ノアとステップワゴンを項目別に比較解説!ライバル車の特徴も必見!
ノアとステップワゴンは、ミドルサイズミニバンとして互いに高めあってきた車種です。どちらも息の長いモデルで、独自の魅力があります。どのミニバンを購入しようか迷っている方も多いでしょう。
この記事では、ノアとステップワゴンを項目別に比較しつつ解説します。使い勝手や燃費、安全装備などを把握できるでしょう。比較検討したいミドルサイズミニバンも紹介するので、ぜひ購入時の参考にしてください。
※目次※
2.【ノアとステップワゴンのミニバン対決】各種寸法と使い勝手を比較
3.【ノアとステップワゴンのミニバン対決】走行性能と燃費を比較
7.ネクステージでミドルサイズミニバンの中古車を探してみよう
・ノアは2001年に登場し、現行モデルはスタイリッシュで熟成したハイブリッドシステムを搭載している
・1996年にデビューしたステップワゴンは、使い勝手のいい道具としての魅力が詰まっている
・ノアとステップワゴンはデザインの好みだけでなく、走行性能や安全装備などを比較して選ぶことが大切
ノアとステップワゴンは長年のライバル
ノアとステップワゴンの比較をする前に、まずそれぞれのコンセプトと歴史について紹介します。これまでの進化を把握することで、どのようなキャラクターの車なのかが分かるでしょう。ノアとステップワゴンは、20年以上前に発売されている車種で、多くの方に指示されてきました。
ノアのコンセプトと歴史
初代ノアが登場したのは2001年11月で、カローラ店で販売開始されました。初代モデルの開発キーワードは「キュービック クリエーター」で、「21世紀の豊かなモビリティライフを想像する」をテーマに、すべての乗員が快適に過ごせるミニバンとしてデビューしています。
その後、2007年・2014年・2022年と3度のフルモデルチェンジを行い、現行モデルは4代目です。直近のノアは「堂々・モダン・上質」をうたい、新世代のプラットフォームなどトヨタの最新技術を盛り込んで、ミニバンとしての魅力を高めています。
ステップワゴンのコンセプトと歴史
ステップワゴンの歴史はノアよりも長く、初代モデルは1996年5月に登場しました。フルモデルチェンジは5回(2001年・2005年・2009年・2015年・2022年)実施され、現在販売中のモデルは6代目にあたります。
初代は、ユーザー自身の生活を創造するための道具として捉えた「クリエイティブムーバー」の第3段として発売され、使い勝手にこだわっていた点が特徴のひとつです。
そして「#素敵な暮らし」がコンセプトで、「暮らしを豊かにするアイテム」を目指した現行モデルは、初代の思想を受け継いでいます。
【ノアとステップワゴンのミニバン対決】各種寸法と使い勝手を比較
多人数を乗車するミニバンは、内装の広さや使い勝手が重要な要素と言えます。ノアとステップワゴンにおいても、もちろん使い勝手に強くこだわっており、それぞれに特徴があるため把握しておくことが大切です。ここでは、車体寸法やデザインを紹介しつつ、内装の機能について解説します。
洗練されたフロントマスクのノア
ノアのフロントマスクは、3段のバーが特徴の大型グリルで覆われており、迫力があります。内装は立体的で使い勝手の良いインパネと大型のディスプレイで構成されており、視界が広く開放的です。
後部座席も窮屈さを感じさせず、特に7人乗り仕様のセカンドシートは両側にアームレストがあり、ロングスライド機構を活用することで足を伸ばしてリラックスできます。サードシートは跳ね上げ式で、8人乗りについてはセカンドシートの座面を折り畳めることから、7人乗りよりも広大なラゲッジスペースを確保可能です。
全長【mm】 |
4,695 |
全幅【mm】 |
1,730 |
全高【mm】 |
1,895~1,925 |
室内長 【mm】 |
2,805 |
室内幅【mm】 |
1,470 |
室内高【mm】 |
1,405 |
最低地上高【mm】 |
125~140 |
ホイールベース【mm】 |
2,850 |
最小回転半径【m】 |
5.5 |
車両重量【kg】 |
1,600~1,710 |
(2023年8月時点の情報です)
生活に馴染むデザインのステップワゴン
ステップワゴンは、ノアとデザイン性が異なり、落ち着いた雰囲気の外観をしています。主張が強すぎず、普段の生活に馴染む雰囲気です。インテリアも同様の印象で、居心地の良い空間が広がっています。前席は水平基調で車両感覚がつかみやすく、見晴らしも良好です。
そしてステップワゴンで特徴的なのがサードシートです。跳ね上げ式ではなくフロアに収納できるため、ラゲッジスペースの空間を有効活用でき、斜め後方の視界を妨げません。セカンドシートもノア同様にスライド量が大きく、パーソナルスペースを確保できます。
全長【mm】 |
4,800~4,830 |
全幅【mm】 |
1,750 |
全高【mm】 |
1,840~1,855 |
