オデッセイはなぜアブソルートの方が人気なのか?2020年時のマイナーチェンジ情報も紹介
オデッセイはホンダが生産する代表的なミニバンです。スポーティな見た目、走り性能から人気を集めています。そんなオデッセイのラインナップの中でも、上級グレードのオデッセイ アブソルートが人気を集めていることをご存じでしょうか。
本記事ではオデッセイ アブソルートの詳細や人気の理由を解説していきます。またライバル車もいくつか紹介しますので「オデッセイ アブソルートとはどんな車なのか」「自分に合ったミニバンはどれか」といった疑問もきっと解決するでしょう。中古車市場も含めて、ぜひ参考にしてください。
※目次※
・オデッセイ アブソルートが人気の理由は?他のグレードと比較してみてみよう!
・2020年にマイナーチェンジ!新型オデッセイ アブソルートの装備とスペックを確認!
・アブソルートはハイブリッドとガソリンどっちがいい?それぞれの燃費と中古車相場をチェック!ライバル車も紹介!
オデッセイ アブソルートとEXの違いと人気だった理由
オデッセイ アブソルートは価格も高くなる上級グレードであるにもかかわらず、ノーマルモデルよりも人気を得ています。アブソルートの人気の理由はどこにあるのか、またアブソルートとアブソルートEXはどちらがいいのか、この項目でみていきましょう。
装備の違い
オデッセイ アブソルートはノーマルモデルと比べると、エクステリアや装備に違いが出ています。例えば、ヘッドライトがLEDに、さらにフロントグリルも開口部の大きな仕様となりました。
また、アブソルートのガソリンタイプに標準設定されているパドルシフトが最も大きな違いです。オデッセイのトランスミッションはCVTですが、このパドルシフトにより疑似的なマニュアル操作が可能になりました。
ただスポーティな走りを楽しむのみではなく、急な坂道ではエンジンブレーキを効かせてフットブレーキの消耗を低減するなど、効率面にも大きく貢献してくれる装備です。このようにアブソルートは見た目、性能ともによりスポーティーな立ち位置で人気を集めています。
パワーと燃費
ノーマルモデルであるG エアロとアブソルート(共にガソリンタイプ)のパワーと燃費を比較していきましょう。以下の表をみても分かる通り、アブソルートは足回りに専用のチューニングが施されていることでパワーに違いが生まれています。
また同じ条件で両者の燃費(JC08モード)を比較してもG エアロが13.8km/Lに対し、アブソルートは14.0km/Lとやや上回りました。
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G エアロ |
アブソルート |
最大出力 |
175ps |
190ps |
最大トルク |
22.9kgfm |
24.2kgfm |
(2021年2月時点の情報です)
装備と価格のバランス
「FF 7人乗り」という条件で両者の価格を比較すると、Gエアロは338万8,000円、アブソルートは366万555円と25万円程度の差です。価格だけをみればノーマルの方がお得で、安全装備面でもさほど差はありません。
しかし先に紹介したエクステリアや走り性能、さらに「運転席大型アームレスト」といったインテリアや「パーキングアシスト」などの快適装備面で大きな差が生まれています。Gエアロではオプション設定できないものも多くなるので、トータルで見るとアブソルートのお得でしょう。
アブソルートとEXの違いは?
これまでオデッセイの上級モデルとしてアブソルートと一括りで紹介してきましたが、厳密には「アブソルート」と「アブソルート EX」の2つのグレードが存在します。
EXはアブソルートに加えてバックで発進する際に近づく車両を検知してくれる『後退出庫サポート』や、死角から近づく車両を検知する『ブラインドスポットインフォメーション』といった安全装備が追加されまsきた。
またアブソルートではオプションでしたが、駐車時のハンドル操作をアシストする『Hondaスマートパーキングアシストシステム』や車両の周囲を画像で確認できる『マルチビューカメラシステム』がEXでは標準装備です。
さらに本革シートなど、インテリアではEXでしか追加できないオプションも装備も存在します。通常アブソルートとも一線を画す最上級モデルといえるでしょう。
オデッセイが2020年にマイナーチェンジ!
