新車購入のメリットデメリットや購入場所ごとの特徴・中古車との比較！
車を購入する場合、新車と中古車のどちらを選べば良いのか分からない人も多いのではないでしょうか。中古車のほうが安いため新車よりもお得だと考える人もいれば、新車のほうが長く乗れると考える人もいます。
新車と中古車にはそれぞれのメリットとデメリットがあるため、一概にどちらが良いとは言い切れません。それぞれの特徴を知り、自分に適した購入方法を選ぶことが大切です。
本記事では、自分に適した車選びに迷っている方に向けて、新車と中古車のメリットとデメリットを解説します。
※目次※
・新車と中古車それぞれのメリットやデメリットを理解しどちらにするか選択しよう。
・新車の購入場所は「正規ディーラー」と「サブディーラー」に分けられる。
・新車と中古車のどちらを選ぶか迷っている人は登録済未使用車も検討しよう。
新車購入のメリットとは？
価格だけを見ると新車は高いと感じるかもしれませんが、「好きなオプションやパーツを自由に組み合わせることができる」というメリットがあります。また、最新技術を取り入れた車を選ぶことで、安全性や快適性を各段に上げることも可能です。
どのような車を選ぶか悩んでいる人は、新車の性能や保険の充実度に焦点を当ててみると良いでしょう。
満足度が高い
車は単なる移動手段ではないと考える方は少なくありません。新車を購入することで「ずっと欲しかった車を新車で買えた」という満足感を得られるでしょう。新車を購入したことでステータスを感じる方もいます。
一般的な中古車を購入する場合、多少の使用感は我慢する必要がありますが、新車となれば正真正銘まっさらな状態です。納車時の気分の上がり方や充足感は、新車ならではのメリットといえるでしょう。
保証が充実している
新車購入時には、充実したメーカーの保証が付きます。メーカー保証には「一般保証」と「特別保証」の2種類があり、保証の条件に当てはまる場合には無料で修理を受けられる仕組みです。
一般保証では、3年または6万kmのいずれか早いほうに達するまで、ほとんどの部品（消耗品などを除く）を対象に修理が受けられます。特別保証では、5年または10万kmのいずれか早いほうに達するまで、走行や安全に関わる重要な部品のみが対象です。
中古車も保証期間内であればメーカー保証の継承も可能ですが、数万円の費用がかかります。一般的に販売店保証が付きますが、保証内容はメーカー保証に及びません。
エコカー減税により節税ができる
エコカー減税は、排出ガス性能および燃費性能に優れた自動車に対して自動車重量税を免税・軽減する制度です。それらの性能に応じて税率が決められています。
令和5年5月1日~令和8年4月30日の期間中に新車新規登録などの手続きを行った場合に適用される減税措置です。当初は2023年4月で廃止される予定でしたが、税制改正により延長されました。
自分の好みを反映させることが可能
新車は車種、グレード、ボディカラー、オプションに至るまで、自由に選べるのが魅力です。車種によっては、インテリアカラーが選べたり、一部グレードにしか付けられないオプション装備が設定されていたりします。中古車では見つけるのが難しい自分好みの車をカスタマイズできるのがメリットです。
中には、特別仕様車や数量限定モデルも存在しますが、中古車市場では出回らないケースもあります。
先端技術の高性能な車が手に入る
車業界の技術は常に進化しているため、新車を購入すれば先端技術を搭載した高性能なモデルを手に入れられます。最先端技術を味わいたい方は、新車購入することでいち早く高性能な車を堪能できるでしょう。
任意保険に新車特約を付けられる
「新車特約」とは、任意保険において新車を購入した際に付加できる特約です。全損や半損になったときでも高額の補償を受けられます。例えば、200万円の新車を購入した場合、5年後に事故で全損しても200万円を上限に補償を受けることが可能です。
新車特約に加入していない車は、車両保険の上限が1年で数十パーセント程度減少していくため、5年後の補償額は低くなります。万が一にしっかりと備えたい方は、新車を購入して特約を付けると安心でしょう。
長い期間乗り続けられる
新車は製造後すみやかに納車されるため、年式の古い中古車を購入した場合と比べて長く使用できます。定期的にメンテナンスを実施していれば、10年以上乗り続けられるのが一般的です。
新車は新品部品が使用されているため、古い車よりも不具合のリスクが低いといえるでしょう。新車を10年使用する場合と、10年落ちの中古車をさらに10年使用する場合では、不具合が発生するリスクも異なります。
新車購入のデメリットとは？
新車購入には多額の費用がかかります。後悔しないためにも、しっかり理解した上で決定しましょう。中には、想定していたよりも高額であったり、納期が長かったりすることで新車購入を諦める人もいます。
ここでは、新車購入におけるデメリットを解説しますので、検討している方はぜひ確認してみてください。
購入費用が高額になる
