯は通常通りの明るさがあり、パワーウインドウの動作にも影響がありません。
セルモーターの不具合であれば、電力不足によってエンジンがかからないわけではないため、ロードサービスを利用するのがおすすめです。
まとめ

電気は点くのにエンジンがかからないのは、バッテリー内の電力不足が主な原因です。この場合は応急処置として、他車からブースターケーブルで電気を分けてもらうか、ジャンプスターターを使って補うことでエンジンを始動できます。
ただし、電力不足の根本的な問題が解決したわけではありません。応急処置が成功した場合もディーラーや整備工場などで点検を受けて、再発を防止しましょう。
電気は点くのにエンジンがかからない場合、オルタネーターやセルモーターに不具合があることもあります。車が古くなり、故障が増えてきた場合には買い替えを検討するのもひとつの方法です。
【この記事の執筆者】

松田 莉乃
過去の愛車は32GT-R、180SX、33Z。車の構造に興味を持ち「自分の車は自分で作りたい」という気持ちから自動車整備工場に勤務した経験を持つ。中古車買取査定員やタウン情報誌の編集部として仕事をした経験を活かし、主に車・タイヤ関係のメディアを対象に2020年からフリーランスのライター兼エディターとして活動中。
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