車の窓ガラスに撥水コーティング!選び方と施工方法を紹介
車の窓ガラスは走行中の視界を確保するため、常にきれいな状態を保たなくてはなりません。雨で視界が悪い、汚れていて前が見にくいなどの状況にならないためには、撥水コーティングが必要です。
しかし、撥水コーティングにもさまざまな種類があるため、何を選べばよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、車の窓ガラスに使う撥水コーティングの選び方や施工方法を紹介します。撥水コーティングの仕組みと施工したときの効果、注意点なども紹介しますので、欲しい効果が得られるコーティングを選びましょう。
※目次※
2.車の窓ガラスに撥水コーティングを施すことで得られるメリット
・車の窓ガラスに撥水コーティングを施せば、良好な視界の確保と防汚作用などのメリットがある。
・撥水コーティングには撥水性の高いシリコーン系と持続性の高いフッ素系があるため、ライフスタイルやメンテナンスが可能な頻度によって選ぼう。
・撥水コーティングをセルフで施す場合は、下地処理が重要。不安な場合は業者に依頼するのもおすすめ。
車の窓ガラスに施す撥水コーティングとは?
新車や中古車を購入した際、車の窓ガラスに撥水コーティングを施す人は多くいます。コーティングしなくても問題はありませんが、撥水コーティングは後々役に立つため、購入後すぐに施工するのがおすすめです。
ここでは、撥水コーティングにはどのような役割があるのかを紹介します。
水をはじく特徴がある
撥水コーティングは、車のボディや窓ガラスの表面に被膜を形成し、水をはじきます。フロントガラスにコーティングしておけば、良好な視界の確保が可能です。最近の撥水コーティングには防汚作用もあることから、洗車時間を短くできます。
コーティング剤には低撥水・高撥水・超撥水などの種類が販売されているため、水のはじき具合も調整可能です。また、施工したコーティング剤が水をはじきにくくなったときが次の施工時期のため、車のメンテナンスがしやすいという特徴もあります。
親水との違いは水のはじき方
車のコーティングには、撥水剤の他に親水剤もあります。親水剤は水をはじくのではなく、水をまとめて膜状にし、流れるように落とす溶剤です。
フロントガラスに使用すると、まとまった水が視界を悪くする可能性があります。親水剤はサイドガラスやリアガラスなど、風の影響を受けにくい箇所に使うのがおすすめです。
車の窓ガラスに撥水コーティングを施すことで得られるメリット
激しい雨の日に車のワイパーを作動しても、視界がなかなか良くならない経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
前方が見えにくい状態で走行すると事故につながるため、安全を確保する上でも撥水コーティングはおすすめです。ここでは、撥水コーティングを施すメリットを紹介します。
雨天時でも視界を確保できる
車のフロントガラスに撥水コーティングを施せば、雨の日の走行でも視界を確保できます。
撥水コーティングしていないガラスは、ワイパーで拭き取った直後しかきれいに見えません。しかし、撥水コーティングされているガラスは、小雨程度であればワイパーなしでも視界が良好です。
また、コーティングをすると球状になった水滴が走行中の風圧で流れるため、大雨の日にワイパーの速度を上げる必要もなくなります。撥水コーティングをすることで、ワイパーが動くことによる「前が見にくい」を解消できるでしょう。
ガラスへの汚れの付着を防ぐ
窓ガラスに撥水コーティングを施して水をはじく被膜を形成すると、水あか・砂ぼこり・花粉・黄砂などの汚れが付着しにくくなります。
フロントガラスの汚れは、軽微なものであればウォッシャー液でも対応できますが、ワイパーで取り除けるのはフロントガラスの一部分です。撥水コーティングをすることで、フロントガラス全体を美しく保てます。
撥水コーティングの種類や施工方法により、効果の持続性はさまざまです。全ての汚れを防げるわけではないものの、大抵の汚れは水洗いで落とせるため洗車にかかる時間を短縮できます。
車の窓ガラスに撥水コーティングしないとどうなる?
