ランボルギーニ ディアブロを解説!歴代モデルから中古車の購入ポイントまで網羅
ランボルギーニは、フェラーリと双璧をなすイタリアのスーパーカーメーカーです。ランボルギーニの代名詞といえるモデルがカウンタックで、その生産終了後にブランドを牽引したのが今回紹介するディアブロです。
ディアブロは、ビンテージのスーパーカーから、現代の超高性能スーパーカーへの橋渡し的な存在といえるモデルです。ディアブロとは一体どんな魅力を秘めているのでしょうか。歴代モデルを解説していきます。
※目次※
・ディアブロはカウンタックの後継として現代のランボルギーニ車の礎を築いたモデルである
・レーシングカーがベースとなったグレードも存在している
・ディアブロに引けをとらない魅力的な高性能スポーツ車にも注目
ランボルギーニ ディアブロは2シーターのスーパーカー
「ディアブロ」はイタリア語で「悪魔」を意味しており、「ランボルギーニ ディアブロ」は伝説の闘牛から名付けられたとされている2人乗りのスーパーカーです。1998年には日本でも「ディアブロ SV」「ディアブロ VT」が発売されるなど、人気を博していました。まずはランボルギーニ ディアブロの特徴を見ていきましょう。
ランボルギーニ ディアブロとは?
イタリアの自動車メーカーであるランボルギーニが1990~2001年にかけて製造していたモデルです。発売当初は、「完璧なウェッジシェイプ」や「独特なガルウィングドア」「高スペックのエンジン」が注目されました。
また、アルミニウム・複合素材によって軽量化されているのも特徴です。最高速度が時速320kmで、4.5秒で時速100km/hに到達する速さも魅力的であり、発売当初から世界中のファンから高く評価されていました。
日本での発売は1998年が初
それまでのランボルギーニの看板モデル「カウンタック」と交代する形で新たな看板モデルとなったのが「ディアブロ」です。本国では1990年に発表・発売となりました。
現在のランボルギーニのモデルは、全て闘牛から由来しています。実は、闘牛由来の車名を冠するようになったのは「ディアブロ」からです。つまり、ディアブロは古から現代の橋渡し的なモデルといえます。
日本には1998年にようやく輸入が開始となり、新世代のランボルギーニとして市民権を得ることになりました。
注目を集めた出来事
「ディアブロ」は、アメリカの元大統領であるドナルド・トランプ氏からも愛されたモデルです。また、2002年に劇場公開された「007/ダイ・アナザー・デイ」でジェームズ・ボンドのライバルが乗った車としても注目を集めました。
その他、スティーブン・セガール主演の映画「DENGEKI」やジム・キャリー主演の「ダム&ダマー」にも劇中車として登場しています。また、人気レースゲーム「ニード・フォー・スピードⅢホット・パースート」も主役級のモデルとして扱っています。
「ディアブロ」のインパクトは強力で、世界のセレブを魅了したといえるでしょう。
ランボルギーニ ディアブロの特徴
ランボルギーニ ディアブロの内装は年代ごとに変化を遂げており、最新モデルに至るまでスーパーカーらしい装備や改良が繰り返されてきました。外装もヘッドライトの違いで2種類に分類されます。ランボルギーニ ディアブロの内装と外装の特徴を確認してみましょう。
年代によって変わっていくインテリア
ランボルギーニ ディアブロの内装は年代によって異なり、1990年代前半では以下のような特徴が見られました。
・スイッチ類(オーディオやエアコンなど)が少なくシンプル
・センターコンソールからインパネにかけて斜めの傾斜があり、シフトレバーやスイッチ類がその上に配置されている
新しいモデルになるにつれて「メーターが横に連続して配列される」「4WD化で制御スイッチが追加される」など、さらなる変化が加えられました。最終的には、インパネの中心にスイッチやメーターが配置されることで、よりスーパーカーらしいデザインへと進化しています。
前期型と後期型に分かれる外装デザイン
ランボルギーニ ディアブロは、1990~1998年に製造された「前期型」と、1998~2001年に製造された「後期型」があります。両者の主な違いはヘッドライトで、形式は下記の2通りです。
