エンジン警告灯の点滅原因を徹底解説！対処法と予防策も解説
運転中に突然エンジン警告灯が点灯したら、あなたはどう対処しますか?エンジン警告灯は、車両のエンジンやその関連システムに何らかの異常が発生していることを知らせる重要な警告サインです。また、その点灯パターンや色によって意味が異なり、適切な対処が求められます。この記事では、エンジン警告灯の意味と点滅パターン、対処法と予防策について詳しく解説します。対処法を知っておくことで突然の警告灯点灯の際にも慌てずにすむでしょう。
※目次※
・エンジン警告灯が点灯する主な原因はセンサー・エンジン・燃料・排気ガスのいずれかの異常による。
・エンジン警告灯が点灯時には車を安全な場所に停止して、ディーラーやロードサービスに連絡する。
・エンジン警告灯の点灯を予防する方法は定期的なオイル交換と点検。
エンジン警告灯が点灯する主な原因
エンジン警告灯が点灯する主な原因は、センサー不具合、エンジン制御系の異常、燃料供給システムの問題、排気ガス規制関連の異常の4つです。これらの異常が発生すると、エンジンの出力低下や燃費悪化、有害排気ガスの増加などの症状が現れ、エンジン警告灯が点灯します。症状が現れたら早めに専門店で点検を受け、放置せずに適切な対処をすることが大切です。
センサーの不具合によるトラブル
エンジン警告灯が点滅する主な原因が、センサー不具合によるトラブルです。車にはさまざまなセンサーが搭載されており、それらが正常に機能しないと、エンジンの制御に支障が出ます。
例えば、酸素センサーが故障すると、燃費の悪化や排気ガスの増加を招きます。燃費の低下や排気ガスの臭いがいつもと違うと感じたら、センサーの不具合による可能性があります。
エンジン制御系の異常
エンジン制御系の異常も、エンジン警告灯が点滅する大きな原因です。エンジン制御システムは、センサーから送られてくるさまざまな情報から、燃料噴射量や点火時期を最適化しています。
しかし、このシステムに何らかの異常が発生すると、エンジンの出力が低下したり、排気ガスが増えたりします。エンジン警告灯点滅と同時にエンジンのパワー不足を感じたら、制御系の異常が考えられます。早めに専門店で点検を受けることが大切です。放置すると、エンジンに重大な損傷を与える可能性もあります。
燃料供給システムの問題
燃料供給システムに何らかの異常があると、エンジン警告灯が点灯することがあります。燃料ポンプやインジェクターなどの部品に不具合があると、適切な燃料供給ができなくなります。燃料フィルターの目詰まりなど、簡単な部品交換で解決する場合もありますが、加速低下や燃費悪化の症状がある場合は、燃料供給系の異常が疑われます。
放置すると、エンジンにダメージを与える可能性があるため、早めに専門店で点検を受けることをおすすめします。
排気ガス規制関連の異常
近年、排気ガス規制が厳しくなり、自動車メーカーは排気ガス浄化システムを搭載しています。しかし、このシステムに異常があると、エンジン警告灯が点灯する可能性があります。例えば、排気ガス再循環(EGR)バルブが故障すると、排気ガス浄化システムが正常に働かなくなり、有害な排気ガスが増加します。アイドリングが不安定になったり、エンストしたりする症状が出たら排気ガス規制関連の異常が考えられます。
また、ディーゼル車の場合、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の詰まりも、エンジン警告灯の原因になります。白煙が出る、異音や振動があるなどの症状があればDPFの詰まりが疑われます。放置すると、エンジンに重大な損傷を与える可能性があります。
エンジン警告灯の色と点滅パターンの意味
エンジン警告灯を含めた警告灯の色は国際標準化機構（ISO）により基準が定められており、その基準に合わせて警告灯が点灯します。赤は危険で緊急を要するもの、黄色（オレンジ色）はすみやかな点検を要するもの、緑は正常を表しています。次の各項目では、エンジン警告灯の色や点滅パターンの具体的な意味について詳しく解説します。
赤色の警告灯
赤色のエンジン警告灯が点灯した場合は、緊急性を要します。先に述べた、センサーの故障やエンジン制御系の異常、燃料供給の問題、排気ガス規制関連の異常などさまざまな原因が深刻で、ただちに安全な場所に停車する必要があることの警告です。
