車の年式とは?調べ方や関係する4つの要素をご紹介
「車の年式」という言葉はよく耳にすると思いますが、具体的な年式の数え方や調べ方はご存じでしょうか。なんとなく分かっていても、初年度登録から数えるのか、製造年月日から数えるのか、曖昧な方も少なくないでしょう。
本稿ではそのような年式に関わる基本や年式に対する考え方、乗り換え時のリセールについて細かく紹介します。年式に対して疑問に思っていることがある方や、車の乗り換えを考えている方はご覧ください。
※目次※
・車の年式の数え方は国産車と輸入車で異なるので注意が必要。
・車の年式は車検証からだけでなく、シートベルトを使った方法でも調べられる。
・年式の古い車は安く購入できるが、故障リスクが高いので考えて手に入れたい。
車の年式とは製造や初度登録が行われた年のこと
中古車を選ぶときなどによく見かける「車の年式」という言葉ですが、どのように計算されているのかをご存じでしょうか。車の年式の考え方は、国産車や輸入車によっても変わります。
ここでは、「車の年式は大きく2種類に分けられること」を前提に、年式を調べる前に押さえておきたい年式の概念について解説します。
車の製造日を指すケース
「年式」は車の製造された年を指す場合があります。この意味合いが適用されるのは、主に輸入車になります。輸入車は、製造国で製造された後に日本に輸出され、国内で販売されることになります。その性質上、「製造から登録」までにズレが生じてしまうことがあります。
例えば輸入車で2016年に登録した車であったとしても、製造自体は2015年の場合があります。国内で製造され、販売されるケースとはまったく違うため、輸入車の年式には注意しておくようにしましょう。
車の登録日を指すケース
車の登録日を指すケースは、新車として登録された年を「年式」とします。国産車は輸入車の場合と違い、製造から登録までに空白期間が生じづらく、年式と実際の製造年のズレも発生しにくくなっています。
国内で車を登録した年を「初度登録年月」、製造後に登録された年が「年式」です。そのため、新車を購入した場合は、その年と年式が同じである場合がほとんどです。逆に中古車購入時の年式は、最初のオーナーが購入した年になります。
車の年式が関係する要素とは?
車の年式は、ただ車が古いか新しいかということが分かるだけでなく、さまざまな要因に影響します。例えば車を売却するときにつく査定額は、年式が古くなるにつれて下がってしまいます。
また、年式によって自動車税が加算されることがあるので、売却だけでなく中古車の購入時にも必ずチェックしておきたいポイントです。本項目では年式による影響について細かく紹介します。
年式と車両状態の関係性
一般的に古い車は、新しい車よりも車両状態が劣化していることが想定されます。年式に対して走行距離が短い場合でも、ゴム製の部品やバッテリー、油脂類などは放置されているだけでも劣化していきます。
年式が古いと車本体を安く手に入れることができるかもしれませんが、購入した後に交換が必要なパーツ代なども合わせて見積もる必要があります。また、走っている最中の不具合の発生がないとは言い切れないため、不安だという場合は購入する車の年式について改めて考えてみてください。
年式と中古車市場の関係性
車の年式と中古車市場は密接に関係しています。年式は基本的に古ければ古いほど販売価格が下がり、購入しやすい金額になります。この理由は上記項目で説明したように、故障のリスクが高いことや相対的に車の状態が良くないことが多いからです。
また販売価格が下がるということは、その反対に売却時も査定が下がる傾向にあるということです。そのためできる限り高く売却したいという場合は、現在乗っている車の年式を意識してみると良いでしょう。
年式と税金の関係性
車の年式は経過すればするほど、維持費が高くなってきます。例えば、自動車税は登録から13年未満と13年以降の税金を比較すると、軽自動車が20%、それ以外のガソリン車は15%増税されます。排気量が大きければ大きいほど金額も高くなるため、負担が大きくのしかかります。
また、車検時に納める重量税も13年以上で重課となります。さらに、18年以上を経過すると課税額が大きくなります。年式が古い車に乗っていることで、負担が増えることは言うまでもありません。
ただし、ここで増税の対象となるのはガソリン車やディーゼル車といったタイプの車種です。ハイブリッド車や電気自動車、天然ガス自動車などの地球環境に優しいエコカーであれば、税金の負担を軽減させる政策が組まれていることもあります。
年式と任意保険の関係性
万が一の事故で修理代などを補償してくれるのが「車両保険」です。車両保険に加入するためには「車両保険金額」を決定します。これは自由に金額を決められるわけではなく、契約車両の年式や種類などを目安に決められます。
基本的に、年式が古いと評価が下がるため、保険の設定金額も低くなる傾向にあります。そのため、事故を起こした場合で年式が古ければ、保険会社から支払われる保険金額よりも修理代が高くなってしまうことが発生します。
また、年式が古すぎると、車両保険の加入が断られることもあります。これは「車両保険金額」が大きく関係しており、年式が古いと車両保険金額が設定できないこともあるからです。年式が古い車に乗っている場合は、保険会社に加入できるかどうかを確認してみましょう。
車の年式を調べる方法とは?
