トヨタ2000GTは幻の名車!前期・後期の違いやスペック、実車を見る方法も!
トヨタ2000GTといえば、映画「007シリーズ」に登場した車として記憶にある方も多いのではないでしょうか。他の国産車にはないオーラを放つ日本を代表するスーパーカーとして知られています。
発売から50年以上経った現在でも熱烈なファンがいる2000GTは、2015年にロッキーオートの技術により現代版となって復活しました。この記事では、2000GTの魅力や性能、スペック、中古車相場などについて解説します。
※目次※
・「トヨタ 2000GT」は生産台数が337台のみの『幻の名車』!世界中のスーパーカーファンに有名な希少車
・トヨタ2000GTには前期モデルと後期モデルがあり、前期モデルはトヨタ博物館で実車を見られる
・希少な2000GTの中古車を入手するのは難しいが、2000GTとよく似た新型スープラは中古車で購入できる可能性が高い
トヨタ2000GTとはどのような車?
世界中のスーパーカーファンの間で有名な「トヨタ2000GT」は1967年に発表された車種です。その後、1970年までの約3年間のみ販売され、337台のみの生産台数のため『幻の名車』と呼ばれています。トヨタとヤマハ発電機の協力開発のもと当時の日本初技術を多数採用し、欧州のスーパーカーに並ぶ性能を誇りました。
ここでは、トヨタ2000GTの特徴やモデルについて解説します。
販売価格は2,000万円相当だった「幻の名車」
1967年に発表された2000GTの月間生産台数は最大14台、少ない時には10台以下で1台作るごとに約60万円の赤字だったともいわれています。大卒初任給が約2万円だった当時、2000GTの新車販売価格は238万円でしたからなかなか手が出ない高級車でした。現在の価値に換算すると2,000万円以上はかかることになるからです。
赤字覚悟のビジネス上の問題や、当時襲った石油危機等の経済の悪化は短命に終わった理由かもしれません。映画「007シリーズ」に登場するなどしてトヨタの名を世界に広めるという広告塔も十分果たしたとの判断も考えられるといわれています。
前期モデルと後期モデルの違い
トヨタ2000GTは、1967年から1970年にかけて生産された車種です。1968年8月にはマイナーチェンジが行われ、それ以前の型を前期モデル、以降の型を後期モデルと呼びます。後期モデルでは座席にヘッドレストが付けられ、クーラーが採用されるなど仕様の変更が見られました。
車高は10mm高くなり、補助前消灯がサイズダウンしています。フロントマスクやフロントウィンカーランプカバー、オイル冷却用ルーバー、インパネ&ホーンボタンのデザインなども前期モデルから変更になっています。また、後期モデルではボディーカラーが数種類追加されました。
トヨタ2000GTの性能・スペック
トヨタ2000GTが希少な車種ということはわかりましたが、実際の性能はどうでしょうか。名車と呼ばれるだけあって、走行性能やデザイン性にもかなりこだわりがありそうです。
ここでは、トヨタ2000GTの走行性能、デザイン性、また1967年発売当時の基本スペックについて解説します。トヨタ2000GTに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
走行性能
2000GT発表当時、悪条件のなか平均速度を競うスピードトライアルが行われました。10,000マイル・15,000km・72時間を走り終えた時点での平均速度で、3つの世界記録と13の国際記録を樹立したのは有名な話です。高い走行性能を誇り、様々なレースで優勝したり上位成績を残したりしたことが名車と呼ばれる理由かもしれません。
また、空力学的に抵抗の少ない曲線のみで構成されているため、低く流麗なスタイルに仕上がっていることも特徴です。
スペック
1967年発売2000GTのスペックが気になる方も多いのではないでしょうか。当時としては高性能なエンジンを搭載し、最高速度220km/h・0~400m加速15.9秒を記録しています。基本スペックについては下記の表を参考にしてください。
【2000GTの基本スペック】
全長×全幅×全高(mm) |
4,175×1,600×1,160 |
車両重量 |
1,120kg |
排気量 |
1,988cc |
エンジン |
直列6気筒DOHC |
最高出力/回転数 |
150ps/6,600rpm |
最大トルク/回転数 |
18.0kg・m/5,000rpm |
駆動方式 |
FR |
トランスミッション |
5MT/3AT |
デザイン性
ヤマハの高い技術であるウッドステアリングやインパネなどの高級パーツ、七宝焼で作られたエンブレムなどを使用したクオリティの高いデザインのインテリアには心を惹かれます。
また、快適な操縦性が得られるよう、高級マホガニー製の伸縮可能なハンドル、無光沢仕上げのインストルメントパネル、リクライニング付きのレザー張りバスケットシートなどが採用されているのも魅力です。国内初となるリトラクタブル・ヘッドライトの採用は注目を集めました。
トヨタ2000GTの中古車は現在入手できる?