新車購入のデメリットとして挙げられるのは、購入費用の高さといえます。車の性能やデザインに魅力を感じたとしても、予算が合わなければ断念するしかありません。購入費用の高さから新車を諦める人も少なくないでしょう。
一方、新車購入代金の支払い方法は多様化しています。頭金が不要であったり、月々の支払い額を抑えたりできるため、無理のない支払い方法を選ぶことが可能です。
納車待ちの期間が長い
新車は契約後に製造や運送などを行うため、中古車と比べて納車までに長い期間がかかります。人気車種であれば納車まで数年かかるケースもあり、オーダーストップにより注文できないケースもあるでしょう。
新しい車が欲しい時にすぐ手に入らないのは、大きなデメリットとなります。納車されるまで期間を要する車種は、すぐに車が必要な人には向きません。この場合、すぐに手に入る中古車のほうがおすすめです。
価値が大幅に下落する可能性がある
新車を高額で買ったにもかかわらず、購入直後にモデルチェンジすることも少なくありません。新型の発売により旧型となれば、新車購入したばかりであっても価値が大幅に下落する可能性があります。
型落ちモデルになることを避けたいのであれば、これまでのモデルチェンジサイクルを確認するのがおすすめです。何年ごとにモデルチェンジしているかが分かれば、次がいつごろになるか予想するのに役立つでしょう。
販売終了モデルは新車購入できない
生産が終了したモデルは、販売店の在庫がなくなると新車購入ができなくなり、中古車でしか手に入りません。中には「新車購入のために予算を貯めていたら、モデルチェンジしてしまった」という経験がある方もいるでしょう。
新型モデルのデザインや装備が希望条件に合わないこともあります。メーカーが現行で取り扱うモデルしか新車購入できないのは、デメリットといえるでしょう。
新車の購入先「正規ディーラー」の特徴
新車は、自動車メーカーから販売店を通して購入します。自動車メーカーとの特約店契約を結ぶ「正規ディーラー」は、メーカーから直接仕入れできることが特徴です。
ここでは、正規ディーラーから新車を購入するメリット・デメリットを解説しますので、ぜひ購入場所を検討する際の参考にしてください。
【メリット】人気の車種を入手しやすい
自動車メーカーから直接車を仕入れられるのが、正規ディーラーの特徴です。メーカーから直接仕入れができないサブディーラーからの注文も受けますが、自社の注文を優先する傾向があるといわれています。そのため、人気車種も比較的納期が早いでしょう。
また、人気車種やグレードであれば店舗が在庫していることもあります。最寄り店舗に在庫がなくても全国に店舗があるため、他店舗から取り寄せることが可能です。店舗によっては試乗できるため、実際に乗ってから購入を決められます。
【メリット】サービスの質が高い
正規ディーラーでは、メーカーの指導によりサービスや技術が一定水準に保たれています。そのため、全国どこの店舗でも同じサービス品質や対応が受けられるのが特徴です。スタッフは接客やサービス知識が豊富なため、安心して相談できるでしょう。
【デメリット】サブディーラーと同等の値引きは難しい
正規ディーラーは、メーカーからの直接仕入れで原価を抑えることで、サブディーラー以上に値引きができると考える方もいるでしょう。
しかし、一般的には特定のメーカーと契約している正規ディーラーは、値引き額にも制約があります。そのため、大幅な値引きは難しいでしょう。
【デメリット】社外品の装着を断られることもある
新車購入時には自分好みにカスタマイズしたいと考える人もいるでしょう。しかし、内容によっては対応できないケースがあります。純正品であれば複数装着も問題ありませんが、社外品を希望する場合は装着を断られてしまうケースもあるため注意が必要です。
購入後の整備においても、基本的に純正部品を使うため、サブディーラーや整備工場に比べると費用が高くなる傾向があります。
新車の購入先「サブディーラー」の特徴
新車は、自動車メーカーから販売店を通して購入します。自動車メーカーとの特約店契約を結ばない「サブディーラー」には、正規ディーラーにはない特徴があるため、どちらが自分に適しているか見極めることが大切です。
ここでは、サブディーラーで新車を購入するメリット・デメリットを解説しますので、ぜひ購入場所を検討する際の参考にしてください。
【メリット】新車を安く購入できる
サブディーラーでは、値引き額に上限がないといわれています。値引き額に上限があるディーラーに比べると、購入費用を抑えられる場合が多いでしょう。
オプション装備の取り付けを販売店で行う場合、使用する部品は社外品も選択できるため、車のカスタム費用が抑えられます。
【メリット】複数のメーカーを比較できる
特約店契約を結んだメーカーのみを取り扱う正規ディーラーとは違い、サブディーラーでは複数メーカーの取り扱いが可能です。そのため、異なるメーカーの車を比べられるのはメリットといえます。
