電気自動車の充電時間が気になる!充電方法や車種による違いはどのくらい?
ガソリンエンジンを搭載せず電気モーターで走行する電気自動車は、優れた環境性能やスムーズな加速、高い静粛性が特徴です。維持費を抑えられるメリットがありますが、数分で給油できるガソリン車とは違い、充電に時間がかかるというデメリットもあります。
そこでこの記事では、電気自動車の充電方法や充電時間、計算方法や車種による違いについて見ていきましょう。自分に合う電気自動車を探す参考にしてください。
※目次※
・電気自動車の充電時間に差が出る理由は、バッテリーの状況や充電場所、充電方法などの違いが関係する。
・電気自動車の普及が進まないのは、満充電からの距離、充電設備の少なさ、車体価格が挙げられる。
・プラグインハイブリッドなら電気とガソリン両方で走行が可能。良質な中古車をネクステージで探そう。
充電時間に差が出る要素とは
電気自動車のバッテリー充電時間は、車種だけではなく車体や充電方法によっても異なります。バッテリーの状況や充電場所、充電方法など、さまざまな要素によって差が出るため、同じ車両であっても充電時間は同じではありません。
そこでここでは、充電時間に差が出る理由と要因を紹介します。
バッテリーの状況
電気自動車の充電時間に差が出る理由のひとつは、バッテリーの状況です。バッテリーは温度によって状況が変わりやすく、冷えていたり熱かったりするときには性能が低下し、充電に時間がかかります。温度変化は環境温度やバッテリーの使い方によって異なるため、どのような状況が当てはまるのか確認しておきましょう。
【バッテリーが冷えている場合】
・極端に気温が低い冬場や地域
【バッテリー温度が上がっている場合】
・長時間の連続走行をしているとき
・夏場30度を越えるほどの猛暑日
・1日に何度も充電しているとき
・エアコンを使用しているとき
家充電と外充電の違い
家充電は、電気自動車の拠点となる場所での充電です。拠点充電や基礎充電とも呼ばれ、充電用ケーブルをコンセントに差すタイプや充電器に装備されたケーブルを車のコネクタに差すタイプなどがあります。
設置場所までの移動がなく、夜間の充電ができることがメリットです。電気料金プランによっては、充電費用も抑えられます。
外充電は、拠点以外に設置された充電器での充電です。高速のSAや自動車ディーラー、コンビニや道の駅などのドライブ途中で補給できる「経路充電」と、宿泊施設や商業施設など長時間滞在する場所での「目的地充電」です。経路充電には急速充電が多く、充電時間を短縮できます。
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「家充電」 |
「外充電」 |
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経路充電 |
目的地充電 |
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主な充電場所 |
自宅 |
高速道路SA コンビニ 道の駅など |
宿泊施設 商業施設など |
充電方法 |
普通充電 |
急速充電が多い |
普通充電が多い |
普通充電と急速充電の違い
普通充電とは、交流電源を用いて100Vまたは200Vのコンセントで行う充電です。壁面取付タイプやスタンドタイプがあり、6kW以上の普通充電器やV2Hもあります。
急速充電とは、直流電源を用いて出力20~50kWの国内に設置されている充電器で行う充電です。充電時間は短いですが、高出力での充電でバッテリーに負担がかかります。そのため、充電器は1回最大30分までと設定され、満充電になっていなくても停止する仕組みです。
普通充電と急速充電の主な規格は以下のようになっています。
|
普通充電 |
急速充電 |
電源の種類 |
交流電源 |
3~6kW |
出力 |
直流電源 |
20~50kW |
充電方法ごとに異なる充電時間と計算方法
普通充電や急速充電などの充電方法によって、充電時間は異なります。充電器の違いによる充電時間、または充電量の計算方法は以下のとおりです。
充電器の電力(kW)×充電時間(h)=充電量(kwh)
どの充電器でどのくらいの量を充電したいのかが分かれば、充電時間は求められます。また、決められた時間内でどのくらいの量を充電できるのかも計算可能です。そこでここでは、普通充電と急速充電で実際にどのくらいの時間がかかるのかを見ていきましょう。
普通充電にかかる時間
一般家庭の普通充電に多い、200Vの電圧で15Aの電流を流せる3kWの充電設備であれば、1時間充電すると3kWhの電力量を充電できます。40kWhのバッテリーを搭載した電気自動車の場合、電池残量を10%から100%にするのに必要な電力量は「40kWh×90%=36kWh」です。
そのため、充電に必要な時間は「36kWh÷3kW=12時間」となります。6kWの充電設備であれば、6時間で充電できる計算です。
急速充電にかかる時間
外充電でコンビニや高速のSAに設置されている急速充電器の多くは、最大30分を超えると自動的に充電が停止する設定です。それを踏まえて計算すると、急速充電の出力が20kWの場合、30分充電すれば10kWhの電力量を充電できます。出力50kWの充電器では30分で25kWhの電力量です。
また、急速充電はバッテリーに負荷がかかりやすいため、状況によっては常に最大出力で充電されるわけではありません。そのため、40kWhバッテリー搭載車の電池残量を10%から100%にするには、20kWの急速充電で「36kWh÷20kW=108分」となり、1.5~2時間程度かかります。50kW充電設備では30分~1時間かかる計算です。
定番の車種でスペックを比較してみよう!