車の窓ガラスに撥水コーティングを施すほうがよい理由は、いくつかあります。コーティングしなくても問題はありませんが、視界不良が起こる可能性やメンテナンスの手間がかかるため、悩んでいる方は施工を検討しましょう。
ここでは、車の窓ガラスに撥水コーティングをしない場合に起こる問題を紹介します。
雨天時の視界不良を招く可能性がある
撥水コーティングをしていないと雨水をはじかないため、フロントガラスがにじみます。さらに、大雨の日はワイパーの速度を上げて動かし続ける必要もあることから、ワイパーに視界が遮られ視界が悪くなることもあるでしょう。
コーティングすることで水滴は水の玉を成形し、ワイパーと走行による風力で雨水を飛ばして視界を開きます。安全運転を心がけるためにも、撥水コーティングは大切です。
運転時の負担が増えやすくなる
雨水が汚れと一緒ににじみ、視界が悪くなると、その分だけ「見る」ことに労力がかかります。
撥水コーティングしていなくても、ワイパーの稼働頻度とスピードを上げれば走行は可能です。しかし、無意識にワイパーを目で追ってしまうため、ドライバーの目を疲労させる要因となります。
短距離運転であればそれほど気にならない目の疲れも、長距離運転の多い人にとっては重要な要素です。
ワイパーゴムの摩耗が早まる
撥水コーティングしていないと窓ガラスに雨水が付着しやすくなるため、ワイパーの使用頻度が増えます。コーティングしていれば停車時に動かす程度で済む小雨でも、撥水コーティングしていないと走行中の作動が必要です。
ワイパーの使用頻度が高くなるとワイパーゴムの消耗も進みます。ゴムの交換には費用が発生するため、金銭面においてもデメリットです。
汚れが落ちにくくなる
車の窓ガラスには、雨水だけでなく砂やほこり、花粉などの汚れが付着します。これらの汚れは、撥水コーティングしていない場合は簡単に落ちません。
一方、撥水コーティングしていれば水で洗い流す、または軽く拭くだけで除去できます。日常的な手入れの面でも、撥水コーティングは重要な役割を果たすでしょう。
ガラスが凍結しやすくなる
冬場の気温が低くなる時期は、車のガラスが水滴で凍結する、霜が付きやすくなるなどの現象が起こります。そのまま運転するのは危険なため、エンジンとエアコンをかけ、溶けるまで待たなくてはなりません。
この現象は、撥水コーティングを施工することで回避できます。コーティングすれば付着する水滴自体が少ないため、凍結していてもすぐに落とせるでしょう。撥水コーティングは、冬場の時間短縮にも役立ちます。
自分に合った車の窓ガラス用撥水コーティング剤の選び方
撥水コーティング剤には、さまざまな種類があります。撥水性の高い製品や持続性の高い製品などがあるため、ライフスタイルや施工する車に合うものを選びましょう。ここでは、撥水コーティング剤の溶剤の種類と施工タイプ、内容量で選ぶ方法を解説します。
高い撥水効果を求める場合
撥水効果の高いコーティング剤を求めるのであれば、シリコーン系の製品がおすすめです。シリコーン系撥水コーティングは、水滴がはっきりと球状になることが明確に実感できるほど優れた撥水性があります。
耐久性は高くないため定期的に塗り直す必要はあるものの、安い製品が多く、効果を明確に感じられることからも人気です。撥水効果を重視するのであれば、シリコーン系を選びましょう。
長期間のメンテナンスフリーを目指す場合
持続性の高さがあるコーティング剤を求めるのであれば、フッ素系の製品がおすすめです。フッ素系撥水コーティングを施工した場合は、シリコーンよりも固い被膜が形成されます。
この被膜は、ワイパーによる摩擦や洗車機にも安心の高い耐久性があるため、定期的に塗り直す必要がありません。撥水性はシリコーンに劣りますが、メンテナンスの手間を減らしたい場合は、メンテナンス頻度が抑えられるフッ素系コーティング剤を選びましょう。
