トヨタ ヤリスとヴィッツの違いは?進化した性能を徹底解説!
トヨタ ヤリスとヴィッツは、取り回しやすいサイズが特徴のコンパクトカーです。ヤリスはヴィッツの後継車として誕生し、乗用車の登録台数で年間1位を獲得するほどの人気があります。
では、それぞれの車にどのような特徴があるのか、ヴィッツからヤリスへどう進化したのでしょうか。
この記事では、トヨタ ヤリスとヴィッツの違い、ヴィッツがどのようにヤリスに進化したのかという点に焦点を当て深掘りします。ヤリスやヴィッツの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
※目次※
・日本国内で販売されているヤリスは、ヴィッツの後継車として2020年に誕生!
・ヤリスはヴィッツからプラットフォームやエンジンなどを刷新した、新しい価値を持つモデル
・ヤリスは、内外装のデザインや走行性能、安全性能、室内空間の快適性などもヴィッツとは大幅に異なる
トヨタ ヤリスとヴィッツとはどのような車?
トヨタ ヤリスは、2020年に日本デビューしました。もともとはヴィッツの海外仕様車として販売されていましたが、2020年のフルモデルチェンジを機に国内での車名を変更し、4代目からは「ヤリス」という名称に統一されています。
まずは、ヤリスとヴィッツそれぞれの特徴を見ていきましょう。
トヨタ ヤリスとは?
ヤリスは、優れた走行性能と機能性の高さを兼ね備えたコンパクトカーです。2020年2月の発売以降、乗用車の販売登録数は年間1位を獲得し続けています。
2021年5月に「全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール」の標準装備、2022年7月には「ドライブレコーダー付き自動防眩インナーミラー」が設定されました。
2024年1月の一部改良では、Toyota Safety Senseに設定された「プリクラッシュセーフティ」の検出対象範囲が拡大され、安全装備を充実させています。また、内外装の変更でデザイン性も向上しました。
(参考:『ヤリス(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
トヨタ ヴィッツとは?
ヴィッツは、トヨタを代表するコンパクトカーとして1999年に登場しました。2005年のフルモデルチェンジで2代目、2010年には3代目が発売されています。2017年にはハイブリッドモデルも追加されました。
4代目となる2020年のフルモデルチェンジで「ヤリス」に車名が変更されたため、「ヴィッツ」としては2019年の3代目モデルで生産が終了しています。
最終モデルは、2代目までの丸みを帯びたスタイルから一新し、スポーティーでエッジの利いたデザインに変更されました。
(参考:『ヴィッツ(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ヤリスとヴィッツの違いを比較
ヤリスはヴィッツの後継車ですが、プラットフォームやエンジン、トランスミッション、サスペンションなど全てを変更し、デザインも刷新しています。
ここからは、ヤリスとヴィッツのエクステリア・インテリア・荷室空間・燃費・安全装備を比較していきましょう。
エクステリアの違い
トヨタ ヤリスは、力強さのある筋肉質なデザインが特徴です。今にも走り出しそうな躍動感あふれる前傾姿勢で、コンパクトカーながら活発で大胆なスタイルに仕上がっています。
3代目ヴィッツは、トヨタ独自のフロント表情「キーンルック」を表現したシャープなデザインが特徴です。八の字型に張り出したバンパーで力強さも強調し、スポーティーさと上質感を兼ね備えたデザインに仕上がっています。
インテリアの違い
ヤリスはインパネを薄くしてワイドな印象を付与したこと、ステアリングホイールを小型化したことで、スポーティーな室内空間を演出しています。また、無駄をそぎ落としたことで広さと快適さを確保し、運転に集中できる空間も実現しました。
ヴィッツは、左右へ広がる水平基調のインパネと角のない滑らかなデザインが特徴です。コックピットのようなスポーティーさも兼ね備えており、個性的なデザインに仕上がっています。グレード別に施されたシボやフィルム、シルバー加飾で上質さも演出されました。
荷室空間の違い
ヤリスとヴィッツは同等サイズの荷室を備えています。ヤリスは奥行630mm×幅1,000mm×高さ830mm、ヴィッツは奥行625mm×幅1,000mm×高さ865mmです。
ヤリス・ヴィッツともに、荷室下に装備されたアジャスタブルデッキボードを活用すれば、植木などの背の高い荷物を寝かすことなく積み込めます。6:4分割の可倒式リアシートを採用しているため、片側を倒すことで長尺物の積載も可能です。
燃費の違い
ヤリスは、直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンの搭載により、低燃費と高出力を実現しました。コンパクトカー向けの新しいTNGAプラットフォームを採用し、車両重量を50kg軽量化したことも燃費性能向上に寄与しています。
以下は、ヤリスとヴィッツそれぞれのカタログ燃費です。
モデル名 |
測定方法 |
ガソリン車 |
ハイブリッド車 |
ヤリス |
WLTCモード |
19.0km/L~21.3km/L |
35.4km/L~36.0km/L |
ヴィッツ |
JC08モード |
21.6km/L~25.0km/L |
34.4km/L |
それぞれの燃料測定方法が異なるため正確な比較はできませんが、ヤリスとヴィッツでは約20%~30%の差があるため、燃費性能はヤリスのほうが優れているといえるでしょう。
安全装備の違い
ヤリスとヴィッツには、トヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が搭載されています。
ヤリスのToyota Safety Senseは、右折時の対向直進車や右左折後の横断歩道者も検知対象とした「プリクラッシュセーフティ」、低速時の事故も予防する「低速時加速抑制」などを追加し、高度な視認性と信頼性を実現しました。
ヴィッツに搭載されたToyota Safety Senseは「プリクラッシュセーフティ」「レーンディパーチャーアラート」「オートマチックハイビーム」の3種類です。
ヤリスはこの3つに加え「レーントレーシングアシスト」や「レーダークルーズコントロール」など数多くの機能を追加し、安全性を高めています。
ヴィッツからヤリスへの変化で向上した性能は?
