BMW M4はドライブの楽しみを存分に味わえる車!特徴と魅力を徹底解説
BMWのハイパフォーマンスモデルであるM4は、2021年1月に現行モデルへとフルモデルチェンジを行っています。モータースポーツからの技術が生かされ、BMWの中でも最もスポーティーとされるMハイパフォーマンスモデルは現在SUVまでラインアップが広がっていますが、M4はMシリーズの歴史の中でも中心的で、最も伝統を色濃く残したモデルといえます。
そこでこの記事では、2020年に登場した現行モデルを中心にMシリーズの歴史の王道を歩むM4を紹介します。
<目次>
・BMW Mモデルの伝統に忠実といえるのがM4!
・新たに採用された四輪駆動システムM xDriveに注目
・最新鋭の運転支援システムも見逃せないポイント
BMWの子会社がチューニングしたBMW M4
Mシリーズの伝統を最も色濃く残したモデルのひとつであるM4。なぜM4がそのように呼ばれるのか?そしてBMWのラインアップの中でもMとはどんな存在なのか?まずは、M4の歴史やポジションについて紹介していきます。
BMWの子会社がチューニングしたBMW M4
現在BMWのラインアップの中でも「M」の名前が冠されるのはBMWの子会社であり、モータースポーツ活動などを行ってきたBMW M社が手掛けたモデルたちです。
現在販売されている中で「M」の名が付くのは大きく分けて3つあり、ノーマルモデルに専用の足回りやエアロパーツなどが与えられた、いわばスポーツグレードのような扱いの「Mスポーツ」です。
そして、より高性能なエンジンが搭載され専用チューニングのサスペンションなどトータルチューニングが施された「Mパフォーマンスモデル」。さらに、今回紹介するM4のようにサーキット走行もターゲットとした「Mハイパフォーマンスモデル」です。
M4は伝統を継承するモデル
Mハイパフォーマンスの起源は1978年に登場したM1にあります。このモデルはドライバーの後ろにエンジンを搭載するミドシップレイアウトを採用した特殊なモデルでしたが、1986年に通常モデルの3シリーズのクーペをベースにし専用のトータルチューニングが施された、M3が登場しました。
このM3は今日まで続くMモデルの根幹といえるモデルです。先代モデルからBMWはラインアップの再編成を行いました。これにより、それまで3シリーズにはセダン、ツーリング、クーペ、カブリオレという3つのボディが用意されていましたが、セダンとツーリングは3シリーズのまま、クーペとカブリオレは4シリーズという展開になりました。
これはMモデルにも適用されており、これまでのM3クーペとM3カブリオレにはM4というネーミングが与えられることに。M3がクーペから始まったことを考えると、M4はMモデルの歴史の中心を歩んできたモデルの現在での最終進化系といえる存在かもしれませんね。
2014年に初代のBMW M4が日本上陸
M3からM4となった先代モデルが日本へとやってきたのは2014年のことです。M3までは自然吸気エンジンでしたが、このモデルでは新開発の直列6気筒エンジンとともにターボを採用しました。
これにより、先代モデルとなるM3クーペよりもパワーアップした431PSという最高出力を実現します。また、トランスミッションやサスペンション回りを始め、徹底的な軽量化が行われM4はM3クーペと比べて約80㎏の軽量化を実現しました。
2021年に現モデル2代目の日本仕様発売
M4としては2代目となる現行型が日本での発売を開始したのは2021年のことです。エンジンレイアウトは先代モデルと変わらない直列6気筒ターボながら、出力はさらに向上しました。ノーマルモデルで480PS、より高性能なコンペティションで510PSとなっています。
また、登場当初はラインアップにはなかったですが、この世代から四輪駆動システムであるM xDriveが採用されており、現在ではコンペティションはM xDrive、ノーマルモデルは従来通りのFRとなっています。
BMW M4はスポーティーでハイパフォーマンスなモデル
モデルが歩んできた歴史やそのコンセプトの特性上、高性能、かつスポーティーであることを話題とされることが多いM4ですが、具体的にどのような部分にそれはいえるのでしょうか。ここからは、現行モデルの内外装とグレードを見ていきましょう。
グレードと基本スペック
M4クーペ |
|
ボディサイズ |
4,805×1,885×1,395mm |
ホイールベース |
2,855mm |
車両重量 |
1,710kg |
駆動方式 |
FR |
エンジン |
3リッター直6 DOHC 24 |
トランスミッション |
6速MT |
最高出力 |
480PS(353kW)/6,250rpm |
最大トルク |
550N・m(56.1kgf・m)/2,650-6,130rpm |
M4コンペティション |
|
ボディサイズ |
4,805×1,885×1,395mm |
ホイールベース |
2,855mm |
車両重量 |
1,790kg |
駆動方式 |
FR |
エンジン |
3リッター直6 DOHC 24バルブ ツインターボ |
トランスミッション |
8段AT |
最高出力 |
510PS(375kW)/6,250rpm |
最大トルク |
650N・m(66.3kgf・m)/2,750-5,500rpm |
人間工学に基づいたシートと内装
インテリアはスポーツシートや専用にデザインされたメーター、そしてMモデルの特徴ともいえる太い専用のステアリングなどが与えられています。
