車検を早く受けると損する3つの理由!2025年4月の新制度と最適予約時期
車検の有効期限が近づいてきたとき、「早めに済ませておこう」と考えていませんか。実は車検を早く受けすぎることで、知らないうちに経済的な損失を被っている可能性があります。車検の早期受検には、意外な落とし穴が潜んでいることを知っておきましょう。
特に2025年4月から車検制度が改正され、受検可能な時期が変わったことで、最適なタイミングも変化します。この記事で、車検を早く受けると損する理由と、新制度下での最適な受検タイミングを詳しく確認していきましょう。
※目次※
2.早く受けると損な車検の、2025年4月から変わった新制度の詳細
3.早く受けると損な車検の、最適な受検タイミングと予約の考え方
4.早く受けると損な車検はどこで受ける?費用と特徴で選ぶ受検場所
・車検を早く受けると、重量税の重複支払いや自賠責保険料の損失、検査標章の有効期限が短くなるといったロスにつながる。
・2025年4月から車検制度が改正され、満了日の2か月前から車検を受けても次回の有効期限が短縮されなくなり、早期受検のデメリットが解消された。
・車検の最適なタイミングは満了日の2か月前で、特に繁忙期(2月~3月)は早めの予約が必要である。
車検を早く受けると損をする3つの理由
車検を早めに受けることで生じる経済的デメリットは、意外と大きいものです。重量税の重複支払いや自賠責保険料の損失など、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。まずは、満了日前の車検がもたらす3つの問題点について、詳しく見ていきましょう。
【車検を早く受けると損をする理由.1】重量税の重複支払いが発生する
車検を早く受けると、前回支払った重量税の残り期間分が無駄になってしまいます。車両重量税は、車検時に次回満了日までを前払いする仕組みですが、前倒し受検では既払い分が損失となるでしょう。
例えば1年早く受けると、1年分の重量税が完全な損失となり、これは還付されないのが通常です。普通自動車では数万円に達することもあるため、経済的損失は小さくありません。
満了日ぎりぎりが最も効率的ですが、車検切れリスクを考慮すると、1か月~2か月前程度の受検が安全かつ効率的です。
【車検を早く受けると損をする理由.2】自賠責保険料の問題が生じる
車検を前倒しで受けると、既存の自賠責保険の期間が残っていることが多く、その処理方法が課題です。残存期間分を解約して新たに加入するか、既存保険をそのまま使い自分で更新するかの選択肢があります。
解約では返金が一部あるものの全額ではなく、自分で更新する場合はうっかり忘れてしまうこともあるでしょう。自賠責切れでの運転は、法律違反となるため注意が必要です。
【車検を早く受けると損をする理由.3】検査標章の有効期限が短くなる
現行制度では、満了日の2か月より前に車検を受けると、次回車検満了日は「受検日」から2年後に設定されるため、有効期間が短縮されます。
例えば、車検の満了日が2025年4月18日だった場合、本来であれば次回の車検満了日は2年後の2027年4月18日です。しかし、3か月前の2025年1月18日に車検を受けると、次回の満了日は2年後の2027年1月18日となります。
この場合、本来の有効期間(2年3か月)が2年に短縮され、3か月分の有効期間を損することになるわけです。満了日より大幅に早く車検を受けると、その分だけ有効期間が短くなってしまうので注意しましょう。
早く受けると損な車検の、2025年4月から変わった新制度の詳細
車検制度が、2025年4月から大きく変わりました。これまでの満了日1か月前から受検可能という制限が、2か月前まで拡大され、早期車検による経済的不利益が軽減されます。この改正がカーライフにどのような影響をもたらすのか、詳しく見ていきましょう。
「満了日2か月前」から車検可能になる新制度の概要
2025年4月1日からの法改正により、車検の受検可能期間が満了日の2か月前からに拡大されました。道路運送車両法施行規則の改正によるもので、ポイントは2か月前に受けても次回の有効期限は満了日から2年間となる点です。
この改正は、9月と3月に集中する車検需要を分散させ、整備士や検査員の長時間労働を解消する狙いがあります。自賠責保険も同様に2か月前から更新可能となり、計画的な準備ができるようになったため、ユーザーと業界双方にメリットがあるといえるでしょう。
改正によって損をしなくなるケースと条件
2025年4月からの制度改正により、満了日2か月前からの車検でも、次回の有効期限が短縮されないため、早期受検によるデメリットが解消されました。
最大のメリットは、整備工場の予約が取りやすくなる点です。繁忙期でも余裕を持ったスケジュール調整ができ、車検切れリスクを回避できます。
早期予約や入庫の割引キャンペーンも増えると予想され、整備工場も丁寧な点検が可能になり、車の安全性向上にもつながるでしょう。
改正後も気を付けるべき車検受検の注意点
