自動車の月別販売台数推移|傾向から分かる新型・中古・輸入車の購入時期
長年自動車業界は日本経済を支えてきた大きな柱であることに同感される方は多いのではないでしょうか。車のCMをテレビ等で一度も放映されない日はありません。しかし、近年日本では自動車所有率が減少傾向にあり、若者を中心に車離れが進んでいるとの意見があります。
そのような近年の傾向に加えて、2020年は新型コロナウイルスの影響によりこれまでとは違う1年になりました。自動車販売台数はどのように推移したのか、新型・中古・輸入車別に解説します。購入時期の検討の際にお役立てください。
※目次※
・2020年新型・中古・輸入車自動車販売台数は決算時期の3月や9月に増加している
・コロナ禍の2020年は5月が自動車販売台数の一番少ない月だった
・中古車購入の検討は決算期後やモデルチェンジ後のタイミングをチェックしよう
新型自動車の月別販売台数推移(普通・軽自動車)
2020年は経済界全体が厳しい状況だったと言われていますが、そのような中でもトヨタはグループ販売台数が5年ぶりに世界一となりました。他車メーカーも新型モデルを発表しましたが、トヨタは世界的な自動車ブランドとして活躍しています。
上半期は初めての緊急事態宣言発出ということもあり売上が落ち込みましたが、下半期には巻き返しました。2020年の販売台数を「一般社団法人 日本自動車販売協会連合会」公式サイトで発表されている統計データをもとに解説します。
2020年の新型自動車販売台数
2020年1月~12月の新車販売台数は下記表の通りです。全体的に前年比を割り込んでいますが、下半期は新型コロナウイルスの影響が長引くにつれ自動車に対する人々の見方が変化し、販売が回復したのではないかと車業界で観察されています。
【2020年1月~12月 新車月別販売台数(登録車+軽自動車)】
2020年 |
販売台数(台) |
1月 |
36万98 |
2月 |
43万180 |
3月 |
58万1,430 |
4月 |
27万390 |
5月 |
21万8,283 |
6月 |
34万7,361 |
7月 |
39万6,341 |
8月 |
32万6,430 |
9月 |
46万9,697 |
10月 |
40万6,838 |
11月 |
41万1,595 |
12月 |
37万9,884 |
合計 |
459万8,527 |
上記の表から月別販売台数が多い月と少ない月があることにお気づきではないでしょうか。それぞれの月にはどのような特徴があるのか考えてみましょう。
(参考:『一般社団法人 日本自動車販売協会連合会|新車・年別販売台数(登録車+軽自動車)』)
新車販売台数が多かった月の特徴
新車販売台数が1番多かった月は3月ですが、これは2020年に限らず毎年同じ傾向です。3月は年度末で各車メーカー・ディーラーの決算時期のため、登録車・軽自動車問わず販売に力を入れる月でもあります。2020年3月9日からはサポカー補助金申請が始まりました。このことも追い風となり好調な販売台数を記録しています。
新車販売台数が少なかった月の特徴
3月決算期末の反動もあり4月は例年販売台数が落ち込む月です。通常4月と8月が販売台数が少ない月と言われており、8月は夏のボーナス商戦と9月の中間決算時期の間ということが要因となっています。
しかし、2020年に限っては一番販売台数が減少したのは5月となっています。4月に緊急事態宣言が政府により発出されたため、多くの自動車販売店や工場が臨時休業または営業時間短縮を余儀なくされました。その結果、新規受注が減少したり生産調整が行われたりと、販売台数の減少につながっています。
新型自動車購入のおすすめ時期は?
