カングーには5ナンバー時代があった!新型と旧型の特徴の違い
ルノーの万能ミニバン「カングー」と言えば、その広い車内空間と多用途性が魅力ですが、実はかつて日本の5ナンバー枠に収まるモデルも存在したことをご存知でしょうか。
近年登場した新型カングーは先進的なデザインと最新の安全技術を搭載し、大型化が進んでいる一方で、旧型モデルには日本の道路事情にも対応しやすいコンパクトさがありました。
そこでこの記事では、カングーの新型と旧型のボディサイズや特徴の違いに迫りながら、愛され続けるカングーの魅力を探っていきます。
※目次※
3.ルノー カングーは2代目で5ナンバーから3ナンバーとなった
・ルノー カングーは3代目まで登場しており、初代モデルは5ナンバーに該当する。
・2代目へのフルモデルチェンジで横幅が拡大され、3ナンバーサイズになった。
・3代目は2023年に登場し、より使い勝手の良いモデルへと進化している。
ルノー カングーには5ナンバーモデルがある
カングーはフランスの自動車会社「ルノー」によって、1997年に初代モデルが登場しました。その後、日本市場へ導入されたのは2002年のことで、3代目である最新モデルは2025年1月現在も発売されています。まずは、ルノー カングーの歴史とボディサイズの移り変わりについて詳しく見てみましょう。
(参考:『カングー(ルノー)の中古車一覧|中古車の【ネクステージ】』)
ルノー カングーは2002年に日本で登場した
ルノー カングーは、2002年3月に日本市場において初めて登場したモデルです。このハイトワゴン型の車は、全長4mに達しないコンパクトなボディサイズながらも、全高が1.8mと高いことが特徴的でした。
ヨーロッパ車特有の個性的なスタイリングが印象的なカングーは安全性も重視されており、ヨーロッパの安全性評価であるユーロNCAPで4つ星を獲得するなど高い安全性能を確保しています。
2代目への国内フルモデルチェンジは2009年に行われた
2009年にルノー カングーは2代目へのフルモデルチェンジを経て、新たな姿で日本市場に登場しました。このモデルは、1.6L 直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、105ps/15.1kgmを発揮する力強さを備えていました。
2代目では車体の大幅なサイズアップが行われており、室内空間や居住性が向上しています。このサイズアップによって、日本の5ナンバー規格から3ナンバー規格へ変わることになりました。
2023年には3代目モデルが登場した
3代目ルノー カングーは2023年に登場し、従来の「遊びの空間」というコンセプトをさらに進化させ、「もっと遊べる空間」を実現しました。このモデルはボディサイズの拡大が行われており、2代目同様に3ナンバー車のままとなっています。
しかし今回のサイズアップによって、従来モデルに比べてより多くの荷物が積み込めるようになり、より自由な使い方ができるようになりました。
5ナンバーモデルの初代ルノー カングー
5ナンバー車に該当する初代ルノー カングーは、跳ね上げ式のハッチバックドアと観音開きのダブルバックドアがありました。初代カングーの購入を検討するときは、時期によって正規輸入されているドアのタイプが異なるため、よく確認したいところです。
全長4m以下のボディサイズ
初代ルノー カングーが日本市場に登場した際の大きな特徴は、その5ナンバーサイズという点です。全長は3,995mmで、後席のドアは大きく開くスライドドアが採用されています。
ダブルフォールディング機能の付いた6:4分割可倒式リヤシートに加え、トノボードは折りたたみや取り外しが行えます。
全長 |
3,995mm |
全幅 |
1,675mm |
全高 |
1,810mm |
車両重量 |
1,180kg |
【カングー 1.4(2002年3月発売)のスペックより】
展開されたグレードはひとつ
初代ルノー カングーは、2002年の登場当初「1.4」グレードが唯一の選択肢として設定されていました。2003年には1.6Lへ排気量をアップし、ハッチバックドアとダブルバックドアの2つから選択できるようになっています。
タイヤサイズは前後共に175/65R14で、燃料タンクの容量は50Lでした。詳しいスペックは下記の通りです。
最高出力 |
75ps(55kW)/5,500rpm |
最大トルク |
11.9kg・m(114N・m)/4,250rpm |
総排気量 |
1,389cc |
ホイールベース |
2,600mm |
エンジン |
直列4気筒SOHC8バルブ |
使用燃料 |
無鉛プレミアムガソリン |
【カングー 1.4(2002年3月発売)のスペックより】
ルノー カングーは2代目で5ナンバーから3ナンバーとなった
