スタッドレスタイヤでも車検に通る?交換をするタイミングや寿命の目安も紹介

冬の安全運転に欠かせないスタッドレスタイヤですが、「車検時はノーマルタイヤに戻さなければならないのでは?」と心配される方も多いのではないでしょうか。
実はスタッドレスタイヤを装着したままでも車検は受けられますが、車検に合格するためには一定の条件を満たしている必要があります。
この記事では、スタッドレスタイヤで車検を受ける際のポイントやタイヤ交換を行うのに適したタイミングについて詳しく紹介します。スタッドレスタイヤの寿命の目安についても解説していますので、車検に合わせてタイヤの買い替えを検討している方もぜひご覧ください。
※目次※
・スタッドレスタイヤでも、ノーマルタイヤと同様に車検は受けられる。
・車検に合格する条件は、ノーマルタイヤと同じ保安基準を満たすこと。
・スタッドレスタイヤに交換するタイミングは、初雪の約1か月前が目安。
スタッドレスタイヤでも車検は受けられる

車検はノーマルタイヤやサマータイヤだけでなく、スタッドレスタイヤでも受けることが可能です。まずは、スタッドレスタイヤとはどのようなタイヤを指すのか、スタッドレスタイヤでも車検を受けられる理由について見ていきましょう。
スタッドレスタイヤとは
スタッドレスタイヤとは、雪道や凍結路面での走行を安全にするために開発された冬用タイヤのことです。
ノーマルタイヤと比較するとタイヤの表面構造が大きく異なり、スタッドレスタイヤには深い溝に加えてサイプと呼ばれる細かい切り込みが無数に刻まれています。このサイプが氷上の薄い水膜を吸収し、タイヤのグリップ力を向上させる仕組みです。
また、ゴムの柔らかさにも違いがあります。スタッドレスタイヤは低温でも柔軟性を保つ特殊なゴムを使用しているため、寒い冬の路面にしっかりと密着できるのです。このように、スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路面でもタイヤが滑りにくくなっています。
スタッドレスタイヤでも車検は受けられる
スタッドレスタイヤを装着したままでも車検を受けることは可能です。車検で重要なのはタイヤの種類ではなく、タイヤの状態が法定基準を満たしているかどうかだからです。
そのため、スタッドレスタイヤを装着していても車検は受けられますが、ノーマルタイヤと同様にタイヤの状態が良好である必要があります。
どのようなスタッドレスタイヤなら車検に通る?

スタッドレスタイヤで車検を受けるときは、どのようなタイヤの状態であれば良いのでしょうか。ここでは、車検前にチェックしておきたいタイヤの状態について紹介します。
1.6mm以上の残り溝がある
車検時のタイヤの合格基準のひとつは、残り溝の深さが1.6mm以上であることです。これはタイヤのスリップサインを見ると確認できます。スリップサインが出ていると、残り溝が1.6mm以下になっていることを表しているため、新しいタイヤへ交換しましょう。
スタッドレスタイヤにはプラットフォームと呼ぶ印も付いていますが、プラットフォームは冬用タイヤとしての性能の限界を示すものです。冬道の走行時はプラットフォームの確認が必要ですが、車検時はスリップサインの状態を確認しておきましょう。
偏摩耗が目立たない
車検に通るスタッドレスタイヤのもうひとつの条件は、偏摩耗が目立たないことです。偏摩耗とは、タイヤの一部分だけが異常に摩耗する現象を指します。
偏摩耗したタイヤは走行中のバランスが悪くなり、適切な直進ができないことがあるでしょう。車検ではタイヤ全体の状態を総合的に判断するため、極端に摩耗していると不合格になる可能性があります。
傷やパンクがない
車検時はタイヤの表面に、走行に影響を与えるような傷やパンクがないことが求められます。特に、パンクしたタイヤでは、適正な空気圧が保てないため車検に通すことはできません。
タイヤの傷については状態によって判断が異なるため、小さな傷であっても安全性に問題があると判断されれば車検に通らないことがあるでしょう。
スタッドレスタイヤはいつ交換するのがベスト?