3月の次に販売台数が多いのは半期決算時期の9月です。決算期に各車メーカーは1台でも多く販売できるよう、バックマージン等の様々な施策をディーラー側に展開します。ディーラーは当然ながら多くの販売利益を得るため消費者側にキャンペーンを展開して好条件を提示するのがこの時期です。
消費者側も決算時期に各ディーラーが販売に力を入れる時期であることを把握しています。そのため、お互いの思惑が一致する3月と9月が新型自動車購入のおすすめ時期です。その他にも6~7月は夏の夏商戦が繰り広げられます。
販売店によっては固定月以外にも毎月のノルマを達成するために独自の販売戦略を練っている場合もありますので、購入を検討している場合は展開されているキャンペーンに注目しましょう。
中古自動車の月別販売台数推移(普通・軽自動車)
中古車自動車の販売状況についても新車の場合と似たような推移を辿っています。中古の乗用車(普通+小型)については「一般社団法人日本自動車販売協会連合会」の統計データを参照しており、軽自動車については「全国軽自動車協会連合会」の統計データ参照です。
2020年の中古自動車販売台数
2020年1月~12月の中古車販売台数は下記表の通りです。この統計データは中古乗用車(普通+小型)のみで軽自動車は含まれていません。
【2020年1月~12月 中古車月別販売台数(普通+小型)】
2020年 |
販売台数(台) |
1月 |
23万648 |
2月 |
26万6,332 |
3月 |
40万1,956 |
4月 |
24万9,693 |
5月 |
20万8,219 |
6月 |
28万3,405 |
7月 |
30万5,267 |
8月 |
26万6,735 |
9月 |
28万8,853 |
10月 |
30万4,870 |
11月 |
26万1,636 |
12月 |
27万4,891 |
合計 |
334万2,505 |
上記の表から新車の販売台数推移同様3月が一番多いことが分かります。多かった月と少なかった月の特徴を考えてみましょう。
(参考:『一般社団法人 日本自動車販売協会連合会|中古車・乗用車合計(普通+小型)』)
中古自動車販売台数が多かった月と少なかった月の特徴
中古車の場合、1年のうちで最も高価買取がされるのは各車メーカー・ディーラーの決算期である3月と半期決算時期の9月です。そのため、中古車市場に豊富な流通台数が確保され、決算キャンペーンと相まって販売台数も伸びています。年末年始は出費が重なることや年式が変わること等の理由により、販売台数は伸び悩むのが例年の傾向です。
2020年は例年とは異なり5月が1番少なかった月になりました。2020年10月~12月の販売台数は前年比を上回っています。その理由はコロナ禍の影響で新車は工場の生産調整や部品供給問題等があるため、現物取引である中古車のニーズが高まっているのではないかとの見方です。
中古の「軽自動車」が売れた月は?
中古軽四輪車の2020年月別販売台数は下記の通りです。軽四輪車には乗用・貨物・バン・トラックの4タイプがすべて含まれています。
【2020年1月~12月 中古車月別販売台数(軽四輪車)】
2020年 |
販売台数(台) |
1月 |
22万3,635 |
2月 |
24万9,837 |
3月 |
41万8,847 |
4月 |
25万5,578 |
5月 |
19万1,578 |
6月 |
24万5,472 |
7月 |
25万4,233 |
8月 |
22万857 |
9月 |
24万7,648 |
10月 |
25万9,587 |
11月 |
23万2,038 |
12月 |
23万6,529 |
合計 |
303万5,839 |
上記の表から軽四輪車も新車・中古登録車同様3月が最も売れた月でした。そしてコロナ禍の影響で5月が最も販売台数が少ない月であったことを読み取れます。
(参考:『一般社団法人 全国軽自動車協会|軽四輪車中古車販売台数』)
中古自動車購入のおすすめ時期は?
中古車にも購入におすすめのタイミングがあります。中古車販売価格は消費者が買いたいという『需要』と、中古車市場の流通・在庫台数の『供給』のバランスにより決まるという仕組みです。需要が多いにも関わらず、供給が少ないのであれば中古車相場価格は高くなり、需要が低く供給が多い場合は安くなります。
年度末の決算時期である3月は、中古車市場への流通量が多いため自分好みの車を見つけやすくお得に購入できるタイミングです。車種にこだわりがないのであれば、決算期後需要が少なく供給過多状態になることが多い、閑散期の4月~5月に中古車価格が安くなることを覚えておきましょう。
軽自動車の自動車税は月割りのシステムがありません。そのため、4月2日以降の登録であれば自動車税支払い済みの車を購入することができます。
輸入自動車の月別販売台数推移
2020年のコロナ禍で輸入自動車の販売状況はどのようなものだったのでしょうか。「JAIA 日本自動車輸入組合の輸入車新車登録台数速報」のデータをもとに解説します。
2020年の輸入自動車販売台数/多く販売された月
輸入車の販売台数も国産車同様3月に増加していますが、興味深いことに一番多かった月は9月でした。コロナ禍で車業界の苦戦は輸入車にも影響しましたが、メルセデス・ベンツやアウディをはじめ続々とニューモデルを投入し人気を維持しています。
【2020年1月~12月 輸入車月別販売台数(乗用車)】
2020年 |
販売台数(台) |
1月 |
2万9 |
2月 |
2万5,376 |
3月 |
3万7,988 |
4月 |
1万4,290 |
5月 |
1万4,809 |
6月 |
2万5,354 |
7月 |
2万841 |
8月 |
2万1,648 |
9月 |
3万9,233 |
10月 |
3万3 |
11月 |
3万1,927 |
12月 |
3万6,455 |
合計 |
31万7,933 |
(参考:『JAIA 日本自動車輸入組合|輸入車新車登録台数速報』)
輸入自動車購入のおすすめ時期は?