全337台のみの生産となったトヨタ2000GT、大変希少な車を中古車で手に入れたいという方もいるのではないでしょうか。しかし、実際にトヨタ2000GTを手に入れるのは難しいといわれています。
ここでは、中古車を入手できる可能性はあるのか、またトヨタ2000GTを生で見られるおすすめのスポットなどについて解説します。
2000GTを手に入れるのは難しい
気になる2000GTですが、トヨタ 200GTオーナーズクラブジャパンのクラブ員の方によると、トヨタ博物館収蔵も含め今もなお生産台数の内9割は現存しているようです。保有している方は手放すことを考えている方は少ないようですので現在手に入れるのは簡単ではありません。
しかし『価格応談』で販売している店もあります。稀に海外のオークションでは1億円以上で取引されることもあるようですので、気になる方はチェックすることができるかもしれません。
(2022年2月時点での情報です)
トヨタ博物館で実車の見物が可能!
愛知県長久手市にある「トヨタ博物館」は、トヨタ創立50周年を記念してオープンした日本最大級の自動車博物館です。館内には日本のみならず、世界中の名車が展示してあります。特に1960年代には名車と呼ばれるスポーツカーが多く生産されましたが、トヨタ博物館にはその時代の車が集められたコーナーがあり人気です。
トヨタ2000GTの前期モデル(年式1967年)も展示されています。残念ながら、後期モデルはバックヤード収蔵のため見られませんが、前期モデルを見られる貴重なスポットです。
「トヨタ2000GT Roadster」も2022年3月末まで見られる
トヨタ2000GT Roadsterとは、2004年にトヨタとTRDが水没車をベースに作った、世界に1台しか存在しない公式のカスタムモデルです。従来モデルには搭載されていないエアコンも装備し、快適性を追求した1台となっています。
俳優の唐沢寿明さんが所有していたこちらの車両が、2021年にトヨタ博物館に寄贈されました。博物館内のクルマ館エントランスに、2022年3月末まで展示される予定です。博物館レベルの希少モデルに出会えるチャンスをお見逃しなく。
トヨタ2000GTの補給部品復刻・再販売が行われた
「思い出の詰まった愛車に乗り続けたい」という方の想いに応えるため、すでに廃盤となっている補給部品を復刻し、純正部品として販売する取り組みが「GRヘリテージパーツプロジェクト」です。プロジェクトの対象車種には2000GTやA70/A80スープラ、ランドクルーザー40系、AE86などがラインナップされています。
2000GTに関してはトランスミッション関係・デファレンシャル関係が復刻され、すでにToyota Gazoo Racingのサイトにて販売(オーダー受付)が開始されています。今後も随時、新しい部品が復刻・販売される予定です。また、従来の純正部品と同様に、復刻部品もトヨタの販売店で購入することができます。
トヨタ 2000GTと新型スープラが似ている?!
2019年5月にトヨタは新型スープラを発売しました。理想的なデザインを追求したスポーツカーとして売り出されています。FR駆動直列6気筒エンジンのグレードもラインナップしているため2000GTと似ているという意見も多いようです。新型スープラの特徴について調べてみましょう。
2000GTを彷彿させるクーペスタイル
新型スープラのボディーは空力性能を考えたクーペスタイルのデザインとなっており、2シーターFRのロングノーズフォルムという点で2000GTを彷彿させます。ショートホイールベースや存在感のあるタイヤにより思った通りの走りを楽しむことができるでしょう。
新型スープラの特徴
新型スープラはBMWと包括提携の初モデルでBMW Z4とプラットフォームを共有しています。スープラのエアロダイナミクススタイルはリフト(揚力)の発生を抑えることに特化した形状であり、空力・重量バランスの最適化を追求していることが特徴と言えるでしょう。ボディ表面の質感や陰影にもこだわっており、力強い迫力を強調したボディーカラー全8色がラインナップされています。
全長4,380mm・ホイールベース2,470mmのボディーに大径タイヤが収まり、王道のスポーツカーらしい独特な存在感のあるエクステリアデザインです。人工皮革の高級素材アルカンターラと本革使用によりラグジュアリーな雰囲気を醸し出しているインテリアも人気の理由かもしれません。一眼式TFT液晶メーター搭載のスポーツモデルらしいコックピットは運転の楽しさを増してくれることでしょう。
新型スープラのグレード
エンジン仕様により3つのグレードに分けられています。3L直列6気筒エンジン「RZ」・2L直列4気筒ターボ258ps「SZ-R」・2L直列4気筒ターボ197ps「SZ」というラインナップで「SZ-R」と「SZ」は同じエンジンですがチューニングに違いがあることが特徴です。