2020年のモデルチェンジにより、ヴィッツはヤリスへと名称が変わりました。このモデルチェンジではプラットフォームの見直しが行われ、それによりさまざまな性能が向上しています。
ここでは、ヴィッツからヤリスへの変化で向上した快適性と走行安定性、安全装備を見ていきましょう。
車内の快適性がアップ
3代目ヴィッツは、世界的な経済不況の影響を受けたことで2代目よりも質感や静粛性が劣っていました。しかし、ヤリスの開発によりそれらが大幅に改善しています。
エンジンやプラットフォームなど全てを刷新したことで、ヤリスは内装に上質感が生まれ、静粛性や乗り心地も向上しました。
トヨタ車初のフードレス双眼デジタルTFTメーターや最新のコネクティッドサービスの採用、ターンチルトシートの設定などにより、快適性を向上させています。
走行安定性がアップ
ヤリスは、プラットフォームTNGAの採用により走行安定性も向上しました。ドライビングポジションを低く設定し、エンジン構成の重量配分を最適化したことで、ヤリスの重心高を15mm下げています。
リアサスペンションには、操縦安定性と乗り心地を両立させる「トーションビーム式(2WD)」、コンパクトな「ダブルウィッシュボーン式(4WD・E-Four)」が採用されました。
基礎となるプラットフォームやサスペンションを変更したことで、優れた走行安定性と乗り心地の良さを実現しています。
安全装備の充実性がアップ
ヤリスには、高レベルの予防安全装備「Toyota Safety Sense」が装備されています。ミリ波レーダーと単眼カメラで高い認識性能と信頼性を両立させた先進機能は、3代目ヴィッツが設計された2010年よりも格段に進化しました。
また、ヤリスに採用された最新の「Toyota Safety Sense」には、トヨタ初の右折時の対向直進車や右左折後の横断歩道者も検知する「プリクラッシュセーフティ」が採用されています。昼間と夜間の歩行者だけでなく、自転車の検知機能も追加されました。
他にも「レーダークルーズコントロール」や「プロアクティブドライビングアシスト」、トヨタ車初の「低速時加速制御」を搭載しています。
ヤリスとヤリスクロスの違いは?
ヤリスが登場した2020年の夏、コンパクトSUV「ヤリスクロス」がリリースされました。ヤリスクロスはヤリスをベースに開発され、同じエンジンを搭載しています。
ヤリスとヤリスクロスにはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、ヤリスクロスの特徴と性能を紹介します。
(参考:『ヤリスクロス(トヨタ)|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ヤリスクロスとは?
ヤリスクロスは、2020年8月に誕生したクロスオーバーSUVです。ヤリスと同じコンパクトカー向けのプラットフォームTNGAを採用しています。
ヤリスの凝縮感にSUVの力強さと存在感を追加した、バランスの良いスタイルが特徴です。2024年の一部改良では、アッパーグリルのパターンをより力強いデザインに変更しました。
従来のコンパクトSUVの概念を一新し、個性やライフスタイルを重視したモデルとして人気を得ています。
エクステリアの違い
ヤリスクロスのデザインは「ENERGETIC SMART」をキーワードに、アクティブで洗練されたスタイルを追及しています。
フロントからリアランプへと延びる水平基調の軸により、SUVの力強さとユーティリティーも強調されました。カラーバリエーションは全11色で、そのうち4色はツートンカラーも選べます。
ヤリスのエクステリアは、ヤリスクロスよりも丸みのある優しいスタイルです。特に丸みのあるリア部分からは、スポーティーな印象を受けます。
カラーバリエーションは全11色、ツートンカラーは3種類ですが、選べるカラーもヤリスクロスとは違うシンプルなデザインです。
インテリアの違い
ヤリスとヤリスクロスともにシートカラーはグレード別設定ですが、ヤリスクロスはオプションでカラーの変更も可能です。
ヤリスクロスのインテリアは、センターコンソールからディスプレイオーディオにかけて縦方向の流れを強調するデザインにより、ヤリスよりも力強さを感じられます。
充電用USB端子の数など細かい部分に違いはありますが、機能や快適性において大きな差はありません。
荷室空間の違い
ヤリスクロスの荷室空間は、奥行820mm×幅1,400mm×高さ850mmです。ヤリスよりも車体が大きい分荷室空間も広く、コンパクトSUVではトップクラスの荷室空間を誇ります。
リアシートは4:2:4分割の可倒式を採用しているため、中央部分だけ倒せば4人乗車した状態でも長尺物の積載が可能です。ヤリス同様に6:4で左右分割し、大きい荷物も積み込めます。
燃費の違い