手軽にコーティングしたい場合
撥水コーティング剤にはさまざまなタイプの施工方法があります。一般的に販売されている施工タイプは以下の通りです。
タイプ |
使い方 |
スプレータイプ |
溶剤をスプレーで吹き付け、タオルなどで拭き上げる |
ウォッシャー液タイプ |
ウォッシャータンクに入れておけば、ワイパーを使うたびにコーティングできる |
ボトルタイプ |
スポンジに溶剤を付けて塗り込む |
撥水ワイパー |
特殊な撥水成分を含ませたワイパーを装着する |
手軽に作業したい場合は、スプレータイプ、ウォッシャー液タイプ、撥水ワイパーがおすすめです。ウォッシャー液タイプと撥水ワイパーを併用すれば、窓ガラスに施工する手間を減らせます。
しっかり施工したい場合は、スポンジに溶剤を付けて塗り込むボトルタイプを選びましょう。
内容量も確認しよう
窓ガラス用撥水コーティング剤は、内容量も重要です。
一度撥水コーティングを施しても効果は徐々に薄れていくため、繰り返し施工する必要があります。そのため、特に定期的な塗り直しが必要なシリコーン系コーティングは、容量の多い製品を選ぶのがおすすめです。
撥水コーティング剤は、内容量や1回当たりの使用量が製品によって異なります。「1本で何回施工できるのか」「フロントガラスなら何枚分の施工ができるのか」などを考慮し、最適な製品を購入しましょう。
車の窓ガラスに撥水コーティングを施す際の注意点
車の窓ガラスに撥水コーティングを施せば、多くのメリットが得られます。しかし、塗布した液剤がワイパーやシステムの動きに影響する場合があることも覚えておきましょう。ここでは、撥水コーティングの注意点を紹介します。
ワイパーのビビり
撥水コーティングを施した直後は、ワイパー作動時にビビりが発生しやすくなります。ビビりとは、ガラス表面にワイパーが引っかかり、音を出す状態です。
コーティング後にビビりが起こるのは、コーティング剤による摩擦が関係しています。コーティングに塗りむらがある、ワイパーのゴムが劣化している可能性も考えられるでしょう。
長年使っている車は劣化の可能性が高いことから、ワイパーの点検・交換がおすすめです。
安全装備の誤作動への懸念
近年販売されている車には、衝突被害軽減ブレーキやACCなどの運転支援システムが搭載されています。前方の車や道路状況を検知するために使われるのが、フロントガラス上部に設置されている高精度カメラやセンサーです。
これらの装置は、撥水コーティングによって生み出された球状の雨粒にも反応する可能性があります。小さな雨粒を検知する可能性があるほど優れた安全性能ですが、誤作動で警告音が鳴り続けると運転の妨げになるでしょう。
運転支援システムの説明欄に、撥水コーティングに関する記載もあります。撥水コーティングを施工する際には、事前にディーラーへ相談しましょう。
期待した効果が得られないリスク
撥水コーティングの施工に失敗すると、期待した効果が得られません。間違った施工方法では窓ガラスに違和感が生じ、かえって視界が悪くなる恐れがあります。
初心者によくある失敗は「油膜取りができてない」「仕上げの拭き取りができていない」の2つです。
施工に失敗するとコーティングが過剰になり、対向車のライトなどがフロントガラスに反射して視界が悪くなります。コーティング剤の説明書をよく読み、丁寧に施工しましょう。
車の窓ガラスに自分で撥水コーティングを施す手順
車の窓ガラスに施す撥水コーティングは、業者に依頼せず自分での施工も可能です。コーティング前にしっかりと準備し、コーティング剤の塗布手順を守ることで、失敗せずに高い効果が得られるでしょう。
ここでは、自分で撥水コーティングを施す場合の大まかな手順を紹介します。
丁寧な洗車で汚れを落とす