・前期モデル:リトラクタブル式
・後期モデル:埋め込み式(日産 フェアレディZでも使用されている)
ランボルギーニ ディアブロの各サイズ |
|||||
全長 |
全幅 |
全高 |
ホイールベース |
トレッド前 |
トレッド後 |
4,460mm |
2,040mm |
1,105mm |
2,650mm |
1,540mm |
1,640mm |
ランボルギーニ ディアブロの歴代モデルを比較
ランボルギーニ ディアブロにはいくつかの歴代モデルがあるため、購入前は各車種の基本情報を理解し、スペックを比較するとよいでしょう。ここでは「ディアブロ VT」「ディアブロ SV」「ディアブロ GT」「ディアブロVT 6.0」の4車種の比較を行います。購入を考えている方はそれぞれのスペックをチェックしてみてください。
ディアブロ VT
初代の登場から3年経った1993年にランボルギーニ初の四輪駆動のグレードとして登場しました。ちなみにランボルギーニは現在も多くのモデルが四輪駆動となっていて、その礎となったモデルといえます。
登場当初は17インチホイールを装備していましたが、日本に導入されるまでにマイナーチェンジがあり、日本導入モデルは18インチホイールを装備しています。カラーはメタリックパープルが有名だったようです。
基本情報とスペック |
|
形式 |
E-DE01 |
新車時の価格 |
2,550万円 |
排気量 |
5,707cc |
駆動方式 |
FULL4WD |
トランスミッション |
5速MT |
定員 |
2名 |
エンジン |
V型12気筒DOHC48バルブ |
最高出力 |
530ps(390kW)/7,100rpm |
最大トルク |
61.7kg・m(605.1N・m)/5,500rpm |
車両重量 |
1,625kg |
ディアブロ SV
1996年に本国で追加され、日本には1998年に導入されました。2000年までの生産だったため、日本では実質3年しか取り扱いがありませんでした。
外観の特徴は、日本導入時にホイールが18インチ化(発売当初は17インチ)されたほか、1999年に、ヘッドライトがリトラクタブルから固定式に変更となりました。このライト本体は「日産フェアレディZ(Z32型)」のものを使用したことで有名です。カラーは、人気のあるものでロッソタルガの設定がありました。
基本情報とスペック |
|
形式 |
E-DE21 |
新車時の価格 |
2,250万円 |
排気量 |
5,707cc |
駆動方式 |
ミッドシップ |
トランスミッション |
5速MT |
定員 |
2名 |
エンジン |
V型12気筒DOHC48バルブ |
最高出力 |
530ps(390kW)/7,100rpm |
最大トルク |
61.7kg・m(605.1N・m)/5,500rpm |
車両重量 |
1,530kg |
ディアブロ GT
世界限定80台という超希少グレードとなります理。その由として、ベースがレース用ということがあげられます。当時のアウディ資本のもとで開発していたレース用モデルを公道向けにリファインしています。
そのため、ボンネットなどに逆三角形状のエアインテークを配置し、レース向けの装備が特徴です。また、車重が1,500kgを下回る1,460kgに軽量化している点も注目です。
現在は、ポルシェなどにレース車両の世界基準である「GT3」や「GT4」規格の公道対応スポーツ車の設定がありますが、ディアブロGTはその先駆けといえる存在でしょう。有名なボディカラーはオレンジパールです。
基本情報とスペック |
|
形式 |
- |
新車時の価格 |
2,550万円 |
排気量 |
5,992cc |
駆動方式 |
ミッドシップ |
トランスミッション |
5速MT |
定員 |
2 |
エンジン |
V型12気筒DOHC48バルブ |
最高出力 |
575ps(-kW)/7,300rpm |
最大トルク |
-kg・m(630N・m)/5,500rpm |
車両重量 |
1,460 |
ディアブロ VT 6.0
