ブレーキが効かなくなったらどうすればいい?原因や対処法、予防策を解説

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ブレーキが効かなくなったらどうすればいい?原因や対処法、予防策を解説

ブレーキが効かなくなったらどうすればいい?原因や対処法、予防策を解説

運転中にブレーキが効かないというのは、ドライバーにとって最も恐ろしい状況のひとつといえるでしょう。しかし、こうした緊急事態は予告なく訪れることがあり、そのときにどう対処すべきか知っておくことが命を守る上で重要です。

 

この記事では、万が一ブレーキが効かなくなる原因や、いざというときの対処法、トラブルを未然に防ぐための点検ポイントを紹介します。

 

※目次※

1.ブレーキが効かなくなったら?対処法を確認

2.ブレーキが効かなくなる原因

3.ブレーキが効かなくなる注意すべき現象

4.ブレーキの種類と仕組み

5.ブレーキトラブルを予防する方法

6.まとめ

 

■POINT

・運転中にブレーキが効かなくなったら、段階的に対処して危機的状況を脱する必要がある。

・トラブルの原因として、パッドの摩耗やフルードの劣化、フェード現象などが挙げられる。

・予防するためには日常点検が重要で、異常を感じたら早めに対応することで重大な事故を防げる。

 

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ブレーキが効かなくなったら?対処法を確認

赤いキャリパーが付いたホイールのタイヤ

運転中にブレーキが効かなくなる状況は、誰にでも起こりうる緊急事態です。そのような危険な場面に遭遇したとき、適切な対処法を知っているかどうかが生死を分けることもあります。

 

実際にブレーキが効かなくなったら実践すべき具体的な対処法を、6つのステップに分けて詳しく解説します。

 

ステップ1:ハザードランプで周囲に異常を知らせる

ブレーキが効かなくなったら、まず周囲の車両に危険を知らせることが重要です。すぐにハザードランプを点灯させて、異常事態の発生を周囲のドライバーに伝えましょう。

 

ハザードランプは赤い三角マークのスイッチを押すだけで作動し、前後左右全てのウィンカーが点滅します。この点滅により、後続車や対向車に「この車に何らかの異常が発生していること」を瞬時に伝えられます。

 

ハザードランプで周囲に異常を知らせている間に、アクセルから足を離し、惰性で減速しながら走行し、次の行動を準備しましょう。この初動が、追突事故などの二次災害を防ぐ重要な第一歩です。

 

ステップ2:エンジンブレーキで速度を落とす

ハザードランプで異常を知らせたら、アクセルから足を離してエンジンブレーキを活用しましょう。エンジンブレーキとは、エンジンの回転抵抗を利用した減速方法で、ブレーキが効かない状況下で効果的な対処法のひとつです。

 

まず、現在のギア位置から段階的にシフトダウンを行います。AT車では「D」から「3」、さらに「2」「L」へと1段ずつギアを落としていきましょう。MT車でも同様に、高いギアから順番に低いギアへと変更します。

 

このとき、急激なシフトダウンは避けましょう。それは、駆動輪がロックして車体が不安定になる危険があるからです。焦ってギアを一気に落とすと、かえって制御が困難になります。

 

低いギアほど強力なブレーキ効果を得られるため、落ち着いて1段ずつ操作することで、速度を落とすことが大切です。エンジンの回転数が上がりすぎないよう注意しながら、段階的な減速を心がけます。

 

ステップ3:パーキングブレーキを使用して停止する

エンジンブレーキで十分に減速できたら、パーキングブレーキを使用して車両を停止させます。ただし、一気に強く操作することは避けましょう。

 

手動レバー式のパーキングブレーキでは、徐々に引き上げるか「少し引く→緩める」を数回繰り返します。足踏み式の場合も、段階的に何度かに分けて踏み込んでください。急激に操作すると、後輪がロックしてスピンする危険があるため注意が必要です。

 

電動パーキングブレーキの場合は、走行中にスイッチを引き上げ続けることで緊急ブレーキとして作動します。車種によって動作が異なるため、普段から愛車の仕様を確認しておくことが重要です。

 

パーキングブレーキ使用時は、ハンドル操作も慎重に行い、車体の安定を保ちながら安全な場所への停車を目指しましょう。

 

ステップ4:ガードレールや壁に車体をこすり付けて停止させる

他の方法では減速が困難な場合、最終手段としてガードレールや壁などに車体をこすり付けて停止させる方法があります。この方法は車両に大きな損傷をもたらしますが、より深刻な人身事故を防ぐ上で重要な行動です。