2020年11月5日、オデッセイに大規模なマイナーチェンジが施されました。それに伴いオデッセイ アブソルートもインテリアやエクステリア、さらには先進装備が変更されています。この項目でオデッセイのマイナーチェンジ詳細をみていきましょう。
グレードの縮小化
オデッセイはマイナーチェンジに伴いグレード構成が変わりました。まず「ハイブリッド」のが内容はそのままに、名前が全て「e:EHV」に変更されました。さらに「ハイブリッド」「G エアロ」が廃止され縮小化しています。
結果、ラインナップがアブソルートモデルのみとなりました。ここで需要が高まりアブソルートの人気も促進したのでしょう。
エクステリアの変更
フロント部分は大型のフロントグリルや厚みのあるボンネットで重厚感が生まれました。さらにリヤコンビライトがサイズアップのうえに、フルLED化しています。
前後方ともにエクステリアが大きく変わり、全体的にスクエアな外観になりました。これに伴いサイズも特に全高が大きくなっています。
インテリアの変更
次にインテリアの変更点をみていきましょう。主に運転席回りが変わっています。存在感のある10インチの大型モニターが設置されたほか、メーターがシングルタイプから7インチフルカラー液晶パネルとアナログスピードメーターの2眼タイプに変更されました。
さらに助手席にリッド付きボックス、運転席にドリンクホルダー、シートトリムに撥水撥油機能が追加されるなど、使い勝手が大きく向上しています。
ジェスチャーコントロール・パワースライドドア
上記で紹介した以外にもさまざまな先進装備、快適装備が追加されていますが、特に注目すべきが、未来的かつ機能的なジェスチャーコントロール・パワースライドドアです。
キーを持って近づく→点灯した青いKEDライトに手をかざす→光の流れに沿って手を動かす、といった流れでドアを開くことができます。3つあるうちの真ん中のLEDに肘などを一定時間近づけるだけでもドアを開くことが可能なため、大きな荷物を持っているときなど非常に便利でしょう。
ハンズフリーアクセスパワーテールゲート
ハンズフリーアクセスパワーテールゲートはEXに標準装備された機能です。リヤバンパーの下に備えられた感知センサーにより、つま先を出し入れするだけでパワーテールゲートが開閉します。ハンズフリーで操作できるため、こちらも荷物の出し入れに非常に便利です。
オデッセイ アブソルートのスペック
オデッセイはマイナーチェンジ後、ガソリン車、ハイブリッド車それぞれどのような性能を所持しているのでしょうか。この項目ではオデッセイ アブソルートのスペックを紹介します。EXモデルも含めて、ぜひ自分に合ったモデルを明確にしてください。
パワートレインは2つ
アブソルートは以前からパワートレインにガソリン車、ハイブリッド車両方が設定されており、今回のマイナーチェンジでも引き継がれています。
ガソリン車には低速域から高速域まで伸びやかに加速するDOHC i-VTECエンジンが搭載されました。スムーズさと静粛性も持ち合わせたエンジンです。サスペンションやダンパーも安定性やスポーティ性、軽量化を実現できるように採用されているため、優れた乗り心地を実感できるでしょう。
e:HEVとは?