また、スタッフの知識が特定メーカーに偏らず、中立的な立場でのアドバイスが受けられるでしょう。
【デメリット】正規ディーラーと同等の対応ができない場合がある
サブディーラーの仕入れは、メーカーから直接ではなく、正規ディーラーを経由しています。人気で品薄の車種で入手が難しい場合、納期が遅れる可能性があるでしょう。
また、サブディーラーでは修理ができない場合があります。その場合、正規ディーラーに依頼することになり、修理期間が長くなったり費用が高くなったりする恐れがあるため注意が必要です。
【デメリット】サービス内容が店舗によって異なる
サブディーラーでは、メーカーによるサービス基準が決められているわけではありません。そのため、正規ディーラーとは違いサブディーラーは、店舗によってサービスの質に差があります。納得のいくサービスを受けられる店舗を選ぶことが大切です。
自社で整備工場を持っているサブディーラーが多いですが、購入後のアフターサービスがどのようになっているか、事前に確認しておくと良いでしょう。
中古車購入のメリット
中古車購入を検討しているなら、どのようなメリットが得られるのか確認しましょう。中古車の魅力は値段を抑えられるだけではありません。
ここでは、中古車購入によって得られるメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
新車よりも安価で購入できる
新車は価格が決められているため、欲しい車種が決まっている場合は、予算に合わせてグレードを選ばなければなりません。一方で、中古車なら新車よりも安価で購入できるため、希望車種の上級グレードも選択肢に含められます。
例えば、年式や走行距離、傷やへこみの程度、修復歴の有無などを総合的に判断して値段を算出するため、予算に合わせてコンディションを選ぶことが可能です。中には、新車とほとんど変わらない状態でも数十万円安く買える中古車もあります。
納車待ちの期間が短い
中古車販売店に在庫がある車は手続きが済めばすぐに乗れるため、契約から納車までの期間は約2週間前後と納車待ちの期間が短いのがメリットです。新車の納期は数か月~数年かかることもあるため、中古車はすぐに車が必要な人にとって有力な選択肢となります。
決まった時期までに車を用意する必要がある人にとっては、購入しやすい方法でしょう。
販売終了モデルも手に入る
生産が終了した車は新車購入ができなくなりますが、中古車なら手に入れることが可能です。中には、後継車が発売されなかったり、旧型モデルのほうが魅力的だったりといった理由で中古車購入を検討することもあるでしょう。
数量限定で新車購入できなかった場合も、中古車なら手に入るかもしれません。旧車など希少価値の高い車も購入の選択肢に含められるのもメリットです。ただし、生産が終了した車は、修理パーツの供給がなくなるリスクがあることも頭に入れておきましょう。
多少の傷なら気になりにくい
中古車は、購入時から小さな傷やへこみが付いていることも多く、自分で多少傷を付けてしまっても気になりにくいという強みがあります。中には、傷やへこみに対して敏感になる人もいますが「最初から付いているならもういいか」と割り切れる人もいるでしょう。
中古車は比較的安く手に入るため、妥協できるポイントが多い人も少なくありません。そのため、多少の傷があったとしても、車を数年で買い替えると見切りを付けている人や乗れるだけで十分と考えている人は気にならないでしょう。
中古車購入のデメリット
中古車購入を検討するなら、しっかりとデメリットも把握することが大切です。意識すべきポイントが分かれば、デメリットを最小限に抑えることができるでしょう。
ここでは、中古車購入においてデメリットとなり得る事項について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
車によってコンディションが違う
中古車は旧ユーザーの使用状況によって、1台1台コンディションが異なります。適切にメンテナンスされてきた中古車だけではないため、中には乗り始めた直後に不具合を起こすケースも少なくありません。そのため、よく見極めた上で選ぶことが大切です。
中でも、車の骨格部分に損傷を生じ「修復歴」が付いた車は、故障リスクが高い傾向があります。安価に購入できるメリットはある一方で、安全性に影響を与えるため避けるのが望ましいといえるでしょう。この修復歴は、表示義務があるため容易に確認できます。
価格が変動するリスクがある
中古車の相場は、市場の動向によって大きく変わります。そのため、購入する時期によっては「自分が購入した時よりも相場が安くなっている」というケースもあるでしょう。タイミングによっては、数万円~数十万円の差が出ることも珍しくありません。
ベストなタイミングを見極められなければ、相場の変動はデメリットになります。後悔しないためにも、相場の変動を意識して購入のタイミングを検討しましょう。
リセールも考慮する必要がある