撥水コーティングを施す前は、丁寧に洗車しましょう。窓ガラスに水あかや油膜が残っていると、コーティングの耐久性と撥水効果が落ちてしまいます。
通常の洗車でガラス部分がきれいになるのであればよいですが、そうでない場合は専用の洗浄剤を使って汚れを落としましょう。
また、きれいに見えてもまだ汚れが残っている場合もあります。コーティングにむらができる原因にもなるため、なるべく専用の洗浄剤を使って下地処理をしましょう。
むらなく均一に塗布する
下地処理が完了すれば、コーティング剤を塗布します。ボトルタイプを使う場合は、縦方向と横方向に塗布した後に円を描くように塗り込むのがおすすめです。
スプレータイプを使う場合は、窓ガラス全体にしっかりとスプレーした後、窓ガラス用の清潔なタオルを使って拭き上げます。
ガラスの四隅はもちろん、フロントガラスの場合はワイパーの下もしっかり塗布しましょう。水の流れる方向に向かって塗り広げると、むらなく仕上がります。
丁寧に拭き取る
全て均一に塗布した後は、コーティング剤が乾くまでしばらく待ちます。コーティングした被膜が乾燥してガラス表面が白くなりますが、失敗ではありません。使用するコーティング剤や気温、天候などによって乾燥時間は前後しますが、目安は10分~15分程度です。
十分に乾いたら、固く絞ったぬれタオルを使って窓ガラス全体を丁寧に拭きましょう。筋が残らないよう、余分な溶剤を拭き取るように拭くことがポイントです。
車の窓ガラスは高い撥水効果が得られる業者施工がおすすめ
自分で施工することに不安がある場合は、業者に依頼する方法もあります。業者の施工は費用がかかるデメリットもあるものの、プロが丁寧に施工してくれるため、セルフ施工よりも撥水性と持続性の高いコーティングが可能です。
ここでは、撥水コーティングを業者に依頼するメリットと費用の目安を紹介します。
セルフと業者施工の違い
撥水コーティングを自分で施す場合は、業者に依頼する際にかかる工賃を抑えられるため安く済みます。しかし、塗りむらによるビビりや不完全な油膜取りで十分に撥水効果が得られないこともあるでしょう。労力と時間が必要なことも考慮するとデメリットです。
一方、業者に依頼すればコーティング施工に慣れたプロに任せられます。労力の要る下地処理をすることなく、撥水性と耐久性に優れた施工が可能です。
工賃はどのくらい?
業者に撥水コーティングを依頼する場合は、窓ガラスの場所や枚数、依頼する業者によって費用が異なります。例えば、フロントガラスだけの工賃は数千円~2万円程度です。
施工時間は、事前に予約すれば1時間程度で済みます。セルフ施工は費用が抑えられる分手間と時間がかかりますが、業者に依頼すれば短時間で撥水性と耐久性の高いコーティングが可能です。費用対効果や車の使用頻度、使用環境なども考慮しつつ、最適な方法を選びましょう。
■弾スプラッシュコーティングの詳細をみる➡/car-coating/
まとめ
車の窓ガラスに施す撥水コーティングは、ガラスに付着した水滴をはじくため、雨の日の視界確保に役立ちます。コーティングの被膜により砂やほこり、花粉などの付着防止も可能です。車の外装メンテナンスが楽になる効果もあります。
撥水コーティングを施工する際は、コーティング剤の種類とタイプ、施工手順をしっかり確認してから実施しましょう。セルフでも施工できますが、業者に依頼すれば撥水性と耐久性の高いコーティングが可能です。失敗するのが不安な方は、業者に依頼しましょう。
▼ライタープロフィール
中村浩紀 なかむらひろき
クルマ記事に特化したライター
現在4台の車を所有(アルファード・プリウス・レクサスUX・コペン)。クルマ系のメディアでさまざまなジャンルの記事を執筆し、2024年1月までに300記事以上の実績をもっている。
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