プリウス中古車はなぜ安い?選び方と予算別おすすめモデルを紹介
プリウスは、環境への配慮と経済性を両立させるハイブリッド車の代表格として、多くの人々に知られている車種です。しかし、その人気の裏側で、中古プリウスの価格が予想以上に安いという現象が起きています。
なぜこのような状況が生まれ、また中古プリウスを購入する際には、どのような点に注意を払えば失敗を避けられるのでしょうか。この記事では、プリウスの中古車市場の実態と、賢い選び方について詳しく解説していきます。
※目次※
・中古プリウスの価格は市場環境で大きく変動し、新型モデル発売時期や自動車ディーラーの決算期には安くなる傾向がある。
・中古プリウスは、100万円以下では第2世代・第3世代、100万円~200万円では第3世代後期型、200万円以上では第4世代・第5世代が選択できる。
・中古プリウス購入時には、ハイブリッドバッテリーの状態をチェックすることが重要。
プリウス中古車が安い理由と市場動向
プリウスの中古車市場では、さまざまな要因が価格に影響を与えています。まずは、プリウスの中古車価格が変動する主な理由と、現在の市場動向について見ていきましょう。以下の情報を理解し、プリウスの中古車をより賢く選択する参考にしてください。
(参考:『プリウス(トヨタ)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
プリウスの中古車価格が安い要因
プリウスの中古車価格は、市場環境によって大きく変動していきます。新型モデルの発売時期には、それまでの型式は需要が減少するため価格が下がるでしょう。
自動車ディーラーの決算期には、新車販売の増加に伴い下取り車が増えるので、中古車相場は軟化する傾向にあります。4月~5月ごろは異動・進学シーズンが落ち着き、買い替え需要が低下するため、比較的お得な価格で見つかりやすいでしょう。
また、年明けの1月には、車両年式がひとつ古くなることで自然と安くなります。大型連休後やボーナス支給前といった時期も、価格が下がりやすいでしょう。
安い中古プリウスの市場の需給バランス
中古プリウス市場における価格変動は、需要と供給のバランスに大きく左右されます。近年では、燃費性能の高さから中古プリウスへの需要が高まり、特にエネルギー価格上昇の影響で低燃費車の人気が上昇しているようです。
一方で、半導体不足による新車生産の遅延や部品供給の問題により、中古車の流通量は減少しています。さらに、円安の影響で海外への輸出が増加し、国内在庫の不足が深刻な状況となりました。
そのため、現在の中古プリウス市場では品薄状態が続き、相場は上昇傾向にあります。ただし、モデルチェンジの時期や季節変動により、一時的に好条件で購入できるチャンスもあるでしょう。
プリウスの新型モデル登場で旧型の価格が安くなる傾向に
60系プリウスの登場により、先代50系の中古車市場が活性化しています。2018年式以前のマイナーチェンジ前モデルは、新車価格から4割以上も安くなり、コストパフォーマンスの良い選択肢といえるでしょう。
マイナーチェンジ後の2019年式以降は、まだ高値圏で取引が続いています。予算を重視する場合は50系、最新の装備や性能を求めるなら60系と、用途に応じて選択するとよいでしょう。
特に50系の2018年式Aグレード以上は、バランスの取れた魅力的なモデルとして注目を集めています。
予算別おすすめ!安い中古プリウスのモデルと特徴
プリウスの中古車市場では、予算や希望する性能に応じて、最適なモデルを見つけることができます。ここでは、予算別におすすめの中古プリウスモデルと、その特徴を見ていきましょう。
100万円以下から200万円以上の高年式モデルまで、幅広い価格帯で中古プリウスの魅力を探ります。
100万円以下で購入できる安い中古プリウス
100万円以下の中古プリウスは、主に第2世代と第3世代のモデルが候補となります。走行距離は比較的多いものの、プリウスの高い信頼性から実用的な選択肢といえるでしょう。
第2世代(2003年~2009年)は、燃費性能と走行性能のバランスが取れており、コストパフォーマンスの高さが魅力です。第3世代(2009年~2015年)の初期モデルも、この価格帯で購入できます。
ただし、100万円以下の中古プリウスを選ぶ際は、走行距離やメンテナンス履歴、ハイブリッドバッテリーの状態などを入念にチェックすることが大切です。適切な点検と整備を受けた車両なら、長期的に使える可能性もあるでしょう。
