ブースターケーブルの正しい接続手順!注意点やトラブル防止策も紹介
バッテリー上がりは、朝の出勤時や買い物帰りなどに、何の前触れもなく、誰にでも起こり得ます。特に寒い冬の朝や長期間車を使用しなかった後に、よく発生するトラブルです。
ブースターケーブルは、そのような緊急事態に役立ちます。この記事では、初心者でも実施できるブースターケーブルの正しい使い方から、バッテリー上がりを未然に防ぐための対策まで詳しく解説するので、ぜひチェックしましょう。
※目次※
4.つなぎ方が大切なブースターケーブルでバッテリー上がりの対処後にすべきこと
・ブースターケーブルの正しい接続順序を守り、取り外しは逆順で行うことが何より重要である。
・ブースターケーブル接続時の安全確認として、双方の車のエンジン停止や電装品OFF、駐車ブレーキの確認、金属アクセサリーの取り外しが必須である。
・適切なブースターケーブルは、乗用車なら80A~120A程度で8mm以上の断面積、長さは約5mが理想で、絶縁カバー付きクリップのものを選ぶのがおすすめ。
ブースターケーブルの正しいつなぎ方の手順
バッテリー上がりの際に役立つ、ブースターケーブルの正しい接続手順を詳しく解説します。バッテリー上がりの症状確認から接続準備、正確な接続順序、エンジン始動、そして安全な取り外し方まで、5つのポイントを確認して習得しましょう。
【ブースターケーブルの正しいつなぎ方手順.1】バッテリー上がりの症状と確認方法
バッテリー上がりの典型的な症状は、エンジンが始動しないことです。キーを回したりボタンを押したりしてもエンジンがかからず、スターターモーターが動かないか弱々しく回る状態が見られます。
室内灯・ヘッドライトが点灯しない、パワーウィンドウ・カーナビが作動しない、リモコンキーでドアロックの解除ができないといった現象も、明確なサインです。
簡単な確認方法として、イグニッション電源をONにして電装品が動くかテストしましょう。ただし、これらの症状はスターターモーターの故障やガス欠なども原因となる場合があるため、総合的に判断することが大切です。
【ブースターケーブルの正しいつなぎ方手順.2】接続前の必須準備と安全確認
ブースターケーブル接続前には安全のため、双方の車のエンジンを完全に停止し、全ての電装品の電源をオフにします。
駐車ブレーキをかけ、シフトレバーをパーキングまたはニュートラルに入れることが重要です。バッテリー端子のさびや腐食を確認し、必要なら清掃しましょう。
作業時には手袋を着用し、金属アクセサリーは外しておくことも大切です。また、バッテリー液の漏れや膨らみがないかも注意深くチェックします。
安全に作業するため、平らで安定した場所に車を止め、ケーブルが無理なく届く距離を確保しましょう。
【ブースターケーブルの正しいつなぎ方手順.3】正確な接続順序と理由
ブースターケーブルの接続順序は、まず故障車の「+」端子に赤いケーブルを接続し、次に救援車の「+」端子へつなぎます。
続いて、救援車の「−」端子に黒いケーブルを取り付け、最後にもう片方の黒いケーブルを、故障車のボディアースに接続しましょう。黒いケーブルを、故障車の「−」端子に直接つないではいけません。
この接続順序は、バッテリーから発生する水素ガスへの引火を防ぐために重要です。最後の接続で生じる火花を、バッテリーから離すことでリスクを軽減できます。
【ブースターケーブルの正しいつなぎ方手順.4】エンジンの始動方法
ブースターケーブル接続完了後、まず救援車のエンジンを始動させて数分間アイドリング状態を維持し、弱ったバッテリーを少し充電します。次に、バッテリー上がりを起こした車のエンジンをかけましょう。
すぐに始動しない場合は、救援車のアクセルをやや踏み込んで回転数を上げると効果的です。一度目で始動しなくても焦らず、30秒ほど間隔を空けて再度試みましょう。
【ブースターケーブルの正しいつなぎ方手順.5】安全な取り外し順序
エンジン始動に成功したら、ブースターケーブルの取り外しは接続時と逆の順序で行います。