カングーは2007年に2代目モデルが登場し、日本市場での発売開始となったのは2009年のことでした。このフルモデルチェンジではボディサイズが拡大したため、日本国内では3ナンバー車として扱われるようになっています。
デカングーと呼ばれた2代目
2代目ルノー カングーは、「デカングー」という愛称で呼ばれることもあるモデルです。このモデルはボディサイズが拡大し、全幅が5ナンバーの基準(1,700mm以下)を上回る1,830mmとなったため、3ナンバー車となりました。
初代カングーの特徴であるリヤ両側スライディングドアや、ダブルバックドアなどの仕様は受け継いでいます。ボディサイズは先代モデルから一回り以上大きくなり、広い室内空間になりました。
全長 |
4,215mm |
全幅 |
1,830mm |
全高 |
1,830mm |
車両重量 |
1,420kg |
【カングー 1.6(2009年9月発売)のスペックより】
マイナーチェンジでフロントマスクが変更になっている
2代目ルノー カングーは、2011年と2013年にマイナーチェンジが行われており、デザインが変化しています。
2011年はサイドモールがボディ同色になり、2013年にはグリルがヘッドライトにつながるように伸びたデザインになるなど、フロントまわりのデザイン変更が行われました。ルノーのロゴもより大きくなり、ヘッドランプもアーモンド形へ変わっています。
最高出力 |
105ps(78kW)/5750rpm |
最大トルク |
15.1kg・m(148N・m)/3750rpm |
総排気量 |
1,598cc |
ホイールベース |
2,700mm |
エンジン |
直列4気筒DOHC16バルブ |
使用燃料 |
無鉛プレミアムガソリン |
【カングー 1.6(2009年9月発売)のスペックより】
3ナンバーモデルを維持した3代目ルノー カングー
3代目カングーは2020年に発表が行われ、日本国内では2023年に発売開始となりました。このモデルは、ガソリン車とディーゼル車をラインアップしている現行モデルです。それでは、3代目モデルの特徴を見ていきましょう。
さらに遊べる空間へ生まれ変わった3代目モデル
ルノー カングーの3代目モデルは、より遊びの幅を広げるための進化を遂げました。カングーらしいデザインを受け継ぎながら、フロントガラスを寝かせた空気抵抗を低減させるフォルムが採用されています。
観音開きのダブルバックドアは180度まで開閉できるため、大きな荷物の積み下ろしもしやすい設計です。リヤシートは3座独立となっているため、大人が座るときも十分な広さが確保できます。
全長 |
4,490mm |
全幅 |
1,860mm |
全高 |
1,810mm |
車両重量 |
1,560kg |
【カングー ゼン(2023年3月発売)のスペックより】
3代目には2種類のパワートレインを設定
3代目ルノー カングーは2種類のパワートレインが設定されており、選択肢は1.3L 直列4気筒16バルブ直噴ガソリンターボエンジンと1.5L 直列4気筒直噴ディーゼルターボエンジンです。
発売当初は「ゼン」「インテンス」「クレアティフ」と、特別仕様車「プルミエール エディション」というラインアップで、2025年1月現在は「インテンス」「クレアティフ」のみが発売されています。
最高出力 |
131ps(96kW)/5000rpm |
最大トルク |
24.5kg・m(240N・m)/1600rpm |
総排気量 |
1,333cc |
ホイールベース |
2,715mm |
エンジン |
直列4気筒DOHC16バルブターボ |
使用燃料 |
無鉛プレミアムガソリン |
【カングー ゼン(2023年3月発売)のスペックより】
まとめ
ルノー カングーは5ナンバー車だった初代モデルから2度のフルモデルチェンジを経て、3代目モデルが発売されています。2代目モデル以降は3ナンバー車であるため、5ナンバー車にこだわるときは初代モデルが候補となるでしょう。
一方で、車にかかる税金はナンバー区分で変化するわけではありません。自動車税種別割は総排気量、自動車重量税は車両重量で変化するため、税金対策で5ナンバー車を検討しているときは現行モデルのカングーも候補に入るでしょう。年式が古くなると重課の対象となるため、利便性やコストなどをよく確認して選ぶことが大切です。
【この記事の執筆者】
福沢知留
フリーランスとして2017年から活動するライター兼エディター。豪雪地帯で約10年間FRセダンを走らせた経験を持ち、現在は子育てに適したファミリーカーを愛用する3児の母。車への深い愛情と豊富な経験を生かし、複数の車関係メディアで編集を担当するなど数々の記事制作に携わっている。
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