ミラジーノのグレード構成と違いについて理解を深めよう!共通の特徴も解説
ミラジーノは、ダイハツが販売するレトロデザインが魅力の軽自動車です。2009年に販売終了となりましたが、おしゃれでかわいい車を好む人から愛され続けています。ミラジーノには初代モデルと2代目モデルがありますが、それぞれどのような違いがあり、どのようなグレード構成だったのでしょうか。
そこでこの記事では、初代ミラジーノと2代目ミラジーノのグレード構成、グレードごとの特徴を紹介します。現在の中古車相場も紹介しますので、購入を検討している方は、より購入計画がリアルにイメージできるでしょう。
※目次※
2.初代ミラジーノの発売当初におけるグレード構成はモノグレード
5.2代目ミラジーノにおけるL650SとL660Sのグレードの違いは?
・初代ミラジーノは発売当初は実質的なモノグレードだったが、2000年からスポーティーグレードが加わった
・2代目ミラジーノのグレードは、特別仕様車を含めると6種類
・ミラジーノは初代・2代目ともに中古車市場への流通が少ない傾向
ミラジーノの歴代モデル
ミラジーノは、1999年にデビューし、2004年に2代目にモデルチェンジをしました。そのレトロな見た目から多くのファンがいましたが、2009年に販売が終了しています。
ここでは、初代ミラジーノと2代目ミラジーノの概要、初代ミラジーノのグレード構成を紹介します。
根強いファンも少なくないL700系・初代ミラジーノ
初代ミラジーノは、1999年3月に発売されました。大きな特徴は、クラシック感を強調する丸型のヘッドランプ、メッキパーツがあしらわれた上質なエクステリアです。
ウッド調のステアリングとメータークラスター、スエード調のシートとドアトリムなど、インテリアへもクラシカルなデザインが採用されています。この他、クリーンエアフィルター付きスクロールエアコンなど、車内を快適に過ごせる装備が標準で装備されました。
現在の車には見られないクラシックなデザインから、今もなお根強い人気を誇っています。
手ごろな価格で入手しやすいL650系・2代目ミラジーノ
2代目ミラジーノは、2004年11月に発売されました。初代ミラジーノのクラシカルデザインを引き継ぎつつも、モダンさとフレンドリーさが加わっています。
2代目ミラジーノの大きなトピックは、環境性能と安全性能の向上です。2WDにおいては、平成17年基準排出ガス75%低減レベルと平成22年度燃費基準+5%をクリアし、グリーン税制に適合しています。
安全性能に関しては、販売開始の翌年からスタートする国土交通省の「歩行者頭部保護基準」を先取りするだけでなく、軽自動車として初めて認可を取得しました。
初代ミラジーノの発売当初におけるグレード構成はモノグレード
初代ミラジーノは、販売当初NAエンジン搭載の「ジーノ」とツインカムターボエンジン搭載の「ジーノ ターボ」が用意されていました。
ジーノ ターボには大径フロントベンチレーテッドディスクブレーキなどが装着され、FF車にはオプションでLSD(リミテッド・スリップ・ディフェレンシャル)が装着できるなど、ジーノに比べスポーティーです。しかし、基本的な部分は変わらないため実質「モノグレード」といえます。
2000年には、よりスポーティーな3ドアのターボモデル「ジーノS」が加わり、グレード構成が広がりました。
2代目ミラジーノのグレード構成と違い
2代目ミラジーノにはターボモデルがなくNAエンジンのみですが、初代に比べグレード展開は豊富です。ミラジーノには「L」「X」「プレミアムX」「ミニライト」「Xリミテッド」の5つのグレードに加え、特別仕様車の「プレミアムL」があります。ここでは、2代目ミラジーノのグレードごとの特徴を見てみましょう。
エントリーグレード「L」
エントリーグレードの「L」は、基本的な装備のみを備えています。ミラジーノの特徴である丸いヘッドライトやフロントメッキグリルは、他のグレードと変わりありません。
大きく異なるのは快適装備と安全装備です。エアコンはマニュアルとなり、Lのみプラズマクラスターとクリーンエアフィルターが採用されていません。安全装備に関しては、ABS(アンチ・ロックブレーキ・システム)、EBD(電子制動力配分システム)、ブレーキアシストがオプションとなっています。
しかし、パワーウインドーや集中ドアロック、UVガラス、衝撃吸収ボディなどは標準で備わっています。
快適装備が加えられた「X」
「X」は、Lよりも快適装備を充実させた中間グレードです。Xからエアコンがプラズマクラスター付きのフルオートエアコンになり、クリーンエアフィルターも装備されます。オーディオは、CD&AM/FMラジオ付きのMDプレーヤーです。