 

この方法を実行する際は、車体側面を接触させるようにしましょう。正面衝突は衝撃が大きくなり、乗員の安全を脅かすためです。

 

ハンドルを切りすぎず、できるだけ減速してから車体側面をガードレールに接触させます。急激な角度での接触は横転の危険を高めるため、浅い角度での接触が重要です。

 

同乗者がいる場合は「つかまって!」と声をかけ、シートに身を預け頭部を保護する姿勢を取らせます。あくまで緊急時の最終手段であり、周囲への被害を最小限に抑えるための苦渋の選択といえます。

 

ステップ5:停車したらブレーキを冷却する

無事に車両を停車させたら、ブレーキシステムの冷却が最優先です。とはいえ、停車後に焦って水をかけてはいけません。急激な冷却は金属部品の変形を引き起こし、さらなる故障の原因になるからです。

 

正しい冷却方法は自然冷却であるため、安全な場所に停車し、エンジンを切ってボンネットを開け、風通しを良くしましょう。通常、30分から1時間程度の冷却時間を設けることで、ブレーキの効きが回復する場合があります。

 

ただし、冷却後にブレーキの効きが戻ったとしても、根本的な問題が解決したわけではありません。応急処置で機能が回復しても、専門業者による点検が不可欠です。

 

ステップ6:ロードサービスなどに連絡する

安全な場所に停車できたら、その後は自力での運転再開は避けましょう。一度ブレーキが効かなくなったら、原因が特定されるまで再発進は極めて危険です。

 

速やかにJAF(日本自動車連盟)や保険会社のロードアシストに連絡しましょう。多くの自動車保険にはロードサービスが付帯されており、無料でレッカー搬送を受けられる場合があります。

 

ブレーキトラブルは、見た目では判断できない複雑な故障が潜んでいるケースが多いものです。そのため、専門業者による詳細な点検と修理が完了するまでは、運転を再開しないようにしましょう。

 

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ブレーキが効かなくなる原因

車のディスクブレーキ

ブレーキが効かなくなったら、一体何が起きているのでしょうか。その原因にはさまざまなものが挙げられます。ここでは、ブレーキが効かなくなる主要な8つの原因について、それぞれの特徴的な症状や発生メカニズムを確認していきましょう。

 

ブレーキパッドの摩耗

ブレーキパッドは、ディスクローターを挟み込んで摩擦力を生み出すことで車両を減速させるための重要な部品です。使用するたびに少しずつ削れていく消耗品のため、摩耗が進むと制動力が著しく低下します。

 

パッドの残量が3mm以下になると交換が推奨されており、これを放置すると金属部分がローターと直接接触し、「キーキー」という異音が発生します。この異音が聞こえ始めたら即座に点検を受けることが重要です。

 

摩耗の進行度合いは、ホイールの隙間から目視で確認できる場合もありますが、正確な判断には専門業者による点検が必要です。多くの国産車にはパッドウェアインジケーターが装備されており、摩耗が限界に近づくと警告音で知らせてくれます。

 

ブレーキフルード(ブレーキオイル)の劣化や漏れ

ブレーキフルードは、ペダルを踏む力を油圧に変換してブレーキパッドを動作させる重要な液体です。ブレーキフルードが劣化したり漏れが発生したりすると、ブレーキが効かなくなり、深刻な事故につながる危険性があるでしょう。

 

ブレーキフルードは空気中の水分を徐々に吸収する特性があり、2年程度で交換が必要です。水分を含んだフルードは沸点が下がり、ブレーキを多用した際に沸騰してベーパーロック現象を引き起こします。これにより気泡が発生し、油圧が正常に伝わらなくなります。

 

また、ブレーキホースの経年劣化によりフルードが漏れると、油圧が低下してペダルに力が伝わりません。リザーバータンクの液面低下や、茶色く変色したフルードは交換のサインです。

 

空気混入による油圧不足

ブレーキシステム内に空気が混入すると、エア噛みと呼ばれる現象が発生し、ブレーキが効かなくなります。

 

空気の混入が問題となる理由は、ブレーキフルードは液体のため圧縮されませんが、空気は圧縮される性質があるためです。混入した空気がクッションのような役割を果たし、ペダルを踏んでも圧力がブレーキパッドまで十分に伝わりません。

 

空気混入の主な原因として、フルード交換時のエア抜き作業の不備や、ブレーキホースの緩みが挙げられます。ペダルを踏んだ際のふわふわとした感触や、奥まで踏み込めるスカスカの状態になるのが特徴的な症状です。

 