初年度登録を行った年が、その車の年式です。いざ中古車を売却しようと思っても、自分が乗っている車の年式が分からなくて困っている人もいるのではないでしょうか。
この年式は中古車の査定に大きく影響するため、購入や売却時には意識しておきたいポイントのひとつです。本項目では誰でも簡単に分かる、車の年式の調べ方についてご紹介します。
車検証から年式を調べる
車の年式を調べる上で、最初に思い浮かぶのが車検証ではないでしょうか。車検証とは、その車が国で定められている保安基準に適合していることを証明するための書類で、使用者の氏名や住所、車台番号や乗車定員など、さまざまな情報が記載されています。
そして、車検証の中央上部に記載されている「初年度登録年月」が車の年式にあたります。その左横に明記されている「登録年月日/交付年月日」は、名義変更や住所変更などで車検証の内容が変更されるたびに更新される日付となっているため見間違えないようにしましょう。
また、車検証は「道路運送車両法」と呼ばれる法律によって携帯が義務付けられています。車検証を不携帯の状態で走行させると法律違反とみなされ、50万以下の罰金が課されます。もし紛失してしまった場合は、陸運局などで再発行の手続きを行ってください。
新車保証書から年式を調べる
ほとんどの場合は車検証で年式を確認することができますが、何らかの理由で紛失してしまうこともあるかもしれません。そのような万が一の場合の対処法として、新車保証書と呼ばれる書類から車の年式を確認することができます。
新車保証書は、車検証を保管しておく整備手帳の中に入っていることが一般的です。書類の中央部分に記載されている「登録日」が車の年式にあたります。しかし、初年度登録年月日ではないため、情報の確実性という意味では車検証よりも劣ります。
そのため、車検証を紛失した場合など、参考程度にとどめておきましょう。また、中古で購入した車であれば、中古車保証書が入っています。そこに記載されている「登録日」は、中古車を購入した日付となっているため、混合しないように注意が必要です。
シートベルトから年式を調べる
普段乗っている車両から年式を調べる方法はないのかと、疑問に感じている人もいるのではないでしょうか。実は、シートベルトから車の年式を調べることもできます。シートベルトの付け根に貼り付けられているタグから、推測するといった方法です。
英語表記の中に、西暦の4ケタで記載された数字を見ると年式を推測することができます。詳しくは後述しますが、シートベルトには製造年が記載されているからです。ただしあくまでも推測であり、この方法で確実に車の年式を調べることはできません。
高年式や低年式の考え方
年式は「古い」「新しい」とよく言いますが、具体的に高年式と低年式は何年のことを指すのでしょうか。具体的に決まった年数があるわけではありませんが、一般的な考え方を紹介します。
高年式:年式が新しい車
はじめに、年式の新しい高年式について説明します。具体的な定義というものはないのですが、登録から3年未満は確実に高年式と言って良いでしょう。新車登録から3年と言えば、1回目の車検を取るまでの期間なので、年式が新しいと一般的に言われます。
こまめに車を乗り換えたいという方は、初回車検時の3年を目安に売却をするとリセールバリューが良いでしょう。
低年式:年式が古い車
一方で、年式の古い低年式の車は、こちらも明確な定義はありませんがおおよそ7年と言われています。7年と言えば新車登録から3回目の車検のタイミングです。このタイミングをきっかけに査定額が大きく下がってしまうので、できる限り高く売りたいという場合は7年が経つ前に売却することをおすすめします。
〇年落ち:経過年数
よく「この車は○年落ち」と記載されていますが、この意味は単純で初回登録から何年経った車かを表現するときに使用します。例えば中古車を購入するときや、友人同士で車に関する話をするときに耳にすることが多いです。
特に難しい意味はないですが、車の年式を表すときによく使う表現ですので覚えておくと便利です。
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車の年式が古くなる前に乗り換えるのもおすすめ!