電気自動車は、さまざまな自動車メーカーが発売しています。走行性能や安全性能の搭載、デザインなどの特徴があるのはもちろんですが、搭載しているバッテリー容量にも違いがあります。そのため、必要となる電力量や充電時間は同じではありません。
そこでここでは、特に人気が高いモデル「日産 リーフ」「トヨタ bZ4X」「テスラ Model3」のスペックを紹介します。
日産|リーフ
日産 リーフは、EVならではの俊敏な加速レスポンスとリニアなハンドリング性能、高い静粛性が特徴です。
ドライバーの負担を軽減するプロパイロットやインテリジェントアラウンドビューモニター、エマージェンシーブレーキなど先進の安全性能も搭載しています。優れた環境性能だけではなく、走行性能や安全性能、高い品質性も実現した車です。
バッテリー温度が約25度、バッテリー残量警告灯が点灯した時点から満充電までは、以下の充電時間が必要となります。
日産 リーフ |
40kWhバッテリー 搭載車 |
60kWhバッテリー 搭載車 |
|
普通充電 |
3kW充電器 (200V 15A) |
約16時間 |
約23.5時間 |
6kW充電器 (200V 30A) |
約8時間 |
約12.5時間 |
|
急速充電 |
約40分 |
約60分 |
トヨタ|bZ4X
トヨタ bZ4Xは、SUVの優れた走行性とEVならではの伸びのある加速フィーリングが特徴です。リース専用車のため、車検や税金、バッテリー保証やコネクティッドサービスなどの最新機能も含め、毎月定額料金で利用できます。長く乗りたい方にも、フレキシブルに乗り換えたい方にも安心できる車です。
バッテリー温度が約25度の場合、駆動用電池充電警告灯が点灯した時点から満充電までの目安時間は以下となります。
トヨタ bZ4X |
71.4kWhバッテリー搭載車 |
|
普通充電 |
3kW充電器 (200V 16A) |
約21時間 |
6kW充電器 (200V 30A) |
約12時間 |
|
急速充電 |
50kW充電器 (125A) |
約60分 |
90kW充電器 (200A) |
約40分 |
テスラ|Model3
テスラ Model3は、安全性を最優先したデザインと最速の加速が特徴です。グレードによっては静止状態から時速100kmまでわずか3.3秒で加速します。走行性の高さと、セダンの中でも特に強固な低重心ボディの高い安全性が魅力です。
バッテリーの状況にもよりますが、Model3の目安充電時間は以下となります。
テスラ Model3 |
54kWhバッテリー (スタンダードレンジ) |
79.5kWhバッテリー (ロングレンジ) 82kWhバッテリー (パフォーマンス) |
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普通充電 |
メーカー専用 (200V48A) |
約2時間50分 |
約4時間20分 |
J1772 |
約12時間30分 |
約18時間4分 |
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急速充電 |
メーカー専用 |
約20分 |
約30分 |
CHAdeMO (125A) |
約38分 |
約58分 |
電気自動車を充電するコストパフォーマンス
電気自動車は走行中にCO2を排出しない高い環境性能が魅力ですが、コストパフォーマンスに関しても優れています。エンジン車のガソリン代と比較すると、半分程度の費用で済むこともあるでしょう。そこでここでは、自宅充電の場合と外部の充電スポットを利用する場合の目安費用を紹介します。
自宅充電の場合
電気自動車を自宅で充電する場合、契約している電気料金プランや使い方によってコストが異なります。
65kWhバッテリー搭載車が月間800kmを走行すると、1kWhあたり25円の料金プランでは3,077円の電気代がかかる計算です。夜間に充電するとして、深夜帯の電気代が1kWhあたり17円のプランで計算すると2,094円となり、さらに電気代を抑えられるでしょう。
充電スポットを利用する場合
高速道路のSAや商業施設など、外部充電スポットの多くは「e-Mobility Power(eMP)」の充電ネットワークに属しています。