季節の変わり目に車検を受ける場合は、いつタイヤ交換を行うか判断に迷うことがあるかもしれません。ここでは、スタッドレスタイヤを着用するタイミングやノーマルタイヤに戻すタイミングについて紹介します。
スタッドレスタイヤに交換するタイミング
スタッドレスタイヤに交換するタイミングは、初雪の1か月ほど前がベストです。この時期にタイヤ交換を済ませておくと、急に雪が降った際に慌てることなく、余裕を持って冬の準備ができます。
また、新しいタイヤへ買い替えた直後は、スタッドレスタイヤのゴムを路面に馴染ませるための慣らし運転が必要になります。そのため、実際に雪が降る前に装着し、十分に慣らしておくことが大切です。
ノーマルタイヤに戻すタイミング
スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに戻すタイミングは、雪や氷結が完全に終わる日を過ぎてからが適切です。気温上昇とともに、ノーマルタイヤを使用した場合に比べてスタッドレスタイヤは性能が劣ってしまいます。
タイヤ交換に適した時期は地域によって大きく異なるため、走行するエリアに合うタイヤを装着できるように配慮しましょう。
スタッドレスタイヤが寿命を迎えるのはいつ?

スタッドレスタイヤは冬シーズンに合わせて履くタイヤですが、いつ頃新しいタイヤへ買い替えが必要になるのでしょうか。車と道路を結ぶ唯一のパーツであるタイヤの寿命を、しっかりと見極めましょう。
3年経過した頃から寿命を迎える傾向がある
スタッドレスタイヤの寿命はメーカーによって異なりますが、一般的に使い始めから3年を経過した頃から寿命を迎える傾向があります。
スタッドレスタイヤに使われているゴム素材は時間とともに硬化し、紫外線や温度変化によって劣化が進みます。そのため、溝の深さが十分に残っていても、ゴムの硬化により本来の性能を発揮できなくなることがあるのです。
スタッドレスタイヤは状態を確認して使用しよう
寿命を過ぎたスタッドレスタイヤを使い続けると、硬化したゴムは路面との摩擦力が低下し、ブレーキを踏んでも車が止まりにくくなってしまいます。
さらに、ひび割れからのバーストも深刻な問題です。劣化したタイヤは側面にひび割れが生じやすく、走行中に突然破裂する危険性があります。このようなリスクを回避するために、定期的にタイヤの点検を行いましょう。
タイヤの寿命は使用頻度や保管状況によって差があるため、装着前に寿命を迎えていないかプロのチェックを受けることが大切です。
まとめ

冬の安全運転に不可欠なスタッドレスタイヤですが、装着したままでも車検を受けられます。重要なのはタイヤの種類ではなく、保安基準を満たしているかという点です。
また、スタッドレスタイヤを安全に使用するためには、適切な交換タイミングと寿命の判断が大切です。この機会にご自身のスタッドレスタイヤの状態をしっかりと確認し、冬のドライブ環境を整えましょう。
【この記事の執筆者】

福沢知留
フリーランスとして2017年から活動するライター兼エディター。豪雪地帯で約10年間FRセダンを走らせた経験を持ち、現在は子育てに適したファミリーカーを愛用する3児の母。車への深い愛情と豊富な経験を生かし、複数の車関係メディアで編集を担当するなど数々の記事制作に携わっている。
豊富なラインアップのネクステージ中古車情報をチェック!
いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
ネクステージでは、他店に負けない数多くの中古車をラインアップしていますので、中古車の購入を検討されている方は、ネクステージの公式Webサイト上で最新の在庫状況をチェックしてみてください。また中古車購入に際して、ネクステージ独自の保証もご準備しております。お気軽にお問い合わせください。