100万円~200万円の安い中古プリウス選び
この価格帯では、3代目後期型も候補に入ります。走行距離5万km~6万km程度の、良好な状態の車両が見つかるでしょう。2011年12月のマイナーチェンジ後は、内外装の質感が向上し、快適性も大幅に改善されています。
基本グレードの「S」は100万円台前半で手に入れられる一方、上級グレードの「ツーリングセレクション」も総額200万円以内で検討可能です。ツーリングセレクションは走行性能が高く、LEDヘッドライトも標準装備されているため人気があります。
ただし、3代目は多走行車も多いので、購入前には累計走行距離や車両状態を慎重に確認するのがおすすめです。
200万円以上の安い高年式中古プリウス
200万円以上の予算で選べる高年式中古プリウスは、主に第4世代(2015年~2023年)と第5世代(2023年~)が対象となります。最新の安全技術や快適装備を搭載しており、新車に近い走行性能を楽しめるでしょう。
4代目後期モデルは、2018年12月のマイナーチェンジで安全性能が向上しました。特に「Aプレミアムツーリングセレクション」グレードは、高級感あふれる内装と充実した装備が魅力です。
一方、2023年1月デビューの5代目は、スタイリッシュなデザインと進化したハイブリッドシステムを備えています。需要の高さから価格は上昇傾向にありますが、グレードと装備内容を吟味すれば、理想の一台に出会えるかもしれません。
プリウスPHVも安い?中古車市場と価格帯
プリウスPHVの中古車相場は、60万円台~300万円台と幅広く、平均価格は約150万円となっています。年式や走行距離、グレード、装備内容により、価格は大きく変動するでしょう。
例えば、2020年式のSナビパッケージは200万円台以上で取引される一方、2017年式のSは170万円前後で購入可能です。同じモデルでも、状態や仕様により価格差が生じていることが分かるでしょう。
中古車市場では走行距離の少ない新しい年式ほど高額になる傾向にありますが、グレードや装備によっても左右されるため、予算と希望する条件を明確にした上で慎重な選定が求められます。
失敗しない安い中古プリウスの選び方
中古プリウスを選ぶ際は、年式や走行距離、価格の関係性を理解することが重要です。各世代の特徴や性能の違い、適正な価格設定の目安、ハイブリッドバッテリーの状態確認など、失敗しない選び方のポイントがあります。以下の点を踏まえ、予算に応じた最適な中古プリウスを選びましょう。
安い中古プリウスの年式と性能の関係
プリウスは、各世代で大きな進化を遂げており、世代によって特徴が異なります。1997年に登場した初代は、世界初の量産ハイブリッドカーとして革新的な存在でした。
2003年発売の2代目は、5ドアハッチバックへと進化し、燃費性能が向上したのが特徴です。2009年デビューの3代目では、さらなる燃費改善と室内空間の拡大を実現しています。
2015年の4代目は低重心デザインと高い静粛性が特徴的で、2023年登場の最新5代目ではスポーティーな外観と新世代ハイブリッドシステムを採用しました。年式が新しいほど性能は向上していますが、予算とニーズのバランスを考慮した選択が大切です。
年式と走行距離から見る安い中古プリウスの価格の目安
中古プリウスの価値は、年式と走行距離が大きく影響しています。5年落ちモデルの場合、走行距離3万km程度で約200万円、5万km程度で約180万円、7万km程度なら約160万円が目安となるでしょう。(2024年11月現在)
年式による価格差も顕著で、3年落ちは250万円程度、5年落ちで200万円程度、10年落ちになると100万円程度が相場です。ただし、グレードや装備により価格は変動します。
一般的に「1年の平均走行距離=1万km」が基準とされており、これを大きく超えない範囲であれば極端な減額は避けられるでしょう。自身の予算と、希望する性能のバランスを意識した選択が重要です。
安い中古プリウスのハイブリッドバッテリーの状態と交換時期
プリウスの心臓部となるハイブリッドバッテリーは、購入時の重要なチェックポイントです。一般的な寿命は10年以上、または走行距離15万km~20万kmが目安とされています。