ディーラーやサービス工場に連絡し、できるだけ早く点検を受けることをおすすめします。修理費用は、原因によって大きく異なりますが、早期発見・早期対応で、費用を最小限に抑えられる可能性が高くなるでしょう。
黄色（オレンジ色）の警告灯
黄色（オレンジ色）の警告灯が点灯した場合は車両に重大な故障があるわけではないですがシステムに何かしらの異常が発生している可能性を表しています。
エンジン警告灯の原因はひとつに限らず複数の原因が重なっている場合もあります。点灯したまま放置するとエンジンに重大な損傷を与えかねません。できるだけ早くディーラーやサービス工場に連絡を入れ、点検を受けることが賢明です。
警告灯が点滅する
エンジン警告灯が点滅する主な原因には先に述べたセンサーの異常の他に、アクチュエーター(作動部品)の不具合も考えられます。アクチュエーターとは、「コンピューターから電気信号を受け取り、部品を制御する装置」のことです。
アクチュエーターは、受け取った電気信号を物理的な動作に変換します。つまり、エンジンはもちろん、ドアミラー、ドアロック、ワイパーなど車載のさまざまな部品を動かすための重要な役割を担っています。
このアクチュエーターに不具合があると、コンピューターから送信された指示どおりに部品を動かすことができなくなります。結果としてエンジン警告灯の点滅を引き起こします。
エンジン警告灯の点滅は一時的に消えることもありますが、アクチュエーターに不具合がある可能性が高いと言えます。早めに整備工場やディーラーで点検を受けることをおすすめします。アクチュエーターの交換費用はおよそ数万円程度が目安です。
エンジン警告灯が点灯時の対処法
エンジン警告灯が点滅したら、まずは安全な場所に車を停めましょう。道路脇の駐車スペースやコンビニエンスストアの駐車場など、安全に停められる場所を探して落ち着いてエンジンを切り、ディーラーやロードサービスに連絡を入れることをおすすめします。
この項ではエンジン警告灯点灯時の対処法について解説します。
安全な場所に車を停める
エンジン警告灯が点滅したら、まずは安全な場所に車を停めることが大切です。無理に走行を続けると、さらに深刻な故障につながる可能性があります。道路脇の駐車スペースや、近くのコンビニエンスストアの駐車場など、安全に停められる場所を探しましょう。
そこで落ち着いてエンジンを切り、外に出てみて車からの匂いが周囲に出ていないか車の様子を確認します。
ディーラーやサービス工場への連絡する
安全な場所に車を停めたら、すぐにディーラーやサービス工場に連絡しましょう。警告灯が点灯してからの車の状態はどうだったか説明できるとプロが車の状態をイメージしやすくなります。
連絡の際は、車種や年式、走行距離、警告灯の点滅パターンなどの情報を伝えると、より的確なアドバイスが得られるでしょう。ディーラーの営業時間外であれば、ロードサービスに連絡するのも賢明です。
そのまま走行し続けるのは危険
エンジン警告灯が点灯した状態でそのまま走行を続けると、エンジンにさらなる負荷がかかるため、無理に走り続けるのは控えましょう。エンジン内部の損傷が進行し、修理費用が高額になる可能性があるのです。
ただし幹線道路走行中や交通事情によりすぐに停められない場合は急加速や高速での運転は控え、できるだけ早く安全な場所に停車できる場所を探しましょう。その後ディーラーやロードサービスに連絡を入れることが賢明です。
エンジン警告灯が点灯した際の修理
エンジン警告灯が点灯した際の修理費用は、原因によって大きく異なります。センサー類の交換であれば数千円から数万円程度ですが、エンジン内部の部品交換が必要な場合は10万円以上の費用がかかることもあります。事故の際は車両保険が適用される可能性があります。新車購入時の保証期間中であれば、ディーラーで無償修理を受けられる場合があります。ただし、保証の対象範囲は車種やメーカーによって異なるため、契約書を確認しましょう。
主な修理項目と費用の目安
エンジン警告灯が点灯した際の修理費用は、原因によって大きく異なります。原因究明の診断費用として5,000円ぐらいかかります。