輸入車メーカーは通常四半期ごとの決算を行っていますので、例年3月・6月・9月・12月といった四半期ごとの販売台数は好成績となっています。輸入車をお得に購入できる時期に関係があるのは主に北米で採用されている「モデルイヤー制」です。
「モデルイヤー」とは、自動車製造年度を大まかに示す際の制度で、日本における「前期・中期・後期」といったモデルチェンジの区別と類似しています。
例年9月頃が装備見直し等の小改良によるモデルイヤーの切り替え時期です。このタイミングに合わせて7月頃に在庫処分のためセールが行われます。
車種やグレードへのこだわりがそれほどないのであればお得に輸入車を購入できますので、7月頃のセールをチェックしてみましょう。各ブランドにより日本向けモデルイヤー実車の出荷時期にばらつきがあるので確認が必要です。
まだある中古自動車の購入に適したタイミング
中古車購入に適したタイミングは決算時期の3月だけではありません。各車メーカーが行うモデルチェンジ等は狙い目と言えます。予算の都合で新車には届かない場合や上位グレードを購入したい場合におすすめなのは『登録済・届出済未使用車』を探すという方法です。
未使用の自動車が大量に出回る時期
ネクステージで中古車検索を行っていると『登録済または届出済未使用車』という言葉が見られます。これは、ディーラー名義で購入された自動車の名称です。登録を済ませた後に一般公道であまり使用されていないため新車同様の綺麗な状態であることが魅力となっています。
未使用車は決算時期の3月と9月に登録されることが多いため、決算期後は大量に出回るタイミングであり、4月と10月は狙い目となります。
モデルチェンジ後
多くの車メーカーは定期的にエンジンや内外装等のモデルチェンジ(仕様変更)を行います。細かい変更は「マイナーチェンジ」として発表しますが、約5年~7年程で大幅改良「フルモデルチェンジ」を行うことが一般的です。「新型」として発表されるためモデルチェンジ前の車は旧型・前期型となります。
このタイミングで新車に買い替える方が増えるため、中古車市場への流通台数が多くなることが特徴です。新型にこだわらず中古車を探しているのであれば、お得に購入できるチャンスと言えます。車種によってはマイナーチェンジ後も同様の傾向が見られますのでチェックしてみましょう。
お得な中古自動車を探すなら在庫が豊富なネクステージへ!
程度の良い中古車や登録済・届出済未使用車は、在庫を豊富に取り揃えているネクステージで検索できます。他にも、軽自動車から輸入車まで全国総在庫数約2万台の中から自分好みの車を選ぶことが可能です。
気になる車が他の地域にある場合でも、在庫を最寄りの店舗に取り寄せて実際に実車を確認できるというシステムもあります。ネクステージの簡単検索で欲しい条件を入力するだけで豊富な在庫の車を閲覧できますので、是非お気軽にお試しください。
PRお買得な登録済み未使用車が多数
※価格は支払総額
まとめ
車離れが進んでいると言われていても、2020年のコロナ禍において車の需要は止まることはありませんでした。これからも進化を続け各車メーカーからニューモデルが投入される予定となっています。決算時期やモデルチェンジ等のタイミングを上手に活用して自分好みの車を中古で購入するのは賢いお買い物術の一つです。
ネクステージのサイトでは、検索窓に様々な条件ワードを入力して簡単に検索できます。どのような中古車が取り揃えてあるのかをぜひご覧ください。また、コールセンターにて在庫状況確認もできますので、そちらからのお問い合わせもお待ちしております。