2025年4月から導入されるOBD検査では、車のコンピューターシステムに不具合があると不合格になる可能性があります。スキャン作業の手間賃として1,000円~4,000円程度の追加費用も発生するため、予算計画に含めておくことが必要です。
制度改正直後は、従来通り1か月前からの車検を選ぶ人も多い可能性があるため、「需要が分散するから大丈夫」という油断は禁物といえます。
特に2月~3月や8月~9月は、早めの予約が肝心です。車検証に「OBD検査対象」の記載がある車は、事前診断を検討すべきでしょう。
早く受けると損な車検の、最適な受検タイミングと予約の考え方
車検の最適なタイミングを知ることは、時間と費用の節約につながります。満了日の確認方法から予約の適切な時期、車検切れの際の対処法まで、知っておくべき情報は少なくありません。2025年4月からの制度改正も踏まえた上で、損をしない車検の受け方について詳しく解説していきます。
早く受けると損な車検の満了日の確認方法
車検満了日は、車検証の左下「有効期間の満了する日」で確認可能です。フロントガラスの車検シールでも確認できますが、表面には満了年月のみで、正確な日付は裏面に記載されています。自賠責保険証の満了日は、車検期間と異なる場合があるため、参考程度にとどめましょう。
自家用車や軽自動車の有効期間は、新車時3年間、以降は2年ごとです。満了日当日23時59分まで運転可能なので、予約が取れれば当日車検も問題ありません。ただし、車両状態によっては当日中に終わらない可能性がある点には注意が必要です。
早く受けると損な車検の、ベストな予約タイミング
満了日の2か月前には、予約を入れておくのがおすすめです。予約が遅すぎると希望日に受けられず、車検切れリスクも発生します。繁忙期(2月~3月)は、特に予約が取りにくくなるので注意が必要です。
2025年4月からの新制度では、満了日の2か月前からでも次回の有効期限が短縮されなくなりましたが、それよりも前に車検を受けると損をします。
早期予約割引を実施している業者も多く、「○か月前なら〇〇円引き」などの特典が受けられる場合もあるでしょう。
早く受けると損な車検が切れた場合の対処法と罰則
車検切れでの運転は道路運送車両法違反となり、6点の違反点数と30日間の免許停止処分、さらに6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。自賠責保険も同時に切れていると、罰則はさらに重くなるでしょう。
車検切れ車両を合法的に移動するには、「仮ナンバー」を取得するか、キャリアカーでの陸送サービスを利用します。仮ナンバーは最長5日間有効で、市区町村の役所で申請可能です。車検切れ車両は私有地で保管し、公道駐車は違法となります。
早く受けると損な車検はどこで受ける?費用と特徴で選ぶ受検場所
車検を受ける場所選びは、費用やサービス内容に大きく関わるポイントです。ディーラー・認証工場・指定工場など、それぞれの特徴と費用体系を理解することが賢い選択につながります。最後に、各受検場所の特性と車検費用を抑えるポイントについて、詳しく見ていきましょう。
ディーラー・認証工場・指定工場の違いと選び方
車検を受ける際には、ディーラー・認証工場・指定工場などの選択肢があります。ディーラーは、専門性と純正部品の使用で安心感がありますが、費用は高めです。認証工場は、分解整備が可能ですが、検査は運輸支局で行う必要があるため時間がかかります。
指定工場は、検査ラインを持ち、1日車検などスピーディーなサービスを提供しているのが特徴です。費用は認証工場が最も安く、指定工場が中間、ディーラーが最も高い傾向にあります。
その他、カー用品店・ガソリンスタンドでも車検を受けられる店舗があるので、車の状態や利用頻度、サービスの質など総合的に判断して選びましょう。
早く受けると損な車検にかかる費用の内訳と節約ポイント
車検費用は、「法定費用」「車検基本料金」「整備費用」の3種類で構成されています。法定費用は、自賠責保険料や自動車重量税などの固定費用のことです。
車検基本料金には、24か月定期点検料・検査手数料が含まれ、業者によって大きく異なります。整備費用は、車のコンディションによって変動し、必要に応じて部品交換などを行うのが一般的です。
少しでも節約するなら、複数業者から見積もりを取って比較検討しましょう。また、Web予約割引・平日割引などの活用も効果的です。日頃のメンテナンスで、部品交換費用も抑えられます。
まとめ
車検を早く受けすぎると、重量税の重複支払いや有効期限短縮などの損失が生じます。2025年4月からの制度改正で、満了日2か月前からの受検が可能になり、これらのリスクが低減されました。
満了日2か月前の早めの予約を心がけることで、車検切れリスクを回避できます。受検の際は各工場の特徴を比較し、費用やサービス内容に応じて選ぶことが大切です。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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