全グレード2シーターでベースグレード「SZ」の新車価格は499.5万円で「SZ-R」は601.3万円、トップグレード「RZ」は731.3万円とグレードが上がるごとにおよそ100万円ずつ上乗せされています。それぞれのグレードにインテリアや標準装備の良さがありますので自分の好みと照らし合わせて決定することができるでしょう。
予防安全装備は全グレード標準装備
全グレードに予防安全装備が標準搭載されており、最新の運転支援システムを体験することができます。例えば、衝突被害軽減ブレーキ・ブラインドスポットモニター・レーダークルーズコントロールなどです。郊外での走りだけでなく日常使いの街乗りでも快適なドライブを行うことができます。
全グレードでスマホアプリによるスープラ専用コネクティッドサービスを利用することができるのも安心です。
SZ-Rの基本スペック
「SZ-R」の最高出力は190kW(258ps)/5,000rpm・最大トルク400N・m(40.8kgm)/1550~4400rpmとなっています。スープラでは初の4気筒エンジンを搭載した「SZ-R」グレードは軽快な走りを楽しみたい人が気に入るグレードかもしれません。ハイオク仕様で燃費はWLTCモード平均12.7km/Lです。
(参考:『スープラ(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
RZの基本スペック
「RZ」の最高出力は285kW(387ps)/5,800rpm・最大トルク500N・m(51.0kgm)/1,800~5,000rpmとなっています。ハイオク仕様でWLTCモード測定による平均燃費は12.2km/Lです。
ゲトラグ製6速MTを日本車として初めて搭載したグレードでもあります。ブレーキ性能が優秀で加速の良さが気持ちよく、スポーツカーらしいエンジンサウンドが好きなファンは多いようです。
(参考:『スープラ(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
スープラの中古車相場
スープラは1986年発売から数えて現行モデルで3代目ですが、どのモデルもそれぞれの良さがあり根強いファンがいます。それぞれのモデルの中古車相場価格はいくらぐらいでしょうか?ここでは、2022年時点のネクステージ中古車相場も紹介します。
初代スープラ(1986~1993年)
1986年~1993年のバブル期に発売されたのが初代スープラと呼ばれているA70型です。2000GTをイメージしており、発売当時は「TOYOTA 3000GT」というキャッチコピーでした。リトラクタブル・ヘッドライト採用で当時のトヨタ最新技術搭載スポーツカーとして人気が高かったことを覚えておられる方も多いかもしれません。中古車市場に流通している台数は少なく、現在ネクステージでは在庫のお取り扱いがありません。
(2022年2月時点での情報です)
2代目スープラ(1993~2002年)
2代目スープラとは1993年~2002年まで発売されたA80型のことを指します。トヨタスポーツカーのフラッグシップモデルとして開発されたこのモデルには、当時まだ少なかった6速MT搭載で完成度が高い車として注目されました。映画「ワイルド・スピード」に登場したこともありアメリカでの人気は衰えていません。
中古車市場への流通台数は少なく、こちらの車種も現在ネクステージでは在庫のお取り扱いがありません。
(2022年2月時点での情報です)
現行スープラ(2019年~)
2019年5月に発売されたA90型/D8が現行モデルです。中古車市場に流通してきているモデルですが、グレードや車両状態により価格に幅があるといえるでしょう。ネクステージでの中古車価格相場は509万9,000円~699万9,000円となっています。
(2022年2月時点での情報です)
修復歴がないトヨタのスポーツカーはネクステージで!
中古車を選ぶ際、安心して購入できるかどうかは大切なポイントです。いくら価格が安くても、トラブルが多く修理費用がかかるようであれば意味がありません。その点、ネクステージでは修復歴のある車やメーター改ざん車などは一切販売していないので、高品質で安心して乗れる車両を購入することができます。
徹底した品質管理はもちろん、第三者機関による品質鑑定も実施するなど、安心して車選びができるでしょう。また、全国店舗の在庫から探せるため、お気に入りの車両に出会う可能性が高いのも魅力です。最寄り店舗への取り寄せもできるので、まずはお気軽にスタッフまでご相談ください。
まとめ
この記事では『幻の名車』と言われているトヨタ2000GTの魅力についてご紹介しました。その名車を現代の技術とシンクロさせて復刻させた2000GT PHVの魅力にも惹かれることでしょう。どちらも高額でなかなか手に入れにくいですが、コンセプトを継承しているスープラなら手に入りやすいかもしれません。
中古車を購入する際にはあとから後悔しないためにも信頼できる販売店を見つけることが重要なポイントです。ネクステージでは細かな疑問点にも気軽に対応していますので是非お問い合わせください。