まず、故障車のボディアースから黒いケーブルを外し、次に救援車のマイナス端子から黒いケーブルを取り外しましょう。続いて、救援車のプラス端子から赤いケーブルを外し、最後に故障車のプラス端子から赤いケーブルを取り外して完了です。
取り外し作業中は、ケーブルの先端が互いに接触したり、車体の金属部分に触れたりしないよう注意する必要があります。
ケーブルを全て外した後は20分~1時間程度走行し、しっかりバッテリーを充電することが大切です。しばらくは、エンジンを止めないように気を付けましょう。
ブースターケーブルのつなぎ方の注意点
ブースターケーブルの使用にはいくつかの注意点があり、誤った使い方はトラブルや危険につながるため、正しい接続順序を守ることが最も重要です。ポイントを理解しておき、いざというときに安全にブースターケーブルを使用できるようになりましょう。
ブースターケーブルは正しいつなぎ方を順守!接続でやってはいけないこと
ブースターケーブル使用時には、避けるべき危険行為がいくつかあります。まず接続順序を無視することは非常に危険で、ショートや発火の原因となるため厳禁です。クリップをバッテリー端子に接続する際、ボディへの接触は避けなければなりません。
エンジン始動前に、両方の車の電装品をオフにしていない状態での接続も危険です。また、バッテリー容量に対して細すぎるケーブルの使用も避けましょう。バッテリー端子が腐食している場合は、適切にクリーニングしてから接続することが重要です。
ハイブリッド車からはブースターケーブルを用いた救援はできない
ハイブリッド車のケースでは、通常のガソリン車とは事情が異なります。ハイブリッド車の場合、ハイブリッド車からガソリン車への救援や、ハイブリッド車からハイブリッド車への救援はできません。
ガソリン車からハイブリッド車への救援のみ可能であるという点は、非常に重要です。ただし、ハイブリッド車には「補機用バッテリー」「駆動用バッテリー」の2種類がありますが、補機用バッテリーに接続する必要があります。駆動用バッテリーには、接続してはいけません。
また、大型トラックなど電圧が異なる車種の場合も、ブースターケーブルを接続しないよう注意しましょう。
つなぎ方が大切なブースターケーブルの選び方
バッテリー上がりの対策に欠かせないのが、適切なブースターケーブルの選び方と関連アイテムの常備です。ここでは、車種に合った適切なブースターケーブルの選定基準や、効果的なバッテリー上がり対策グッズについて解説します。バッテリートラブルに対する備えを、万全にしましょう。
つなぎ方が大切なブースターケーブルの車種別の選び方
適切なブースターケーブルを選ぶ際は、まず電流量に注目します。車のバッテリーには12Vと24Vの種類があり、それぞれに対応したケーブルが必要です。
クリップの形状については、安全性を確保するために絶縁カバー付きのものを選ぶとよいでしょう。芯線の太さも重要な要素で、細すぎるとエンジン始動に必要な電力が供給できないことがあります。
軽自動車なら50A程度、乗用車同士のバッテリー上がりなら80A~120A程度、大型車の場合は150A程度の電流容量があるものが適しているでしょう。
つなぎ方が大切なブースターケーブルの長さと太さの重要性
ブースターケーブルの長さは、車両の位置関係に対応できるよう、一般的に5m程度が理想的です。あまりに長すぎるケーブルは電気抵抗が大きくなり、電力伝送効率が低下します。
太さについては、電流を効率良く流すため普通車なら8mm以上、大型車では10mm以上の断面積を持つものがおすすめです。断面積が小さいケーブルでは、エンジン始動に必要な大電流を流せないことがあるため注意しましょう。
ケーブルの性能は、長さと太さのバランスで決まるため、太さを確保しつつも、取り回しやすい長さを選ぶことが大切です。
自動車バッテリー上がり対策に有効な常備アイテム
バッテリー上がりに備え、常備すべきアイテムはいくつかあります。まず高品質なブースターケーブルが不可欠ですが、それだけでは万全とはいえません。