バッテリーの劣化は、燃費悪化やエンジン始動不具合の原因となり、メーター内に警告メッセージが表示されることもあるでしょう。将来的な交換費用も考慮に入れ、専門店で点検を受けるのがおすすめです。
安い中古プリウスの保証とアフターサービス
トヨタ認定中古車には「ロングラン保証」が付帯し、年式を問わず1年間、走行距離無制限で保証が適用されます。全国約5,000カ所のトヨタ販売店で保証修理が受けられるため、安心感は抜群です。
ハイブリッド機構には「中古車ハイブリッド保証」も付き、初度登録から最長10年間、走行距離20万km以内であれば無償で保証されます。納車前には、法定点検相当の整備や各種点検も実施されるでしょう。
保証とアフターサービスが充実していれば、長期使用における不安も少なくなります。購入時には、保証内容をしっかりと確認することが大切です。
安い中古プリウスの経済性と実用性
中古プリウスの長期保有のメリットを最大限に生かすためには、燃費性能の経年変化やメンテナンス費用、査定価格の推移、そして家族向け車としての実用性を理解することが重要です。
これらの要素を詳しく見ていくことで、中古プリウスを安く購入し、賢く活用する方法が見えてきます。
安い中古プリウスの燃費性能と経年変化
中古プリウスの燃費性能は、経年劣化による影響を受けやすい傾向にあります。特に駆動用バッテリーの劣化は燃費低下に直結するため、購入時の重要なチェックポイントとなるでしょう。
バッテリーの寿命は約10年、走行距離15万km前後が一般的ですが、使用環境により大きく変動します。燃費計の数値がカタログ値と比べて著しく低い場合は、バッテリー劣化のサインかもしれません。
専門店での点検を受けることで、より正確な状態把握が可能です。定期的なメンテナンスを行うことで、燃費性能の維持も期待できるでしょう。
安い中古プリウスのメンテナンス費用と頻度
長期保有には定期的なメンテナンスが不可欠で、エンジンオイル交換は3,000km~5,000kmごと、または半年に一度が目安となります。費用は、3,000円~1万円程度です。
タイヤ交換は3万km走行ごと、または3年~5年に一度が基準で、3万円~7万円ほどでしょう。車検は2年ごとに発生し、自動車重量税や自賠責保険料、整備費用などがかかり、状態によって大きく変動します。
プリウス特有の高額部品である駆動用バッテリーとハイブリッドシステムは、15万km~20万kmまたは15年~20年が交換の目安で、20万円以上の費用がかかる可能性があるでしょう。
安い中古プリウスの査定価格相場と売却のタイミング
査定価格は、年式や走行距離で大きく変動し、特に4代目(50系)の2019年以降モデルは200万円前後の高額査定が期待できます。走行距離10万km超でも、150万円以上で取引されるケースが少なくありません。
需要のピークは1月~3月と9月~10月で、進学や就職、ボーナス支給後の買い替え需要が影響します。高値売却を狙うなら、需要期の1か月~2か月前がベストタイミングです。
人気車種ゆえにディーラー下取りでも好条件が期待できますが、買取専門店との比較査定をおすすめします。
家族向け車としての安い中古プリウスの実用性
プリウスは、広々とした室内空間が魅力で、子育て世代に適した一台です。2列シート5人乗り仕様は十分な広さを確保し、3列シート7人乗り仕様も選択できます。
荷室容量は年式により異なりますが、5人乗り仕様で400L程度です。低燃費性能による家計への優しさや、静かなEVドライブモードもファミリーにとって魅力的でしょう。
中古市場では手頃な価格帯で購入できるため、予算を抑えたいファミリー層にとって、実用的な選択肢といえます。
まとめ
プリウスの中古車市場は、豊富な在庫と新型モデルの登場により、幅広い価格帯から選択できます。100万円以下のお手頃モデルから、200万円以上の高年式車まで、予算に応じた購入プランを立てられるでしょう。
購入検討時は年式や走行距離に加え、ハイブリッドバッテリーの状態確認が重要です。また、経年による燃費性能の変化や維持費も考慮に入れましょう。
家族向けの実用性や低燃費による経済性など、プリウスならではのメリットをぜひ享受してみてはいかがでしょうか。
【この記事の執筆者】
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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