オデッセイの名称に使用されている「e:HEV」とはなにかご存じでしょうか。e:HEVはホンダ独自の2モーターハイブリッドシステムで、採用当時は「スポーツハイブリッドi-MMD」と呼ばれていました。オデッセイには2016年より採用されており、オデッセイに限らずこのシステムを採用しているホンダ車は順に名称をハイブリッドからe:HEVに変更しています。
i-MMDから小型化、高出力化、さらにはコストダウンも実現されています。走り出しは静かなEV走行、加速時にはモーターのアシストで、あらゆるシーンで快適な走りを実感できるでしょう。
新型のアブソルートとEXの違い
新型のアブソルートとEXでもマイナーチェンジ前と同様に安全・快適装備の充実度が違います。EXにはアームレストや4wayパワーシート、さらにハイブリッド限定で100V 電源も備えられました。前述で紹介したハンズフリーアクセスパワーテールゲートもEXのみ搭載されています。
走りの面での大きな違いがホイールサイズです。アブソルートでは17インチですが、EXは18インチホイールにサイズアップします。コーナリングでも安定した走りを実感できるでしょう。
ガソリン車の基本スペック
以下、オデッセイ アブソルート ガソリン車のスペックです。グレードや乗員数、駆動方式の違いでさまざまなラインナップが存在しますが、エンジンスペックや排気量といった性能は共通しています。
トランスミッション |
無段変速オートマチック(トルクコンバーター付)[7スピードモード付]+パドルシフト |
排気量 |
2.356L |
エンジン種類 |
K24W 水冷直列4気筒横置 |
最大出力 |
129Kw(175ps)/6200rpm |
最大トルク |
225Nm(23.0kgfm)/4000rpm |
(2021年2月時点の情報です)
ハイブリッド車の基本スペック
以下、オデッセイ アブソルート ハイブリッド車のスペックです。同様に走りにかかわる性能は共通しています。ぜひガソリン車とも比較しつつ参考にしてください。
トランスミッション |
電気式無段変速機 |
排気量 |
1.695L |
エンジン種類 |
LFA 水冷直列4気筒横置 |
最大出力 |
107Kw(145ps)/6200rpm |
最大トルク |
175Nm(17.8kgfm)/4000rpm |
動力用主電池 |
H4 交流同期電動機 |
モーター最大出力 |
135Kw(184ps)/5000~6000rpm |
モーター最大トルク |
315Nm(32.1kgfm)/0~2000rpm |
(2021年2月時点の情報です)
オデッセイ アブソルートの燃費とライバル車の燃費
車を購入する上で燃費は特に気になるポイントではないでしょうか。この項目でオデッセイ アブソルートのガソリン、ハイブリッドそれぞれの燃費をみていきましょう。
さらにオデッセイ以外の車種が気になる方のために、トヨタの代表するミニバン「エスティマ」「アルファード」といった人気車種にも触れていきます。ぜひオデッセイに的を絞らず、自分に合ったモデルを購入の候補として参考にしてください。
ガソリン車のカタログ燃費と実燃費
オデッセイ アブソルート ガソリン車のカタログ燃費は11.6~12.8km/L、使用者のレビューからみた実燃費(レギュラー)は約10.2km/Lです。特別優れた数値ではありませんが、カタログ燃費から大きく落ちる車種もあることを考えると、比較的優れた燃費といえるでしょう。
「年間走行距離1万km 燃費12km レギュラー価格133円」と仮定した場合年間燃料費は約11万833円です。購入の際の目安にしてください。
(2021年2月時点の情報です)
ハイブリッド車のカタログ燃費と実燃費
オデッセイ アブソルート ハイブリッド車のカタログ燃費は19.8~20.2km/L、使用者のレビューからみた実燃費(レギュラー)は約15.5km/Lです。カタログ燃費から少し下がりますが、レギュラー車よりもはるかに燃費は向上しています。
「年間走行距離1万km 燃費16km レギュラー価格133円」と仮定した場合年間燃料費は8万3,125円です。維持費を抑えたい方に適したモデルです。
(2021年2月時点の情報です)
エスティマ(トヨタ)
ここからオデッセイのライバル車を紹介します。まずはトヨタのエスティマです。エスティマは2019年時点で生産が終了していますが当時は実質的なライバルでした。なめらかな曲線をもつ卵型のボディが特徴で、アグレッシブなモデルが多いミニバンの中では落ち着きあるエクステリアです。
見た目からも魅力的なモデルですが室間効率はオデッセイの方が優れているでしょう。さらに特に2モーターハイブリッドシステムによる走行面・燃費面から、総合でもオデッセイが優勢といえます。以下の表でエスティマの燃費、中古車価格を参照してください。
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ガソリン |
ハイブリッド |
カタログ燃費 |
11.2~11.6km/L |
18.0km/L |
実燃費(レギュラー) |
約9.2km/L |
約12.5km/L |
中古車相場 |
7万~345万円 |
9万~470万円 |
(2021年2月時点の情報です)
(参考: 『エスティマ(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
アルファード(トヨタ)
同じくトヨタが生産するアルファードはオデッセイよりもサイズが大きいミニバンです。高級ミニバンという括りでオデッセイのライバル車といえるでしょう。
床が低く年配でも乗り降りしやすいオデッセイに対して、アルファードは車高が高い分、車内からの見晴らしの良さが魅力です。家族構成が選ぶ基準となるでしょう。以下の表でアルファードの燃費および中古車価格を参照してください。
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ガソリン |
ハイブリッド |
カタログ燃費 |
10.4~12.8km/L |
18.4~19.4km/L |
実燃費(レギュラー) |
約8.7km/L |
約11.9km/L |
中古車相場 |
5万~1,400万円 |
25万~715万円 |
(2021年2月時点の情報です)
(参考: 『アルファード(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
オデッセイ アブソルートを中古車で買うなら?