室内長 【mm】 |
2,845 |
室内幅【mm】 |
1,545 |
室内高【mm】 |
1,410~1,425 |
最低地上高【mm】 |
145~150 |
ホイールベース【mm】 |
2,890 |
最小回転半径【m】 |
5.4~5.7 |
車両重量【kg】 |
1,710~1,840 |
(2023年8月時点の情報です)
【ノアとステップワゴンのミニバン対決】走行性能と燃費を比較
ノアとステップワゴンは、どちらもガソリンエンジンモデルとハイブリッドモデルを設定しています。重い車体を走らせるためのパワーがどの程度なのか、また燃費について気になる方もいるでしょう。ここでは、スペックを紹介しつつ走行性能について解説します。
熟成されたハイブリッドがあるノア
ノアは、ヴォクシーとともに第5世代のハイブリッドシステムを初搭載したモデルです。ハイブリッドシステムに関わる各パーツに手を加えており、モーターにおいては出力を上げつつコンパクト化・軽量化を達成しています。スペックは以下をご覧ください。
|
ハイブリッド車 |
ガソリンエンジン車 |
エンジン排気量【cc】 |
1,797 |
1,986 |
エンジン最高出力【kW(PS)/rpm】 |
72(98)/5,200 |
125(170)/6,600 |
エンジン最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】 |
142(14.5)/3,600 |
202(20.6)/4,900 |
フロントモーター最高出力【kW(PS)/rpm】 |
70(95) |
― |
フロントモーター最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】 |
185(18.9) |
― |
リヤモーター最高出力【kW(PS)/rpm】 |
30(41) |
― |
リヤモーター最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】 |
84(8.6) |
― |
燃料消費率(WLTCモード)【km/L】 |
2WD:23.0~23.4 E-Four:22.0 |
2WD:15.0~15.1 4WD:14.3~14.4 |
(2023年8月時点の情報です)
ハイブリッド車はエンジンの出力が控えめですが、モーターによりスムーズな発進加速が得られます。また、燃費性能もガソリンエンジン車と段違いです。ただし、ガソリンエンジン車は先代(2WD:13.2km/L~13.6km/L)よりも燃費性能がアップしており、決して悪いわけではありません。
2つのモーターを明確に使い分けるステップワゴン
ステップワゴンのハイブリッド車は、発電用・駆動用として2つのモーターを使い分ける仕組みです。通常走行時はバッテリーの電力で走行用モーターを駆動し、強い加速が必要な場合はエンジンにより駆動する発電用モーターからエネルギーを追加供給します。そして高速巡航時は、エンジンのみで走行するシステムです。スペックを以下に示します。
|
ハイブリッド車 |
ガソリンエンジン車 |
エンジン排気量【cc】 |
1,993 |
1,496 |
エンジン最高出力【kW(PS)/rpm】 |
107(145)/6,200 |
110(150)/5,500 |
エンジン最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】 |
175(17.8)/3,500 |
203(20.7)/1,600-5,000 |
モーター最高出力【kW(PS)/rpm】 |
135(184)/5,000-6,000 |
― |
モーター最大トルク【N・m(kgf・m)/rpm】 |
315(32.1)/0-2,000 |
― |
燃料消費率(WLTCモード)【km/L】 |
19.5~20.0 |
2WD:13.2~13.9 4WD:13.1~13.3 |
(2023年8月時点の情報です)
ステップワゴンのハイブリッド車は、ノアよりも出力が高いエンジンとモーターを搭載しています。力強く加速しますが、燃費の面ではノアが有利です。一方、ガソリンエンジン車はノアよりも排気量が小さく、最高出力は劣ります。ただし、同等のトルクを発揮している点は注目ポイントです。
【ノアとステップワゴンのミニバン対決】安全装備を比較
家族など大切な人を乗せることが多いミニバンでは、安全性能も重要な指標と言えます。ノアとステップワゴンは安全装備が充実しており、現行型は最新のシステムを搭載しているため、安全性は高いでしょう。ここでは、それぞれの安全装備を紹介します。
ノアは「Toyota Safety Sense」を搭載
ノアには「Toyota Safety Sense」という予防安全のパッケージが、すべてのグレードに標準装備されています。オプションの機能はありますが、主要な内容は以下です。