ブレーキローター(ディスクローター)の不具合

ブレーキローター(ディスクローター)は、円盤状の金属部品で、ブレーキパッドが押し当てられることで摩擦力を生み出す存在です。長期間の使用により表面が波を打った状態になると、パッドとの密着性が悪化し、ブレーキが効かないという危険な状況を招きます。

 

ローターの異常は「ガタガタ」という振動として現れるケースが多く、特にブレーキを踏んだ際にハンドルやペダルに伝わる異常な震えにより気づきます。この波打ち現象は、海沿い地域でのさびや初期不良が主な原因です。

 

軽度の表面異常であれば研磨による修復が可能ですが、規定値以下の厚みになっている場合は交換が求められます。

 

ブレーキキャリパーの不具合

ブレーキキャリパーは、ブレーキパッドをローターに押し付ける装置で、内部のピストンが動作不良を起こすとブレーキが効かなくなります。

 

主な不具合が、汚れやさびによるピストンの固着です。この症状はブレーキの片効きや戻り不良として現れ、異音や引きずり感として運転者が気づくことが多いでしょう。また、内部シールの劣化によりフルードが漏れると、油圧不足で制動力が低下します。

 

軽度であれば分解清掃で改善できますが、重度の場合はキャリパー交換が必要です。

 

電子制御系の不具合

近年の車両は、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やEBD(電子制動力配分)など、数多くの電子制御システムが搭載されているのが特徴です。これらのシステムに不具合が発生すると、制動力の片効きや制御不良により、ブレーキが効かなくなります。

 

ABSセンサーの故障が最も多く報告されるトラブルで、センサーの異常により、必要のない場面でABSが作動したり、逆に必要なタイミングで機能しなかったりという症状が発生するでしょう。

 

電子制御系のトラブルは目視では判断できないため、専用の故障診断機を用いたスキャン診断が求められます。

 

タイヤまわりのトラブル

ブレーキシステムが正常に動作していても、タイヤの状態が悪いと制動距離が大幅に延び、深刻な事故につながる危険性があります。

 

最も重要なのはタイヤの溝の管理です。残り溝が4mmを下回ると制動距離が延びる状態になり、1.6mmを下回ると使用限度に達します。溝が浅いタイヤは雨天時にハイドロプレーニング現象を引き起こしやすく、路面との摩擦力が著しく低下するでしょう。

 

また、ABS不具合により警告灯が点灯している状態では、急ブレーキ時のタイヤロックを防げません。適切な空気圧の維持と併せて、月1回程度の目視点検を習慣にしましょう。タイヤの偏摩耗やクラック、異物の刺さりなども制動性能に悪影響を与えます。

 

過積載など車両重量の問題

車両の重量は、安全性に深刻な影響を与える要素です。道路交通法に定められた最大積載量を超えて荷物を積載すると、制動距離が大幅に延び、ブレーキが効かなくなる危険性があります。

 

車両重量が増加すると運動エネルギーが大きくなり、停止に必要な距離が著しく長くなるというメカニズムです。ブレーキへの負荷が増大し、フェード現象を引き起こしやすくなることも確認しています。

 

また、積載量の増加は車両の安定性を低下させ、重心が高くなることでカーブ走行時の横転リスクも高まるでしょう。

 

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ブレーキが効かなくなる注意すべき現象

雨の高速道路を走行する車

ブレーキが効かなくなったら、その背後には特定の危険な現象が潜んでいる可能性があります。単純な部品劣化による故障とは異なり、これらの現象は走行中に突然発生し、運転者の予想を超えたスピードで制動力を失わせるのが特徴です。

 

いずれも人命に関わる深刻な事態を招く恐れがあるため、これらの現象について正しく理解し、発生条件や予防方法を把握しておきましょう。

 

フェード現象

フェード現象とは、長時間または連続的なブレーキ使用により、ブレーキパッドとディスクローターの接触面が摩擦熱で高温になり、制動力が低下する現象です。山道の長い下り坂や急勾配での走行時に発生しやすく、摩擦係数が低下し、本来の制動力を発揮できなくなります。

 

ブレーキが効かなくなったら、どれほどペダルを踏んでも車両が思うように減速せず、重大事故につながる可能性がある危険な現象です。パッドの温度が上昇すると摩擦材に含まれる樹脂成分がガス化し、このガスが潤滑剤のような働きをして制動力を著しく低下させます。

 

フェード現象の予防には、下り坂ではエンジンブレーキを積極的に活用することが重要です。段階的なシフトダウンにより、フットブレーキへの負荷を分散し、ブレーキシステムの不具合を防げます。