携帯型ジャンプスターターも便利で、他車の助けなしでバッテリー上がりに対処できるのが大きなメリットです。バッテリーチェッカーは、状態を日常的に確認できるため、予防策として持っておくのもよいでしょう。
手袋や安全メガネといった保護具も忘れてはならないアイテムで、端子グリスも用意しておくのがおすすめです。
つなぎ方が大切なブースターケーブルでバッテリー上がりの対処後にすべきこと
バッテリー上がり後の適切な対応は、トラブルの再発防止に不可欠です。バッテリー交換の適切なタイミングを知ることで、突然のトラブルを未然に防げます。
日常的な点検習慣を身に付けるとともに、自力での対応が難しい場合に備えてロードサービスの活用法も理解しておきましょう。
バッテリー交換の目安とタイミング
バッテリーの寿命は、使用環境や運転習慣によって大きく変わりますが、通常2年~5年程度です。特にアイドリングストップ車は、頻繁なエンジン再始動でバッテリーへの負担が増大するため、寿命が短くなる傾向があり2年~3年程度となります。
交換の目安として、エンジンのかかりが遅くなったり、始動音が弱くなったりする症状に注意しましょう。電圧計でバッテリー電圧を測定し、12.5V以下なら交換を検討する時期です。
ヘッドライトの明るさ低下や、パワーウィンドウの動きが遅くなるのも劣化のサインとなります。バッテリー液の色変化や、本体の膨らみがある場合は、すぐに交換が必要です。
また、アイドリングストップ機能が正常に作動しなくなった場合も、バッテリー交換のタイミングかもしれません。
今後のバッテリー上がり防止のための日常点検と予防策
バッテリー上がりを未然に防ぐには、日常的な点検習慣が効果的です。まず、降車時にはライト類の消灯を確認しましょう。エンジン停止中はバッテリーが充電されないため、電装品の消し忘れはバッテリー消耗の主要因です。
また、ドアの閉め忘れによる室内灯の点灯も要注意ポイントとなります。バッテリー液量のチェックも重要で、下限を下回っていないか定期的に確認しましょう。
長距離走行をせず、近所の買い物程度にしか使わない車は、バッテリーの寿命が短くなる傾向があります。そのため、週に一度は20分以上の連続走行を心がけるとよいでしょう。
プロによるサポートが受けられるロードサービスの活用法
自力での対応が難しい場合は、ロードサービスを活用するのが賢明です。ロードサービスは、バッテリー上がりに限らず、キー閉じ込みやパンクなどさまざまなトラブルに対応しています。
JAFといった専門のロードサービスの他、自動車保険に付帯してることも多く、無料で受けられることも少なくありません。これらのサービスは24時間365日対応しているため、夜間や休日のトラブルでも安心できます。
非会員でも有料で利用できるサービスもあるため、万が一のときは連絡してみましょう。緊急時に備えて、ロードサービスの連絡先を車内に保管しておくことをおすすめします。
まとめ
バッテリー上がりの際は、ブースターケーブルの正しい接続順序を守ることが肝心です。接続前には電気系統をオフにし、取り外し時は逆の順序で行います。
ケーブル選びでは、太さ・長さ・クリップ形状・容量を考慮しましょう。ジャンプスタート後はエンジンを十分に回し、早めのバッテリー交換を検討することも大切です。
また、ハイブリッド車ならではの注意点も覚えておきましょう。定期的な点検と携帯型ジャンプスターターの常備で、トラブルを未然に防いでください。
▼ライタープロフィール
鈴木祐貴
車と音楽、旅と猫を愛するライター。多様なWebメディアの編集・ディレクション経験を重ね、2018年よりフリーランスとなる。
現在もさまざまなジャンルの編集をする傍ら、車関連のオウンドメディアや車の税金に関するコンテンツなどの編集経験を生かし、ライターとして車の魅力・おもしろさも発信中。
バックパックひとつでふらりと旅に出るのが好きだが、いずれはキャンピングカーで気ままに世界中をロードトリップしようと思っている。
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