この充電器を利用するには、会員登録をして発行される充電カードが必要です。カードはeMPやJTB、各自動車メーカーが発行しており、会員カードがなくとも充電は可能ですが、料金は会員の3~4倍になるため多くの方が入会しています。
充電カードによって月額の会費や利用料金が異なるシステムです。例えば、日産自動車の「ZESP3」では、普通充電の基本料金や急速充電の回数によって月額500円~1万円までの料金プランを選択できます。
電気自動車が普及しない3大理由
電気自動車は、優れた走行性能や環境性能、充電のコストパフォーマンスが良い車です。しかし、お手軽なガソリン車や優れた馬力を誇るディーゼル車の人気が高く、ハイブリッド車は増加していますが、電気自動車の普及率は伸びていません。
そこでここでは、なぜ電気自動車が広く普及しないのかについて、考えられる3つの理由を紹介します。
フル充電で移動できる距離が短い
理由のひとつに、航続距離の短さが挙げられます。例えば日産 リーフの一充電走行距離(WLTCモード)は、40kWhバッテリー搭載車で322km、60kWhバッテリー搭載車であれば450kmです。
ガソリン車の航続距離は、給油満タンで約500km以上です。比較すると電気自動車の航続距離は短く、充電に時間がかかるため、急な遠出や長距離ドライブには不安が残るでしょう。
充電スポットが少ない
日本国内の充電スタンドの登録拠点数は、急速充電が7,989か所、普通充電が1万3,614か所、テスラが228か所の合計2万1,831か所となっています。
毎年拠点数は増加していますが、設置場所が郊外に少なかったり、拠点はあっても充電できる台数に限りがあったりと、不十分である点が普及しない理由にもなっているようです。
(2022年6月時点の情報です)
車両自体の価格が高い
電気自動車の車両価格が高いことも理由として挙げられます。例えば日産 リーフの新車価格は、370万9,200~480万4,900円です。
バッテリーの生産量が少なく、コストが高いことが車両価格の高さに関係しています。国や地方自治体による購入補助や税制の優遇措置もありますが、利用しても費用は高額なため、購入しにくいという点も理由です。
不安が残るならプラグインハイブリッドを選ぼう!
航続距離や充電スポット、車両価格に不安があるのであれば、プラグインハイブリッド(PHEV)はいかがでしょうか。
PHEVは、外部からの充電ができるハイブリッド車です。ガソリンエンジンと電気モーターを搭載している点はハイブリッドと変わりませんが、PHEVは外部電源からの充電が可能で、電気をエネルギー源にできる点が異なります。
バッテリーの充電がなくなってもガソリン走行が可能なため、急なお出かけや長時間ドライブも安心できるでしょう。
また、日産 e-POWERもおすすめです。ガソリンエンジンを発電専用に使い、高出力のモーターで走行する仕組みとなっています。モーター走行ですが充電が不要なため、急な遠出にも対応可能です。車両価格も電気自動車より安いモデルが多いため、購入しやすいことがメリットとなっています。
ネクステージのおすすめ中古ラインアップ
ネクステージでは、ガソリンやディーゼルはもちろん、ハイブリッドや電気自動車などの多種多様な中古車を取り扱っています。国産車だけではなく輸入車も豊富にご用意しているため選択肢の多さが特徴です。
ここでは、ネクステージで購入できるおすすめの電気自動車を紹介します。
トヨタのPHEV
トヨタで販売しているPHEVは、BEV走行距離の長さとハイブリッドの燃料消費率の高さが特徴です。電力とガソリンを効率的に使うことで、よりパワフルで力強い加速を実現しています。また、ディスプレイオーディオやマルチインフォメーションディスプレイ、スマホアプリを使った予約や遠隔操作での普通充電も可能です。
PHEVの現行モデルは「プリウス PHV」と「RAV4 PHV」です。プリウスPHVは在庫が多く、選択肢が豊富にあります。ボディタイプ、新車価格、中古車相場は以下のとおりです。
モデル |
プリウスPHV |
RAV4 PHV |
ボディタイプ |
セダン |
SUV |
新車価格 |