オデッセイ アブソルートを新車で購入するには最低でも340万ほどの予算が必要となります。新車には手が届かない方や、できる限り安く購入したい方もいるのではないでしょうか。
そんな方には中古車での購入をおすすめします。この項目でオデッセイの中古車相場、また購入時のポイントをみていきましょう。
オデッセイの中古車相場
オデッセイ全体の中古車相場は5万~460万円です。販売台数はアブソルートの方が多いので、中古車もアブソルートの方が多い状況となっています。新型はまだ日が浅いこともあり、中古ではまだあまり出回っていません。
(2021年2月時点の情報です)
スライドドアは5代目以降
今ではミニバンに欠かせない機能となったスライドドアは、2013年に販売された5代目オデッセイに採用されています。そのためスライドドアを必須条件とする方は年式に注意してください。5代目オデッセイ以降は約60万円から出品されています。
(2021年2月時点の情報です)
ハイブリッド車は2016年以降
ハイブリッド車が登場したのは2016年以降です。当時から現在のe:HEVと同じシステム「スポーツハイブリッドi-MMD」が搭載されていますので、走行性、効率性において十分な性能を所持しています。
(参考: 『オデッセイハイブリッド(ホンダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
PRハイブリッドタイプのミニバン
※価格は支払総額
まとめ
本記事ではオデッセイ アブソルートを他のグレードやライバル車と比較する形で紹介しました。最近、マイナーチェンジが施され、より高級ミニバンとしての地位が確立されたモデルですので、ぜひこの機会に購入を考えてみてはいかがでしょうか。
また中古車で購入したいと思った方は、ネクステージをご利用ください。グレード、年式の幅広さ、車の質にも自信を持って販売している他、今回紹介したオデッセイやエスティマ、アルファードといったライバル車の在庫も揃っております。相談から承っておりますので、ぜひ一度ネクステージにお気軽にご連絡ください。
よくある質問
Q.オデッセイアブソルートとアブソルートEXの違いは何ですか?
A.アブソルートとアブソルートEXの主な違いは、装備と走行性能です。アブソルートEXでは、アームレストや4wayパワーシート、ハンズフリーアクセスパワーテールゲートなどの快適装備が充実しており、ハイブリッドモデルには100V電源も搭載されています。 また、EXはホイールサイズが17インチから18インチにアップグレードされており、コーナリング時の安定性を体感できるでしょう。
Q.オデッセイの人気グレードは?
A.オデッセイで人気があるグレードは「e:HEVアブソルート・EX」のハイブリッドモデルです。流通量が多いことから、多くのユーザーから支持されているグレードであることが理解できます。 また、ガソリンエンジンを搭載した「2.4 アブソルート・EX」も人気のグレードです。いずれも上位グレードであり、より充実した装備と高い性能を求める購入者のニーズに応えています。
Q.オデッセイが売れなくなった理由は何ですか?
A.オデッセイの生産終了は、車の人気低下が理由ではありません。実際、2022年前半期の新車販売台数は5,009台を記録しており、国内で42位という好成績を維持していました。 生産終了の主な理由は、1964年から稼働していた製造拠点のホンダ狭山工場の閉鎖によるものです。工場閉鎖に伴い、寄居工場への生産移管ではなく生産終了という判断が下されました。
Q.オデッセイ アブソルートはリッター何キロ?
A.オデッセイ アブソルートの燃費性能は、駆動方式によって異なります。ガソリン車の2WDモデルではWLTCモードで12.8km/Lを記録しており、市街地モードで9.2km/L、郊外モードで13.4km/L、高速道路モードで14.9km/Lです。 一方、ガソリン車の4WDモデルの場合はWLTCモードで12.2km/Lとなり、市街地モードで8.9km/L、郊外モードで12.7km/L、高速道路モードで14.1km/Lと、2WDとなっています。