「ディアブロ」が生産終了となる直前の2000年に登場しました。「ディアブロGT」の後継的な存在で、GTのエンジンをそのまま移植しているのが大きな特徴です。ただし、エンジンパワーはGTよりも抑えた仕様モデルになりました。
外観的な特徴は大型のエアインテークの存在です。フロントバンパースポイラーに設けることで、レーシングカーのような存在感を際立たせることに成功しています。有名なボディカラーはネイビーメタリックとジアロオリオンです。
基本情報とスペック |
|
形式 |
GF-DE01A |
新車時の価格 |
2,550万円 |
排気量 |
5,992cc |
駆動方式 |
FULL4WD |
トランスミッション |
5速MT |
定員 |
2 |
エンジン |
V型12気筒DOHC48バルブ |
最高出力 |
550ps(405kW)/7,100rpm |
最大トルク |
-kg・m(620N・m)/5,500rpm |
車両重量 |
1,625 |
レストモッドモデル
ランボルギーニ公式のモデルではありませんが、イタリアの資産家が率いる新興メーカーのエキセントリカ・カーズが「ディアブロ」の「レストモッド」を発表しています。
「レストモッド」とは「レストア」(復元)と「モディファイ」(改造)を合わせた言葉です。老朽化した既存の「ディアブロ」を修復しながら新たなパーツやデザインを取り入れる計画で、エンジンをパワーアップして、外装新たなカーボンパーツを備え仕上げます。
リトラクタブル式のヘッドライトを備えた前期型をベースに19台を生産予定とのことです。1台1台オーナーの趣向を反映したハンドメイドとなり、価格は日本円で1億8000万円程度ということです。
ランボルギーニ ディアブロに見劣りしないライバル車
「ディアブロ」は高額かつ希少なスーパーカーなので、中古車としての流通量も少ない傾向にあります。
そこで注目したいのが、ライバルの存在です。中古車としての流通量がある程度あり、「ディアブロ」にも見劣りしない性能と存在感を放つモデルを3車種選び、解説します。
ポルシェ 911 カレラGTS
「911カレラGTS」は、カレラシリーズの中では最高峰のグレードです。
「カレラGTS」は、2,981ccの水平対向6気筒ターボエンジンを搭載しています。最高出力は480ps/6,500rpm、最大トルクは570Nm/2,300~5,000rpmで、0-100kmの加速は3.4秒です。トランスミッションはオートマチックのほかマニュアルを用意しているのも、車好きが注目できるポイントではないでしょうか
なお、「911カレラGTS」の新車販売価格は2,059万円で、ネクステージの中古車相場は、1,264万9,000円~で、2台在庫があります。
(2023年12月時点でのデータです)
シボレー コルベット
「コルベット」は、アメリカを代表するスーパースポーツカーです。アメ車といえば無骨で筋肉質なボディに大排気量のV型8気筒エンジンを搭載するのが王道ですが、現行型の「コルベット」はそこから進んだパッケージとなっています。従来のFR方式(前エンジン・後輪駆動)を、MR方式(中央配置エンジン・後輪駆動)に改めました。アメリカンスポーツといえばFRというセオリーに大変革をもたらしたといえます。
しかし心臓部にはアメリカンの魂であるV8エンジンを搭載しています。このV8は、現在主流のDOHCというカムシャフトの配置ではなく、1世代前のOHVという方式を採用しています。OHVは、アメリカンの伝統的な方式といえるものです。車体は大改革しても、魂はアメリカンそのままというのが、現行型の「コルベット」といえるでしょう。
なお、コルベットの新車価格は1,420万円からとなっています。ネクステージでの中古車の取り扱いは、2023年12月現在ではありませんが、おおよそ1,000万円~1,500万円が相場のようです。
メルセデス-AMG SL
メルセデス・ベンツが展開するスポーツ車専用のブランド、メルセデス-AMGの「SL」は、オープンボディであることが特徴です。「SL」は既存のシャシーを流用とせず、メルセデス-AMGが専用設計しています。