安全装備に関しては、Lではオプションだった「ABS」「EBD」「ブレーキアシスト」が標準装備となります。また、チルトステアリング、プライバシーガラスもXから標準装備です。
Xの上級グレードに当たる「プレミアムX」
「プレミアムX」は、Xに豪華装備が加わったXの上級グレードです。プレミアムXでは、フロントのマルチリフレクターハロゲンフォグランプと14インチアルミホイールが標準装備となります。また、オプションでディスチャージヘッドランプの選択が可能です。
インテリアは、本革&スエード調ファブリックシートが採用され、Xではオプションだったウッド調インパネクラスター、MOMOウッドステアリングホイールが標準装備となります。
専用装備が与えられた「ミニライト」
「ミニライト」は、専用装備を備えたスポーティーモデルです。ミニライトにはエアロパーツが装着され、フロントグリルがメッシュデザインに変わります。他にも、専用デザインの15インチアルミホイール、ディスチャージヘッドランプが標準装備されました。
インテリアは、エレガントブラックを基調とした内装色です。MOMO革巻きステアリングホイールとメッキ文字2眼メーターが採用され、スポーティーさを強調させています。また、ミニライトのみ運転席シートリフターとチルトステアリングが標準装備です。
特別仕様車「プレミアムL」
「プレミアムL」は、Lをベースに内外装の装備を充実させた特別仕様車です。インテリアには、Lにはない「マルチリフレクターハロゲンフォグランプ」「ドアミラーターンランプ」が標準装備され、フロントとリアにメッキパーツを装着するなど、特別仕様車らしい上質さを演出しています。
インテリアには、ウッド調のインパネやMOMOウッドステアリングホイールが採用されました。エアコンはLと同じマニュアルですが、プラズマクラスター付きに変わります。また、LではオプションだったABSやEBD、ブレーキアシストは標準装備です。
発売当初のみラインアップされた「Xリミテッド」
「Xリミテッド」は、2代目にモデルチェンジした当初に設定されていたグレードです。2005年にプレミアムXと交代する形で廃止となりました。Xリミテッドには、ディスチャージヘッドランプと14インチアルミホイールが標準装備されていますが、フロントフォグランプは装備されません。
インテリアは、ウッド調のインパネとシフトノブ、MOMOウッドステアリングホイールがセットになった「ウッドパック」がオプションで選べます。オーディオやエアコンなどの快適装備、安全装備に関しては、Xと変わりありません。
「プレミアムX」と「プレミアムL」の違いとは?
プレミアムXとプレミアムLの大きな違いは、ベースモデルが「X」と「L」で異なることです。それに準じて、エアコンはプレミアムLがマニュアル、プレミアムXはフルオートという違いがあります。
他の相違点は、オーディオ類とヘッドランプです。プレミアムLのオーディオはAM/FMラジオ付きのCDプレーヤーですが、プレミアムXはCD&AM/FMラジオ付きのMDプレーヤーが採用されています。
ヘッドランプに関しては、プレミアムLはオプションでもディスチャージヘッドランプが選べませんが、プレミアムXではオプション設定となっています。
2代目ミラジーノの特徴
グレード選びをする際に、多くの方がグレードごとの比較をするのではないでしょうか。その際に重要になるのは、モデルの基本情報です。基本を知ることで、グレード選びがよりスムーズになるでしょう。
ここでは、2代目ミラジーノ全体の特徴を「エクステリアデザイン」「インテリアデザイン」「走行性能」「安全性能」に分けて紹介します。
エクステリアデザイン(フロント)
ミラジーノの特徴のひとつに「丸型のヘッドライト」があります。2代目ミラジーノは、丸型ではあるものの「大型の楕円(だえん)形」です。
初代ミラジーノの小さく丸いヘッドライトは、クラシック感とおしゃれ度が強い印象でしたが、2代目ミラジーノは懐かしさを感じさせつつもモダンな印象となりました。
フロントグリルは、初代ミラジーノを踏襲した大型グリルが採用されています。初代ミラジーノと異なるのは、グリルの形が半円になったこと、エンブレムがグリルの外に装着されたことです。
エクステリアデザイン(リア)
2代目ミラジーノは、初代ミラジーノに比べフロントピラーが立ち、リアピラーが前傾するデザインに変わりました。それにより、リアの雰囲気も大きく変わっています。
リアウインドーからリアバンパーにかけてのなだらかな丸み、初代よりも細長くなったテールランプのデザインにより、フロント同様クラシカルながらもモダンな印象です。
走行性能
2代目ミラジーノには、DVVT(連続可変バルブタイミング機構)を装備したDOHC 3気筒エンジン(EF-VE型エンジン)を搭載しています。このエンジンの特徴は、出足速度の良さと環境性能の高さです。