・プリクラッシュセーフティ(ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)
・レーントレーシングアシスト
・レーンディパーチャーアラート
・レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
・オートマチックハイビーム
・ロードサインアシスト
・ドライバー異常時対応システム
・プロアクティブドライビングアシスト
・発進遅れ告知機能
(2023年8月時点の情報です)
ノアに搭載されるプリクラッシュセーフティは、交差点でも対向車や歩行者などを検知するアップグレードされたタイプです。そしてトヨタ車として初めてプロアクティブドライビングアシストが搭載されました。これは、危険を先読みして運転操作を支援する機能で、カーブ手前の減速や歩行者の飛び出しに備えるなど、画期的な安全装備です。
ステップワゴンは「Honda SENSING」を搭載
ステップワゴンの予防安全パッケージは「Honda SENSING」と呼称されています。こちらも全グレードに装備されており、機能が豊富です。ブラインドスポットインフォメーションやアダプティブドライビングビームが搭載されているかはグレードによって異なりますが、以下の機能は標準装備です。
・衝突軽減ブレーキ
・誤発進抑制機能
・後方誤発進抑制機能
・近距離衝突軽減ブレーキ
・歩行者事故低減ステアリング
・路外逸脱抑制機能
・渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール
・車線維持支援システム
・トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)
・先行車発進お知らせ機能
・標識認識機能
・オートハイビーム
・パーキングセンサーシステム
(2023年8月時点の情報です)
上記のうち、現行のステップワゴンに追加されたのは、後方誤発進抑制機能・近距離衝突軽減ブレーキ・オートハイビーム・トラフィックジャムアシストです。ノアとステップワゴン共に先進のシステムを搭載して安全かつ便利になってきましたが、条件次第では作動しないことも考えられるため注意しましょう。
【ノアとステップワゴンのミニバン対決】価格比較
ノアとステップワゴンはそれぞれ魅力的なミドルサイズミニバンです。自身の生活スタイルに合うかどうかも選ぶ際に重要な要素ですが、価格も含め吟味する必要があります。ここでは、それぞれの新車価格と中古車相場を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
新車価格の違い
新車価格はグレードや駆動方式、エンジンなどのパワーユニットにより変動します。以下の表をご覧ください。
【ノアの新車価格】
グレード |
ハイブリッド車 |
ガソリンエンジン車 |
S-Z(7人乗り) |
2WD:367万円 E-Four:389万円 |
2WD:332万円 4WD:351万8,000円 |
S-G(7人乗り) |
2WD:339万円 E-Four:361万円 |
2WD:304万円 4WD:323万8,000円 |
S-G(8人乗り) |
2WD:339万円 |
2WD:304万円 4WD:323万8,000円 |
Z(7人乗り) |
2WD:359万円 E-Four:381万円 |
2WD:324万円 4WD:343万8,000円 |
G(7人乗り) |
2WD:332万円 E-Four:354万円 |
2WD:297万円 4WD:316万8,000円 |
G(8人乗り) |
2WD:332万円 |
2WD:297万円 4WD:316万8,000円 |
X(7人乗り) |
2WD:305万円 E-Four:327万円 |
2WD:267万円 4WD:286万8,000円 |
X(8人乗り) |
2WD:305万円 |
2WD:267万円 4WD:286万8,000円 |
(2023年8月時点の情報です)
ノアはグレードが多く用意されており、価格幅は267万円~389万円で、その差は122万円です。同グレードでハイブリッドとガソリンエンジンを比べると、35万円~40万円程度の差があります。
【ステップワゴンの新車価格】
グレード |
ハイブリッド車 |
ガソリンエンジン車 |
AIR |
2WD:343万7,500円 |
2WD:305万3,600円 4WD:329万5,600円 |
SPADA |
2WD:369万6,000円 |
2WD:331万2,100円 4WD:353万2,100円 |
SPADA PREMIUM LINE |
2WD:391万2,700円 |
2WD:352万8,800円 4WD:371万9,100円 |
(2023年8月時点の情報です)