メルセデス-AMGはF1に参戦をしています。基準車である「SL43」にはF1で培った技術を投入し、電動ターボを採用しました。エンジン回転が低く圧縮がかからない時は、モーターでターボを回して強制的に過給しトルクを引き出すような仕組みとなっています。このシステムにより、2.0Lながら最高出力381ps、最大トルク480Nmというスペックを叩き出しています。
ちなみに「SL43」の上には「SL63 4MATIC+」というグレードがあります。こちらは4.0LのV8のツインターボエンジン(最高出力585ps、最大トルク800Nm)を搭載したまさにスーパーカーのグレードとなっています。
なお、「SL」の新車価格は1,700万円~となっています。ネクステージでの中古車の取り扱いは、2023年12月時点ではありませんが、おおよそ1,200万円~2,800万円が中古相場のようです。
購入前に要確認!輸入車を中古で買うポイント
ランボルギーニ ディアブロは現在販売終了している車種なので、中古車を購入する方法が選択肢です。また、流通量が非常に少ないモデルもあります。
中古車のメリットとして、価格を抑えられるのが利点ですが、中古車販売店も多くあり、中古車選びに迷ってしまうこともあるでしょう。また、輸入車ということで購入後の故障についても気になるところです。ここでは、輸入車を中古で購入する際のポイントを解説します。購入後に後悔しないためにも事前にチェックしておきましょう。
年式・走行距離などの劣化具合を要確認
中古車選びは年式と走行距離の確認が重要です。たとえば、「高年式車」「多走行車」「過走行車」は価格が安くなりやすい傾向にありますが、いずれも故障のリスクなどが高いため購入を避けた方が無難でしょう。
一方で、高年式でも走行距離が短い車種に関しては、ねらい目です。走行距離が短いため部品の消耗・劣化があまり進んでいないケースが多く、乗り換えもしやすいでしょう。輸入車を中古で探す際、まずは年式と走行距離をチェックしてみてください。
人気車種や人気色で値段が変わることも
中古車を購入する際は、市場における人気車種や人気色を見極めることもポイントです。中古車市場で値崩れしにくい車種であっても、人気のない色を選ぶだけで価格が数十万円近くも変わる場合があります。
一般的には白や黒が車の色として人気です。赤色や青色、黄色などの強い色は、価格が下がる要因になるケースがあります。車の色へのこだわりが強くない場合は、あえて販売価格が安い不人気な色の車を選ぶ方法もありますが、リセールバリューが低い点には十分に注意しましょう。
何より信頼できる販売店で購入しよう
中古の輸入車は、オークションのように個人間で売買する「輸入中古車」と、ディーラーが整備や点検を行って中古車販売店で扱う「認定中古車」の2通りがあります。
前者の個人売買を利用すれば、コストを抑えられますが、保証がついていないケースが多く、車の状態を確認することができません。一方、後者の認定中古車の場合は、故障のリスクを最小限に抑えられ、なおかつ保証も付帯するため、安心です。外車の中古車をお探しの方は、取り扱い実績が豊富な中古車販売店の利用がおすすめです。
まとめ
ランボルギーニは、車好きな方であればいつかは乗ってみたいブランドのひとつではないでしょうか。「ディアブロ」はプレミアがついた超希少車のため、購入することができるのは限られた一部の人であることは間違いありません。
しかし「ディアブロ」から一歩引いてライバル車種を見ると、魅力的なスポーツ車がそろっていることに気づくでしょう。また、「ディアブロ」よりも手に入れやすい価格がついていることがあります。「ディアブロ」のライバル車の中から、自分好みの個性的なモデルを見つけるのもよいでしょう。
▼ライタープロフィール
北野晶夫
オートバイ雑誌と自動車WEB媒体の編集部員を経験後に独立し、フリーの記者・編集者となり現在に至る。
新車取材のほかチューニングカーやレースの取材等も行う。写真撮影も行い、撮影・執筆・編集と一連の制作を担当することが多い。読者のカーライフを応援できる記事づくりがモットー。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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