 

べーパーロック現象

ベーパーロック現象は、フェード現象がさらに進行し、ブレーキオイルが高温により沸騰して気泡が発生することで制動力が失われる現象です。

 

気泡が発生すると、ペダルを踏んでも圧力が気泡をつぶすことに使われてしまい、ブレーキパッドまで十分な油圧が伝わりません。そのため、ペダルにふわふわとした感覚が生じ、制動力が著しく低下します。

 

この現象を防ぐには、ブレーキオイルの定期交換が不可欠です。劣化したオイルは水分を吸収して沸点が下がるため、ベーパーロック現象を引き起こしやすくなります。

 

ハイドロプレーニング現象

ハイドロプレーニング現象とは、雨天時などぬれた路面を走行中にタイヤと路面の間に水膜が形成され、タイヤが路面から浮き上がることで制動力やハンドル操作が効かなくなる現象です。特に時速80km/h以上の高速走行時に発生しやすいとされています。

 

この現象が発生するとタイヤと路面の摩擦力が失われ、「走る・曲がる・止まる」という車両制御が一切効かなくなるため危険な状況です。ハンドルが軽く感じられ、車が浮いたような感覚になる症状が特徴といえます。

 

まずアクセルペダルからゆっくりと足を離し、ハンドルを強く握り続けましょう。急ブレーキやハンドル操作は禁物で、エンジンブレーキで徐々に減速し、車が自然に停止するまで待つことが重要です。

 

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ブレーキの種類と仕組み

電動パーキングブレーキ

ブレーキのトラブル発生時に適切に対処するためには、車両に搭載されている各ブレーキの基本的な仕組みを理解することが重要です。知識があることで、トラブル発生時に最適な方法を選択でき、より安全な対処が可能になるでしょう。

 

主要な3つのブレーキシステムについて詳しく解説します。

 

フットブレーキ

フットブレーキは、ブレーキペダルを踏むことで車両を減速・停止させる主制動装置です。最も頻繁に使用されるこのブレーキは、油圧を利用して運転者の踏力を各車輪に伝達します。

 

ペダルを踏むと、マスターシリンダー内のピストンがブレーキフルードに圧力をかけ、その油圧が配管を通じて4輪全てのブレーキ装置に伝わる仕組みです。各車輪では、ディスクブレーキのキャリパーまたはドラムブレーキのシリンダーが作動し、摩擦によって車輪の回転を抑制します。

 

ブレーキブースターと呼ばれる倍力装置により、人間の足の力だけでは止められない重い車体でも、効率的な制動が可能です。

 

エンジンブレーキ

エンジンブレーキは、エンジンの回転抵抗を利用して車両を減速させる方法です。アクセルペダルから足を離すと、エンジンへの燃料供給が停止し、タイヤの回転力のみでエンジンを動かす状態になります。このとき生じる抵抗力によって車両が徐々に減速する仕組みです。

 

エンジンブレーキはフットブレーキの補助的な役割を担い、特に長い下り坂での連続使用で威力を発揮します。フットブレーキの過熱によるフェード現象を防ぎ、安全な減速を実現できる重要な制動手段です。

 

パーキングブレーキ(サイドブレーキ)

パーキングブレーキ(サイドブレーキ)は、駐車時に車両を固定する機械式の制動装置で、一般的には後輪に作用して車輪をロックします。操作方法により手引き式、足踏み式、電動式に分類され、近年は電動式を採用する車種が増加傾向です。

 

機械式はワイヤーとラチェット機構で構成され、シンプルな構造を持ちます。電動式はモーターで作動し、スイッチの操作により操作が簡単です。電動式には自動作動機能やオート解除機能も搭載されており、利便性が大幅に向上しています。

 

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ブレーキトラブルを予防する方法

車のエンジンルームを覗き込む男性

ブレーキが効かなくなったら重大事故に直結するため、トラブルを未然に防ぐ予防策が重要です。適切な予防対策を講じることで、ブレーキ関連のトラブルは大幅に減らせます。具体的にはどのような予防方法があるのか確認しましょう。

 

走行前の点検を習慣にする

まずは日常的な点検が、ブレーキトラブルを予防する最重要な対策といえます。毎回の運転前に、ブレーキペダルの踏み心地を確認することを習慣化しましょう。

 

安全な場所でエンジンを始動し、ブレーキペダルをしっかりと踏みます。正常であれば適度な反発力があり、踏み込み量に応じて制動力を感じられるでしょう。

 