また、チューニングを施したサスペンション、ダブルエフェクトサイレンサーや床上の防音制振により、快適で静かな乗り心地を実現しています。ミラジーノのエンジンスペックは以下の通りです。
エンジン型式 |
EF-VE型 |
|
エンジン種類 |
水冷直列3気筒DOHC12バルブ |
|
最高出力 【N・m(kg・m)/rpm】 |
43(58)/7,600 |
|
最大トルク 【PS(kW)/rpm】 |
58(43)/7,600 |
|
総排気量(cc) |
659 |
|
10・15モード燃費(km/L) |
2WD |
20.5 |
4WD |
18.8 |
安全性能
ミラジーノは、国内衝突安全基準(50km/h前面・後面・側面衝突)と欧州衝突安全基準(オフセット56km/h前面衝突、50km/h側面衝突)をクリアする、衝突安全ボディ「TAF」を採用しています。
また、歩行者傷害軽減ボディを採用し、ボンネットの衝撃緩和性能を規定する「歩行者頭部保護基準」の認可を軽自動車で初めて取得しました。
この他、デュアルSRSエアバッグ、プリテンショナー&フォースリミッター機構付きフロント3点式ELRシートベルト、衝撃吸収式ステアリング、ブレーキペダル後退防止機構を標準装備しています。
2代目ミラジーノにおけるL650SとL660Sのグレードの違いは?
ミラジーノの型式には「DBA-L650S」と「CBA-L660S」の2つがあります。型式は、道路交通法に基づき設定された分類指標です。排ガス規制の識別番号とメーカーが独自で設定した記号で構成されています。
ミラジーノの場合、L650SとL660Sの主な違いは駆動方式で、L650Sは2WD、L660Sは4WDです。DBAとCBAは排ガス規制の識別番号となり、DBAが「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」、CBAは「平成17年基準排出ガス50%低減レベル」という違いがあります。
ミラジーノの中古車は入手可能?
おしゃれでかわいい車を探している方にとって、ミラジーノは選択肢のひとつとなるのではないでしょうか。販売が終了しているミラジーノは、中古車でしか購入できません。ここでは、2024年1月時点の初代ミラジーノと2代目ミラジーノそれぞれの中古車相場を紹介します。
初代の入手は難しくなってきている
初代ミラジーノは、最終モデルであっても販売終了から20年たっているため、中古車市場への流通はそれほど多くありません。ネクステージでも取り扱いはなく、一般的な中古車販売店では購入しづらい傾向にあります。
どうしても初代ミラジーノが欲しいという方は、ミラジーノ専門店をあたってみましょう。専門店であれば、しっかりとメンテナンスされたミラジーノに出会える可能性があります。
(参考:『ミラジーノ(ダイハツ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
2代目は50万円を下回る車両が多くを占める
2代目ミラジーノは、初代ミラジーノに比べ流通はしているものの数は多くありません。ネクステージでは現在7台の在庫があり、価格相場は29万9,000円~69万9,000円(税込み)です。
取り扱いのあるグレードは「L」、「プレミアムL」、「プレミアムX」、「ミニライト」の4種類で、3.6万kmという走行距離のものもあります。車検残のある車やカーナビ装着車もあるため、車両状態に加え装備品を確認して選ぶとよいでしょう。
(参考:『ミラジーノ(ダイハツ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
ミラジーノのグレードは、初代は装備に違いはあるものの実質的なモノグレード、2代目は特別仕様車を含めると6種類あります。2代目のグレード間の違いは装備にあり、最も簡素なのは「X」、最も充実しているのは「ミニライト」です。
ミラジーノは初代・2代目ともに中古車市場への流通が少なく、中でも初代は見つけにくい状況にあります。どちらも古い車には変わりないため、グレードによる装備の違いだけでなく、車両状態もしっかり確認した上で購入しましょう。
【この記事の執筆者】
田村陽子
自動車ライター
熊本県在住。これまで、国産車・輸入車・軽自動車・普通車など、20種類以上の車に乗った経験を活かしてクルマ系メディアでの執筆活動を行っている。車両整備士や車好きの友達が多く、情報交換により日々知識を向上している。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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