原因によくある酸素センサーの交換は3万円~4万円ぐらいです。排気ガス規制関連のセンサーにあたるエアーフローセンサーや燃料供給システムのセンサーの交換も5万円ぐらいの修理費用になるでしょう。ただし、車の年式や仕様によっては金額が異なる場合もあります。
また、エンジン内部の部品交換が必要な場合は10万円以上の費用がかかることもあります。
修理費用と保険の関係
エンジン警告灯が点灯した際の修理費用は、自動車保険の対象となる場合があります。例えば、事故に遭ってエンジンに窓外が発生して警告灯が点灯した場合は、車両保険が適用されます。
一方、単なる故障や経年劣化による点灯の場合は、車両保険の対象外となり、自己負担が必要になります。日頃からの定期点検を怠らず、早期発見・早期対応に努めることが重要です。
保証期間内での対応
新車を購入した際には、メーカーから一定期間の保証が付与されています。この保証期間中にエンジン警告灯が点灯した場合、ディーラーで無償修理を受けられる可能性が高くなります。ただし、保証の対象範囲は車種やメーカーによって異なるため、念のため購入時の説明書や契約書を確認しましょう。保証期間内であれば、ディーラーに早めに連絡を取り、指示に従うことが賢明です。修理費用を心配する必要はありませんが、放置すれば保証の対象外になる可能性もあるので注意が必要です。
エンジン警告灯の点灯予防策
エンジン警告灯の点灯を未然に防ぐには、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。定期点検でエンジン内部の状態をチェックし、オイルやフィルターの交換時期を守ることが大切です。また、燃料の質にも注意を払い、センサー類の点検も行いましょう。メーカーが推奨する予防策を実践することで、エンジン警告灯の点灯リスクを最小限に抑えられます。
定期点検とオイル交換の重要性
定期的なエンジンオイル交換は、エンジン警告灯の点灯を防ぐ上で非常に重要です。オイルが劣化すると、エンジン内部の摩擦が増え、各部品の負担が大きくなります。結果、センサーが異常を検知し、警告灯が点灯するリスクが高まります。
また、センサー類の不具合もあります。センサーが正常に機能していないと、エンジンの状態を正しく検知できず、警告灯が点灯する場合があります。
そのため、定期点検が大切です。点検でエンジン内部の状態やセンサーをチェックし、異常の兆候があれば早期に対処できます。定期的な点検は、エンジン警告灯の点灯を未然に防げる可能性が高くなります。
自己診断を行うための簡易チェックリスト
エンジン警告灯が点灯した際、自分でも簡単なチェックを行うことができます。まずは、車内の異音や振動がないか確認しましょう。次に、エンジンオイルの量や汚れ具合をチェックします。
オイル量が不足していたり、汚れが目立っていたりすれば、早めの交換が必要です。また、ラジエーターの冷却水量も確認しましょう。不足していれば、オーバーヒートの恐れがあります。
簡単なチェックを行えば、エンジン警告灯の原因がある程度特定できるかもしれません。ただし、自分で対処できそうにない場合は、早めにディーラーや整備士に相談しましょう。
まとめ
エンジン警告灯が点灯する主な原因は、センサーの不具合やエンジン制御系の異常などです。赤色の点灯は緊急性が高く、黄色の点滅は注意が必要な状態を示します。点灯時は安全な場所に車を停め、ディーラーに連絡することが重要です。走行を続けると、エンジンに重大な損傷を与えるリスクがあります。修理費用は車種や故障の程度によって異なりますが、早期対応で高額な費用を抑えられる可能性があります。定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、エンジン警告灯の点灯を未然に防ぐことができるでしょう。
【この記事の執筆者】
松永つむじ
予備校講師からライターに転身した車特化ライター
車の情報だけでなく、MaaSやCASEをはじめ社会、産業、経済そしてジェンダーなど、多岐にわたる車をテーマにした記事執筆に携わる。これまでの執筆数は500記事以上になる。
歴代の愛車は全てMT車の車好き＆モータースポーツファン。
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