338万3,000~401万円 |
469万~539万円 |
中古車価格 |
100万~340万円程度 |
500万~582万円程度 |
(2022年6月時点での情報です)
三菱のPHEV
三菱のPHEVは、電気自動車ならではのスムーズな加速と静粛性、ツインモーター4WDとS-AWCが可能にするコントロール性の高い走行性が特徴です。蓄電機能にも優れており、万が一の際には、ガソリンでの発電も含むと一般家庭の最大約12日分もの電力を供給できます。
ネクステージで販売中の三菱のPHEVは「アウトランダーPHEV」と「エクリプスクロスPHEV」です。特にアウトランダー PHEVは中古車市場で出回っている数が多いため、比較的お得に手に入るでしょう。それぞれのボディタイプ、新車価格、中古車相場は以下のとおりです。
モデル |
アウトランダーPHEV |
エクリプスクロスPHEV |
ボディタイプ |
SUV |
|
新車価格 |
462万1,100~532万700円 |
384万8,900~451万円 |
中古車価格 |
158万~350万円程度 |
333万円程度 |
(2022年6月時点での情報です)
日産のPHEV
日産では、プラグでの充電が必要ない「e-POWER」搭載モデルを販売しています。滑らかな乗り心地と力強い加速、高い静粛性が特徴です。ガソリンエンジンをモーターの発電のみに使う仕組みのため、充電要らずでEV走行が可能となっています。現行モデルは「ノート」「ノート オーラ」「キックス」「セレナ」です。
ネクステージで販売しているそれぞれのボディタイプ、新車価格、中古車相場を確認してみましょう。
モデル |
ノート e-POWER |
ノート オーラ |
ボディタイプ |
コンパクトカー |
コンパクトカー |
新車価格 |
202万9,500~288万7,500円 |
261万300~270万9,100円 |
中古車価格 |
83万~180万円程度 |
在庫なし |
モデル |
キックス |
セレナ e-POWER |
ボディタイプ |
SUV |
ミニバン |
新車価格 |
275万9,900~311万4,100円 |
322万6,300~419万2,100円 |
中古車価格 |
在庫なし |
250万~380万円程度 |
(2022年6月時点での情報です)
BMWのPHEV
BMWのPHEVは、高い静粛性とパワーのある加速性能、エネルギー配分と駆動システムの切り替えによる最大限の効率性を実現した車です。現行モデルでは「330e セダン」「530e セダン」「745e」「745Le xDrive」「X3 xDrive30e」「X5 xDrive45e」の6つのラインアップを販売しています。
ネクステージで販売しているモデルのボディタイプ、新車価格、中古車相場は以下のとおりです。
モデル |
530e |
330e |
745e |
ボディタイプ |
セダン |
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新車価格 |
875万円~ |
685万円~ |
1,248万円~ |
中古車価格 |
360万円程度 |
198万~250万円程度 |
在庫なし |
モデル |
745Le xDrive |
X3 xDrive30e |
X5 xDrive45e |
ボディタイプ |
セダン |
SUV(SAV) |
SUV(SAV) |
新車価格 |
1,613万円~ |
850万8,000円~ |
1,118万円~ |
中古車価格 |
在庫なし |
在庫なし |
在庫なし |
(2022年6月時点での情報です)
まとめ
電気自動車の充電時間は、搭載しているバッテリーの容量や充電方法、バッテリーの状況などによって変わります。一般的な200Vの普通充電器で考えると、バッテリー容量が大きく航続距離が長い車ほど充電時間も増えるため、何を優先して車種を選ぶのかも重要です。
ネクステージでは、多種多様な電気自動車を取り扱っています。また、ネクステージは事故車や水害車など、トラブルの原因となる粗悪な車は取り扱っていません。お得に品質の良い電気自動車を購入したい方は、ぜひネクステージをご利用ください。