ステップワゴンはグレード構成がシンプルです。価格の幅は305万3,600円~391万2,700円で、約86万円の開きがあります。最低価格はノアが安く、最上級グレードの価格差はほぼありません。
中古車相場の違い
できるだけ購入予算を抑えたい方もいるでしょう。両車とも人気車種であり、中古車も多く出回っています。また、性能や機能は劣りますが、旧モデルを購入できるのも中古車の魅力です。ノアとステップワゴンのネクステージにおける中古車相場、以下の表に記載します。
|
最高値 |
最安値 |
ノア |
459万9,000円 |
19万9,000円 |
ステップワゴンは |
439万9,000円 |
19万9,000円 |
(2023年8月時点の情報です)
ノアとステップワゴンは、旧型を含めると上記のように大きな価格差があります。予算に合った条件の車両が見つかるでしょう。
(参考:『ノア(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
(参考:『ステップワゴン(ホンダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ノアとステップワゴン以外のミドルサイズミニバン
ミドルサイズミニバンの選択肢は、ノアやステップワゴンだけではありません。ノアの兄弟車のヴォクシーや日産のセレナもおすすめの車種です。1度は検討した方もおられるでしょう。ここでは、ヴォクシーとセレナの特徴について解説します。
トヨタ ヴォクシー
ヴォクシーはノアの兄弟車で、プラットフォームやパワートレインの構成など、基本的な部分はノアと同じです。大きな違いはデザインで、ヴォクシーのフロントマスクは切れ長のヘッドランプにブラックの大型グリルを採用しており、より存在感があります。内装のデザインはノアと変わりませんが、内装色はブラックのみです。
グレード構成はシンプルで選びやすいと言えますが、エントリーグレードの価格が309万円とノアより高めです。
(参考:『ヴォクシー(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
PRヴォクシーの中古車
※価格は支払総額
日産 セレナ
セレナは日産の基幹車種のひとつで、ハイブリッド車はノアやステップワゴンと異なる仕組みを採用しています。ハイブリッド車のe-POWERは、エンジンを発電にのみ使用し、モーター駆動だけで走行するシステムです。加速と減速をワンペダルでできるなど、先進的な走行感覚が味わえます。
セレナ独自の使い勝手も魅力で、1列目でも2列目でも使用できるスマートマルチセンターシートやトランクドアの上部だけ開けられる構造など、ミニバンとしての完成度が高い車です。
(参考:『セレナ(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
PRセレナの中古車
※価格は支払総額
ネクステージでミドルサイズミニバンの中古車を探してみよう
ミニバンは人を載せられるだけでなく、多くの荷物を積載可能なので実用的です。生活を支えてくれる頼もしい存在ですが、新車かつ上級グレードを狙うと多くの購入資金を用意しなければなりません。ただ中古車であれば、生活費への圧迫を抑えられるでしょう。ここでは、中古車を多く取り扱うネクステージの強みを紹介します。
ネクステージのWebサイト上で車両探しができる
ネクステージは、全国展開している中古車販売店です。車両の品質にこだわり抜いているだけでなく、多くの選択肢を提供できるよう在庫を豊富に用意しています。店舗は200以上あり、総在庫は約3万台です。ミニバンも豊富に取りそろえているため、購入条件に合った1台が見つかるでしょう。
ネクステージの中古車は、Webサイトから簡単に検索できます。24時間利用できるので、ぜひアクセスしてみてください。
ロング保証のサービスサポートも選べる
ネクステージの中古車のほとんどは、国産車の場合、納車から3ヶ月かつ3,000km以内の無料保証が付いています。有料保証に加入するとさらに保証期間を延長することが可能です。
有料保証はいくつかありますが、普通車の「サービスサポート」の場合は2年もしくは3年延長でき、ロードサービスやエンジンオイル交換のメンテナンスも付いています。保証内容が気になる場合は、ネクステージの公式サイトから確認可能です。
まとめ
ノアとステップワゴンは、どちらも人気のミドルサイズミニバンです。ノアは安全装備や燃費が優れており、ステップワゴンは居心地がよく実用的な室内空間に魅力があります。新車が高すぎると感じた場合は、ぜひ中古車を探してみてください。
ネクステージでは、人気のミニバンを多く用意しています。Webサイトでいつでも検索でき、条件に合う車両が見つかりやすいと言えます。ミニバンの購入を検討している場合は、定期的にチェックすると良いでしょう。
【この記事の執筆者】
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。