中古車を購入する際は、年式や走行距離を基準にして選びます。一方で、廃車するまで乗り続けるのでなければ、買取に出すタイミングも考慮して選ぶことが大切です。車の価値は、節目となる時期や走行距離を超えると大きく下がります。
価値が下がる目前の車を購入すると、短期間で売却しても査定額が大幅に下がってしまうケースがあるため注意しましょう。
車の仕様を自由に変えられない
中古車販売店では、在庫車の中から希望条件に近いものを選ぶ必要があります。希望する車種でも不要な装飾がされている場合や、希望する装備が付いていない場合もあるでしょう。中には、希望条件が全てそろった中古車を見つけるのが難しいモデルもあります。
新車であれば仕様を自由に変えられるのに対し、中古車は希望条件に合う車両が見つからなければ妥協が必要です。中古車を選ぶ際は、希望条件に優先順位を決めておくと探しやすくなるでしょう。
新車と同様の期間乗り続けるのは難しい
新車であれば、購入後10年以上乗り続けられるケースは珍しくありません。一方で、7年落ちの中古車を購入した場合、購入後10年以上乗り続けられるでしょうか。個体差があるため、一概には言えないものの、新車と同様の期間乗り続けるのは難しいでしょう。
新車で購入した場合よりも使用期間が短くなると想定した上で、買い替えを視野に入れた中古車選びが得策です。1台を長期間乗り続けるよりも、中古車を短期間で買い替えるほうがお得になるかもしれません。
新車と中古車で悩んだら登録済未使用車も検討しよう！
新車購入を検討する方の中には、他人が使用した車に抵抗がある方もいるでしょう。使用感がある中古が苦手という方は少なくありません。そこで、おすすめしたいのが「登録済未使用車」です。
登録済未使用車は中古車に分類されますが、未使用の車を指します。新車同様でありながら手頃な値段で購入できること、納車までの期間が短いことがメリットです。
一方、デメリットもあります。既に販売店に在庫された車であるため、新車製造時に取り付けるメーカーオプションを装備することができません。また、次の車検までの残り期間が少なくなっている点はデメリットといえるでしょう。
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車を安く買うコツ
車の購入費を少しでも下げたい人は、安く買うコツを押さえることが大切です。時期によってお得に購入できる可能性が高まるため、意識して買い替えの計画を立てるのも良いでしょう。また、オプションはたくさん盛り込めば良いというものではありません。
ここでは、車の購入費を下げるために知っておきたいポイントを解説します。
安くなる時期を狙う
車を少しでもお得に購入したい場合は、メーカーや販売店の決算月と重なる3月や9月が狙い目です。この時期は販売店が売上確保に向けて、キャンペーンや値引きなどを実施するため、新車・中古車ともにお得に購入できる可能性が高まります。
他にも、モデルチェンジの情報が発表されるタイミングはお得に購入できるチャンスです。新型モデルの発売を待つ方が増え、現行モデルの買い控えが起こります。そのため、自動車販売店は在庫を処分するため、安く売り出す傾向です。
オプションは吟味して選ぶ
新車購入時に取り付けるオプションは、メーカーオプションとディーラーオプションの2種類に分けられます。メーカーオプションは新車製造時に取り付けるため、後から追加することができません。一方で、ディーラーオプションはいつでも取り付けできます。
また、オプションは実用性に影響を与えるものとそうではないものがあるため、よく吟味して選びましょう。むやみに有料オプションを付けてしまうと総額が高くなってしまうため、しっかりと検討することが大切です。
まとめ
車選びでは、新車と中古車それぞれの特徴をしっかりと理解した上で、自分が求める条件を明確にすることが大切です。メーカーオプションを自由に選べたり、任意保険に新車特約が付けられたりするのは新車にしかないメリットといえます。
一方で、求めるメーカーオプションが付いた中古車を選べば、同じ装備を搭載した車を安価かつスピーディーに購入できます。他人が使用した車に抵抗がある場合は、登録済未使用車を選ぶことで解決でき、メーカー保証を希望する場合は継承も可能です。
上記のように、新車と中古車のどちらにもメリットがあるため、自分のライフスタイルに合った方法で車を選んでみてはいかがでしょうか。
▼ライタープロフィール
松田 莉乃
過去の愛車は32GT-R、180SX、33Z。車の構造に興味を持ち「自分の車は自分で作りたい」という気持ちから自動車整備工場に勤務した経験を持つ。中古車買取査定員やタウン情報誌の編集部として仕事をした経験を活かし、主に車・タイヤ関係のメディアを対象に2020年からフリーランスのライター兼エディターとして活動中。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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