一方ペダルが異常に柔らかい、奥まで沈み込む、何度か踏まないと効かないといった症状があれば、ブレーキの不具合が発生する可能性があります。

 

異変を感じたら早めに対処する

運転中にいつもと異なる感覚を覚えたら、軽視してはいけません。初期症状を見逃すと重大な故障へと発展し、最終的にブレーキが効かなくなったら深刻な事故につながる危険性があるためです。

 

ブレーキの効きが弱い、「キーキー」という異音がする、ハンドルの振動があるといった症状は、パッドの摩耗やローターの異常を示す重要なサインと考えましょう。ペダルがスカスカになったり、踏み込み量が増えたりした場合は、フルード漏れやエア混入の可能性があります。

 

違和感を覚えたら迷わず整備工場へ持ち込み、プロに点検してもらうことが安全を維持する基本です。

 

警告灯をチェックする

メーターパネル内の警告灯も、ブレーキ系統の異常を知らせる重要なサインです。黄色のブレーキ警告灯は電子制御システムの異常を、赤色は重篤なオイル不足や系統異常を示します。

 

パーキングブレーキ解除後も赤色警告灯が点灯を続ける場合は、ブレーキフルードの不足やマスターシリンダーの故障が考えられます。また、ABS・ブレーキアシスト警告灯の点灯は電子制御系の不具合を表しており、自力での対処は困難です。

 

これらの警告灯が点灯したら、速やかに安全な場所に停車しましょう。点灯が確認されたら専門業者による診断を受け、根本の原因の特定と修理を行うことが安全確保の第一歩です。

 

ブレーキフルードの点検・交換を怠らない

ブレーキフルードは、ペダルの踏力を油圧に変換してブレーキパッドに伝える重要な媒体です。このフルードの管理を怠ると、ブレーキが効かなくなり、深刻な事故につながる危険性があります。

 

ブレーキフルードの点検は、ボンネットを開けてリザーバータンクを目視で確認しましょう。液面が「MAX」と「MIN」の間にあるかチェックし、フルードの色が透明・薄黄色から茶色に変色していれば交換のサインです。交換の目安は2年に1回が推奨されています。

 

足元をチェックする

乗車前には、運転席の足元にペットボトルや小物、紙袋などが落ちていないか確認しましょう。これらが走行中の振動でブレーキペダルの裏側に入り込み、ペダルを踏めなくなる事故が毎年発生しているためです。

 

また、フロアマットのずれやめくれも、ペダル操作を妨げる原因になりえます。マットがペダルに干渉していないか、適切に固定されているかという点も併せて点検しましょう。雨の日は靴底がぬれて滑りやすいため、ペダル周辺に水や泥が付着していないかも確認します。

 

荷物を積みすぎない

車に積める荷物の量には限界があり、過積載は制動性能に深刻な悪影響を与えます。車両の最大積載量は取扱説明書や車検証に記載されているため、荷物を積む前に確認しておきましょう。一般的な乗用車では400kg~500kg程度が目安ですが、車種によって大きく異なります。

 

車両の重量を考慮すると、すぐに使う予定のない荷物は積みっぱなしにせず、できるだけ降ろしておくという意識も重要です。

 

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まとめ

マニュアル車のペダル

運転中にブレーキが効かなくなる状況は、生命の危険と隣り合わせの緊急事態といえるでしょう。そのような危険な場面に遭遇したときには、適切な対処法を知っているかどうかが生死を分けるポイントです。

 

ハザードランプによる異常事態発生の周囲への告知、エンジンブレーキの活用、パーキングブレーキによる減速など、段階的に対処しましょう。

 

トラブルの主な原因は、パッドの摩耗やフルードの劣化、フェード現象などが挙げられます。予防するためには日常点検が重要で、特にブレーキ関連の警告灯の確認、フルードの状態チェック、ペダルの踏み心地など、定期的な確認が欠かせません。

 

異常を感じたら早めに対応することで、重大な事故を防げます。積載重量の管理や雨天時の慎重な運転も、安全を確保する上で重要なポイントといえるでしょう。

 

【この記事の執筆者】

ブレーキが効かなくなったらどうすればいい?原因や対処法、予防策を解説

五十嵐巧

大手出版社での書籍編集を皮切りに、25年以上にわたり書籍・雑誌・Webメディアの編集・ライティングに携わる。現在はフリーランス編集者・ライターとして活動し、複数の自動車メディアでもコンテンツの編集・執筆に取り組む。豊富な取材経験と専門知識を活かし、読者に信頼される情報を提供し続けている。

 

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