車の乗り換える場合、年式によってリセールバリューが大きく異なるのでタイミングがとても大切です。単純に年式が新しい、古いだけでなくモデルチェンジがいつ行われたかによっても中古車市場が大きく変動したりします。
車を高く売るポイント
車は、登録時点から、価値が徐々に落ちていきます。10年も同じ車に乗り続けていると、その車のリセールバリューはかなり下がっているため、買取金額にも期待できません。そのため、年式が古くなる前に車を乗り換えるのが良いでしょう。
車の年式が査定額に大きな影響を及ぼすのはもちろんですが、車の走行距離も重要になってきます。走行距離が長ければ長いほど、「消耗した車」という印象を与えてしまうからです。車を売る際は、年式だけでなく、走行距離も意識するようにしましょう。
車をお得に買うポイント
続いて中古車をなるべく安価で購入できるポイントを紹介します。年式が古ければ古いほど相場はどんどん下がりますが、やはり故障のリスクなども相対的に高くなってしまい懸念する方も多いと思います。
そのようなときには、モデルチェンジが行われたタイミングをチェックしましょう。基本的にモデルチェンジが行われると前モデルの相場が下がる傾向にあるので、比較的に年式が新しくてもお得に購入できることがあります。
よくある質問
Q. 自分の車の年式はどうやって調べますか?
A. 車の年式は車検証で確認できます。 車検証の中央上部に記載されている「初度登録年月」というのが年式です。
車検証が手元にない場合は、新車保証書にある「登録日」や、シートベルトに記載されている「製造年月」からも推測できますが、いずれも正確な年式(=初度登録年月)ではないので注意しましょう。
Q. 車両の年式とは何ですか?
A. 車両の年式は、一般的に運輸支局に初めて登録された年を指します。ただし、輸入車の場合は製造から販売までに時間差があるため、製造年を「年式」としています。
Q. 車の車種はどうやって調べますか?
A. 車種は車検証で確認することが可能です。車検証の「型式」欄に記載されている識別番号が車種やモデルに該当します。なお、プリウスやアルファードというのは「車名」として、こちらも車検証に示されています。
まとめ
車の年式からは、その車両の世代などの情報を得ることができます。また自動車税や売却時のリセールなどさまざまな影響があるので大事な基準です。整備状況によって変化しますが、年式が古い車は経年劣化による故障のリスクが高くなるので、中古車を購入する際はチェックするべきポイントです。
購入時だけでなく売却時も年式によって評価が大きく変わるので、タイミングを重視して車の乗り換えをしたいという場合は、自身が乗っている車の年式を把握しておきましょう。
▼ライタープロフィール
兵頭 倫果(ひょうどう りんか)
大学時代は工学部で電気の分野を専攻し、電気自動車やソーラーカーの製作に励む。大会への出場あり。大学卒業後は国産自動車メーカーに技術者として入社。後に退職し、現在はフリーランスで、「若者にも響かせる」をモットーにYouTubeやライティング活動を行っている。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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