ヤリスとヤリスクロスそれぞれの、ガソリン車およびハイブリッド車のWLTCモード燃料消費率は以下の通りです。
モデル |
ヤリス |
ヤリスクロス |
ガソリン車 |
19.0km/L~21.3km/L |
17.6km/L~19.8km/L |
ハイブリッド車 |
35.4km/L~36.0km/L |
25.0km/L~30.8km/L |
ボディが小さく重量も軽いヤリスのほうが低燃費ですが、ヤリスクロスもハイブリッド車であれば最大30.8km/Lを発揮します。車格は異なるものの、どちらも燃費性能に優れているといえるでしょう。
安全装備の違い
ヤリスクロスに装備された「Toyota Safety Sense」には、ヤリスには採用されていないドライバー異常時対応システムが含まれています。また、Zグレードはオプションでアダプティブハイビームシステムも追加可能です。
「Toyota Safety Sense」以外の安全性能では、ヤリスではブラインドスポットモニターとパーキングサポートブレーキ(後方接近車両)がオプション設定となっており、駐車支援のパノラミックビューモニターが標準装備されています。
ヤリスクロスではブラインドスポットモニターとパノラミックビューモニターがグレード別に標準設定されており、X以外はオプションで追加できます。
ヤリスとヴィッツの中古車価格
乗用車販売台数1位を誇るヤリスは、2024年3月時点で新車を購入すると納車までに約6か月を要することが予想されます。ヤリスクロスに関しては6か月以上かかるといわれており、早く乗りたいという方は中古車市場も視野に入れて探してみるとよいでしょう。
ここでは、ヤリスとヤリスクロス、ヴィッツの中古車相場を紹介します。
トヨタ ヤリスの中古車相場
ヤリスがリリースされたのは2020年2月のため、比較的状態の良い車両が流通しています。
安全性能にこだわるのであれば、全車速追従機能付きレーダークルーズコントロールや緊急時操舵支援機能付きプリクラッシュセーフティを装備した、2021年5月以降のモデルがおすすめです。
ハイブリッド車 |
ガソリン車 |
179万9,000円~259万9,000円(税込み) |
105万9,000円~189万9,000円(税込み) |
(2024年3月時点の情報です)
トヨタ ヴィッツの中古車相場
ヴィッツは1999年に登場したモデルのため、中古車市場でも年式の高いモデルが多い傾向です。ネクステージでは2代目となる2005年式のモデルもあり、39万9.000円(税込み)で購入できます。
2010年からの3代目モデルは50万円以下で購入できる車両が多く、2019年式のGRスポーツは149万円(税込み)で購入可能です。
ハイブリッド車 |
ガソリン車 |
119万9,000円~149万9,000円(税込み) |
29万9,000円~149万円(税込み) |
(2024年3月時点の情報です)
トヨタ ヤリスクロスの中古車相場
ヤリスクロスもヤリスと同じく2020年にリリースされたため、年式の高い車両が豊富です。また、人気の高いSUVであることから中古車流通数も多く、グレードやカラーなどのさまざまな選択肢から選べます。
ネクステージで販売している中古車は2024年3月時点で548台もあるため、年式や走行距離、ボディカラーや装備品で比較して選びましょう。
ハイブリッド車 |
ガソリン車 |
217万9,000円~329万9,000円(税込み) |
163万9,000円~299万9,000円(税込み) |
(2024年3月時点の情報です)
まとめ
ヤリスはヴィッツの後継車としてプラットフォームやエンジン、サスペンションなどを刷新し、新しいモデルとして誕生しました。コンパクトカーでありながら優れた走行性能や乗り心地の良さ、快適性を実現し、高い人気を誇ります。
新車の納期は約6か月かかることが予測されるため、時間や予算を抑えるのであれば中古車もおすすめです。ヴィッツ・ヤリス・ヤリスクロスはそれぞれ異なる魅力があるため、が自分のライフスタイルに合うモデルを選択しましょう。
【この記事の執筆者】
中村浩紀
クルマ記事に特化したライター
現在4台の車を所有(アルファード・プリウス・レクサスUX・コペン)。クルマ系のメディアでさまざまなジャンルの記事を執筆し、2024年1月までに300記事以上の実績をもっている。
豊富なラインアップのネクステージ中古車情報をチェック!
いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
ネクステージでは、他店に負けない数多くの中古車をラインアップしていますので、中古車の購入を検討されている方は、ネクステージの公式Webサイト上で最新の在庫状況をチェックしてみてください。また中古車購入に際して、ネクステージ独自の保証もご準備しております。お気軽にお問い合わせください。