スポーツ走行時を考えた設計なのはもちろんのこと、高揚感の高まるドライビングフィールを感じられるインテリアです。また、ハードな走行により適しているMカーボンバケットシートがオプションとして用意されています。
スポーティーな外観
エクステリアデザインで特徴的なのは大型の縦型キドニーグリル。ハイパワーに合わせてエンジンの冷却性能を高めるとともに、大型エアインテークの採用により他のモデルとは違ったフロントマスクを演出しています。
サイドはMモデル専用のサイドギルやドアミラーが特徴的なポイント。リアを見てみると空力特性を高めるディフューザーから迫力あるマフラーが顔をのぞかせています。
よりハイパフォーマンスなBMW M4コンペティション
M4はサーキット走行もターゲットとして「Mハイパフォーマンスモデル」もラインアップしています。ノーマルモデルのM4でもサーキットでのハードな走行に十分対応できますが、ハイパフォーマンスなコンペティションには専用のメカニズムや装備が多く備わっています。
ここからはM4コンペティションの走行性能に特化した部分をピックアップして紹介していきます。
スポーツ走行に特化した四輪駆動
コンペティションには四輪駆動システムM xDriveが採用されています。これはMモデル専用の四輪駆動システムで、「アクティブMディファレンシャル」をベースに「ドライビング・ダイナミクス・コントロール」「DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)」などが組み合わされています。
日常での走行はもちろんのこと、サーキットでのハードな走行でも運転の楽しさを損なわずに安定した速さを実現するメカニズムです。
速さと楽しさを両立させるために用意された各種ドライブモード
M xDriveは通常時、「DSCオン・4WDモード」状態です。車両の安定走行をサポートするDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)となっていて、日常の安定した走行からサーキットでのアクティブな走行までオールラウンドに対応します。
「Mダイナミック・モード」に設定するとリアの駆動配分が増加し、後輪駆動的なハンドリングを楽しめます。また、DSCをオフにすると「4WDモード」「4WD Sportモード」「2WDモード」を選択できるようになります。
「4WDモード」では最もバランスが良いコントロールとトラクションの組み合わせに、「4WD Sportモード」ではより高い精度のステアリング特性と力強いトラクションが組み合わされ、スポーティーな走りを楽しめるでしょう。
完全に後輪駆動となる「2WDモード」では、ドライバーが操作する楽しみをダイレクトに味わうことが可能で、ドリフト走行にも対応できます。
コンペティションに用意された専用バージョン
そして、コンペティションには性能をさらに高める専用バージョン、トラック・パッケージ・モデルが用意されています。
これは先進安全機能を装備しないことで、約25㎏の軽量化を実現し、Mドライバー・パッケージ、Mカーボン・セラミック・ブレーキ、Mカーボン・バケット・シート、Mドライバー・パッケージなどの走りに関する装備が標準装備となっています。
最新の安全性能が搭載されたBMW M4
走りの装備やメカニズムが目立つM4ですが、現代のモデルとして充実した運転支援システムなどの最新装備が備わっているのも特徴的なポイントといえます。高性能3眼ここからは、M4の先進的な装備やメカニズムを紹介していきます。
最先端技術が光るドライビング・アシスト・プロフェッショナル
M4の運転支援システムでの目玉は「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」です。これは高速道路での渋滞時にドライバーが絶えず前方に注意すること、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作できる状態を条件として、ステアリングから手を離して走行が可能なシステムです。
また、パーキング・アシストやアクティブ・クルーズ・コントロールなど、各種運転支援システムも標準装備されています。
スマートなデジタル・サービス
また今どきの車で話題となる「つながる車」といった部分もM4は兼ね備えています。車とドライバー、取り巻く状況を車載通信モジュールによってITネットワークにつなぐBMWコネクテッド・ドライブが用意されています。
更にAI技術を活用したインテリジェント・パーソナル・アシスタントも用意されていて、音声入力によって各種操作や情報へのアクセスが可能となっています。
まとめ
M3からの流れを組むM4は、Mモデルの伝統に最も忠実なスタイルが特徴で、Mブランドとして重要な役割を担うモデルです。そんな伝統を大切にするM4は、純粋なMらしさは残しつつも、最新鋭のメカニズムと運転支援システムでより速く、より安全で、より快適に、より利便性高いモデルに進化しています。
サーキットを楽しむスポーツカーとしてはもちろん、長距離ドライブを快適にこなすGTとしても高い性能を誇るモデルとして、今後も進化が期待できるでしょう。
▼ライタープロフィール
西川昇吾
自動車ライター
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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